縄奥続き

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆26番目


私にはもう帰るべく家は何処にもなかった・・・・
絶望感・・・ かも知れない  届いてるであろう私の荷物を受け取るべく義母の家に向かった
玄関の中に置いてあるダンボールを車に何とか詰め込むと殆どの空きスペースは埋まってしまった。
家の中に入ると居間のソファーに二人寄り沿うように凭れ掛って座っていた・・・・
顔色も悪く目に隈まで出来、涙の枯れことを物語っている

お義母さん!! 短い間でしたが、お世話になりました・・・(私は両手を床に着いて土下座して頭を下げた)
ソファーに座り左側の壁の一点をジーッと見つめて動かない義母・・・・・
義母の右肩に持たれる掛かっている義妹・・・・ 二人とも微動だにせず

お世話になりました・・・・(立ち上がって居間から出ようと立ち上がった)

逃げるんだっ!!・・・・・(突然、私を振り向いて凄まじい形相でにらむ義妹)
散々!! 散々かき回して自分だけここから逃げるんでしょ!! 所詮アンタは他人さっ!! アンタさえ来なかったら!!
(物凄い形相で罵ると顔を伏せた義妹)

私には何も言うことはないけど、アナタの言う通り他人だったのかも知れない・・・
それに、私にはもう帰る家もないし今度のことは・・・・(立ったまま床を見据える私)

帰るところが無いっ?? 何言ってんのさ!! 向こうに行けばいいじゃない!!・・・(右に顔を傾け右下から見上げる義妹)

もうないのよ・・・ 向こうには新しい奥さんが居たしねっ! だから実家に戻るしかなくなっちゃったの・・・
(話し終わると口元を軽く窄めて黙った私)

新しい奥さん!! 何さそれ!! 夢でも見たんじゃないの!! あの義兄さんがそんなことするはずないじゃない!!
(顔を右側に傾け右脚に左脚をんで下から頭を小刻みに振って私を見上げる義妹)

立ち去ろうとする私・・・・

待って!! 待ちなさいよ!!・・・(急に立ち上がって私の後に拳骨握り締めて仁王立ちする義妹)

待って・・・  待ってよぉ~!! アンタ・・ アンタ・・ アンタまで居なくなったらアタシ達 どうなるのさぁー!!!!!
待ってよ~・・ 義姉さ~ん!! 待ってってばぁ~!! お願いだから!! お願いだから ここに居てよぉー!!
義姉さーーん!!!!
(私の腰に掴み掛かって必死に行かせまいとする義妹)

ねぇ!! ここで!! ここで!! ここで三人で暮らしましょ!! アタシだって もう彼とは暮らせない!!
暮らせる訳ないじゃなーい!! アタシはレズの変態女なのよ!! アタシだって行くとこないのよぉー!!
ここで女同士 3人で暮らしましょ!! ねえっ!!??・・・・・(後から私の前に回り込んで前に跪く義妹)


もう・・ 放してあげなさ・・い・・・ 元はと言えばワタシの所為なんだから・・・
ワタシがレズじゃなきゃ 今頃みんな普通に生活してたのに・・・ ワタシがみんな壊したのよ・・・・・・・
いい年したオバサンが分別弁えないで息子達のお嫁さんに手を出したのが全ての凶苦の始まりだもの・・・
息子にあんな恥ずかしい・・・ 死ぬほど恥ずかしいとこ見られて生きてること自体が恨めしいわ・・・
(ソファーに座り両手を掴み合わせて上半身をグッと床に下げながら苦しそうに話した義母)

違う!! 違う! 違う!! 悪いのは!! 悪いのは!! 悪いのはアタシの方よ・・・ アタシがレズのくせに彼と結婚したから
レズはレズのまま誰とも結婚なんかしなけりゃ良かったのに・・・・ アタシは!!!・・・・・
(私から離れて床に両手を着いて崩れてしまった義妹)

居た堪れない気持ちになって、居間を出て玄関で靴を履いてたときだった!!
誰っ!! 誰が義兄さんと暮らしてたたの!! 教えて!! 出て行くんなら最後に教えて!!・・・(真後ろの義妹)

これ以上、お義母さんを苦しめられないよぉ!!・・・(吐き捨てるように言った私)

これ以上??? どう言うことなの???
義姉さん!! 話してよぉ!! 義姉さーん!!・・・・(後から両肩を掴んで揺さぶる義妹)


私は義妹を外に連れ出し 二度とこの街に戻らない覚悟で、全てを告白した・・・・

あっは!! あーっはははははは!!! あーっはははははは!!!・・・(大声で泣きながら大笑いした義妹)
だったら!! だったら・・・ お相子じゃなーい!! 何で・・ 何でアタシ達だけ こんなに苦しんで!!
あーっははははは!!! 全く!! 男なんて!! アタシ達 バカじゃなーい!!

だったらぁー!! 義姉さん!! 帰る必要なんて無いじゃなーい!! 一緒に!! 一緒にここで暮らしましょう!!
お相子なんだものー!! あーっはははははははははは・・・・(何度もパンッパンッと手を叩いて喜ぶ義妹)
大笑いしながら義母の家に入っていった義妹だった・・・・・・


これで良かったんでしょ??・・・ アナタっ!!
こうして欲しかったんでしょ!!・・・・
アナタと彼(義弟)の作戦 上手くいったよ!!
これで私の役目は終わったから、実家に戻るからねっ!
私が騙されるとでも思ったの?? 実家に戻ります・・・・
送信・・・・・



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆27番目



実家への帰り道、私は最後に亭主と暮らした家をもう一度見たくて遠まわりした・・・

あれ?? どうして亭主の車がここにあるんだろう?? まだ仕事の時間なのに・・・
私は見えないところに車を置くと こっそり居間の見えるところへと移動した 静かに・・・ 静かに・・・ 静かに・・・

ぅん?? 変だなぁ・・ 居間にいないなんて・・・  玄関回ってドアをそっと開ける・・

亭主の靴 そしてあの人のヒール・・ ドアをそっと閉める

裏に回って静かに・・ 静かに・・ 亭主の部屋の窓辺な近付く・・・ 話し声が聞こえる・・・??

聞き耳を立てる

お影で助かったよ・・・(亭主の声)
あ~らっ! ○○ちゃんの頼みだものぉー 断れる訳ないじゃな~い♪・・・・(ママ)
それより約束よ!! アタシのこと抱いて♪♪・・・(ママ)
あぁ・・ その件なんだけどさぁ ここでって言うのも気が引けるんだが・・・(亭主)
ちょっとぉー!! 惚ける気じゃないでしょうねぇー!!・・・・(ママ)
いやっ! 惚けるつもりはないんだけど まぁー なんだ・・ 出きればママが性転換した日にしたいんだよ・・・(亭主)
なぁーに!! 勿体着けちゃってぇ~!! 性転換のプレゼントってことぉー??・・・(ママ)
まぁー そんなとこなんだが それに出きれば ママとは清い関係で居たいってのも気持ちにあってさ~
なんたって まだペーペーの頃、はじめての出張で右も左も解からんで営業も上手く行ってない時に
ムシャクシャして店の看板も見ないで入った俺に親切にしてくれて・・・ その上 お客まで世話してくれて・・・
そんなママと身体の関係持つなんて考えてもいないし・・・ ママのことは嫌いじゃないし 出張行ったらこれからも
身体の関係持ったら 何か他の子達にも 会わせる顔が無いって言うか・・・・・
みんな、ママのこと好きで あの店にいるようなもんだし・・・ 他から誘われても ママの店に残ってくれてるし・・
みんなに申し訳ないんだよホントのところ・・・(亭主)

もう! いいよっ!! 解かった~♪ ホント言うとさっ!! アタシ○○ちゃんの役に立ちたいって・・・ ずっと思ってたのよ
そりゃぁー ○○ちゃんに抱かれたいって言う女心に嘘はないけどぉ・・・・
アタシねぇ!! 一緒に暮らさないかって言ってくれてる人がいるんだっ! ○○ちゃんも知ってる人よ♪♪
でねっ その人が性転換してくれって!! 勿論費用は全額向う持ち♪
アタシもそろそろ誰かに守られたいって思っちゃってさぁー!
それで最後に・・・ ○○ちゃんとって・・・ ゴメンなさいねっ! 交換条件なんか着けて・・・・
でもねっ! ホント言うと・・・ アタシの下の穴ってねっ! 誰にも上げてないんだぁー!!
信じないでしょうけどねっ! 店の子達は全員経験済みなんだけど・・・ アタシは一度も経験無しっ!!
過去に言い寄って来た男は星の数ほどいたわ!! でも、身体だけは誰にも許さなかった・・・
何でか解かる??   それはねっ!  ○○ちゃんと出会ったからなの!!
いつかぁー ○○ちゃんにって思ってたから・・・
それなのに・・ ○○ちゃん・・・ 結婚するって言うんだもの!! アハハハハー!! 奥さん可愛い人ねぇー!!
あんな可愛い奥さんが出来たら・・ アタシなんて・・・・ 愚痴かなぁ~ アハハハハー!!!

ちょっ! ちょっと!! ○○ちゃん!! ダメ!! 放して!! こんなの・・・ 惨め過ぎるって!! お願い! 放してー!!
アタシは○○ちゃんを、アタシから盗った奥さんが憎かったけど 奥さんと話してみて解かったの!!
○○ちゃんを守れるのは 奥さんしかいないって! それに頭いいもん!! 奥さん!!
ここにきてアタシと会った時の奥さん・・・ 全てを悟った感じがあったし
あれは○○ちゃんのこと心底信じてる証拠よ♪ 敵わないって思ったわー・・・・ うふふ♪
たとえ、アタシが本物の女でも 奥さんがいる限り、アタシの入る余地は無いって知ったの・・・・
あっ! でも、心配しないで! アタシが性転換しても○○ちゃんには迫ったりしないから♪
アタシと彼が暮らす以上は アタシの操は全て枯れの物だから・・・・ だから条件着けたこと忘れてっ!!
あっ! ダメ! ダメよ!! アナタにはアナタに操を捧げた奥さん・・・ アンッ! ダメ!! 奥さんがいるのよ!!
イヤッ!! ダメー!!  バシッ!!!!!!・・・・  これ以上 アタシに恥をかかせないで!!

じゃあ! 行くから駅まで送って!! そんな顔すんなよぉー!! おいっ!! ○○ー!!! 奥さん大事にしなかったら!!!
全部っ!! 全部バラスからねっ!! いいっ!! 約束よ!!
あと!! もし良かったらさぁー 今度 お店に連れてらっしゃい!! その方が奥さんも安心でしょ!!
それと!! 最後に一つ!!
○○ちゃん!! よーーく 聞いて!! スッポンの血も2杯も飲んでスッポン鍋 二人前も食べたのは解かるけど
どんな時でも 自分を見失うような人に男を名乗る資格は無いってこと!! いいっ!!
窮地に陥った時に我を忘れてしまうような人は男じゃないから!!
それともう一つ!! 女は男の所有物じゃないってこと!! 女を縛って両足広げさせて用足しさせるなんて最低!!
どんなことしても、奥さんには戻ってもらって頂戴!! 男の値打ちは窮地に陥った時に我を忘れない!!!
幸い、○○ちゃん 記憶に無いらしいからまだいいけど・・・
まっ! スッポンで記憶障害起す人だもねっ!! ふふふふ~♪ でも・・ ○○ちゃんがサディストだったなんてねぇ
人は見かけによらないってかぁ~ あぁー 怖い怖い こんな男と暮らす奥さんが気の毒だわ!!

さてと!! 行くわ!! 送って頂戴!!

それとっ!! お店の○○ちゃんが言ってたけどお!! アナタのパンストフェチ直しなさいよ!!
アナタはバレて無いって思ってるだろうけどっ!! お店の子達はみんな知ってるんだからねぇ!!! アッハハハハ!!!


私は悟られないように静かに急いで その場を離れ車を移動させた・・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆28番目 完了


亭主がママを送って行った間に、車から荷物を出して全部、家の部屋に元通りに戻した
私の部屋はキレイに掃除され、窓辺に一枚のメモが残されていた

『お気づきと思いますが、念のため・・・アタシと旦那さんは何にもありません。下手なお芝居ごめんなさい
旦那さんは深く反省しています、だから赦してあげてください。もしどうしてもダメならアタシが頂きます』

さあてー!! 気晴らしに出かけようかなぁー!!
私は荷物の整理をし終わると物置から車へドンドン運びこんだ・・・
川原にある24時間管理体制ならぬ交番前のキャンプ場 無人の料金箱に1000円入れて近くのコンビにで買出し
テントを張って竈(カマド)を作り炭を入れ準備OK!!
ラジオに読みかけの本にノートPCに防犯サイレンが5つ・・・ 周りは家族連れでバーベキューに焼肉にカレーライス
子供達の笑い声が煩いほど・・・ あちこちから漂う香りにお腹の虫も鳴く・・・
川の流れる音が心地いいBGMに・・・ 遠くから聞こえるセミの声と波の音が重なり子供達の歓声も混じる
夏・・・

竈に火を入れコンビにで買った一人用バーベキューセット!! これが最高!! 周囲を他の家族たちに囲まれ
安心感が倍増・・・ ちょっと煩い気もするか・・・な・・・・
缶ビールをグビグビ飲みながらの 一人用焼肉セットが 何ともワビサビを醸しだしている・・・
テントの前の石で作った竈に太陽の光も手伝って炭に直接ライターで火の点く勢い 流石は夏本番!!
周囲の家族達が御飯を食べ終わった頃 ようやく私の竈もスタート・・・
お昼も2時になると気温も最高潮を向かえ 周囲の家族達は一斉に川で水浴びを楽しんでいる・・
ミーンミンミンミー ミーンミンミンミー・・・ 周囲の歓声が遠くに移ると途端に近くなるセミ達の声
そして ジュージュウゥゥーと目の前の肉が無風で天に届けと言わんばかりに、いい匂いを上げ始める
グビグヒグヒ・・・ プッファー!! かっーぁ!! うんめーえー!! 思わず出る声・・・・
白菜に肉のタレが ビチッ ビチッと鉄板を焦がしながら伝わりネットリと絡みつく・・・
じゅわぁーっと白菜の旨味が下に落ちるとタレと絡んで白い煙を上げる・・・ くうぅー!! たまんねぇー!!
グビグビグビ ぷっふぁー!! じっくりと白菜にタレが絡んだところで ひっくり返さないのが亭主風・・・
白菜の旨味とタレの共演をハーモニーを醸しだすらしい・・・

お腹も満腹 心も満腹・・・ 気付けは夕方の4時 周囲の家族も疎らになって少しは風通しもよくなった・・・
夕方の5時・・・ テントの数は三割に減った・・・・・ 川の流れる音が近くなった・・・・ うっとり・・・
うっとりしながら川の流れる音に吸い込まれ気がつけば陽も落ちかけている・・・
周囲を見渡せばポツポツと灯を灯すテントがあるだけ・・・ みんなこの街の人達だつたんだなぁ~
川原を照らす、お月様がこんなにも近く感じた・・・ 直ぐ側に灯は灯っていたのに気が点かなかったなぁ~
一人になって見上げる空のお月様・・・・ 澄んだ空に浮かぶお月様に見入っていると・・・・

お嬢さん!! お一人ですか??

テントの中に身体半分入っている私に暗がりから誰かが声を掛けて着た・・・・
左側を振り向く・・・
御一緒!! ダメなら隣でもいいんですが?!・・・・
どうぞぉ~♪ こんなに空いてますからぁ~♪
ではでは! まずは遠慮なく・・・
今夜はここにお泊りですか??
えぇ・・ お月様が一緒ですから~♪
ではでは、まずはお近付きの記しに極上のジンギスカンとギンギンに冷えたビールに日本酒にウィスキーに・・・
あと、フルーツに、世界で一番美味しい 我が家ので恐縮なんですが、漬物もありますから・・・
あっ! それは・・ それは・・・ありがたく頂戴いたしますよぉ~♪
あと・・・ 恐縮ついでと言って なんなんですが 少しばかりお供がおりまして・・・
・・・・・・・・ えぇ・・ 構いませんわ~♪
では、お言葉に甘えさせていただきまして・・・・

ねぇ! みんな来てるの??・・・・(体育座りの私)
うん!! みんな来てる!!

すまんかった!!・・・・(土下座して誤る亭主)

もう・・ いいって!! お月様も許すって言ってるし・・・・(俯いて顔を上げる私)

わぁ!! みんな 居たんだー!! うっふふふふふふふふふ~♪
でも、でも どうしてここにいること 解かったの??

コレコレ!! 義姉さん!! こんなんあったら この街じゃ何処にいても同じだって!! あっはははははー・・・(義弟)
手招きする義弟のとこへ行くと・・・・ 何だろうとは思ってたけど・・・・
これはこの街に一つしか無い うちの屋号なんだよ・・・(腰に手を当てて満面の笑みで語る義弟)
交番のオマワリが・・・ 俺の同級生なんだが、電話よこして お前んとこの屋号が来てるが大丈夫かって!!
盗まれたんじゃねーのかって 心配して電話遣したんだよ・・・・(微笑する亭主)

そうよぉー!! 義姉さんも人が悪いんだから♪ 来るなら来るでアタシ達も誘って欲しかったわよー ねえー!!
・・・・・・(笑顔で義母に話を振る義妹)
そおよぉー!! 急に居なくなって心配したんだからぁー!!・・・・・(義母)

でっ!! 折角だから みんなでテント持参で来たって次第 あとアイツも連れて着た!!・・・(指指す亭主)
見ると制服着た交番の御廻りさんだった・・・・(初めましてと声を掛ける私)
初めまして!! 最初見た時はビックリしました コイツのとこの屋号が見えたんで・・・ すいません 余計な事して
・・・・・・(手を頭の後に這わせて照れ笑いする、お巡りさん)
おい サッさと着替えてこいよ 勤務終わりなんだろ!!・・・(偉そうに、お巡りさんに話す亭主)
じゃ! 着替えて直ぐ来るよ・・・・
そう言うとお巡りさんは川原を交番へと引き返して行った・・・

よおーーーし!! そんじゃ まずは 家族の食卓作りと参りましょうかぁー!!!・・・・(嬉しそうな義母)

よしっ!じゃあー 俺らはテントっ!! 兄貴!! いつまでラブシーンやってんだよ!! テント テント!!・・・(活気のいい義弟)

よおぉーし!! じゃぁー 義姉さん!! あたし達は晩御飯の仕度にとりかかりましょう!!・・・(元気一杯の義妹)

その前に 電気よ! 電気点けて頂戴!!・・・・ こう暗くっちゃ難にも見えないわよぉー!!・・・(義母)

じゃぁー 私はラジオ!! ラジオを付けるわ!!・・・・(何故かラジオと元気よく言った私)

えっ!!?? どうしてしってるの?? うちは昔からキャンプではラジオをかけるんだけど・・・・(不思議そうな顔の義母)

どうしてだろう・・・・??? 何か突然 思いついたんだけど・・・・(困惑する私)

見上げる空からキラキラ何かが降ってきた・・・

咄嗟に手で受け止めると・・・ それは亭主の机に置いて来た婚約指輪だった・・・

何で・・・ こんなものが・・・ 空から・・・・・

私はしっかりと婚約指輪を指に差し込んだ・・・・

半年後・・・・ 私は亭主の女房になりました


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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆縄奥11


◆◆◆◆◆一話 【潮風】

亭主の仕事は漁具販売会社で地方の漁業街や街の釣具店をルートに縄や網に釣り糸などを販売する
まぁ、漁具の営業マン・・・
地方への出張は月に数回、多い時は半分とか漁村相手の仕事だから仕方ないんだけど・・・
亭主と知り合ったのは、私がOL時代に会社の釣り大会があって、その時にイベントを企画した亭主の会社の
担当として海へ来て、釣りの指南をしてくれたのが切っ掛け・・・ 熱烈な恋愛ではなかったけれど
何処か素朴で癒される雰囲気にのめり込んだのは私の方 亭主はデートしててもいつも漁具と漁村の話しばかり
手が触れただけで顔を真っ赤にするほどのチェリーボーイ・・・ スーツの凄く似合う爽やかな感じの27歳
亭主の趣味は営業先で入手してくる漁師さんの知恵を私に聞かせること 忘れると困るからとノートはメモで一杯
私は26歳で委細秘密・・・・

