小さな池で、子供のカエルたちが遊んでいた。 そこに、突然、一匹のオオカミがやって来た。うんとお腹が減っていれば小さなカエルたちだって狙われたかもしれない。だが、オオカミは喉が渇いていただけのようだ。ガブガブと水を飲み終わると…
空に浮かぶ学術機関。 遠くに遠くに進む推進力には限りがない。 ルナ、六歳の少女もきっと同じ。 だけど、見下ろすと地球という青白く光る球体がある。 ――その日、ルナは天才科学者、南原秋蔵と出会うのだった。
ある日突然、特殊な能力が開花することがある。ほとんどの場合は子供の頃の話で、急にすごい絵を描いたり、円周率を何十桁も暗記したり、といったことだ。大人になればそんなことはないだろうと、ヒロシは思っていた。 あの日までは…