meop

花火


静かに重く
聞こえてくる花火の音

一瞬の輝きは 恋 に似た何かで
輝いては、夜空の闇に呑まれゆく


その儚さに心奪われ、見惚れ
私も貴方への恋慕と錯覚した程


月と涙と空の華を重ね
夜空を見上げると



私をおざなりに
またひとつ、消えてゆく


   

枯葉


ゆらり揺られ 踊りませう
読書なんぞしてないで

ゆらり揺れて 墜ちさうね
ひゅうと吹く風の所為


此の命綱 切れぬのは何故


けれども、今日も何処かで
ゆらり揺れる 心の葉


   

小春日和

入学式イコール桜

一寸待て。
そんな方程式、誰がどこで成立させたのか


日本イコール東京

此れくらい。
酷いモノという、常識が認識が薄いのか


ふざけんな!


北海道イコール外国

其のような。
見方と偏見とやらを、直ちに止めよ


然もなくば、
小春ノットイコール日和

大きな春しか来ないだらう


   

きみにあげる

「きみにあげる」

ちいさいけれどぼくからのせいいっぱいの、
よろこんでくれるかな。

ものではないけれどあげたくて、
ひとことがいいたくて。

けれど、あふれて。


きみに。キミに。君に。


   

幸悦(エクスタシー)

溜め息を吐く

幸せが逃げるの?
脳細胞が破壊されるの?


溜め息を吐く

私のは、ゆっくり 長い
    震える 生暖かい


溜め息を吐く

冗談はお止め、
憂鬱なんかじゃないのよ


そう、幸悦(エクスタシー)だわ


   

彼岸花

此の侭で良い
人は皆 私の事を
死人花と云うけれど

存在しても良い
今はもう 執着しない
誰に何と云われても

淋しく何て無いわ
私は私だから


朱に染めたい
貴方の色 混ぜましょう
独り善がりはおさらばよ

毒を盛りたい
リコリン等 一寸も無い
有りそうで無いのよ

真実何て無いわ
全て嘘だから


曼珠沙華 もう一つの名前
怖くないでしょう?

淋しく何て無いわ
私も同じ花だから



―――――
林檎さん意識で、と作詞依頼されて書きました。


   

meop

拙い文章を読んで頂き、有難うございました!
何か質問やリクエスト等、御座いましたらお気軽にどうぞ。

meop

詩集

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-12-27

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 花火
  2. 枯葉
  3. 小春日和
  4. きみにあげる
  5. 幸悦(エクスタシー)
  6. 彼岸花