私たちは同棲を始めてまだ2ヶ月 勿論結婚前提で二人の両親も認めてくれている・・・
家は亭主の母方の親が住んでいた 小さな街外れにある築40年は経つ平屋の4LDKで目の前に日本海が・・
あっちこっちボロボロで殆ど家と言うよりは廃屋に近かったものを、親戚や亭主の幼馴染たちがコツコツ直して
何とかすめるようにはなったものの 所々から隙間風が吹き抜ける・・・ 冬までにはリフォームすると亭主は言う
でも、私は海の潮風の染み付いたこの家が好きでたまらない 所有地は田舎だからか1000坪はあって
実際に計ったことはないけど両隣の家までは1キロは掛かる場所で廃墟と化した家々が点々と放置されてる
家の後には高さ30メートルくらいの丘が両方に広がり、家の前には国道が右方に伸びている
国道を渡ると10メートルほどの平地が左右に伸びて30メートル間隔で海岸に下りる階段がついている
防波堤が所々 朽ち果て中の鉄筋がむき出しになっていて、毎朝 防波堤に何百ものカモメが整列していて
カモメとカラスが交互に並ぶ様子は都会の港にはない温厚さを醸しだしている・・・・
太陽は家の裏から昇り、目の前の日本海へと赤々と燃えながら沈んで行く・・・・
家の居間の木枠で出来た大きな窓は、枠ごとアルミに亭主の幼馴染の大工さんが取り付けてくれたが
本当は、私は前の開いたり開かなかったりの木枠の窓が好きだった・・・・
朝、裏から太陽が昇る少し前に居間の窓を開けると海から潮風と共にワカメや昆布の海草の香りが居間に充満
ハァー ハァー とカモメの鳴き声と波の音が一斉に家中に広がる・・・・
時折、咳き込むように、グゲゲゲガギグオエェとカモメ同士の会話が始まり まぁまぁと言わんばかりにカラスが
カァー カァーとカモメの声の間に割り込む・・・ まるで人間のようだ
そして、家中に海の香りが充満したころ 私の大切な亭主が大きなアクビをしながら起きてくる・・・・
家の外に干してある拾い昆布に拾いワカメが緩い風に靡いては光沢のある茶色をキラキラと光らせる
山から切り出して作った柱に5センチ角の角材が10メートルほど連なっていて 角材に30センチ間隔で
5センチほどの釘が打ち込んである。
その釘に波打ち際から波に運ばれて来た昆布やワカメを一掴み単位で束ねて根っこを、ワカメならワカメ
昆布なら昆布で縛り上げて、釘に引っ掛けて吊るし干しする・・・・ 漁師さんの知恵と言うところかな
天気のいい日は砂浜に丁寧に並べておけば直ぐに乾くけど 結構忘れてしまうから 家の前に運んで干す

うわわあぁー おはよ!!・・・・(白いパジャマの上下 髪もボサボサで大きなアクビの亭主が起きて来た)

おはよう♪ 今日はいい天気よお♪ 


◆◆◆◆◆2番目


朝起きてきた亭主に朝御飯を気分良く食べてもらうのが私の愛の証であり、仕事でもある
けれどメイドではないから必要以上に気を使う訳でもない
夏に向けて少しずつ気温が上がって来る・・・ 漁師さんから分けてもらった傷物のアワビを屋根裏で陰干し
大きさが10分の1位に乾いたら、それを鰹節のように削り節にして、裏山から採って来てアク抜きしておいた
一口大の山フキと一緒に塩味の汁でサアッと一煮立ち・・ 辛味の強い長ネギを刻んで食べる手前にサッと散らす
御飯は炊飯器を使わないで鍔釜で直火炊きして作った、お焦げの部分だけで使ったおにぎり・・・
最後の締めは漬物ではなく、小粒の煮豆を小鉢に一掴み・・・
食後は亭主の大好きな濃厚な煎茶 面倒だけど一手間惜しまずが私の理念・・・
洗顔し終わった亭主は当たり前のような顔して、当たり前のように振舞って欲しいものの 正直な性格なのか
満面の笑みを零し私に合掌してからアワビの塩汁を、ふぅ~ ふぅ~ ちゅる ずっず゛ずぅと一口・・・
目を閉じて顔を少し上に上げる・・・ 昆布の甘煮はいつもの定番 子供の頃から食べて来た昆布は欠かせない
お焦げのおにぎりを頬張りながら ふぅ~ ふぅ~ ずずっずずず~と汁を飲んで山フキを箸で持つ・・・
山フキを箸で持ってストロー見たいに・・・ あっ! ダメぇ~!! 私が止めるのも間に合わず・・ アチッ!! アッチィー!!
学習能力が無いのか必ずやってヤケドする・・・ 慌てて横に置いている小皿に入った氷を一つ口にポンッと入れる
山フキの時は何故かヤケドするの解かってるはずなのに・・・ 私に注意されるからか チラチラ私を見ながら・・
私は亭主がやりやすいようにし 何気に窓の外を一瞬だけ見る・・・ チュルッ!! うわっちちちちち!!
山フキも縦割りしたことがあったけど 子供みたいに不機嫌になる亭主
氷をガリコリガリコリと食べると口の中が冷たくなったのか 今度もトライするような気配に
私は一時も目を離さない・・・
なぁ~ 水一杯くれねえかぁ・・・  私を台所に追いやる作戦の亭主・・・
スッとたって台所へ・・・  チュルッ!! チュルチュルチュルッー!! 後から聞こえる亭主の山フキストロー・・・
お水を持って行くと満足したのか 箸を進める亭主・・・
こんな感じて始まる二人の朝が永遠に止まりませんようにと海の神様に心で手を合わせる私・・・・
御飯が終わると テレビの前のソファーに浅く座って濃厚な煎茶を飲みながら新聞を・・・
タバコに火をつけるものの 吸わずにタバコを立ててジッと煙を目で追う亭主・・・ でたでたでた!!・・(私の心)
煙が居間に充満しないように 煙がちゃんと外に流れてるかを毎朝確認してから一服・・・
居間の大きな窓の開き具合と逆の小窓の開き具合を調節しながら 一服っ!!
計って置けばいいのにって最初は私も思ってたたんだけど、どうも外の風の強さ湿度を計算している節がある
そうこうしてる内にタバコは半分になって、思い出したように吸うものの 半分になったタバコを無念そうに見つめる
そして必ず言う!! なぁ~!! 空気正常機買うべーやー!!   毎朝 毎朝 必ず私に言うものの・・・・

だけど・・・ 換気は気をつければいいんだしなぁ~ もったいねぇ~なあ~!!    とっ言う・・・・

あっ! そうだそうだ!! 来週 弟連れてきて家の横 野焼きすっから・・・・(ソファーに座りこちらを見る亭主)
えっ? 野焼き?・・・(水で触れた両手をタオルで拭きながら亭主の側に近付く私)
ああ そろそろやらんとなぁー 夏になったら目の前の浜に海水浴に街の連中とか来るんだけど
それに混ざって他の街からもヒトが来るんだけどなぁ~ 野焼きせんかったら草むらがテッシュだらけに・・・
わかるべ!?・・・・・(私を微笑して見る亭主)
街の連中はそんなことも、ねえんだけど他の街から来た奴がやるんだよ~・・・・
でなっ! 妙なもんで草むらがある場所に集中すっから まぁ~草むらはトイレってとこなんだろうなぁ~
(ソファーから遠くを見るように浜を眺めてニコッとする亭主)
だから、家の前には殆ど そうだな~ 俺の親戚やら幼馴染の連中くらいだなぁー 来るのは・・・

えぇー!! てことはさぁー!! うちのトイレとか使わせるってことなのぉー??・・・・(亭主の前に女座りする私)

ふっ! ねえよ!! そのためにホラッ!! アレがあんだろうよ!!・・・・(居間から一番奥の寝室の窓を指差す亭主)

【亭主の指差すところ、真後ろを振り返る私・・・・】

あそこに見える廃屋・・・ まぁ~ あれも、うちの親戚のなんだが あの廃屋のトイレだけは整備してあるからな
この辺は殆ど土地はうちのだが建物には昔は親戚が住んでたんだよ・・・(懐かしそうに話す亭主)
だから、鍵ついてるべっ?? 海水浴に来た連中が鍵を持ってて使ってるって訳だ!!
そして秋になったら汲み取り屋さんを呼んで汲んでもらうと!! まぁー そんな感じだから心配すんなっ!!
よしっ! そろそろ出かけるとすっかぁ~!!

それじゃ 行ってくっかなぁ~・・・ 半そでのワイシャツに上着とカバン ズボンは膝まで捲くり上げてる

外へ見送りに出る私・・・ 国道の海側にはカモメ達が並んで亭主を見送る・・・ いつもの光景

家の前の所々に残る草の根と赤茶色の土の上に散乱している砂利・・・・

ズッ! ザザザッ!と音を出して車のタイヤが回ると軽い土ぼこりを上げて 亭主の車は国道へと出ていった

国道と家の敷地の間にある小さな側溝の水の流れる音をBGMに勇ましく亭主は右側へ・・・

この海に大勢の笑い声が響くんだなぁ~・・・ ちょっと楽しみ♪


◆◆◆◆◆3番目



亭主を送り出した後の退屈のようで実はいっぱいある仕事の一つがカマでの草刈がある
刈っても刈っても直ぐに伸びる雑草は中々手強い かと言って除草剤のような薬を撒くことには私も亭主も反対
陽が高くなる前に1時間か2時間 せっせと必要な部分だけ草を刈る・・・
不要なとこまで刈ると虫達の住処がなくなるからと言う亭主の意見に賛成な私・・・
だから、家の周りも道路の淵の側溝なんかは全て自然のままにしているから山鳩の巣もあるようだ・・・
軍手を着けて左手で草を束ねて斜めに少し手前に引く・・・ こうすると草は枯れないらしい
一面のたんぽぽに気をつけながら 歩くとこだけ草を刈って行く・・・ 額に少し汗が出てきたら終了
そして家に入りバケツを持って家の前の国道を渡る・・・ 国道い言っても片側一斜線の狭い道で都会とは大違い
地肌の見得る平地に来ると大きな・・・ そう 人の頭ほどの大きさの石か゜ゴロゴロおちている
亭主の話しだと荒れ狂う冬の海からの贈り物だそうだ・・・ 私も贈り物を漬物石として数個頂いている
これも自然の恵みの一つかも知れない・・・

平坦地を歩くと海岸に生える草木が陸地を守るかのように覆い茂り大きな岩や石がゴロゴロ住み着いている
細いなだらかな獣道のような感のある道を進むと石から砂利に砂利から砂へと変わる
所々の砂に混じって砂利が散乱する 足場は中々の物 ぬかるむ真砂の住処(スミカ)と砂利の住処に同居も
左右に広がる湾形の浜辺 所々に点在する黒い軍艦のような岩場・・・ 左側の少し先にも岩場が・・
波も穏やかで海底が綺麗に見える サンダルを履いたままチャボチャポと音を立てて左の岩場を目指す・・・
所々の手前の海底に畳を引き詰めたような平らに近い岩盤が沖に左側にと広がっている
山の草木にも負けないほどの真緑色した海草が穏やかな波にユラユラと靡く・・・
黄色やクリーム色に茶色に土色した岩盤・・・・
ポツポツとペットボトルの蓋くらいの物が無数に見える・・・ この辺では真螺(マツブ)と読んでいるらしい
巻貝の一種らしく 塩茹でに剥き身にして天ぷらに串焼きにカレーに三平汁にと用途は豊富で美味
ただ、難点がある・・・・ 身が余りにも小さすぎて お椀一つ分にベテランでも三時間から4時間もかかる
手間と労力がとてつもなくハードだ・・・・
だから漁師さんたちにとっては美味なのだが売るに売れない逸品(いっぴん)なのだそうだ
然るに漁業権のない街の住人に限っては食べる分は目を瞑ってくれている
中には可愛らしいヤドカリ君も! このヤドカリ君が優れた出汁を出してくれ且つ カリカリとこれまた美味♪
子供用の玩具のバケツが山盛りになるのに30分を要しないものの これを亭主のために茹でて剥き身にする
そしてワカメを大きく気ってジャガイモを一口大にマツブを貝ごといれての螺汁はこれまた絶品!!
膝下くらいの深さの所で女の私には無理と言うくらいの大きな岩の下に両手を掛けて一気にゴロンッと前に返す
海底から線香の煙のような砂煙が立ち上がると 磯カニが四方八方に一斉に逃げ出す・・・
一気に手をいれ5センチ角くらいのカニ君だけを別の小バケツに放りいれる・・・
バケツからカサカサカサッと磯カニの足音が聞こえるものの 私の目は獲物を狙うハンターになっている
カニに挟まれないように甲羅の上から次々にとってはバケツに・・・・ 勿論赤ちゃんと少年少女はとらないし
たまごを抱いたお母さんも見逃してあげる・・・ これで私の漁は終了ではない
前に押して返した岩をもどの場所に戻してから終了!!

ただで漁をして今夜の夕食のおかずは確保・・・・ 真螺の剥き身は串焼きに 真螺汁に剥き身の天ぷら
そして茹で磯カニと炭火焼き・・・・ 都会の専門店だとこれ1万円以上する食材らしいけど ここではタダ・・
今夜のオカズの費用はしめてゼロ円・・・・ でもないか・・・ 剥き身に4時間・・時給700円で・・・
タダじゃないないのに気付くも、亭主の口元の緩みに免じて頑張って剥くかな~♪


亭主の口元の緩みが目に浮かぶ!! うふふふふ~♪

亭主の笑顔は私にとってはお金で買えない宝物・・




◆◆◆◆◆4番目

亭主が仕事を終えて帰宅するころ真っ赤な夕日が海の中へとゆっくり沈み穏やかな海面をキラキラ光らせる
外に干してるワカメも昆布も新聞紙に包んで納屋の陽の当らない場所へ保管する・・・・
これを食べなては拾って干してはと、追っかけっこするように繰り返すと冬場の食料へと繋がって行く
夕飯の仕度は準備万端、沈みかける夕日に向かって合掌・・・・ 贈り物受け取りましたよぉ~ パンパン!!
我が家には、お風呂が二つある 亭主が子供の頃に祖父母や親戚がここに住んでたころは
トイレも、お風呂も共同で数件ある家々の山側に木と石で作ったトイレが数個立ち並んでたそうだ・・・
その横あたりに大きめの海の石を組み合わせて山から木を貰って作ったと言う、お風呂がある
私達がここに来る前に、海水浴を楽しんだ後の水浴び場として、亭主の家族や親戚たちで共同風呂を修理して
夏場に使っているらしい大きなお風呂はとても風情があって、これまた私の宝物のの一つだ。
共同トイレも春先から秋の終わりまで使われ、冬は各自の家々の小さいトイレを使う・・・
だから亭主たちが子供のころは、大きい便所と小さい便所と言う言い方をしていたらしい
大きい便所は共同で作る畑の肥やしにするらしく、深さ1メートル直径3メートルほどの穴が畑の隅に作られる
小さい方の便所は各家々で作る好みに応じた畑の肥やしにすべく、山側の隅に掘られていたらしい・・・
この肥やしの入った穴に 山を駆け抜け木を伝って遊ぶ子供達がしょっちゅう落ちるらしく穴の上には落ち葉が
枯れ木がと積もって行くから、うっかり・・・・ ドボンッ!!  落とし穴のようだったらしいと被害者の亭主は語る
その当時、電気休みにテレビ休みと言う日常に溶け込んだ文化も存在してたらしい
何でも、吹雪いたり嵐になると突然テレビがプッツ・・・ 食事してようが お風呂に入ってようが プッツっと電気が
今日は電気が休みらしいなあ~と親達は子供達に教える・・・・ 子供達も残念がった顔をする
楽しみにしてたテレビマンガも途中で否応無く プッツっと消える・・・・ 今日はテレビが休みだなぁ~と親達
電気が休みの日はテレビも点かないから子供達はお冠だ・・・
月明かりを頼りに納屋からランプを持って来て限られた家中の空間をランプの炎が照らしだす・・・
ランプの金色の傘に小さな炎がユラユラ~と・・・  すると始まる昔話・・・・
こないだは父さんだったから、今夜は婆ちゃんがとやっくりした口調で語り出すと子供達は一斉に婆ちゃんの前へ

むかーし むかし この海の左側を、ずぅーっと行ったところにぃー ホラっ! あの黒ーい岩山に小さな穴があるべー
うんっ!! あった! あるある!・・・(子供達が婆ちゃんに前のめりになって返事をする)
んだっ!! あの穴の中さなっ! 天狗様が住んでおってのぉー・・・(ゆっくりした口調で強弱付ける婆ちゃん)

子供達は婆ちゃんの話しの中へ入って行き それを父さん母さんがニコニコしながら見つめている・・・

時折、ランプの炎がバチバチッと音を立てると 婆ちゃんが突然 ヌウゥーっと顔を子供達に近づけるもんだから
子供達はあぁーと声を出して恐々と顔を引き攣らせる・・・・・・・・

あの穴の中のなぁ~・・・・ 婆ちゃんが話し始めると バタンっ! バタンッ!と外から物音が・・・ 
うわあぁー!! 子供達は婆ちゃんから離れ一気に両親の元へ這い寄る・・・・

ぶうぅ~ん パチパチパチっと音を出して灯が灯った!! 子供達は個々に目を丸くして文明の灯(ひ)を見つめた

なんだ~ これがらって時にのおぅー! この続きはまだこんどな~・・・・

何度も何度もこの調子で一つの話しが終わるまで一二年も掛かったらしい・・・
結局、天狗様の話しが終わるまでは聞けなかったらしいけど・・・・ 
でも、後から亭主が大人になって解かったらしいけど、電気が止まってどのくらいで修理が終わるかを
御婆ちゃんは、ちゃあーんと解かってたようだと言っていた・・・・
そして、御婆ちゃんの話しが聞けなくなってから、今度はお爺ちゃんも後を追うように・・・・
小学校も高学年になるころには この天狗様の話が他の子達も知ってるくらい有名な話しでどうやら作者は
御婆ちゃんだったらしいことも判明して 得意げになってた時期もあったと亭主が教えてくれた
思い起せば、なんの娯楽も無かった時代に生きた人達の生きることへの知恵を感じた私だった

さあーてとっ!! 亭主の話しを思い出してる場合しゃないわ!

海に行って今夜の御馳走のお礼をしてこなきゃ!!

この地域では海からの贈り物には感謝の念を持って作った料理を海にお返しする風習がある・・・・・



◆◆◆◆◆5番目



朝、亭主を送り出していつものように、掃除と洗濯して庭の手入れをしに外に出る・・・・

アレ??

見慣れない車が一台・・・ 浜辺に目をやると白いワンピースに大きな鍔の帽子の女の子?? 大人?? 誰だろう・・
まだ、陽も昇ったばかりなのに何してんだろう・・・ 防止のリボンが風に揺れるのが解かる
家の前から見える目の前の浜の少し盛り上がった場所に立って海を眺めている
漁業に来た様子には到底見えないし・・・ おセンチな気分(センチメンタルリズム)を沈めるため・・・・?? 
気になるなぁ~・・・・  草を刈る手が自然と止まる 止まってはチラチラと見る・・・
あっ! 帽子が飛んだ・・・ えっ! 何してんの? 早く拾わなきゃ!! 回りながら宙に浮いた大きな帽子はこっちに・・
フワフワと宙に舞い上がり少しずつ 国道を跨いで私の方へフワフワと飛んできた・・・
あっ! 落ちた! 国道の側 家側の側溝に・・・ 慌ててカマを置くと走り出した私 ザッザザザザザ 草が絡みつく
70センチくらいの小さな木に引っ掛かって何とか持ちこたえている帽子・・・ 水面まで20センチ・・・
えいっ! あっ! も・・ もう少し・・・ うんっ!・・・ よしっ! 捕まえた!! ふぅ~・・ 落ちるとこだった
ふうぅぅー 帽子を手に持って立ち上がる
アレっ?? 彼女は?? 辺りを見回す・・・ 座ったのかなっ?? 見えなくなっちゃったけど・・・ ここからじゃ見えない
変だなぁ~・・・ 帽子飛んだの気付いてないのかなぁ~ 
仕方ないかっ! 届けてあげよう・・・
私は届けるべく帽子を持って歩き出した・・・ 国道家側の側溝の上に掛かる小さな橋を渡り国道へ・・・
国道を渡ると彼女の真っ赤な小さな乗用車が左に 平坦地・・・ そして浜辺の降り口手前に来た時だった

左側の黒い岩の陰に歩いて入って行く彼女が見えた・・・・ 彼女の居たところには可愛いサンダルと封筒???
何だろう??? 螺を取りに来た様子もないしー レジャーにしては・・・ 第一 履物に封筒と来たら・・・・???
私は彼女の後をそっと追うように足を忍ばせた・・・ 黒い岩の上に登って岩陰を見た時だった・・・

何っ?? 何してんのぉ!!

