競馬は過去のレースの再現を繰り返しているに過ぎない。競馬の真実を明らかにしつつ、その観点から予想する三人の物語。 2015年阪神ジュベナイルフィリーズ〜2016年有馬記念までの数戦を回顧する。
僕は両親と折り合いが悪く高校を卒業してから直ぐ就職し、隣町のこの部屋に住み始めた。 それから半年が過ぎた頃から、何が楽しいのか二つ下の従兄弟の愛佳が学校帰りに寄るようになり、いつの間にかもう一人分の食器が違和感なく増えていた…。※続きは本文へ。
突然ケータイにメールが届いた。知らないメールアドレスからだった。 『やぁ、神崎君。元気にしてるかい? もう、恋い抱くクラスメイトの大島由実には告白しただろうか? 何で知ってるかは後々気づくだろう。それより明日の放課後、君の大好きな大島由実は図書館前の横断歩道で車に轢かれて死んでしまう…』 助ける方法は…。※続きは本文へ。
三つの話に関連する少女『カヤノ』…。 顔を横に向けると短めのチェック柄のスカートからスラリと伸びた細い脚が目に飛び込んで来た。ドキッとして起き上がると黒髪で長めのポニーテールの少女が赤いフレームのメガネ越しにこちらを見ていた。同じクラスのカヤノだ…。※続きは本文へ。
10月24日。各都道府県で同日、約同時刻、児童が行方不明に合うという事件が発生し、13人もの児童が神隠しに合った。予備校の帰りに居なくなるという手口が酷似していた事もあり警察は同一犯であり、組織的犯行だと判断したが行方不明になった児童達の年齢もバラバラで共通点が見つからず無差別的拉致誘拐と決めつけた…。※続きは本文へ。
中学三年の頃、私には大好きな人がいた。 いつも側にいたから好きと伝える事さえ出来なかったけど、それでも良かった。 同じ高校に行こうと約束していたし、まだ時間はあると思っていた。 そんなある日…。※続きは本文へ。
入学式当日。去年同様写真部の僕は入学式の記録にかり出されていた。体育館上のギャラリーにいる僕は一眼レフカメラを構えながら入場して来る初々しい女生徒を眺めていると急に、片耳に付けているイヤホンから顧問のダミ声がノイズ雑じりに聞こえてきた…。※続きは本文へ。
写真の専門学校に通ってた頃私は彼と知り合った。私は彼にひかれその頃からズルズルと付き合って来た。私は写真を諦めある程度安定した普通のOLになった。写真だけじゃ食べていけないと思ったわけじゃない。それなりに自信はあった。でも私は安定した生活を選んだ。写真をやめた私と写真を続けた彼…。※続きは本文へ。
「ねぇ松山君、もう一つの世界って信じる?」と僕の前の席に座る、長い黒髪の安藤沙紀は後ろを振り返るなりそう話しかけてきた。「は? もう一つの世界って?」…。※続きは本文へ。
カギを差し込む前にドアノブを回すと案の定ドアが開いた。孝也はちょっと困った顔をして中に入ると同時に慣れた手つきでカギを閉めた。開けたままのカーテンから月明かりが入り込みソファーに座る早紀を柔らかな光が照らしていた…。※続きは本文へ。
嫌な事があって忘れようと思って、笑っても、泣いても、叫んでも、気がまぎれないのに何故か君の顔を見ると安心するんだ。 『恋?』そうかもしれない…。※続きは本文へ。
真っ白な空間に微かに消毒液が香る院内。「よっ」といつものように僕は声をかけ、君は「うん」とだけ返しぎこちなく笑む。いつの間にか、これが僕達の挨拶になっていた…。※続きは本文へ。
行きたかった専門学校が地元に無く、上京した僕はそのまま、その地へ居着いた。上京してから一度も地元に帰る事はなかった。いつも通り仕事から帰って来ると、郵便物を持ちアパートのドアを開けた。郵便物をチェックしていると、懐かしい字体が飛び込んで来た。高校時代付き合う事は無かったが、ただいつも側にいた彼女からの手紙だ。はやる気持ちを押さえつつ、封を切った…。※続きは本文へ。