貴方がこれを読む頃には、私の命の灯火は消えているのでしょうか? 貴方は、私の魂の味に満足していますか?
翼の少女を預かることになった瑠都、だが突然めまいに襲われ瑠都は倒れてしまう。一方そんな瑠都達を無視して大きな陰謀が彼らに襲いかかろうとしていた。
昔々・・・気の遠くなる程の昔、イルカは月に住んでいました。月は水の惑星。全て水に覆われていて、イルカたちは優雅に泳いでいました。
僕は春野蒼。サッカー部に所属する高校生だ。 バカだけどサッカーだけはうまい雪彦。おしとやかそうに見えて実は毒舌のマネージャー稲森。 みんなと過ごす僕の高校生活は最高なはずだ。 そうだ、彼さえいなければ。 彼――渡来は何をやっても僕の前に現れる。 僕から幸せを奪っていく。
夏祭りの時に、何度も何度も金魚すくいをして手に入れた金魚。いつの間にか白いおなかを上に向け、真っ黒だった瞳は白く濁り、体も白く溶け出し、水面に浮かび上がる。あんなに美しく、優雅に泳ぐ姿とはうらはらに、死んでしまった金魚たちはその役目を終えたかのように、水に溶け出し、腐り混ざり合う。
かぼちゃのミートローフにお魚のパイ。ハンバーグには満月のような卵はかかせません。ほうれん草のニョッキはトマトのスープに気持ちよさそうに泳いでいます。いつも素敵なディナーを作るお母さん。きっと魔法を使って料理をしているに違いない・・・。