彼女は服を着たままで膝上まで海水に浸かり沖の方へゆっくり歩いていた・・・ 歩いた後に広がる波紋
自殺!!??
私は黒い岩から駆け下りると履物のまま彼女の方へ走り出した!!
幸いあの距離なら深みまでは間がある そう思った私はジャブーン ジャブーンとゴム長靴で水をきった
何とかなるわ!! あの辺りだと海草が生い茂ってて素人には難所中の難所・・・
彼女まであと10メートル!!
ねえぇー!! 海水浴にはまだ早くてよぉー!! アナタの帽子拾ったんだけど 受け取って欲しくてー♪
彼女の動きがピタッと止まった!!
あと5メートル・・・・ こっちを振り向いた!!
透き通るような色白 雪の精のような20代前半の女の子だった・・・

彼女まであと1メートルと言う時だった!!

来ないで!! お願い!! 死なせて!! 可愛らしい顔は必死で私に訴えているようだった

えぇー いいわよ!! でも・・ 死ぬ前に一つお願いがあるの!! 私はここで漁業をしてるんだけどねっ!
こんなとこで死なれると正直、ここで漁が出来なくなるから他でやって欲しいのよぉー
ここで死なれると迷惑なんだよなぁー・・・ それに あんなとこに路上駐車されたままだと 車が邪魔でさぁー
綺麗な夕日が見れないし・・ うふふふ~♪
だから死ぬなら他所でやってくれないかなぁ~♪
自殺の第一発見者で警察とかも煩いし・・・ 解かるでしょう♪ 
どんな事情かは知らないけど 死ぬときに他人に迷惑掛けちゃいけないなあぁー うふふふふ♪
さあー 早く出ないと風邪引くよぉー! あっ! 死んで行くから風邪引いてもいいのかっ!! キャッハハハハハ
兎に角、ここでは迷惑よっ!! さあー 来なさい!!  彼女に手を伸ばしてグイッと引き寄せた瞬間だった!!

放して!! 放してよおー!! 死なせて!! 死なせて!! 死なせてよおー!! 彼女が私の手を振り払おうとした!!

バシッン!! 私は彼女の頬を平手内した・・・・ 暴れる彼女 大きく広がる波紋・・・・

こんなとこで暴れてー!! 私のまで風邪引かす気なのぉ!! いい加減にしなっ!! ホラっ!! とっとと来るのよ!!
私は強引に彼女の手を引いて岸へと向かった!! 思いっきり彼女の手首に力を加えた!!

痛い!! 腕が痛い!! 放してー!! 痛いよおー!! 顔を顰めて悲痛な叫びを上げる彼女・・・・

痛い?? 何が痛いの!! 死んだら痛くないけど生きてるから痛いんでしょ!! アンタが死んでもっと痛い思いする人
考えてごらんなさい!! 死ぬんだったら他で死んでよ!!! ホラッ!! グイッ!!

痛ーーーい!! もう!! もう許してー!! 痛いのよおー!! 泣き叫ぶ彼女・・・・

煩い!! ギャーギャー、泣き喚くな!! ホラっ! 歩きなっ!! バシャバシャバシャバシャ・・・ 岸まであと数メートル

ふうぅ~・・・ やっと着いたわっ!!  倒れるように砂浜に腰を降ろした私

うぅぅぅぅ うぅぅぅぅ うううぅぅぅぅぅ・・・・ どうして・・ どうして死なせてくれなかったのよぉー!!!
岸辺で四つん這いになって泣き喚く彼女・・・・・・

何べんも同じこと言わせないでよ!! ここは私の魚場なのよ!! 生きていくための神聖な場所なの!!
アンタが死ぬのはいいけどっ!! 解かったあ!! 解かったら返事は!! 彼女を怒鳴る私

ううぅぅぅぅぅ ううううぅぅぅぅぅぅ うううぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・ 泣き止まない彼女

さてとっ! アンタなんかに構ってると風邪引くわ!! 私は帰るけど いいっ!! 死ぬなら他でやってちょうだい!!

私は急いで彼女のサンダルの上にある封筒を拾った・・ こんな物があるからいけないのよ!!
ビリビリに破いて 波に蒔いた手紙の処理を頼むと立ち上がって家へと歩き出した・・・・
風邪引いちゃうわ・・・ 早くお風呂沸かさないと!!! ブルブルブルと震える身体
後を振り返る・・・ もう大丈夫かな~ うふふふふふ♪

そうだっ! どうせなら!! 

私は急いで向かった・・・ 共同風呂 水道の蛇口を捻ると勢いよく工事現場用の12センチの配管から噴出した
シュウゥーーー!!  ズババババババ!! グウオォゥー!!  普段聞くことの無い轟音・・・・
6人は入れる大風呂の湯船の鉄砲(吸水口と排湯口)が見る見る間に轟音を立てる水道水で埋まって行く
灯油の残量を確認して二台の湯沸かし器(ボイラー)を点火するまでに要した時間したったの3分
さすがは工事用の水道・・・ 点火して 家の方に戻ると 彼女が車のところに立っている・・・
彼女の方をじっと見ていると 彼女はこちらに歩き出した・・・
国道を渡り敷地に入って来た・・・・

私も彼女の方に歩み寄った・・・・・

お・・ お姉さん・・・ さっきは・・ ごめんなさい・・・ お姉さんの大切な海を汚すとこだった 本当にごめんなさい
身体からピタピタと滴り落ちる海水・・・ 歩いて来た国道に黒く残った足跡・・・・
もういいよ! 解かってくれればっ!! よし!! 着替えとか持ってないよねー!! ねぇー アナタのサイズは??
えっ? 一瞬顔を目を開く彼女
着替えなんて無いでしょうし あと10分くらいでお風呂も沸くし、調度 この間買ったおニューのパンツもあるし
アナタもLLでいいのかなっ!・・・・・・(彼女の前に立って寒いながらも笑みで語り掛ける私)
口を軽く窄めて頷く彼女・・・・・(黒い長い髪が上から下へと流れる)

よし!! じゃあー こっちに来て!! 家の玄関に入って玄関の戸を閉め鍵を掛けた・・・・
誰もいないから安心して!!  こんなとこで悪いけど ここで脱いでもらえるかな?・・(私も裸になる)
裸になった私は大急ぎで大きなバスタオルを二人分持って来て裸の彼女に一枚 そして私も一枚・・・
ビショビショの二人の服はタライに入れて洗濯機に放り込んで、あとは全自動&乾燥・・ さすが文明の力(リキ)
さあー 足を拭いて 上がって!! さあ!! 遠慮しないで♪
彼女を連れて家に入りソファーに座らせてる間におくの部屋から下着を二枚・・・ 一枚は彼女に袋ごと渡す
うぅぅぅぅぅ・・・ こんな見ず知らずのアタシなんかに・・・・ 親切にしてくれて・・・・ 泣き出した彼女
泣かない!! もう泣いたらダメだってばぁー!! 彼女の前に跪いて両手を彼女の両手に添えた私だった
時計を見る・・・・ そろそろいい時間ねっ!! 彼女の手を引いて家のお風呂場の廊下から裏口で外へ
桑の木が立ち並んでいて調度 目隠しになっている・・・ 昔の人の知恵
サンダル履いて共同風呂へ・・・ ドアを開けると中から湯気が ブワアァーっと流れ出る・・・
灯を灯すものの湯気で殆ど見えない モクモクモクっと脱衣場まで流れてきている
押し開け式の小窓を全部で3個開けて風呂場へ 風呂場の押し開け式の小窓は4個 全て開けると一気に
蒸気は窓の外に吸い込まれ行った・・・・ 見てて気持ちいいほどの勢いで湯気が一気に・・・・
二つある湯沸かし器の一つを消化にして、もう一つの方を保温にして湯船に水を入れてかき回す・・・
ハイ!! アナタもやって! やって! 彼女にかき回し板を一枚手渡して湯船の淵に板を掛けて上下させる
アチっ! 跳ねた湯が彼女に当ると 彼女は真剣な眼差しで板を上下させた
数分後に私が手を入れる・・・・ よしっ! OK!! 水道の蛇口を閉める・・・ キュル! キュル! キュル!

さあーて これでOKよ!! はい アナタの椅子はこっちで洗面器はこれとっ!! 自然と笑む私
受け取って木で出来た椅子を引っくり返したり真横から物珍しそうに眺めて微笑む彼女・・・ ステキな笑顔に
身体を二人で洗っても尚も広々しているこの8畳間は殆ど銭湯に近い・・・・ 一緒に湯船に浸かる
はぁ~ 自然と出る安堵の声 二人の声が重なって これまたニッコリする二人 うふふふふ~ キャハハハハ

そう言えば自己紹介まだだったわねえー!!

えーと 私は○○○○で亭主はいるけど現在は結婚前提の同棲中

アタシは この間まで彼氏が居たんだけど 今はフリーになった○○○○○です 宜しくです・・・(俯く彼女)

ねえー! 今夜泊まって行かない!! 時間あるんでしょ!!・・・・(私)

でもー・・ 御迷惑じゃー・・・(顔を俯き加減にして上目使いをする彼女)

迷惑?? もう掛かってるって!! うふふふふふ~♪・・・・(ホラーと言って彼女に両手で掬ったお湯を投げた私)

あぁ~ん!! もおぅ!! やったわねえぇー!!・・・・(両手をバシャバシャ上下させて応戦する彼女)

なんとか命、救えたかな・・・・


◆◆◆◆◆6番目

あぁー!! 暖まったぁー!! 

彼女の服も調度乾いて着替えて外に出る・・・
海から吹きつける緩い風が 二人のポカポカした身体には調度いい・・・・
二人並んで廃屋巡り ニョキッと伸びる腰の高さまでの草木を避けながら、私の知る範囲でここの説明をする

ねえ 何で何も聞かないの?・・・・(歩きながらピタッと足を止め右側にいる私の方を振り向く彼女)

聞いて欲しいの?・・・・(彼女の方ほチラッと見て前側の遠くの山々を見つめる私)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・(無言でスーッとシャガみ込む彼女)

聞いてもさっ! アナタのこと解かったような言葉しか出ないし・・・ どっちが正しい悪いって話しになるだろうし
かと言って、もし彼に非があったとしても、アナタが真剣に愛した人を、何も知らない私が非難出きるはずもないし
だからかな~ 話したくなったら 聞いてあげる・・・ ただ答えは私に求めないで欲しいなぁ
・・・・・・・・(シャガむ彼女の真横でニョキっと伸びるヨモギの先っぽを指でチョンチョンする私)

大人なのねっ!・・・・(シャガみながら私を一瞬見上げた彼女・髪の毛がサラサラと風に揺れる)

大人なんかじゃないわぁ~ ただ怖がりなだけ・・・(風で顔に掛かった髪を顔を右に振って直す私)

そっかあ~ じゃぁ 話したくなったら聞いてもらえるかなぁ・・・・(微笑して立ち上がろうとした彼女)

痛い!! イタタタッ・・(慌てた様子でワンピースの裾から中に手を入れ痛がる彼女)

何っ!? どうしたの!?・・・・(半分立ち上がって裾を捲り上げたガニ股になって股間を除き込んだ彼女を見る私)

風に靡くワンピースの裾を押さえながら覗き込む彼女・・・

慌てた私はシャガんで彼女の裾の中を見る・・・ えっ?! 何!? このプチッと二つ並んだ傷のようなものは!!
私は頭の中に嫌なものを想像した! 太ももの付け根の部分に並ぶ二つのプチッの正体・・・

ちょっと! ちょっと来て!!  私は彼女の手を引くと家に戻って客間に布団を引いてタオルを持ってくると
彼女を仰向けに寝るように声を荒げた!! 蛇かも知れない!!
ええぇぇー!! 驚いて絶句する彼女はガタガタと身体を震わせた!!
とにかく!! いい!! これから私が傷口から毒を吸い出すから!! 多少痛くても我慢して!! 解かった??!!
うんうんと頭を小刻みにして上下させる・・・
私は彼女の両脚を大きく開かせると夢中で太もも付け根の部分に吸い着いた!!
チュウゥゥー ペッ!!  チュウゥゥー ペッ!!  チュウウゥゥー ペッペッ!!  太ももを親指と手の平で搾るようにして
傷口に唇を着けて思いっきり吸い出した!! チュウゥー ペッペッ!!  チュウゥー ペッペッ!!
痛い・・・・ 痛い・・・・・・・・・(必死に両手を胸の辺りに置いて堪える彼女)
タオルが血で染まって行く・・・・・
この辺には蝮(マムシ)はいないって聞いてるけど 万一ってこともある・・・(私の心)

数分間、吸い出すと私は ヨダレをタオルにダラダラ流しながら台所に走って口を濯いだ・・・・

氷枕を作って彼女の傷口へあてる・・・・ 相当痛かったのか彼女は寝入ってしまった・・・・・

マムシじゃないにしても腫れるのは何とか防げたはず・・・・
ここに越して来た時に毎日毎日、亭主から蛇について同じ講習を聞かされ続けてたから咄嗟に取れた行動だった
青大将でも死ぬことはないけど腫れて相当痛いらしいし・・・・・ 違ってればいいけど
3分経って腫れないようなら蛇じゃない 3分経って腫れないなら蛇じゃない
マムシの血清は役場から毎年配られて救急箱の中にあるからそれを使って救急車の到着を待つか
自分で患者を病院へ運ぶ・・・・ その際にはライトは遠目にして交差点ではクラクションを激しく鳴らして通過する
そうすれば街の人間なら蛇だと解かるから・・・ だったわね 確か・・・・(亭主の教え)
途中でパトカーに出くわしたら、蛇の毒って言えば先導してくれる・・・・・(亭主の教え)
救急箱と車の鍵を持って彼女の部屋へ行く・・・・
熟睡してるようだ・・・・
彼女の片足を広げて傷口を見る・・・・・・・      ホッ!! 腫れてない!! 良かったあぁー!!! 毀れる笑みの私
でも、彼女の太ももの付け根が鬱血(うっけつ)していた・・・・ ゴメンねっ!と心で手を合わせる私

外に出て 彼女が居た場所を探索する・・・・     なーんだあぁー!! 黄色く枯れた雑草の枝が二本立ってた
あっは!! うっふ! うふふふふふふふふふ~♪ 急に安心したからか一気に身体の力が抜けちゃったわぁ


彼女はスヤスヤと眠っている・・・ 何度見てもゴメンっと心で手を合わせる私

彼女から氷枕を避ける・・・・ 一瞬 彼女の部分に目が行った・・・ パンティー越しに解かる彼女の一本の筋
何でだろう・・・ ドキッとした
見るつもりがないのに、チラチラと彼女のパンティーにうつる一本の筋を見てしまう・・・・ ドキドキドキドキ
何でドキドキしてるんだろう??   不思議な気分・・・・  ドキドキドキドキドキ・・・・
見たい・・・ 彼女の女の部分・・・  妙な衝動に駆られる・・・   ドキドキドキドキドキ・・・・
ドキドキがドックン ドックンッに変わった・・・・  瞬間彼女が右側へと寝返りを打った!!
左脚を下にして右脚を曲げて上の方へとずらした!! プリ~ンと揺れる太もも・・・ お尻・・・  ドックン!!
体位が変わって捻れるパンティーの部分・・・

動く度にプルプルと揺れる彼女の下半身を見ていた私は思わぬ行動に出ていた・・・・
彼女を仰向けにして 彼女の耳元に小声で語りかけた・・・・   もう一度・・・ もう一度 軽くするから・・・
眠っていた彼女は、ぅうぅぅんと軽く頷いて両脚を開こうとした時だった・・・
ゴメン・・・ パンティー邪魔だから脱がすから・・・・ 彼女の耳元に小声で語り掛ける・・・
ぅぅうぅぅんと軽く頷く彼女・・・・・
彼女のパンティーに手をかけゆっくりと脱がして行くと彼女の恥毛が見え徐々に窪みが見えて来た・・・
パンティーを脱がして両脚を開かせると 自分以外の女の部分が姿を現した・・・
真っ直ぐに上から下へ伸びる窪み・・・ 開いて見たい・・・ 脳裏を過ぎる言葉・・・・ 中を見て見たい・・・・
私は彼女の太ももの傷口に軽く唇を寄せ優しく丁寧に舌を這わせた・・・
傷口から僅か数センチのところから香る女の匂い・・・・
否応無くチラチラ見入る私・・・・
舌先をクルクルと円を描くように回しながら軽くシャブリつくと彼女は身体を揺らして軽く鳴き声を奏でた・・・
徐々に範囲を広げて行く頃には彼女は身悶えするように身体ほ震わせ 恥ずかしい声を奏でる・・・
彼女の揺れる太ももに強弱着けて舌を滑らせ そして徐々に彼女自身に近付く・・・
徐々に鳴き声は大きく そしてプルプルと女を振るわせる
左側から大陰唇に舌先を触れた瞬間 ギュウゥーっと身体を仰け反らせた彼女・・・
スーッと大陰唇に舌を滑らせチュウー チュゥーと音を立てる私の唇・・・・ 下唇と舌先は彼女の中に入り
上唇は彼女の大陰唇の上に・・・ 左側から顔を真横にして彼女を味見する私・・・・
生臭い女の肉臭に時折咽るものの 心は彼女の生肉から離れようとしない 彼女から溢れる肉汁
ピチャピチャと恥ずかしい音が私の耳に届く 遠くの方から女の鳴き声が激しくそして強弱付けて聞こえてくる
両手を使って彼女の生肉を広げ深く浅く広くと舌を運ぶ・・・ 私の口に入る彼女の肉汁・・・
布団にしがみ付いて 鳴き声を奏でる彼女・・・ 声は布団の中に消え 消えては 奏でる
徐々に身体を移動しスカートとパンティーを脱ぎながら彼女の方へと方へと移動する私
私の身体が彼女の真上に来た時だった 突然 私に電撃が走った!!  私の中にヌルヌルした物が進入した
激しく動きまわるニュルニュルの正体は彼女の舌だった・・・ 
チュウー チュウゥーと恥ずかしい音を立てて私を犯す彼女の口は私から肉汁を溢れさせた・・・
互いが互いの生肉を求めるままに求め合っていた・・・
広げられる私の陰部・・・ 奥へ奥へと私を犯す彼女の舌先・・・
そして彼女を修羅になって犯し続ける私・・・・


数分後、二人は互いの声を重ね合わせ鳴き声を奏でてエクに達し失神した・・・・


目覚めた私は、ゆっくりと起き上がって辺りを見る・・・ 気まずい  気まずい 気まずいよぉー
気まずさと恥ずかしくて顔が火照る・・・ 恥ずかしい・・・

起き上がって後を見るものの彼女の姿は何処にもなかった・・・

慌ててパンティーを着けてスカートを履くと家の中を探し回ったが何処にも彼女の姿は無く
外に出て見ると彼女の赤い車も消えていた・・・
そんな??!! 私は突然消えた彼女を探し回ったが結局 何処にも見つけることは出来なかった
もしや、外の共同風呂に行ってみてものの結局彼女は居なかった・・・
帰ったのかな・・・ 私があんなことしたから驚いて・・・ バカなことしたと悔やんだ・・・・ 後悔もしていた・・・
トボトボと肩を落として家に入るとタオルを取り出して もう一度お風呂に・・・ フッと気になって客間へ・・・
 
キャッー!!  なにーこれー??? 私は何が何だか解からずただ、オロオロするだけだった・・・


私の目に飛び込んで来たのは、布団の上に赤茶けた硬い毛が何本もパラパラと落ちていた・・・


いんや~ ここはなぁー 昔から狐が出て 結構化かされたなんて話しがあるんだよー
お前も気をつけろよぉ 命に関わるようなこたあしねえ見たいだが
この辺じゃ 珍しい話しじゃねえんだよ・・・・・・・

