ついに始まった魔法生物たちの侵攻――即ち、首都防衛戦 ともに強くなったロイドやエリルたちがその力を確かめる一方、街の外にはとんでもない奴が現れて――
片側二車線の国道は混んでいた。沢村の目の前を『わたしは法定速度を守ります。お先にどうぞ』と書いたトラックが走っている。すぐに追い越せる状況ならいいが、隣の車線は順調に流れていて、割り込めそうにない。沢村は、チラッと時計に目を走らせ…
「どないなってるんや!」ここは場末にある小さな演芸場。スキンヘッドの体格のいい男がパンツ一丁の格好で、楽屋の中を行ったり来たりしている。男は時計をチラッと見ると、忌々しそうに舌打ちをした。 その時、ドアがノックされ、ポッチャリした若い男が…
どこにでもいるのかは分からないけど一人暮らしをしている大学生、富田恵介の超短編小説。 特にシリアスにはなりません。続編ありです。
大学受験の真っ只中、姉の嫁いだ先は大きな神社だった。 俺は、その神社で正巫女のノゾミさん、義理の妹で霊力の強いチハルちゃん、そして、にわか巫女修行をはじめた幼馴染のミユキと、巫女に囲まれた生活を送ることになったのだが......
店内のテーブルで今日の売り上げを計算していた坂上は、人の気配にハッとした。「副店長、戸締りお願いしときますね」 最後まで残って後片付けをしていた、一番若い板前の米田だった。「ああ」 坂上は、ざっと店内を見回って必要のない照明を消し…
「僕は悪役だ」 私立 鷹墨高校の、阿久夜 不比戸は悪役屋と呼ばれている。 そいつは、どんな依頼も受けてくれるらしいのだがー
そもそも、右って何だろう。試しに、手元の辞書で『右』を引くと『北を向いたとき、東側の方向』と書いてあるが、逆に『東』を引くと『北を向いたとき、右側の方向』となっている。これじゃ、堂々巡りだ。 そういえば、前後左右と東西南北は似ている…