現代の日本に似たどこかの国。平凡な大学生ミルクは、ある朝突然逮捕される。 容疑は「レモン法違反」。なんでもレモンの秘密に触れたんだそうな。 そんなこと、身に覚えもないミルク。 バカバカしい逮捕、不可思議な取り調べ、おかしな裁判、そして。 小さな亀裂がだんだんと膨らんで、ついには世界を引き裂いていく……
深い森にあるとされる館、そこの主である姫は変わり者として有名だった。 曰く人を食す化け物だと、曰く人殺しの快楽に落ちた犯罪者だと、曰く人を美術品に仕立て毎夜眺める奇人だと。 どれもこれも彼女が普通でないことを物語っている。そんな彼女にかかわることになるある数人の男の子たちのお話。 ※多人数視点。一人が死んだら次の物語が始まる構造をしております。 現在名もなき子→ となってます初の試みではありますがよろしくお願いします。