私は亭主の話を思い出していた・・・



◆◆◆◆◆7番目

亭主の部屋の壁には色んな漁具が天井から吊るされている・・・
針先をテーピングして刺さらないようにした仕掛けやオモリに一見子供の玩具のようなゴム製のカニにエビ
タモと呼ばれる魚を捕獲する時の枝の付いた網に水中で光を出すホタルと呼ばれる鉛筆見たいんものから
集魚用の小エビを入れるカゴと呼ばれるものまで実に数百もの物体が所狭しと並んでいる。
その中でも一番私の目を引くのが、荒縄で出来た、サツマと呼ばれる縄と縄を繋いだり、編んだりした道具
亭主はたまに、私の前で直径3センチから5センチ荒縄を繋いで見せたり披露してくれるのだが
サツマの心は正直心と言いながら編み始める 一度でも嘘を着けば何処まで編んでも嘘を突き通すしかない
何れ、その嘘もバレる時が来る・・・ サツマは命綱にも使われる・・・ 万一の時に嘘がバレて命が消える・・・
だから編む時には真剣に嘘を編まないように心がける・・・ そう何度も繰り返しながら私の前で編んで見せる
5センチほどの人間が一人入れるほどのタモを土日で編み上げた時には私を中に入れて持ち上げたことも・・・
どうだ!! マグロの気分は!? 嬉しそうに持ち上げる亭主のキラキラした目がとても怖かった気がする
いいかっ! サツマってのはなぁー 負荷が掛かっても絶対に切れることは無いんだよ
切れるとしたら、編んだ部分じゃなくて 他の普通の部分が切れるんだ!
例えて言うならっ!! 絆みたいなものなんだよ 嘘で編んだ絆は万一の時にはスルスルっと解けてしまうが
本物の絆なら絶対に切れることはないんだ・・・・ 他の何もしてない部分が切れても サツマ編みしたところは
絶対に切れることが無いんだよ!!   俺達もこのサツマみたいになれるといいなぁっ!!
そういいながら豪快に笑う亭主の視線が気にはなっていた・・・・
スカートの下に履いたパンティーストッキングの両脚に食い込んだ荒縄を笑顔を見せながらも見つめていた亭主
それからも何度かふざけてスカート姿の私を縄網に入れては持ち上げたりして遊んでたんだけど
網を持つ手を取り替えて私の頭を下げて下半身を上の方に向けたりしている時の亭主の突き刺さるような視線
太ももや、お尻に食い込む荒縄を見つめる時の亭主は真剣そのもの・・・・・ 怖い気もしていた
痛い 痛いって言うと直ぐに下ろしてくれるものの くっきりと太ももに食い込んだ縄の跡を・・・

大丈夫か!!と声を大きくして心配そうに手で撫でる手は正直嫌らしく感じたのは何故なのか未だに解からない
それから数日間は私の脚を丸太に見立てて荒縄で、漁師の結び方をして見せたりも・・・・
あの時の太ももに食い込む縄を見る目は、異常なほどに強く感じられた
亭主は完全に漁師に成り切っているのだと、私は思った・・・・
私が縄の結び方や編み方らも飽きて来たころだった 休みの土曜日は決まって自室で何かしている亭主
ニコニコして部屋から出て入り口の所で私に手招きする亭主の手に持たれた荒縄の物体・・・
もおぅ・・!! また何か作って私を実験台にっ!! そう思った私は嫌々ながらも亭主のところへ
部屋の真ん中に広げられたマグロ用の大きな網・・・・ 私に入れと指差す亭主・・・ チョンチョンツと・・・
見てみると網の真ん中が四角く編んでいて、その四角い箇所に10センチ間隔で真横に縄が編んである
何だろう・・・???  見てると亭主が自演して直ぐに起き上がった・・・ 私を見つめる亭主

仕方ないなぁ~ 嫌々亭主のように網の中に両手を上げて仰向けになった・・・
瞬間の出来事で何が何やら解からなかった私は ハッと気付いた時には遅かった!!
亭主は両手を上に向けて仰向けになった私の両膝を上に折りたたんで網の口を閉じる縄をヒョイッと引いて閉じた
真上から私をニヤニヤと嫌らしく笑う亭主の口元が目に飛び込んで来た・・・・ いつもの亭主じゃない!! 怖い!!
私は両腕を上に、両膝を折りたたまれた状態で網の中に監禁された・・・
続いて亭主は私に天井を見れとバカリに指差すと 天井の梁には太い荒縄に結ばれた大きな滑車が見えた
亭主は網の口を閉じている荒縄をヒョヒョヒョイッと別の滑車と梁の滑車にクルクルっと4回転させると
ニヤニヤしながら滑車の縄を引いた!!! ゆっくり ゆっくりと網が持ち上げられると身体を網が固定していった
床から1.5メートルくらいまで吊り上げられた時だった、怖いよぉ~って私が言うと
亭主は網ごと私をくるっと回転させた!!  天井が回るように見えた・・・ 身体に縄が食い込むことはなかったが
身動きは取れない・・・・  スカートは捲り上げられ状態・・・・ 私の身体が網ごとピタッと止まった時だった!!
恥ずかしい!! 頭の中で思いついた言葉・・・・・ 下半身が丸見えでパンティーも・・・・
亭主は私の下半身の場所に立つと ムフフフフフっと嫌らしく笑うと 何やら大きな音を立てた!!

すううぅぅーーーー!!!  はああぁぁぁー!!!  すうぅぅぅー!!!  はああぁぁぁー!!!

えっ!? 何!!?? 何してるの!!! 異音に驚いて亭主に叫んだ瞬間!!
パンスト履いた下半身、パンティー越しに暖かい空気が流れこんだり引かれたり・・・
すううぅぅーーーー!!!  はあぁぁぁーー!!! すううぅぅーー!! はああぁぁー!!! 亭主の荒い吐息だと気付いた!!
やっ! やーだ!! やめてー!! やーだっ!! 身体を動かそうにも身動きが全く取れない!!
私は自分の陰部の匂いを嗅がれてることに気付いて暴れた・・・ でも身体はピクリとも動けなかった!!
やめてー!! やめてー!! やめ・・ ゆめて・・・ お願いだから嗅がないでー!!! 汚れてるのに・・・・・・・・
亭主の両手が私の縄が食い込んだお尻を縄の上から撫で回しながら 陰部の匂いは嗅がれ続けた・・・
恥ずかしくて恥ずかしくて・・・・・ やめて!! やめてって何度も叫んだのに亭主は私の叫びには反応しなかった
亭主は無言で頭の方に来ると 私を見ることもなく今度は上に伸ばして動かすことの出来ない脇の下に
鼻をグッと突き出して匂いを嗅ぎ始めた・・・・ すううぅぅー!!  はああぁぁー!!
もおぅ!! もおう!! やだー!! どうして・・どうしてこんなことするのぉー!! どうして恥ずかしがることするのぉー!!
顔から火が出るほど恥ずかしかった・・・ 陰部そして脇の下まで匂いを嗅ぐ亭主を睨みつけるのがやっとだった
両腕の脇の下の匂いを嗅いだ亭主・・・・ 今度は舐めてきた!!!    うっ!! っと大きく唸り声を上げた亭主
我慢の限界 大きな声で叫んだ!! 獣(ケダモノ)ーー!!! 獣ーー!! 止まらない亭主は網の隙間から口をいれ
脇の下にムシャぶり着いてきた!! そのころには私は泣いていた・・・・ 恥ずかしくて悔しくて泣いていた
亭主はエキサイトする一方であるの隙間から手をいれ服もブラも捲くり上げられ胸を自由に弄ばれた・・・
散々脇の下を両方 ムシャぶり着いた亭主・・・  頭の後に回り網の隙間から両手をいれて両胸を揉み始めた
フゴフゴっと唸り声を上げ 夢中で両乳房を揉む亭主・・・・・・・・・・   うっ!! っと大きく2度目の唸り声を上げた
散々 私の胸を揉んで乳首を弄って飽きたのか またまた下半身の場所に立った・・・
ビリっ! ビリビリビリッ・・・  陰部の辺りでパンストを破き始めた亭主・・・  破いてる時に3度目の唸り声が・・
亭主はパンストを破り終えると、パンティーを横にずらし すうぅぅーー!!  はああぁぁー!! と匂いを嗅ぎ始めた!!
時折、咽るように咳き込むものの すうううぅぅーー!!!  はあぁぁぁーー!!と何度も匂いを嗅ぐ亭主は
汚れている私の陰部を両手で開き中に舌を入れて来た!!! この時、私は号泣状態だった!!
亭主に捧げた操・・・ でも・・・ こんなの嫌よっ!! こんなの絶対に嫌よおぉー!! 心で叫び号泣する私
開かれた陰部に舌を入れ下から上に舌先が一度動いた瞬間・・・・  うっ!! ううぅぅぅぅ!!! うおぉぉーー!!!! ああっ!!
亭主が大きな声を上げた その場にシャガミこんでしまった!!!

亭主は中腰で滑車の縄を緩め私を床に降ろすとバタバタと橋って、お風呂場へ行ってしまった
ドアの音で解かる古い家・・・・
放心状態の私は止まらない涙を拭きながら網を振り回し壁に吊るされた亭主のコレクションをメチャメチャにした
怒りの収まらない私は亭主のコレクション情報の入ったノートPCまで机の角に何度も叩きつけて壊した。
ビリビに破け 横にずらされたパンティーを直しベトベトになった脇の下を拭き取り部屋から出て
外の共同風呂に内鍵かけて立てこもった・・・・
お風呂に水を張りボイラーを動かして沸くのをずっと待った・・・・ 亭主が嫌で嫌てせ顔も見たくなかった
脱衣場にある大きめのタオルと非常用の下着・・・・  10分後 少し温めの湯に無心で身体を沈めた・・・・
あんなの愛情じゃないっ!!! バシッ!! バシッ!! 何度も湯船の湯を叩いた!!
あんなの!! ただの変態行為じゃない!! 私は亭主のオモチャじゃない!! 私は亭主に自分を確かに捧げた!!
でも・・・ でも・・・  でもおぉー!! だからって あんな・・・ 酷い・・・ こと・・・・

あの日以来、何故か亭主のためと自分に言い聞かせ、2週間に一度の約束で現在もマグロ網で吊るされている
服を着たまま 網に入り亭主がしたいことを、したいだけさせる、犯されプレイをさせている・・・・
何故、セックスではなくプレイなのかと言うと、亭主の欲望が満たされるのが余りにも早くそして
三擦半と言う亭主の体質上 陰部のパンストを破る頃には4発もパンツの中で速射し果てるを繰り返している
でも、亭主の趣味って変わってる~♪
だってマグロ網に私を入れるなんて♪ そのくせ自分は私に入れられないなんて~♪♪

さてさて、思い出話は後にして、サッさと亭主が出張から戻る前に・・・・・
亭主が作ってくれたマグロ網は秘かに私のプレイ用として利用されているなんて(笑)
知らぬは亭主ばかりなりってかなぁ~♪♪  うふふふふふ~♪
ウッ・・・ アッハ~ン 身体に縄が食い込むのが今の私には・・・・・ ウッ ウゥゥゥ ンンンンンン
明日は亭主が出張から戻る日、そして私がマグロになる日だから今のうちに逝っておかないと 辛いんだもん!!



逝くうぅぅぅぅぅぅーーーーー!!!!



◆◆◆◆◆8番目




ねぇねぇねぇー どうだったぁー♪ 初めていったんでしょ~ 今度の漁村!・・・(風呂上りの亭主に聞く私)

うー~ん・・・・ 繁盛してるっつうから足 伸ばしてみたんだが 中々どうして渋いって言うか
とにかく、古くなっても取り替えないって言うか、凄い物持ちがいいんだよ
何年も前の漁具もいまだに使ってるし、新製品の話しには耳を貸すんだが今一 乗ってこないし・・・
他の業者が入ってるふしもないし、とにかく物を粗末にしないと言うよりは限度が超えてるような・・・・
30年も前の漁具をいまだに使ってる漁村なんてそうそう御目に掛かれないって感じだな。
第一、俺の知らない漁具出されて営業マンとして相応しいかー!! なんて言ってテストまでされて・・・ 結果はダメ
俺が子供の頃の漁具出されたって そかなもん会社の資料室にカタログがあるくらいで、俺にはとんとわからん
ただ、うちの商品は世界一だって心底思ってるのは間違いないんだが・・・・
今まで何人もの先輩達が行くものの 誰一人として新製品の売り込みに成功した人はいないって聞くし
暮らしぶりも、他の地区からみりゃー 質素でさぁー! 家もトラックもガタガタだし とても繁盛なんて言葉は出ないよ

ふうぅ~ん・・・ 凄いとこだねぇ~・・・・ (膝にタオルを掛けて亭主の前で体育座りして真剣に聞く私)

だからかも知れんけど、子供の癖に一難前の仕事すんだよ
例えば、縄籠なんか他の地区じゃぁ 相当のベテランしか作るのが難しいもんでも小学3年生くらいで作れるし
デカイ漁船・・・ そうだなぁ~・・ 30トンの船を岸壁に停船させてんのっ!! 中学生だぜっ!!
有り得ないよ しかも・・ ブリッジからは最近の音楽がコンポからガンガン鳴り響いてるし・・・【実話です】
さすがにトラックとかは大人なんだが、もっと驚いたのは潮が完全に読めるんだよおぉー
レーダーも魚群探知機も故障したら魚(りょう)にならんべって言って生まれた時から教育されてんだよ・・【実話】

何か、普通と違うんだねぇ 怖いくらい・・・(爪先を上下させて聞き入る私)

とにかく、ある程度は聞いてはいたが子供から老人まで、男も女も一通り同じ訓練してんだよぉ!!
他の地区じゃ女は海神様の逆鱗に触れるって言って船祭り以外は絶対に船には乗せないのに
あそこは違うんだよ!! 旦那は完全週休二日制で土日は休み!! じゃあ土日は誰がって話しだ!
土日は奥さん達に子供達が船を出して漁をするってんだから驚きだよ!!・・・・【実話】

まるで昔の農家みたいなんだねぇ~♪ 何か羨ましいなぁ~♪・・・(足を斜めに女座りの私)
でも、30トンの漁船ってどのくらいなのぉ?

まあ、メーカーにも依るし仕様も関わるが、そうだなぁー・・・ 幅は5メートルくらいから長さは20メートルくらいか
海面までの高さは3メートルくらいか・・・ 海面3メートルなら水中には5メートルは沈んでるから
陸に上げたら8メートル以上はあるのか・・・・ まぁー 完全な鉄船と強化プラスチックの入ったものもあるから
一階には言えんが・・・・ そうだなぁー 馬力で言えば300馬力から400馬力ってとこか・・・???

でも・・ 300馬力なら大型トラックくらいでしょぅ???・・・(逆側に斜め座りする私)

いや!! そこが違うんだよ!
車と船の違いは、車は加速して惰性で走るが、船も確かに惰性は付くんだが車程じゃないんだよ
まぁ 大型タンカーとかになれば話しは別だけど、車はATにしてもMTにしてもギアがあって加速に応じて
助走をつけて加速するんだが、船はギアが無いんだよ まぁ 簡単に言えばだが・・・
船は車で言えばローのままで走るんだよ MTで言えば、1速・2速・3速・4速・5速だろ??
船は延々と1速のままなんだよ だから前進と後進しかないんだ!!
だから漁船は数分は知るだけで煙突、車で言えばマフラーなんだが、真っ赤になるほどの熱を持つんだよ
どんなに性能のいい車でも、1速のままで一週間も全開で走り続けるなんて不可能だし、車なら
30分もしないうちにエンジンが焼ききれるのさっ!!  
そこが船の凄いところさっ!!・・・・・・・・(嬉しそうにソファーに座り何度も足を組み替えて語る亭主)

仕事の話し(漁業関係)をさせると何時間でも嬉しそうに首をポンポンと振って上を見上げたり遠くを見たりして
満面の笑みで語り続ける亭主は営業が失敗でも上機嫌の亭主

ねえっ! 御飯にしましょ!・・・・(膝からタオルを取って立ち上がる私)

あぁ・・・ う・・うん・・・(何か話し足りない感じの亭主)

御飯食べて、それからゆっくり聞かせて~♪・・・・(亭主の前で微笑んで首を少し傾ける 亭主の好きな仕草)
私の仕草を見て機嫌を直したと思った瞬間、グイッと後に両手を回され引き寄せられた私・・

あっ ちょっとぉ 御飯が先でしょ!!・・・(亭主の両手を振り解こうとする私)

スカートの中に手を入れストッキング越しにパンティーの上からお尻を触り始める亭主は顔を私のお臍の辺りに
真横に埋める・・・・ すうぅーー はあぁぁーー・・・・ ○○のいい匂いがする・・・・
私の名前を呼びなかせら両手でお尻を・・・ 両脚の付け根辺りまでスリスリと撫で回す亭主・・・
撫でられて時折感じてはビクッンと前進が反応する私・・・
頭を下げるとスカートの裾から中に顔を入れ私の前側のにおいを嗅ぎ始める亭主・・・・  すううぅぅーー はあぁー
すううぅぅぅーー はああぁぁぁーー!!   いい・・・匂い・・・だ・・・・・・・・・(一言呟く亭主)
今夜・・・ するから・・・・ 終わるまで風呂は禁止だぞぉ!! スカートを被って中で話す亭主・・・・

そう、私は2週間に一度だけ亭主のマグロになる・・・ マグロの日はどんなに汗をかいてもお風呂は禁止
亭主に隅々まで食べられるために、女としての全てを捧げる日・・・・
亭主に言わせると女房の私の体の汚れもパンティーの汚れも全て亭主のものだと言う・・・ 匂いフェチの亭主
パンストフェチで脚フェチで匂いも揃った3点セット・・・・・ オマケに縄網フェチ
結局、亭主は恥辱フェチで私が恥ずかしがるのが好きらしい・・・
だから、朝履いたパンティーもそのままの状態でマグロになって縄籠で吊るされる・・・・
でも、そんなんで亭主が喜ぶならって徐々に思えても来たし 自由を奪われてのプレイは私も好きになっている
一緒にすむようなってから次々に明るみにでる亭主の趣味に着いていこうと覚悟を決めている私だった・・・

今夜も亭主に喜ばれるよう、私の脇の下は酸っぱい匂いが漂い パンティーは黄ばんでカペカペに・・・
パンスト脚の爪先なんて・・・・・・・・・・   うふふふふ~♪
男ってバカなんだからぁ~♪   うふふふふ~♪
でも、最近・・・ 亭主に汚れたアソコを味見されるのが好きになったかも知れない
時折、大きく咽る?! 咽るなら止めればいいのに咽ながら匂い嗅いで味わうようにシャブリ着いて・・・うふ♪
なんか、汚れが浄化?? されるみたいな妙な感覚なんだもん♪

ホントは亭主も縄籠で身動き出来ない私を犯したいみたいなんだけど~ 私を味見してる内に発射する4発で
殆ど終了・・・・ 一度も私を犯してない哀れな亭主は今夜も恥ずかしがる私にエキサイトするんだろうけど
実は、私は秘かに恥ずかしがる練習を毎日、欠かさず実行している・・・・
鏡の前で恥ずかしがる自分を見ながら・・・ 凄い情け無い気分なんだけどね
今夜は前回からの練習の成果を試す日・・・ 何分で亭主を終わらせられるか今夜、私はチャレンジャー!!

よし!! 気張ってゆこう!!


◆◆◆◆◆9番目

朝ごはんの後、亭主を送り出してからの日課の草刈も段々と上がる温度の所為で時間も早めに始める
亭主には悪いけど、送り出すと直ぐにストッキングは脱ぐ・・・・ て言うのも
最初の頃は解からなかったけど、亭主曰く、女は素足で居るものじゃない!! 常に靴下は身に着けるようになんて
結局は自分のフェチを正当化していただけなんだろうけど・・・
取り敢えずは亭主が以前、言った通りにはしている、と言うのは、朝 亭主が居る時だけストッキング履いてて
亭主を送り出してから直ぐに脱いで、また亭主が帰る頃に履いて待つ・・・ そんな繰り返しを最近送っている
昼間の気温もグングン上がって暑くて敵わないから・・・ 私的には嫌いじゃないけど出きれば普段は履きたくない
ジーンズを切って作ったショーパンと無地のタンクトップがお気に入りだ。
海の目の前に住むってことは、海も自分の家の一部に知らず知らずに感じてしまっているし
実際、徒歩1分圏内にあるから海に脚を浸けるなんてことは日常茶飯事なわけで、スカート履いてても
一々、ストッキング脱いだり履いたりは凄んごい不便、そんな訳で今日も朝と晩だけ履くことにして 浜辺へ・・・
何するでもなく、ただ黙って体育座りして海を眺めてるのがとても大好き・・・
右から左から遠くの方に漁船が白波を立てて進み やがてすれ違う・・・ 一瞬だけ二つが一つに重なりあう
まるで、天の川の彼と彼女のように ほんの一瞬だけど一つになる そして離れて行く・・・・
背中から上ったお日様がドンヨリした黒い浜辺を白に変えて行くと海も岩も浜辺もキラキラと輝きを見せ始める・・・
時折軽い潮風が真正面から髪の毛をサラサラと揺らすと風に乗ってカモメ達が勢いを増して交差しあう
ハッハハハハハハハー フゥフフフフフフー ハフゥー イヒヒヒヒヒヒー カモメ達が空で会釈を交わす・・・
後に気配を感じてそっと振り向けば いつの間にかいつものカラスたちが後の白い丸太の上に乗って並んでいる
カモメ達を下から見上げる私とカラスたち・・・ 空に舞うカモメ達にはどんな風に映るんだろう・・・ なんて考える
いつも一緒にいる所為か私が動いても逃げもせずただ、ジーッと私を見ているカラスたちは頭を左右に傾ける。
波打ち際を右上側から凄い勢いで小さな海鳥がジョット機のように滑空して砂ギリギリを左に流れて行く
後のカラスたちも驚く様子もなくただ、ジーッと海を眺めている・・・・
立ち上がって波打ち際からゆっくりと岩場へ行く・・・ カラス達はジーッと私を見ている・・・
海水が膝くらいまで来た時、海底の岩を避けて磯カニを捕まえてカラスたちの方へ投げてやると
カラス達は待ってましたとばかりに放り投げたカニを食べる・・・ 少し遅めの朝食
岩を元に戻して砂地へ戻るとカラス達も白い丸太へと瞬時に戻って一傑に並ぶ・・・・
元の場所に座って一息・・・・ 海を眺め始める私と一緒にカラス達も静かにして海を眺める
一匹のカモメがカラスたちの残りを貰おうと降りて来たる・・・
動じる様子のない後ろのカラスたち・・・ カモメは私越しにカラス達をチラッと見ると 残ったカニに舌鼓を打つ
二羽 三羽と降り立って聴取苦を始めるものの カラス達は静かに私と海を眺めていた。
空を見上げれば何羽も浜辺のカモメを見るように一羽 また一羽と降りてきたものの 食べ尽くしたのか
降りて来たカモメ達と一緒にジーッと私を見つめる・・・・・
労組の春闘のように私に何かを求めるように微動だにせずに私をただ、ジーッと見つめる・・・
居た堪れなくなって 妙な威圧を覚える・・・・
ふうぅ~っと溜息を漏らして静かに立ち上がり波打ち際へ歩き出しジャブジャブとカモメ達の視線を感じながら岩場へ
あまり沖へは行かず 鳥達が食べれる大きさのいる近場で岩を起して磯カニを捕まえる・・・
放り投げようと振り向くとカモメ様御一行にカラス様も加わりジーッと私の放り投げるのを待っている
それっ! と心で掛け声をかけ放り投げると夢中になって食べている・・・・
捕まえては放り投げ 捕まえては放り投げる・・・ 鳥達の職もゆっくりとなったあたりで元居た場所に戻る
カラスたちは戻る私を見て丸太に移動しカモメ達の側を横切るものの カモメ達も逃げようとはしない
いつも通りだ・・・・
元の場所が何度も立ったり座ったりした所為で少し深くなった・・・ 座った状態で左に30センチ移動して
後を見ると カラス達も私を見ながら一斉に並んだ状態で横に移動・・・・ 仕草が可愛い
フッと前を見るとカモメ達も団体で30センチくらい移動する・・・ ヒレのような脚がペタペタと可愛く動き回る
また、黙って沖を眺めると後ろのカラスたちも静かに眺めている
カモメ達は丸くなって羽を畳んでポカポカになってきた砂に身体を埋める 目が半目になっている・・・
気持ち良さそうだ・・・ 私もウトウトと眠くなり身体を横に目を閉じる・・・ 波打ち際のシャァー シャァーの音・・・
海側から柔らかく吹く風が右耳を掠める音・・・・ 砂がサラサラと目の前で零れ落ちる音・・・
ポカポカと少しずつお日様の温もりが伝わる・・・・・   どれくらい経ったのか目を開けて静かに後に反転すると
後の丸太に居たカラス達が私を守るかのように扇状に広がって蹲っていた・・・・
身体からポロポロと毀れ落ちる砂がサラサラと音を立てて落ちると カラスたちも目を覚ます・・・
黒い身体で熱かったのか 一斉に起き上がると丸太へ飛び移った・・・
カモメ達も立ち上がると ハァァァー ハハァァーと会釈して飛び立って行った・・・
私も立ち上がって家の方に歩きだすと丸太の上のカラスたち・・・ カカキキクケコと一同に鳴くと飛び去った
カカキキクケコかあぁ~   うっふふふふふふ~♪

時折見かけるのが蛇を銜えて山の方へ飛んで行くカラス・・・
亭主が以前 教えてくれたっけ・・・ 海鳥に親切にすると見えないところで助けてくれるからって・・・
ニョロニョロと身体をクネクネさせた蛇を捕まえて山へ運んで行くカラスたち・・・・
蛇が小さい内に銜えては山の奥へと運んでくれてるのは何度か見て知ってたけど・・・ まさか! 今なんて!

いつだったかなぁ~ 家の中に居て妙にカモメやカラス達が家の屋根とか軒下でカァー カァーハフ ハハフーと
騒いでいて何だろうって外に出ると 物凄い数のカモメとカラスが海辺の左側の岩場の上で大騒ぎしてて
驚いて 納屋の屋根に梯子伝いに駆け上って見ると岩場の浅瀬の辺りに物凄い数のカモメとカラスそして・・
ギラギラと海面が銀色に輝いて神秘的な物に見えた・・・ そしてそれが宙に舞っていた
何だろう!! 驚いて咄嗟に持って出かけたバケツ 岩場の浅瀬に行くと 海の中はギラギラと光り輝く物で溢れ
鳥達が一斉に群がっていた・・・・ 何っ!! 何これっ!! 海面に顔を近づけると 顔目掛けて何かが飛んできた!!
バシッ!! バシャバシャバシャッ!! 鰯(イワシ)の大群が岸寄りしていたことを初めて知った!!
家に戻って目の細かいタモを持って大きなバケツを手に岩場に急いだ!!
不思議と黒々と宙を舞う鳥達は私を避けるようにイワシを捕まえて食べていた・・・・
右へ行けば サァーッと 左に行けばサァーッと私が怪我しないようにと心配しているようにも見えた・・・
よおぉーし!! 私は張り切って直径30センチほどの円形のタモを海にいれ長さ1メートルの枝を下から上へと引く
バシャバシャバシャッと音を立てて10センチくらいから15センチくらいのイワシがスーパーの買物袋くらいの
大きさのタモを満杯にした!!  鱗が海面を多いギラギラと輝く・・・・
鉄板で出来た18リットルのバケツはアッと言う真に満杯になった!!

私に知らせに来てくれたんだと瞬時に思った 私はタモで掬い取ったイワシを岩場の少し平らな所に空けた
カモメやカラスたちが一斉に空けたイワシを食べ始めた!! カガキギグゲゴ ガガギギググゲゲ・・・
ハハハァァー ハハハアー とまるで話をしてる見たいに宙に浮いてた鳥達は私が引っくり返すイワシに群がった
私は頭から脚まで全身 イワシの鱗でギラギラになっていた・・・・
1時間くらい それを繰り返しているとようやく鳥達も満腹になったのか半分以上は飛び去った・・・
私はまだ海底で蠢くイワシをタモで掬っては平らな岩場へ何度も移動させた・・・
よしっ! これだけあけば当分の間は みんな(鳥達)の分はあるわね!! そう話して微笑んだ。
帰りのイワシの入ったバケツは軽く感じられた・・・・
イワシが着てるぞーって鳥達が教えに来てくれたなんて!!

胸がドキドキし続けた・・・・


亭主はこの日、イワシのツミレに刺身に焼きイワシに甘露煮にと舌鼓をうち、煮干の作り方を教えてくれた・・・


◆◆◆◆◆10番目

キャァーー!! イヤァー!! ヤメテー!! 許してー!!

いや! 許さねぇー!! お前はこうしてやるっ!!

イヤァー!! ヤダッヤダッヤダッー!!  お願い!! お願いだからヤメテぇー!! お兄ちゃんヤメテー!!! 

ビリビリビリビリーッ!!!

浜辺から戻ると亭主の書斎から妙な声が聞こえる・・・・『驚いて忍び足で亭主のドアの前に立つ私』

ヤメテ・・ ヤメテ・・ ヤメテー!!! アァァァァーー!!

何?? 何の声なの!?・・・・『女の子の泣き叫ぶ声?? 荒げる男の声??』

イヤー イヤーハッハッハッハー  ヤーダーハッハッハッハッ・・・・『女の子が何かされてる』

お前のような妹はなあ!! こうしてやるう!! 俺の・・・ 俺の言うことを聞かない妹はお仕置きが一番だ!!!

ヤーダァー!!  痛い!! 痛ーーーーい!!! 痛いよぉーー!! ヤメテー!! お兄ちゃん!!! 許してー!!!

何?? カタカタと床が揺れてる・・・・ 地震??

『カタカタカタカタカタカタカタカタ』 床が少しずつ音を大きくさせる古い家・・・

ふうぅ~ん・・ そっか~♪ そう言うことねぇ~♪ 全く男の人って!!
『亭主の隣の部屋へ行きCDの音量を大きくしてスイッチを入れた』

ドンドンパーンパーン♪ ドンパーンパーン♪ ドーンドーンパンパン♪・・・・・
うぅちの親父は はげ頭~♪ 隣の親父もハゲ頭~♪ ハゲとハゲとが喧嘩してぇ~♪
どちらも毛がねえーでよかったぁなぁ~♪
ドンドンパーンパーンドンパーンパン♪ ドンドンパンパン♪ ドンパンパン♪

ドンパン節を大音量で掛けた瞬間 ピタッと地響きは止まった!!

・・・・・・・・・・・あれっ?? また始まったわ!! 『カタカタカタカタカタカタカタカタ響く床』

よぉーし これはどうなのさっ!!

じゃぁー母さんが次に歌うからねぇー♪ いんやいんや 先に俺だだってばよぉ~♪
だーめよぉー 二番目のお兄ちゃんでもお母さんでもなく私が歌うのぉ~!!!
亭主の家族が開いてくれた私への歓迎会の時の楽しいパーティーの様子を録音した物・・・・
亭主の母親が綺麗な声で歌い始めた・・・・

『カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・・・ピタッ!! 』

嫁に~♪ 嫁にこないかあ~♪ かーらだー♪ からだ一つでぇ~♪・・・・
母親の歌声でも出来るものならやって見ろぉー うっふふふふふふ~♪♪
時折入る弟や妹の声・・・・
地響きは止まったまま動かない・・・ うっふふふふ~♪ 大成功♪♪
私に隠れてそんなもの見るからバチが当ったのよぉ~ うっふふふふふふ~♪

カタッ!! ガタガタガタッ!! 亭主の部屋のドアが開いて出て来た亭主の足音が聞こえる

『出て来て私のいる部屋を入り口で、うらめしそうにフニャフニャになって私を見つめる・・・』

戻ったのかぁー ふううぅー! そっかぁー 戻ってたのかぁー
『フラフラ、フニャフニャになって入って来る亭主』

何で・・そんなもの聞いてんだぁ~??・・・(亭主)

うんっ! 浜辺の遠くの方で家族連れがいたから 急にお義母さんのこと思い出しちゃって!!
ゴメーン! 何かしてたのぉー?? もしかして寝てたの??・・・・(床に座って下から亭主を見上げる私)

いやぁ・・ なんにもしてないけど 突然大きい音で、ドンパン節が掛かって いきなり母さんの声がして
弟に妹の声もして驚いたもんだから・・・(入り口でフニャフニャと床に胡坐で座って私を見る亭主)

そう言えば!さっきさぁー 何か突然地震が来てさぁー!! 床がカタカタカタカタッて凄んごい揺れたけど
ビックリしちゃったねぇ!! 地震でしょ!! あれって!!・・・・(目を大きく見開いて亭主に語り掛ける私)

あっ! ぅん? そっ そっかぁー??・・・・(一瞬ドキッとしたような顔して首を少し傾け慌る亭主)

でもさぁー 驚いちゃったねえ・・ 初めてなんだもん! 地震・・・・(亭主をジーッと見つめて話す私)

えっ・・あっ あぁ・・(急に床の辺りをキョロキョロと見回し始める亭主)

あっ!! アナタ!! チャック開いてるよ!!・・・・・(亭主の股間を指差して驚いてみせる私)

えぇっ!!! なっなんだぁー!!!・・・・(アタフタして股間に手を当て深く頭を下げて見る亭主)

うっそぉ!! うっふふふふふふ~♪♪・・・・(両手を頭の上でパチパチと拍手する私)

ふんっ!! なんだってんだ!! まったく!!・・・・(怪訝な表情して立ち上がると外へ出て行った亭主)

やり過ぎたかも・・・ でもあんなものにも興味があったなんて驚きだわ・・・
あの声のやりとりって、妹をレイプする兄って感じだし・・・ まさか亭主ってば妹さんのこと・・・・・
うっ! あわわわわわわ・・・・・・ 背筋が寒くなって来たわ 考えるの止めよう・・・・


部屋から出て居間へ行くと開けた大きな窓から亭主が見えた・・・・
『家の前の国道を渡り少し行ったところの左側の壊れかけた防波堤の上に座り海を眺めてる
亭主の左側には10羽くらいのカモメが並んで座り同じく海を眺めてる キラキラと眩しいくらいの海 強い日差し』

亭主がゴロンと左側に横になった・・・・
『カモメ達は慌てて30センチくらいずつ左側にずれてピタッと止まると堤防に座った』

亭主の真側のカモメが飛んできて私の見てる窓の外の草むらに降りて来て 私をジーッと見つめる・・・

『大丈夫 心配しないで♪ 小声でカモメに話すとカモメは瞬きして元居た場所に飛んで戻って行った』

でも・・・ いい天気  いい天気を通り越して殆ど夏かも知れない・・・
普段ポツリポツリ通る大型トラックも休みの日は全く通らず 家族と荷物を乗せた自家用車が左側の方へ
走り去って行く・・・・ 亭主の言う通り草むらをあるずっと向こうを目指して・・・
お盆前だから来るのは殆どこの街の人達ばかり・・・・ 都会に働きに、或いは嫁いだ人達が週末に来るのかな
左側の方に行けば行くほど岩場が目立ち 砂も玉砂利に変わって行く・・・・
地元の人達は子供の頃からそこへ行き 食べる分のウニやアワビを海から分けてもらうのだそうだ・・・
勿論、亭主も子供時代は自転車で海の恵みを分けてもらいにいったそうだ・・・
地元のひとだけが許される特権見たいなもので、海産物を盗みにくる都会の悪い人達とは別けられるらしい
逮捕権のある監視員たちが赤い旗を靡かせては磯舟(いそふね)に数名乗っては地区の磯場を巡視するものの
街の人が丘(浜辺)から手を振ると監視員たちも手を振って答える光景は頻繁にみれると亭主は言う・・・
街の人以外を見つけると注意し それでも駄目なら警察もしくは海上保安庁に連絡が行く仕組みで
場合によっては監視員たちが身柄を拘束することもあるらしい・・・
この街の人達は海からの恵みを得ると全部 独り占めせずに待ちの漁師さんたちにも小分けして配る風習が
そして街のためにと年に数回 寄付をしたりボランティアで大規模な草刈をしたりゴミ拾いしたりと大忙し
結局、海からの恵みの値段以上に街の人達は街に貢献しているということらしい・・・
かく言う亭主も町の青年団の副会長を務める・・・ 亭主たち青年団は街の活性化のために祭りなんかの
イベントを企画し運営し盛り上げる役目を担う 勿論 無料の奉仕活動だ・・・
だから、今は漁師じゃない亭主や私達も恩恵に預かれるというわけ
と言っても私が取れるのは磯カニと螺や波打ち際に寄せられた昆布やワカメを拾う程度だかけど・・・

さてと・・・ 亭主にムギワラ帽子でも持っててあげようかな~♪
あのまま寝てたら右側だけ酷いことになるもの♪

最後まで逝かせてあげればよかったかなー・・・

ちょっと後悔してる私だった・・・


◆◆◆◆◆11番目

おい!! 起きろ!! おい おいって!! 行くぞ!!
『寝ている私を突然亭主が起した』

行く?? 行くって何処へ・・・・ 眠いようぅぅぅ まだ・・・ 3時じゃないのおぅぅぅぅ・・・・
『薄目を開けて時計を見る』

先週から言ってただろうぅ・・・ 釣りに行くって!
『頬をペチペチと撫でるように叩きながら耳元で語る亭主』

先週・・・?? だったら昨日のうちに言ってよぉぅぅ・・・
『亭主に背を向けてグズる私』

覚えてると思ったんだよ・・・ すまん!
『背を向けた私の方に来て放す亭主』

もおおぅ・・・・
『またまた、逆に寝返りを打つ私』

じゃあぁ お前留守番でいいんだな・・・ 置いて行くぞ
『ベットから降りて私に耳打ちする亭主 揺れるベット』

置いて行くったってそこの浜辺でしょう・・・
『布団を耳元まで被り顔を下へ傾ける私』

何 言ってんだよ・・ 船だよ 船っ!
『私の布団を下げて耳を出して語る亭主』

船ええぇぇ・・・・ なあぁにそれえぇぇー・・・・
『仰向けになって目は閉じたまま、かすれ声で聞き返す私』

船で迎えに来るって言ったろ?? 幼馴染の○○が来てくれるって!
『布団の上から私を揺する亭主』

聞いてないよぉぅー・・・
『布団を被る私』

言ってなかったか?? そう言えば言ってないような気がするが・・・ 漁船に乗れるチャンスだぞ!
『布団の中に顔を入れて私の頭の上から少し大きめで話す亭主』

乗れるのお!!!
『勢い良く 跳ね起きた!! バサッ!! 上半身直立不動の私』

おおぉっ!! ビックリしたあぁー!!!
『跳ね起きた私に驚いて床に尻餅つく亭主』

漁船で浜辺まで迎えに来てくれるから 急がんと!! ホレホレ早く起きろ!!
『ベットの横に立って私に両手を突き出して手の平を上下させる亭主』

解かった~♪ 起きるわ♪
『布団を威勢よく右から左側へ跳ね上げる私』

準備は出来てるから 着替えろ ホレホレ♪ あと寒いからパンストかタイツかスパッツでもいいからな!
スカート禁止でズボンにしろ! それからクドイがマジで寒いから上にもジャンパーだぞ!
『大喜びで私の真横でクドクド力説する亭主』

よし!! 着替えちゃお!!
『亭主に従ってパジャマを脱いで箪笥からタイツを出して履こうとベットに座る』

ちょっとおぅー! 何見てんのさあー!! 出て行ってよぉー!!
『真横にいる亭主に怪訝に話す私』

おっ! こりゃ すまん!!    それええぇぇーー!!! うひょひょひょひょーー!!!
『ベットに座る私の下半身を見て、すまんと言うと突然 私をベットに押し倒しパンティーの上から顔を埋める亭主』

キャッ!! ちょっとお!! 何すんのさぁー!! 放して!! 放してってばあー!!
『ジタバタする私は両脚を広げられて両太ももを亭主に捕まれた』

すうぅぅぅー!!  はぁぁぁーー!!  すううぅぅぅーー!!  はああぁぁぁーー!! いい匂いだあぁ!! いいムレ具合だな~
『ガッシリ掴んで放さない亭主はパンティーの上から鼻をグイッ! グイッ!と押し付けるように匂いを嗅ぐ』

いや!! だあ!! いや!!! だってばあー!!
『身体を上下左右に振って必死に離れようとする私』

ハァハァハァハァ すぅぅぅぅぅー!!  はああぁぁぁーーー!!! ハァハァハァハァ・・・
『匂いを嗅ぎがらパンティーラインに沿って陰部の周りにムシャぶり着いてきた亭主 嫌らしい音を立てる』

ねぇ!! ねえってばぁー!! 急がなくてもいいの!!!! バシッ!! バシッ!! バシッ!!
『冷静になって亭主に低い声で陰部埋める亭主の頭を叩き始めた私』

はっ!! そうだった!!
『突然ムシャぶり着くのを止めて私から離れた亭主』

ねえ!! アソコの周りベタベタなんだけど!!! すまん!! バタバタバタバタ・・・・ 
『私の言葉にビックリしたように驚くと すまんと一言、言って寝室を逃げるように出て行った亭主』

脱いだパンティーで周囲を拭き取るものの 私は少し濡れていた・・・・
腰にタオルを巻いてトイレに入り用を足した後、ウォシュレットで陰部を洗浄する・・ お尻を縦横斜めに移動して
陰部の周りにお湯を充てトイレットペーパーで拭き取った・・・・
男には解からない女の部分・・・ 舐められっぱなして放置すると痒くなって爛れる・・・
パンティーにタイツを履いてジーンズ・・・ その上から薄手の雨合羽を装着 暑ければ脱ぐ作戦だ・・・
ブラもスポーツブラに替えタンクトップにトレーナーを着込み更に作業ジャンパーを羽織って冬用の防寒着を・・
モコモコスタイルに長靴を履いて家中の鍵も締めて完了!!
既に浜辺に荷物を持って待機している亭主を追う・・・・
亭主の言う通り この時間・・・ 3時45分は昼間とは違って結構寒い・・・・
国道を渡ろうとした時だった!! ドコドコドコーーーン!! ドッドッドッドッドッ!! ドコドコドコドコーーン!!
物凄い爆音が浜辺に木霊した!!! ビクッ!!として浜辺を見ると 赤・緑・青の柔らかい光が浜辺に近付いた!!
ドッドッドッドッドッ!!! 大きな大砲のような音がこだましている・・・・
国道を渡り切った時だった!!!
パアアァァァーーーーっと赤・緑・青の光を放つものが一斉に照明を放った!!
まるで昼間のように明るく眩しく そして海面を物凄い力で照らした!!
幅、3~4メートル 長さ15メートルくらいの大きな船!! マストが何本も立ち並び真横に長いパイプが両側に
大きな電球を何十個もぶら提げて光を放っている・・・ 感動の瞬間だった!!
普段、海の沖を照らしている漁船の魚火(ライト)が目の前にいて大砲のようなエンジン音を轟かせている!!!
浜辺に下りると 亭主と誰かが話しをしていて、波打ち際には公園にあるボートくらいの船があった・・・
少し急いで亭主たちのところへ行くと・・・

やあ!! 奥さん!!暫くだったねえー!! どうだい!! 住み心地はー!! 今度は秋口に冬の準備するからねー!!

【聞いた事のある声だった】   近付いてみる・・・・・・

あっ!! こないだはどうもありがとうございましたぁ~♪
『私達の家を修理してくれた亭主の幼馴染の大工の棟梁だった』


船外機の付いた小船に乗って漁船近付くと大きな漁船が更に大きく感じられた・・・
水面から3メートルくらいはあるだろうか・・・・ 上から梯子が下ろされ エスコートされ最初に昇った・・・
ドッドッドッドッドッとエンジンの音が耳鳴りのように聞こえる・・・・

奥さん!!耳の中の空気抜けるかい?!!
『昇って直ぐに誰からか声を掛けられ振り向くと普段買物に行く肉屋さんの旦那さんと奥さんが居た』

鼻を摘んでフンっと力むやつ!!
旦那さんが実演してくれて、私もやって見た!!
『ふんっ!! スウゥーーーーーっと耳に届く音が澄んだ音に変わった』

後から亭主に棟梁が上がってくると 小船は後の方へロープでつながれた・・・
前の方に行くと、そこには暫くぶりの顔があった!!

やあー! 義姉さん!! 【義弟】
義姉さーーん♪   【高校生の義妹】
元気だったあ!!    【義母】

わー!! 
『嬉しさで胸がいっぱいになった私だった・・・』

義姉さん! 紹介するよっ! 俺の彼女の○○っ!!
『義弟が初めて見る女性を紹介して来た ニコニコと嬉しそうな義弟』

初めまして!!♪ 彼とは同級生で職場も同じで随分長いこと知り合ってたんですけど、ようやく踏ん切りが着いて
『目のクリクリっと大きな少し男気を感じさせる女の子が私に自己紹介して来た』

結婚するの??
『義弟と彼女に詰め寄って聞く私』

うん!・・・(義弟)  ハイ!・・・(彼女)
『ニコニコ笑顔で腕を組む二人』

そおぅぅー!! 良かったわねえー!! 
『思わずパチパチパチッと拍手する私につられ周囲からも拍手が・・・ 気が着けば亭主の同級生の家族』

よーし そろそろ船 走るから みんな適当に座って何かに捕まってくれー!!
スピーカーから聞こえる船長さんの声・・・・


【何処かで聞いたことのある声 考えている・・】

どうしたのー  何考えてるのおっ??
『義母が少しずつ揺れる船の隣から私に聞いてきた』

えっ! あっ・・うん・・・ 今の声っ人って・・・・??
『聞き覚えあるんだけどと首を捻る私』

あっあぁー あの子かい?? あの子はホラ!! ガソリンスタンドの息子よ!!
普段はタンクローリーに乗って家々のホームタンクに給油してるじゃなーい 解かる??
『ワタシの横で揺れる船から私を守るように肩に手を回して引き寄せた義母』

あっ!! 思い出したー!! そっかぁー!! うっふふふふふ~♪ 灯油屋さんだー!! うっふふふふふ~♪
『思わず手をパチパチと叩いて一人笑みを浮かべると周囲が覗き込んできた』

そうよぉー!!  灯油屋さんよ!!  さぁー 危ないから もっとワタシに近付いて!! ふふふ~♪ そうよ~♪
『私に教えてくれた左側に居る義母の右手が肩から私の右腕の脇のところに差し込まれた・・ 指先が・・・』
『差し込まれた指先が右胸の端っこに当っていた・・・ 防寒着越しにブラの上から乳首まで数センチ』
『船が揺れるたびに義母の指先も一緒に揺れて私の右胸を押したり引いたり・・・・』
『次に船が揺れた瞬間だった グイッと引き寄せられ義母の右手は右胸の真上に・・・』

船首に対して背中を合わせるように座っているから周囲は誰も気が着かない・・・・
偶然かな・・・・
船が揺れるたびに右胸を揉まれているような気がする私だった・・・

揺れるたびに右胸にタッチしてくる義母・・・・
左耳に小声で語りかけて来た!!

アナタ・・・可愛いわねっ! ふふふふふ~♪

何故だろう 義母に言われて背筋が凍りつきそうだった・・・・


◆◆◆◆◆12番目

船が波を切るように進む無風の大海原 ドッドッドッドッドッドッとエンジン音を轟かせ上下に少し揺れる
船首が数秒間少し下がそして上に上がるとスササササササ スワブゥン~ サッサッサッサッ スッスッスッスッと
船体から水が激しく滴り落ちるのをずっと繰り返している・・・ 船から見える海面は月明かりに照らされて
全体を白く光らせ船の波紋が左右に白波として広がって行き大きい波紋は中くらいになりやがて小さくなる
マストに取り付けられるスピーカーからは無線の交信が盛んに聞こえて来る・・・
ガアー ギュギュッ ガアー ガアーと私には何を話してるのか全く解からないものの 周囲は無線に聞き入り
ヒソヒソと話したり笑い声を出したりしている・・・・ どうやら私以外の人にはハッキリ解かるらしい・・・
突然、これら魚場へ少し急ぐからガッシリと捕まっててくれー!! 船長さんがマイクで話すと突然煙突が黒煙を上げ
どどどどどどどーーーんとエンジン音が大砲のように轟いた!! 瞬間 船首は数メートル下がり 下がったかと思うと
今度は逆に数メートル跳ね上がった!!! 乗子(のりこ)たとから大歓声が巻き起こり 下がる度にわあぁぁーー!!
上がる度にキャアァーーー!!!と男女入り乱れての大歓声が船上を沸かせた!!!

【乗子とは】
乗子・借家の場合は大家は親も同然、店子は子も同然と言いますが 船主を親に見立てて船で働く漁師を乗子
乗子は水揚げ高に応じて七対三や六対四の割合で請け負い船を持たない漁師さんを指す
例えば二人・・・船主一人に対して乗子が一人の場合は一トンの水揚げがあった場合に乗子の取り分は3割で
燃料費と船の維持費は双方で負担する運命共同体です。
最近は請負制もあるものの基本給&歩合や完全固定給など労働条件もさまざまになっていると言いますね~
そう言うことから、船主以外の船に乗る人のことを乗子と呼んでいる漁村が多いようです・・・・
※すもう部屋を持たない年寄り株だけを持っている人で部屋付きのことも親方と言うのと一緒です

船は黒煙を透明な煙に変え船首は激しいエレベーターのように上下を繰り返し海原を突き進む・・・・
義母の私を支える右手は激しく揺れる度に私の右胸をムニュッ! ムニュッ!と激しく揉む・・・
男達は私に背を向けて座る義弟以外は殆どブリッジや後に居るようだが何人乗ってるのか解からない
魚場まであと少しだから 少し温もるからー!! 船長さんがマイクで話した瞬間!!
ピカッピカッピカーっと船体に聳え立つ何本もあるマストから横に伸びているパイプにぶら下った大きな電球が
光初め船体は金色に包まれた!!! 大きな人の頭の倍以上ある電球からポカポカと熱が空気から伝ってくる

後にいる義弟が・・・ 

義姉さん!! 船にはこのタイプと白熱灯の2タイプがあるんだよ!
魚(りょう)に依って使い分けるんだよ 見てみな上の方に眩しく見える玉(電球)の横に白っぽいのが見えるだろう
あれが白熱灯・・・・ 船によっても違いはあるけど この大きさなら こんな感じで 玉を見れば狙いが解かるとも
漁師たちは言ってるよ!! あと、さっきから・・・ まぁ 義姉さんには解からないと思うけど無線の音聞こえるよね!
あれは他の船たちから情報を貰ってるんだよ ただ、無線は筒抜けだから半分は暗号を使うけどね・・・(笑)
でないと 隣街の奴らも招くことになるから、普段から暗号で話してるんだわ・・・(笑)
【漁師の無線交信には2種類 普段の会話と特定の仲間と暗号を交える会話】

そろそろ、到着だよ! ホラ! 減速しだした・・・・ 義弟

あー!! いい塩梅のとこにつけたから 玉はつけとくで寒い人は手を上に翳せばOK!! 
届かないと思うが絶対に触らないこと! 大ヤケドするから・・・ あとはぁー各自の旦那、野朗共に聞いてくれー!
マイクから船長の声が流れた・・・・

船長さんのスピーチが終ると亭主たちが一斉に船尾から現れた!! 一人・二人・三人・四人・・・・・
15人の人達が来て船首の10人と混合すると 番号順に大工さんが声を掛けた!!
○○は右舷船尾の一番!! ○○は左舷船尾の一番!! ○○はあーと言う具合に名指しで声を張り上げた・・・
私達は左舷の船首の5番と6番だった!! フッと亭主を見ると義弟と一緒に大工の棟梁さんに片手を顔の前に
お礼を言うように頭を下げた・・・ ニコっと微笑む棟梁さんだった・・・・
亭主にきくと この船体中央のブリッジから連なる機関部の前側が一番安定していて良い場所だと聞かされた

【船に付いて】

船のブリッジの場所には二通りあって船体の中央から船首依りにあるものと 船尾よりにあるもの
船首依りの場合には機関部はブリッジから船尾にかけて、船尾よりの場合には船首よりに機関部が配置
船の形状や主たる魚(りょう)の種類に応じていて、ブリッジが船尾付近にあるものは小さい船に多く見られる
要はどの甲板上で仕事を多くするのかで異なってくるのである。
マグロの一本釣りでは前ブリッジは行ったり来たりで大変なのでブリッジは後方寄りが理論的に対して
両サイドの甲板を使うことの多い多種漁であれば断然 前ブリッジが有効である。

よおーし!! やるかあ!! 亭主が右手を上げて声を張り上げると義母・義弟・義妹がおうー!!と声を張り上げ
私と義弟の婚約者は おぉぅ!と申し訳程度に声を出した・・・・
他の人を見たら既に船に取り付けられた金具に竿を引っ掛けて大きなオモリをブーラ ブーラ上下にさせる・・・
よし! ホラ! いいか! これが餌カゴで通称カゴだ! これに小エビを入れて海に下げると時間と共に餌が蒔かれる
他には寄せカゴ・・・・ もしくは寄せとも言う まぁー地域によってマチマチだな!
ほんでなっ・・ このフックを付ける これは疑似餌で魚場によって付け替えるが今日は縦横10センチのカニだ
後はこのデカイオモリを一緒に投げ入れるだけでOKだ!!
ここの水深は100メートルだから一旦は海底までニュートラルにして落として着底したら少し巻き戻す
大体95メートルくらいのところだ! 簡単だろ! とりあえず最初はこれでやってみる!!
でっ! このリールはスピニングリールってあんだろ! あれとは違ってスピードよりもトルクを必要とする場合に使う
一般のスピニングリールは巻きスピードが速く比較的軽い獲物の時に有効だがギヤ比の関係上 大物には不利
でっ! この通称 太鼓の出番だ! この太鼓は200キロのマグロでもOKだ!!
まぁー スポーツカーとトラクターの違い見たいなもんだ!! とりあえず理屈は理解したか??
理屈が解からんと覚えられねえからな!! 因みに この船で船以外の漁具や備品は俺が売ったものばかりだ!!
『鼻を膨らます亭主』

突然亭主の後から声がした!!
違うだろ!! お前が売ったんじゃなく、買ってくれと 俺の足にしがみ付くから、俺が買ってやったんだべ!!
『亭主の両肩に後から利用手を添えて前後に揺すりだす船長』

ゴォゥラ!! テメーが負けてくれーって土下座したんだろうがあー!!! 1000万のとこ何とか800万でとかってよ!
『振り向きながら船長にニヤニヤしながら少し大きな声で反撃する亭主』

そうだったかあー??? 記憶にねーべや!! おっかしいなぁー・・・・ むっふふふふふー
『ニヤニヤして亭主に反撃する船長さん』

ところで 冗(冗談)はいいとして どんな按配なんだ今日は??
『急に真顔になって船長さんに聞く亭主』

小ぶりは来るが中くらいがこねえらしいな! 仲間の話しだと大物が結構入ってるらしいべや
だからマジで俺もレジャーでなくてよお 仕事したくなったべや 今日はよー
『真顔で亭主に教える船長さん』

大物って まさかアレか??
『船長さんを見る亭主』

うん!! アレだ!!
『亭主を見る船長さん』

おぉーい!! 油屋!(船長) わりいけど後の玉ぁー 消すどー! 暑くてかなわんでよー!!
『大工の棟梁が船尾から叫んだ』

おおー!! 船長さんが、棟梁に手を振ると まっ! 頑張れやと微笑んで船尾へ移動した

そっかー アレが着てるのか・・・
『独り言の亭主』


ねぇー・・・ アレって なーにー???
『準備してる亭主に聞く私』


アレと言ったらアレよ! よしちょっと替えるぞ! 疑似餌はずしてとサンマの疑似餌にするぞ!!
『真顔の亭主』

だぁかーらーん アレってなんなのさぁー!!
『亭主を横から揺らす私』

だから、アレって言ったらアレだよ!!
『準備しながらアレを繰り返す亭主』



◆◆◆◆◆13番目

船尾の方から頻繁に飛び交う男達の声 おい!! アレ来たかー!!  いや!! まだ来ねえー!!! 
魚探はどうなってる?? 魚影は結構なもんが流れてるぞ!! 略、真下だ!! あとは棚だな!!
おい!! 油屋!! お前の感はどうだ!! 60メートル辺りだー!! いや!! 潮が動いた!! 30・・・ 30だぁー!!

頻繁に飛び交う大声を他所に亭主の目は一点を覗いていた・・・・
話しかけずらい雰囲気の中、隣に居る義弟を見ると彼女には目もくれがに亭主同様に一点見つめている・・・
隣の義母でさえ・・・ 何かブツブツ言ってる・・・ 耳を澄まして聞き入る・・・
『150万・・・ 150万・・・ 150万・・・ 小声で亭主や義弟同様に一点・・リールの糸を見ている』

義弟の彼女も義妹も私同様にキョロキョロと辺りを見回すだけだった・・・
とっ・・ 私のリールを見ると、リール自体が替えられていたことに気付いた・・・・
最初ははカラフルな色鮮やかな糸が巻いてったのに、今の糸は透明で中に芯のようなものが入ってる・・・
『変だなぁー・・・ 首を少し傾けながら糸を触ってる』

あぁー すまんが 違う糸のリールに替えたからよ!! そいつはワイヤーの入った糸で最大で5~600キロまで
耐えられる糸にしたからよ!!
『一点を見続ける亭主が私に教えてくれた』

ねえー アレって何なの??
『左側にいる亭主を右側に首を傾け下から見上げる私』

本マグロ・・・ 黒マグロの大物でここいらじゃー アレって呼んでいるんだ! 100キロから300キロあって
売価は150万から400万円・・・・ まぁー! 相場にも依るんだがが・・・・
たかがレジャーなんだが、釣れる時もあるし、漁師が本腰入れて勝負挑んでも向かってこねーのが魚なんだ
ところがレジャーでやってて釣れることは多々あるんだが、大抵漁師の手柄として売っちまう!!
漁師も本腰入れてねえで、釣れねえから帰るかって時に限ってシャクリ(当り)が入るんだ
ギャンブルでもたまに聞くだろう、初めてやった人が大当たりなんてなっ!!
『リールと竿先を見ながら そして竿の上を伝う糸を中指でチョンチョンと何かを探る亭主』

ねぇー さっきから何でリールばかりを見てるの??
『真剣な眼差しに戻った亭主に聞く』

鳥のように羽ばたいて泳ぐマグロは海中の鳥って言うんだが、羽ばたくってことは大きくなれば水圧も凄いんだよ
流しみてーに船のトローリングなら感触も難しいんだが、こう言う垂らし釣りの場合だと、側をマグロが通っただけで
微妙に糸に水圧が加わる・・・ 竿先だと船と一緒に上下して揺れるから折角の水圧を見極められない・・・
だから、リールにトルクを掛けてフリーにしてあるからぶら下ったオモリと糸の側をマグロが通れば当然
リールの糸はかすかだがジリッ・・っと弾みで少しだけ海底方向へ緩むんだ・・・・
リールのトルクってのは、早い話がネジで糸を固定するんだが負荷が掛かれば緩むようにしてある・・・
ケース・バイ・ケースなんだがな・・・ スピニングリールだと糸が巻きつけてある部分を固定する全面部がそうだ
だから、竿先はホラっ! 時折見る程度でほとんどリールを見てるだろ!!
中には完全にフリーにしてる・・・ ホラっ! 船尾の大工!! アイツは本腰入れてるな・・・・
フリーにして、船が上がるとフリーに・・・ 下がると巻き戻すを繰り返す・・・ フリーだから
当然 船が50センチ上がればオモリはそのままだから、船が元にもどって逆に下がれば50センチで
1メートルの誤差が生まれて繰り返すうちにドンドン糸は海底を目指す・・・
だから、ああやって随時、糸を巻いたり緩めたりを忙しそうに繰り返す ああやると棚が変わりにくいんだよ
あぁ! 棚は解かるだろ! 魚が泳ぐ海底からの高さ・・・ 食器棚のあの棚と同じ意味だよ・・・

『私に話すものの目はリールから一時も離れない真剣な亭主』

さすがだな!! 釣具屋ー!! 今日はいけるかもしれんなっ!!
『亭主を釣具屋と呼んで 船長さんが亭主と私の間に入って来た』

お前やってねえーのか??
『リールから目を離さないで横の船長さんと話す亭主』

バカこけ おめえーら乗子(客の意味で)が釣れたら誰が下の面倒見るんだよ!!
『海を遠くに見て亭主の右肩に左手を乗せる船長さん』

すまん!
『リールを見ながら何やら千兆さんに謝る亭主』

あのおぉー・・・ 下の面倒って何ですか・・・??
『恐る恐る船長さんに聞く私』

あっははは こりゃ! 毎度さん! 下・・ つまり 船の下ってことで釣れたらタモで掬ったり、カギで引っ掛けたりして
船の上に引き上げたりすることなんですよぉー!! 毎度!!
だから、下の面倒って言う漁師用語なんすよ! あっはははははは!! 毎度!! あっはははははは~
『何故か語尾に毎度をつける愉快な船長さん』

すると・・・・

キターーーーーーーーーーーー!! 私の後側、右舷の船尾から大きな声が 巻き起こった!!
慌てて船長さんが込み合う甲板をスルスルとまるで蛇のように素早く移動した・・・・
私は船長さんの動きに感動した!!

あっひっちから、キターーーーーーー!! キターーーーーーー!! 大騒ぎする大歓声が広がったものの
ピクリとも動じない亭主と義弟と義母の三人・・・ 違う!! 大工さん一家も 肉屋さんも微動だにしてない・・・
やっぱり狙いは、アレ、なのかなぁー・・・・
どうやら、アレ狙いは左舷に・・・・ レジャーは右舷にした見たいな気がした・・・

スルスルスルーっと船長さんが来て報告してくれる・・・・
40から50ってとこが3本だ 家で食うならホントはあのくらいが調度いいんだがなー!!
奥さん 見てみな お宅の家族と大工と肉屋一家を!! ウッヒヒヒだよ 全く!! こいつら漁師やってんだから!
チッ! 奥さんも向こう行きませんか?? 今なら2~3本は釣れるからぁ~
こいつら漁師さんと一緒にいたらボーズになっちまう!! おばさん(義母)の目なんか怖いくらいだし・・・・
『亭主と私の間で愉快な口調で語る船長さん』

好き勝手言ってろ!! 今になぁー!! 今に!! きっと!! 来る・・・はずだ・・・・
『横に居る船長さんを見ないで力む亭主』

シッ!!
『船長さんが亭主の右頬をツンツンと人差し指で突いた』

・・・・・・!!
『無言で私のリールを覗き込んだ』

着てるなっ!
『囁く亭主』

回ってるぞぉー
『囁く船長さん』

まずいな・・こりゃー
『真剣な眼差しの亭主』

うん・・ヤバイな・・ こりゃ!
『口元に厳しさの出る船長さん』

なにが、まずいんですかあぁぁー???
『私まで声を掠れさせて囁き聞く』

どうする??
『船長さんが亭主に聞いた』

いや! これはコイツの竿だでコイツに捕らせるはんで
『何故か急に地元の言葉になる亭主 まるで事故発生の空港の管制塔とパイロット見たいに』
『緊急事態です・・・ これより日本語でどうぞ!! 映画のワンシーンに似ていてワクワクする私』

まんず、すたら、すかたねえな!! なあーさ、まがせるでゃ
『船長さんまで地元の言葉に変わった』

うんだ!! うんだすけ、わりども下の面倒頼むど
『亭主』

よす!! ホラ!! こごさ!! 竿の真ん前さきて、バンド・・バンド!!! フック!! フック!! 椅子!! 椅子!!
私は意味も解からず亭主と船長さんによって、カジキマグロの釣りで有名な俳優さんのような格好にされてしまった
椅子に座らされて皮ベルトをさせられ、亭主も身体に皮ベルトのようなものを巻き着けて固定する・・・
私の身体を固定する皮ベルトに後の亭主が自分の皮ベルトのフックを掛けて固定・・・グイッと腰を落す亭主
船長さんが、竿をゆっくりと金具から外し私の股下の竿受けに竿を入れると瞬時に私に竿を持たせると同時に
私の身体を巻きつけるベルトから左右にダランとぶら下る片方が40センチほどのベルトを竿に固定・・・・・
頭の中がパニックになって真っ白になって、何が何だか解からないうちに ドンドン俳優さんのようになる私
奥さん!! 右脚はここに踏ん張って!! 左はここへ!! あと少しでガツンッとくるから決して竿を放さないで!!
竿を放したら!! 顔にあたって頭がなくなるはんで!! ええか!! しっかりと気持ちを持って!!!
奥さんの頭が吹き飛ぶところを後の旦那にみせたくなきゃ!! ええがっ!!
あどは 俺が横で教えるから!!
『顔が強張る船長さんが私に低い声で教えると後の亭主に、いぐどおー!と怒鳴った』

警報!!! 船長さんが叫ぶと大工さんがブリッジの方へ駆けた瞬間!! ジリジリジリジリジリジリジリジリー!!!!
激しく鳴り響く非難用のような警報音!! 船の乗子は騒然なった!!

船長さんが叫ぶと肉屋の旦那さんが竿を上げてブリッジに入りエンジンを唸らせた!!
『ドドドドドドドドーーーーン!! ドドドドドドドドドーーーーン!!!』

左20度!! 船長さんがブリッジに叫ぶと船は左に舵を切った!!
こりゃー 大きいぞおー!! 叫ぶ船長さん!! 
『警報機が止まると全員竿を上げて右舷にと船長さんが叫んだ』

ガツーーーーンッ!! 竿に物凄い力が掛かった!!!

キャアァァーーーー!!! 驚いて悲鳴を上げる私!!

頑張れ!! まだまだこれからだぞおー!!! 後の亭主が私に怒鳴る!!

ガツーーーーーーーンッ!!! よし!! 奥さん!! 太鼓を緩めて!! その赤いポッチを押して!!! 叫ぶ船長さん!!

スルスルスルーーーーっと糸は緩む・・・・  よしっ!! とめて!! その青のポッチを押して!!! 叫ぶ船長さん

よし!! 巻いて!! 巻いて巻いて巻いてーーー!!! 船長さんが激を飛ばす・・・・

もっと!! 竿を立てて!! 早くっ!!!! グイッと竿を立てた瞬間!!!! ドスンッと鈍い力が竿に掛かった!!!

キャアアァァーーーー!!! 船が引っ張られる!! 腕がー!! 腕が痛いよおー!!!!!!!!!

負けるな!! 負けるな!!! 後で叫ぶ亭主 頑張れ!! 

奥さん!! あんたの持ってるのは段なの3割だ!! 7割は旦那が踏ん張ってるはんで アンタが負ければ
旦那の腕は折れちまう!! 頑張れ!! 頑張れ!! 船長さんの低い声・・・・

左15度!! 微速前進!! 船長さんがブリッジに叫ぶ・・・・・・・・・

おい!! みんなー 右舷さ間割ってくれー!!

よし!! 巻け!! 巻け!! トルク掛けて そうだ!! その緑色のポッチを手前に引いてゆっくりと巻け!!

ブリッジー!!! アースターン!!! 右45度!! 船長さんの声が響く

よおーし!! おい!!勝負しねえとサメが来る!!・・・・(船長さんが亭主に叫んだ)

わがった!! よす!!! 少し巻き速度上げろ!! 後から亭主が叫ぶ!!!

言われたまま頑張る私!!! ジーコ ジーコ ジーコ・・・ 肩が・・ 腕が・・・ 手が・・・ 感覚が無い!!
涙が毀れる・・・・ 痛いよおー!!!
ジーコ ジーコ ジーコ・・・・

義姉さん頑張れー!! 義弟や義妹の声が右舷から聞こえる・・・・

よし! 頑張るぞぉー!! 頑張れ私!! 頑張れ私!! 頑張れ私!! 頑張れ私!!・・・・・・

よし!! 見えて来たー!!! こりゃー大物だべー!!! 私の上をクレーンが・・・・ フックが下りる・・・

よくは覚えてないけど・・・ 私よりも大きくて真っ黒な物が船の下に見えて次々にカギを掛けられ引き上げた

クレーンは唸り声のように悲鳴をあげていた・・・・

気が着くと・・・私は港の漁協の事務所の医務室に寝ていた

カーテンの向こうで声が聞こえた・・・・

あの、めんこい おなご わらしが釣り上げたんだどぉー!! おんどろいでまったべやー
おなごわらすったって はあ~ ○○んどごの おっかちゃんだってらでえー
ずーーーんぶ めんこい おっかちゃんだなあー あっははははは
すたどもよおー 450キロなんて はんじめでだ はんで おっかねぐなったでゃー
500万の値ついだども まんだ もめでらでぁー おそらぐ700ぐらい いぐんでねえがなあ

私は気を失った・・・・


お知らせです・・・
電子出版のブックランドと正式に契約しました・・・3月末か4月の頭に1回目の電子出版として
小説サイトにある、憑依と変化を・・・次に縄奥 そして紙本による出版も致します
紙本に関しましては出版社が決まり次第、お知らせ致します。
宜しくお願いします。


◆◆◆◆◆14番目

誰かの笑う声で目がさめた・・・・
どうやら私は寝たまま家に運ばれて来たらしい・・・ 身体が・・ 脚が・・ 腕が・・ 首が・・ ジンジンと痛い
寝返りを打つにもやっとの状態で、どうやら痛い箇所にシップが貼られているようだった・・・ 誰が・・??
身体中に熱が篭ってる感じがある・・・ 酷い筋肉痛だ・・・ 頭がホーッとする
ドアの向こうからは笑い声が大きくなったり小さくなったり ヒソヒソヒソヒソになったり私を気遣っていようだ・・
時計を見ると昼近かかった・・・・ お腹が空いてるかも・・・ 間接が繋がっていないように思える
記憶を辿るものの黒くて大きいものが海の中から出て来たのと漁協の医務室に居たこと意外は記憶にない・・・
何がどうなったのかさっぱり解からない・・・・   カタッ・・・ ドアが開く音・・・
『何故か慌てて目を閉じて寝たフリする私』

どんだ! 起きたがー??
『戸の向うから誰かの掠れ声が聞こえた』

いんや・・ まんだ寝でらでゃぁー
『私の頭を軽くポンポンと撫でて地元言葉で話す亭主』

頑張ったなぁー!
『静かに呟きながら部屋をそっと出て行く亭主』

カタッ・・・・ 戸が閉まった

30分くらいして喉が渇いてどうにもならずに起き上がってみると、何とか切ないながらもベットに座ることに成功
立ち上がろうとした瞬間・・・ フラフラフラー バタンッ!! ベットの上に崩れてしまった・・・

カタッ・・・ 戸が開いて亭主が入って来た・・・

大丈夫か??
『ベットに転がった私を優しく起してくれた』

喉が渇いて・・・・
『フラフラしながら亭主に・・』

よし! そしたらここで、こうして待ってろ
『ベットに座る私を壁際に持たれ掛けさせる亭主』

数分後・・・ から~ん ころ~んと氷の入った水をストローつきで持って来た亭主
『コップにあたる氷の音が私の脳裏を潤す』


【隣にに腰掛けて私を支えながらコップを胸の所で持ったまま私に水を飲ませる亭主】


今日は! 頑張ったなあー!! みんな目を丸くして驚いてたぞっー!! 俺もあんな大物には出会ったことがなかった
『私の頭をポンポンさ軽く撫でながらはなしてくれる亭主』

大きかったのぉ??
『コップの水をゆっくりと吸い込み息継ぎしてから右側の亭主に聞く私』

ああぁー 大きかった!! この街でも歴代の中で一番大きいんじゃねえかって漁協の連中もたまげてたし
475キロの目方で売価は762万だった! 現金は今すぐじゃないけど数日後に小切手で届くから・・・
『右側から静かに教えてくれる亭主』

ね・・え・・・ みんなで分けよっかぁ~♪
『亭主の手から両手でコップを取り水を飲みながら顔を少し傾けて亭主に話す私』

ぅん?? いいのか?? 分けても・・・・??
『左側の私の顔を右側の亭主が覆うように聞き返す』

この街では分け合うのが慣わしだって・・・ アナタが前に言ってたもん♪
『少し動くようになった両脚を交互に動かしながらはなす私』

762万円だぞ・・・?? 大金だぞ??? いいのか???
『頭を撫でながら聞き返す亭主』

じゃー 262万円を私達夫婦とお義母と義弟と義妹で分けてぇー 残りの500万円をあの時、一緒に居た人に
均等に分けたらいいと思うけど・・・・ ダメかなぁ~・・・
『心配になりながらも残った水をストローなしで一気に飲み干す私』

いいと思うな・・・・ みんなで分け合えば 誰かが釣った時に必ず戻ってくるもんだし
俺は賛成だな~
『右頬にチュッとして嬉しそうに部屋を出た亭主』


結局、残りの500万円を均等に分けることになったものの 金額が大き過ぎるということで乗子も船長も受け取らず
500万円は街に寄付すると言うことになった・・・・
262万円の中から12万円を出して浜辺で船長さんや棟梁や肉屋の旦那さんや他の乗子の人達全員で
バーベキューとお刺身パーティーを開いて、飲んだり食べたり歌ったりの宴を開いた・・・・
勿論食べ物や飲み物は関係者のお店から購入しての宴だった・・・
その後、街からお礼として、私に船を持たないでする漁業権の免状が特例として届けられた・・・・
これで私は正式な漁師として街の漁協に名前を連ねることに・・・・・・・
私と亭主の家の玄関の横には○○漁協組合員の表札が張られた

【船を持たない漁業権】
本格的に船主さんと交渉して請負が出来る乗子になれるし、船に乗らなくても例えば
岩海苔・ワカメ・昆布・アワビにウニと岩に張り付いてる海産物を徒歩で取ることが出来
収穫時期は限られているものの 家で食べる分は暗黙の了解を正式に受けたようなものである。
勿論、漁業権なので船を持って本格的な漁師になることも簡単な申請で通るが様々な面倒な手続きと経費が必要
まぁ、この街で暮らしてくださいよと言う意味合いも多分に含んでいることは言うまでもない


さあーてっ!! 明日からは大威張りで磯カニが取れるぞっ!!
でも、後に届けられた漁師の心得と言う法律や義務やら道徳やらの厚みが15センチの本が届けられ
それを毎日読むことになってしまった・・・・
毎日のように浜辺でカラスとカモメに囲まれて一生懸命に読んだものの
国道を通りかかった船長さんで給油屋さんが来て、一言・・・・
奥さん!! そんなもん読んでのかぁー!! そりゃなあー 頑張ろうなって書いてあるだけだよ♪
だーーーれも 読んでねえよ!! 漁師たちは!! あっはははははははと笑われてしまった・・・
漁師の心得・・・・ 折角誰かが書いてくれた本
私は最後まで読もうと思った!!

思っただけだったけど・・・



◆◆◆◆◆15番目



浜辺でいつものようにカラスとカモメに囲まれて家計簿を着けたり料理のレシピを見て研究している・・・
白やグレーや緑色に茶色の砂がお日様の光でポッカ ポッカに暖まり風一つないいい天気
時折、正面の海から来る潮風に乗って岩海苔の香りが辺りに立ち込める
ページを捲るたびに、何してるんだろうとからすが首を左右に傾げながら近付く・・・・
ペラッ・・・ ペラッ・・・ どうやら音が気になるらしい・・・ つられて他のカラスたちも近付くものの
途中で一回り大きいカモメのリーダーがバサッバサッと大きく羽ばたくとカラスたちは元の場所へ片足飛びで戻る
カラスたちはいつもおんなじ、後の丸太に並び カモメたちは私の正面に扇状に蹲って寝ている・・・・
時折、見えないくらいの高さにトンビが来るとカモメやカラス達が一斉に空を見上げる・・・ 緊張が走る
お腹を空かせたトンビが上空から獲物はいないかと輪をかいて飛んでいる

この本! とっても大切なものだからイタズラしちゃダメよってカラスとカモメたちにグルリと身体を一回りさせ語りかけ
サンダル履きで生ぬるい波打ち際からブオッシュ ブオッシュと音を立てて膝くらいまで進む・・・・
カラスとカモメたちの熱い視線を背中に感じる・・・・ 振り向いたら負けよ! 振り向いたらと自分に言い聞かせる
私が何をしに生みに入ったかを熟知してるからスやカモメ・・・ 振り向くと勢い良く飛んできて我先急いで
御飯をねだるから私の周りはカラスとカモメに取り囲まれる 傍目には襲われているようにも見えるらしい・・・
以前、亭主が慌てて私を助けに来たことがある・・・・ 一旦 振り向いて視線を会わせると一斉に飛んできて
御飯(磯カニ)を強請るのはいいけど、別の群れまで騒ぎを聞きつけて屈んで岩を起してカニを捕まえて
起き上がった時、周囲が真っ黒、真っ白になるほどの数が飛んでた驚いて 海に尻餅着いたことがある
さすがに私には危害は加えないけど、恐怖に顔も引き攣ったのを覚えている。
だから、振り向かないように真っ直ぐ前を見て左手に小さなバケツを持って移動する・・・・

バシャッ バシャッ バシャッと水面を切る音だけがこだまする・・・
時折、ズリッとサンダルが滑る・・・ 緑色が鮮やかな海草だ サンダルの下に食い込んで暫く取れないヤドカリ
健康サンダルに早代わり・・・ もう少し右なのよって 思ってるとポロリと取れてしまう・・・
さて!! 魚場に到着・・・ こんな時ほどショーパンでよかったと思うことはマズない
浜辺で邪魔になる髪の毛も縛ってあるから快適だ・・・
最初のころなんかズボンに服の裾を入れ忘れた所為で屈んだときにお腹の部分が海面にピタッと張り付いて
ビショビショに・・・ 居間は熟練しているから有り得ない・・・・
私の魚場には18リットルのポリタンクを二つ重ねたような岩が14個 全部私が別の場所から転がして来た物だ
最初のころは自然にあったものを利用していたけど、今はちょっとだけ文明を入れてみた・・・
お影で岩を ヨイショッと・・・ 二つか三つ起すだけでミニバケツは大漁になる・・・ これで鳥達の朝御飯をゲット
岩を元に戻す時が要注意 最初は空っぽだったバケツが満杯だからバランスが悪い・・・ 細心の注意をはらう
元に戻し終えてクルッと身体を浜辺に戻すときに安心感でズリッと行くことも・・・・
浜辺に辿り着くまでは気が抜けない・・・・ これがプロの漁師と言うものだ!  うっふふふふ♪

来た道と帰り道は少しズラすのがポイントだ!
来た道は海草が踏まれて滑りやすくなっているから 来た道を通らないのがプロなのだ!
都会から遊びに来た人が海で転ぶのは安全面を考慮してだろうけど 判断が裏目に出た結果なのだ・・・
来た道は通らない・・・・ これが浜辺の漁師の判断だ・・・  うっふふふふふ♪
カサカサと蠢く磯カニを手に持ち 浜辺で帰りを待ってる家族達に早く届けたいと気が競るのをグッと堪えて・・
ブオォー ブオォーの歩く音が バシャッ バシャッに変わると そろそろ到着だ・・・・
私が行くまでカラスたちはグッと堪えて丸太の上に 座ってた時に扇状に埋まってたカモメたちは首だけ振り向く
バケツの中身を半分ずつ カモメ達と波打ち際の中間に開けそこから3メートルくらい離してバケツを開ける
そして、私が元の場所に行って座った瞬間、みなさんの食事が始まる。
羽ばたきの音を嫌うのを知ってか知らずか、カラス達は徒歩で私を横切り カモメたちもまた徒歩で移動する
みんなで仲良く食べてる姿は可愛らしい自然を感じる一時(ひととき)でもある

本の上に置いた小石は微動だにしていない・・・ みんな私との約束をちゃーんと守ったようだった うっふふふ♪
羽ばたき音がすると、私は咄嗟に耳を塞ぐからそれを毎日見ていてお坊たのかも知れない
ホントはお菓子とかも上げたいけど、自然に生きるものには自然にある物をが亭主と私の一致した意見・・・
でも、ホントは上げたい気がして毎日 ウズウズしているのも事実だ・・・・
鳥達へのご飯は磯カニと真螺 巻貝の小さいものだけど食べるのが難しいから 石の台の上で並べて潰しす
だから、ドンドン潰してあげないと鳥達が食べれないから 一汗かくことに・・・
ガギグゲ ガギグゲゴっていう話し声のカラスとファー フアーと言うカモメの話し声が混ざると港の演奏会のようだ

濡れたサンダルを脱いで濡れた両足を伸ばして砂を掛けて乾かす・・・・ サラサラしてて気持ちいい♪
太陽の恵みを身体で頂く・・・・ 私の足の裏はとてもきれいだと思う 毎日海で洗ってる・・・
そんなことを考えて一人で笑うこともシバシバ・・・・

バタッバタバタバタバタバタ・・・ バイクの音がして国道側を振り向くと一台のスクーターが・・・・
ヘルメットで覆われて誰だか解からないでいると 手を振ってくれた・・・
誰だか解からないものの 振り手で答えた・・・・ 身体を半分国道に捻って右腕で答える
ジーンズ姿で皮のジャンパーを着ている
スクーターは浜辺の国道側の平坦地に止められ ヘルメットを外してこっちを見た・・・ 髪の長さで女性だと解かる
ジーッと見ていると 女性はメットをスクーターの座席下に収めてこっちを見た!

思わず息を飲んだ!! 義妹だ!! えっ? でも学校(高校)は?? それに免許は?? 急に嬉しさから心配に変わった
思わぬ来客に人見知りの激しい鳥達は食事後の休息も取る間もなく一斉に飛び立った・・・
私の周りを回るように空へ舞い上がると空の青さの中に消えて行った・・・
また、明日ねぇ~♪ 心の中で語りかけた・・・・


◆◆◆◆◆16番目



サクサクサクサクサクサクっと音が私に近付いてくる 音が鳴り止むと左側にズゾォっと座った・・・ 体育座りの義妹

そんな学校はどうしたのぉ??
『私から咄嗟に出た言葉』

ちゃーんと行って来たよ♪ 試験だから・・・
『海をジーッと見つめる義妹』

暑くないの?? そんな格好して?
『両手を後に着いてモゾモゾと涼しい場所を探る私』

うん・・ バイクから降りるとネ・・  でも転ぶと危ないから・・・
『時折海から視線を両脚の中間へ』

どうしたのっ? 何かあったの?
『後の両手を更に後に伸ばし体型を低くする私』

ねえぇー! 正直に言うけど・・・ アタシ義姉さんのことっ! 家族なんだけどぉ 家族じゃないみたいな感覚なんだ!
だから話せることもあるようなことも・・・ あるって言うか・・・
『首を左側に少し傾けて両手で砂を掬い上げては落し 掬い上げては落す彼女 視線は砂に』

そっねー♪ 突然来て数ヶ月で家族だなんて思えないわよねぇー 確かにそうだわー うっふふふふ~♪
でっ?? 何か話したいことあるんでしょ! 家族と他人の中間の私が聞いてあげるわ うっふふふ~♪
『後の手を前に戻し手の砂をパンパンと叩いて落すと伸ばしてた両脚を引いて体育座り・・ 両手は前に結ぶ』

誰にも・・・ 誰にも言わないって約束して!! 
『突然彼女の顔が強張って一瞬、私を見て直ぐに視線を下の砂に戻した』

わかったぁー 誰にも言わないから言ってごらん♪
『左の彼女をチラッと見て直ぐにに視線を沖の方へ移す私』

すううぅぅーー はああぁぁーー
『深呼吸をする彼女 し終わると小枝で砂に円を描く』

アタシさぁー! 男の子から告白されちゃって・・ 困ってるの!!・・・
『円を砂に書くのをピタッと止めた彼女』

ふうぅぅーん ・・・ でっ! その後は??
『前に垂れた右側の髪を後に右手で戻しながら彼女に聞く私』

アタシ・・・ いいっ!! 絶対に誰にも内緒だからねっ!! もし!! 喋ったら アタシ・・自殺するかも知れないから!!
『突然、私の方を左から見てピタッと顔が止まった』

もおぅ!! 解かったってばぁ!! 早く話して楽になんなよぉー!!
『左の彼女の左肩に左腕を伸ばして軽くトントンと肩を叩いた私』

すううぅぅぅーーー はああぁぁぁぁーー!!!
 『深呼吸する彼女』

うん!! 信じる!! 実は私・・・ 子供のころから好きになるのは みんな女の子ばっかりで・・・・・
男の子は恋愛の対象にはならないんだっ!!
だからって、女の子同士で・・・ その・・ エッチなことしたとか しようとか・・ そんなことしてないし
第一、アタシがそう言う人だってだれも知らないし・・・ でも!!・・・ 本当は女の子同士で・・ その・・
して見たいって!!・・・ 思ってるのは否定しないけど・・・・  告白してくれた彼には悪いけど断ったのよねぇ~
男の子の身体に興味がないって訳じゃないけど でも・・ 
『小枝で砂に円を何度も何度も描いては消し 描いては消す彼女 少し震えている』

ねえぇー アナタ・・ オナニーってどうしてるの??
男の子?? 女の子?? 想像してるのは??
それにどんな風にしてるの??
ここまで話された以上 私にもちゃんと答えを出す義務が生じちゃったんだから 答えて!!
『彼女の肩を少し抱き寄せ彼女の方を向いて顔を動かさない私 少し強い口調で・・』

オ・・・オナニーは・・・・・・・・・・・・ オナニーは!!  オナニーは・・・・・ 両方!!!
でも、少しだけ・・ 女の子が多いような感じでぇ・・・
乳首とクリトリスを弄ったり・・・ 中には入れてない・・・ 怖いもの・・・・
『感情が著しく起伏して最後は意気消沈して両手を砂に平手で着ける彼女 髪の毛がダラーンと垂れる』

体位は?? 何を想像してるのか・・な・・・・
『動かない私』

体位は・・・ 仰向けとか真横になったり・・・ 女の子と男の子に・・ その・・ ・・・・ ・・・・ レイプされてるとか・・
無理矢理 服とか破られて・・ 泣きながら抵抗してるのに・・・ 犯されてしまうみたいな・・・
『小枝で凄い速さで円を描き始める彼女』

でもっ! 関係あるの!!?? 何でそんなこと聞くのよぉ!! そんな・・・ 恥ずかしい・・ こと・・・
『突然、下を向いてた顔を上げて恥ずかしそうに私を見る彼女』

普通だよ!! それ・・・!! 女の子は まぁー 相手が男であれ女であれ 獣に襲われるのを想像するし
逆に男の子は女の子を襲うことを想像するし・・・
女はいつ襲われるわからない恐怖心があるから、常に防衛本能があって危険を忘れさせないために常に情報を
蓄積してるって何かに書いてあったし、男の子は野生の本能で自分の子孫を残すことを忘れさせないために
常に脳の中に本能を持ち歩いてるって・・・!!
まぁー アナタの場合は両刀使いが少し強いって感じなのかなぁ~♪
男は汚いし毛むくじゃらの怪獣で、女はキレイにスベスベして柔らかい・・・ 男に襲われ 女に襲われ・・
でも、自分でも そのどちらかを襲って見たい・・・・ 違うかなー??
『砂を片手で拾っては前に投げ 拾っては投げして穴を掘ってしまった私』

ねぇ!! 私っ!! 私はレズなの!? ねぇー! レズなの!?
『身体を少し私の側に急に向ける彼女・・ 私の手から離れる』

レズかもしれないけどぉー・・・  アニメでさぁー♪ あったじゃなーい♪ 女だけの劇団のアニメ化のやつ♪
男も女もって言うか 自分の身体に指を触れる者は全てにおいて美しくて キレイでスベスベしてなきゃダメって
例えばさぁー 男の子にレイプされてるのを想像してて濡れちゃうんでしょ??
だったらぁー それは紛れもなく普通のって言うかぁー レイプがじゃなくてさっ!
男の子に何かをされてるってことで濡れちゃうんなら男女間の疎通は普通だしぃー 全然濡れないなら・・・・
レズかもしれないねぇー♪   でも・・ 濡れちゃうんでしょ♪
『小枝で掘った穴を埋めながらチラチラと彼女を見て話す私』

でもっ!! アタシ!! 女の子のこと考えてても濡れちゃもん!! 
『小枝を円の中央に突き刺して私を涙目で見る彼女 少し強い口調に変わった』

じゃーさぁー 質問でーす!! アナタ・・ 自分のパンツの匂い嗅いことある??
あるでしょ!! 一度くらいは!!
『彼女の方を見る私』

・・・・・・・・・・・・・・・・・
『無言で砂に刺さった小枝を見る彼女』

ハッキリ言って凄い臭いよねぇー!! あれの匂い・・ 好き??
相手の女の子も当然、すんごい!! 臭い訳で・・ 当然よねぇー 同じ女ですものねぇー♪
自分の匂いは凄い臭くても 相手の女の子のは いい匂いなんて変よねー♪
臭いものは臭いでしょー うっふふふふふ♪ 何か話してて恥ずかしくなっちゃうんだけど・・ うっふふふふ♪
舐めれる?? 実際の話しさぁー♪ 自分のパンツ・・・ 舐めてシャブって貪りつくこと出来るかしらー
それとも同じ汚れでも相手のなら美味しいのかな~??  いい匂いなのかなー??
『少し強めの口調で彼女に問いかける私』

ヤダッ!! ヤーダーァー!!! そんな汚いこと言わないでよぉー!! 
『両耳を塞いで渡しに怒りをぶつける彼女』

だってぇー!! そう言うことでしょう!! こんな暑い日に!! 朝から晩まで大汗かいたらアソコなんて
醗酵したみたいになって!! 薄白い恥垢とかがベッタリとドゥルドゥルって張り付いてるのよねえ!!
それ・・・・ 愛のだったら口いっぱいに広げて美味しい♪ 美味しいって舐めれるのぉー???
『彼女の塞いだ両手を下に下ろして強めの口調で話す私』

ヤメテー!! ヤメテー ヤメテヨー!! 聞きたくない!! そんな汚い話しなんかあー!!!!!
『私の手を振り払って立ち上がって1メートル先へ移動した彼女は両耳負債で髪を振り乱して頭を振る』

一緒にいられれば幸せだって自分で思ってても相手がレズセックスを望んだら 答えてあげなきゃ!!
ただ、手を繋いでいれば幸せ・・・ 確かにそれも愛の形だけど・・・ もしも相手が見付かっても長くは持たないよ
レズかレズじゃないかの前に、愛せる相手が確実に居て その上でその人を愛してるかが問題なのよ
アナタが好きになった人が男であれ女であれ アナタの愛が受け入れられれば、それでいいのよ
但し、アナタの愛の形だけを一方的に相手に押し付けるのは反則よ・・・!!
相手が自分の汚れてドゥルドゥルしたアソコを舐めて欲しいって言ったら答えなきゃいけない・・・
女の陰部が臭くて汚いって思ってるうちは アナタはレズじゃないわ!!
安心しなさい!! アナタはレズんかしぜゃない!!
『彼女に会わせるように立ち上がって拳を握って腰の辺りで少し腕を広げ力説する私』

だーからー!!! だから!!! だからー!!! アタシの好きな人(女)はあー!!! アナタなのよおー!!!
うわあぁぁーーーーーーん!!!!
『大声を上げて私に抱きついて胸に顔を埋める彼女』


へっ??
『驚いて固まった私』


好きなの!! 好きで 好きで 好きで!!! 頭がおかしくなりそうなのよぉー!!!
『私の胸に顔を埋めてグイグイと押し付けて泣き喚く彼女』

ちょっとーーーお!!  ちょっと待ってよぉーー!! なっ! 何で私なのよぉー!!
『両手をブラーンと下げ無防備状態の私 グィグィと胸を押し付け揺らす彼女』


【固まった私は考える】
何とか・・・ 何とかしなきゃ!! こんな若い子をレズなんかにしちゃいけない!!
普通の恋愛をして普通の人生を送らせてあげたい・・・・
落着いて!! 落着くのよ私っ!! 落着いて考えるのよ私っ!! どうすればこの子からレズ願望を取れるのか・・・
この子を傷つけないようにレズから遠のかせるためには・・・・・
股間に力を入れて見る・・・・ クチュゥ・・・ 音を身体が感じた・・・・

解かった!! 解かったから離れて着いてきなさい!!
『彼女の手を強引に引いて家の中に入ると鍵を掛けた』

さあー 入って!! 入って!! これから!! アナタの愛が本物かどうか試すから 全く!! こんなことバカげてるけど!!
『彼女を家に引き入れ ショーパンとパンティーを脱ぐと椅子に腰掛け両脚を開いた』

さあー!! アナタの私に対する愛が本物かどうか見せて!! 私にこんな恥ずかしいことさせたんだから
ちゃんと、愛の証を見せて!!
『目の前の彼女を右手で股間の前に跪かせた』

さあー 舐めて!! 愛してるんでしょう!! 私は!! お手手繋いでなんて真っ平ゴメンだわ!!
やることやって頂戴!! さあー!! この汚れて臭い物にムシャぶり着いてよ!! 私のこと愛してるんでしょ!!
『両脚を広げて彼女に見せる・・・ 恥ずかしい・・・ 屈辱的・・・ 辛い・・・ ゴメン アナター!!』

無言で目を大きく見開いて私の陰部を見る彼女は両手の親指で陰部を開いた!!!
『クチュ・・ クチュッと音がなった』

顔を近づける彼女は息を止めている・・・

息を止めないで すうぅぅーー はああぁぁーーって鼻で匂いを嗅いで いい匂いってニッコリ微笑んでよ!!
『目の前の彼女を叱責した私』

すぅー ウッ!!  すうぅぅーー  ウグッ!!  すうぅぅーー!!  ウッウゥゥゥゥゥ ゲェェェー・・・
『匂いを嗅いでは吐きそうになるものの何度もチャレンジして真っ青になる彼女は床に両手を着いた』

どうしたの!! 私にこんな恥ずかしい格好させて 間違いじゃ済まさないからねっ!!
さあー アソコの匂い嗅いで いい匂いだわって 微笑んでよ!!

すぅぅー ゲロッ!! すぅぅー ゲゲゲロッ!! オエッ!! 
『何度もトライして涙目になる彼女は最早、ゲロゲロと吐く寸前』

どう!! これでも愛してるっていえるの!! ねえー!! 愛してるっていえるの!!
『強い口調で彼女を詰った私』

あ・・・ 愛してる・・・  でも・・・  すぅぅー ゲエェー ゲエェェェェェー 
『吐きそうになりながらも愛してると未だ言う彼女』

解かったわ!! 着なさい!!
『私は彼女の手を引いて寝室へそして彼女を後手に縛り上げると彼女の顔に陰部を押し当てて座った』

オエぇーー!!! ゲロゲロゲローーー!!! ウエップ!! ウエップ!! オエーー ゲロゲロゲロゲロー!!
ヤメテー オエッ ヤメ オエッ!! お願い!! オエッ!! 義姉さん!! オエッ!! ゲロゲロゲロゲロ・・・・!!!
『顔に私の陰部を押し当てられて泣きながら 吐くながら 顔を縦横斜めに振って嘆願する彼女は吐いてる』

どおぅ!! 解かった!! これがレズなのよ!! 美味しくないでしょ!! 臭いでしょ!! 
アナタもトイレで吐いてらっしゃい!! 吐いたら洗面台で口を濯ぎなさい!! 解かった!!
『彼女から降りて彼女の縄を解いて、ゲロ塗れの陰部をタオルで拭くとシャワーへ走った私』

パタッン・・・・ シャワーから出て着替えて出て来ると彼女は消えていた・・・・
ブーン ブッブッブッブッ・・ スクーターの音が外から聞こえた・・・
ショーパンを履いてタンクトップを着て 寝室を片付ける 

『一枚のメモ・・・ 義姉さんのアソコ死ぬほど臭かった!! アタシ・・・彼の告白受けるから!!』


◆◆◆◆◆17番目

今、私は薄暗い中、荒縄で編まれた大きな網の中にいる・・・・
そう、亭主の私への愛の証のような変態プレイの真っ最中で今朝から暑かったのにお風呂にも入れてもらえない
亭主曰く、私の身体の汚れも全て亭主の物の哲学に沿い、両手を上にパンティーとパンストだけ履かされ網の中
クルクル回る網の中の私は身動き一つ取れない亭主の奴隷・・・・ 正直私は飽きていると言うか冷めている
2週間に一度の約束で亭主の変態プレイに付き合う私は良妻なんだろうか・・・
ドンドン気候は夏に近付いて、それに伴って当然 女である私の身体は汚れて行くのは当たり前・・・
朝起きて亭主を仕事に送り出してから夕方のお風呂もアソコにウォシュレットを当てることも全て禁止されている
いつものことだけど、脇の下や陰部は悲惨な状態だ・・・・
こんなことよく、飽きないなぁって 思って亭主のプレイに恥ずかしかって演技する私・・・・
回を重ねるごとに解かって着たことがある・・・
それは、亭主はこのプレイで何が何でも私の中に入ってこなくてもいいってこと・・・
ようするに亭主は発射することではなく、イカに私を恥辱し、イカに私に女としての屈辱を与えるか・・・
ようするにロールプレイングゲーム見たいに最後の決戦も大切だけど、その過程が楽しいらしいのである
だから亭主は私を網で吊るし 私の恥ずかしがる顔に快感を覚え速射しまくる
だから、終ったあとの亭主の寝顔と来たら心の底からスッキリしたと言わんばかりの良い寝顔だ・・・

だから、まだ一度も満足に私の中に入って来ていない亭主なのだ・・・

そんな亭主 いつものように私の両脇の匂いを網の間から鼻を突きいれて散々嗅ぎまわてムシャぶり着き
パンストをビリビリと網の間から入れた手で破いてレイプシーンを再現して楽しんでいるし
パンティーを左右にずらしては匂いを嗅ぎ咽ながら、臭い 臭いと私を恥辱する・・・
決まったパターンに疲れてきてはいるものの 私も頑張って イヤ~ン 恥ずかしいよぉ~と演技する・・
ずらしたパンティーの中に舌を入れて私の汚れを舐め摂る亭主の嫌らしい舌の動き・・・ 正直 気持ちいい♪
性的な気持ちよさと洗ってるという気持ちよさが交差する妙な気分・・・・ だから当然 ヨガリ声も出る・・
私が本当に恥ずかしいのは亭主にヨガリ声や身悶えを見聞きさせること・・・
二人が合体してる最中ならいいけど、私だけが女の鳴き声を出しているのが一番、恥ずかしい・・・
咽ながらもパンティーを右から左にずらしてムシャぶり着き、そして左から右にずらしてムシャぶり着く・・・
そろそろ、終焉かな~って思ってたら 今夜は違ってた!
突然両脚開いて身動きの取れない私のパンティーをチョキンッ チョキンッと左右を切ってしまった!!
これには驚いた!! 切られたパンティーは履き心地満点のお気に入りだったけど・・ 現実の世界に亭主を戻すのも
可哀相だと顔を顰めた・・・・ 何が良かったのか解からないけど 顰めた私の顔を覗きこんだ瞬間!!
ビューンッと亭主の硬い竿が一瞬撓りを見せ何処かへ飛んでいった物体・・・
はぁはぁはぁと息遣いが荒い亭主 自身に触れることもないのに速射する瞬間を見てしまった!!

終った・・・ そう思ったら 今度は私を降ろすどころか逆に自分の顔の高さまで私を引き上げた・・・・
どう言うこと?? 心の中で思っていると・・・

今夜はさぁー 特別ゲストを連れて着たんだよ!!
『嬉しそうに部屋の中で硬い竿をビュン ビュンさせてスキップしてクルクル私の周りを踊り出した亭主』

机の上の小箱をガサゴソやり始めて 何故かコンドームを出して封を切っていた・・・

すると私の顔の辺りに来て それを見せてくれた・・・・
『コンドームをバイブにスッポリと被せゼリーをヌリヌリしてみせる亭主』

ちょっと ちょっとまってよぉー!!
『私は叫んだ・・・ そんなの愛情に関係ないよー!!』

そんな、私の言葉の抵抗も空しくスキップして私の下半身に回りこむとヌプヌプと私の中に入れて来た!!
『冷たいっ!! 心の中で思った』

ゆっくりとバイブを前後させて着た・・・・
私が一番嫌っている 冷静な亭主に聞かれる鳴き声 ヨガリ声・・・・
必死に出さないように耐え唇を噛んだ!!
ヌプリ ヌプリと出し入れされるバイブは女の私を苦しめた・・・ イヤッ!! 絶対にヨガリ声なんかっ!!
ンッグググッ・・・ 耐える私
必死で鳴かないようにヨガらないように・・・ 身悶えしないように耐えて 耐えて耐え抜いている・・・・
こんなこと・・・ 悲しすぎるよぉー!!
『心の中で叫んでいた』

亭主は屈んでいるようだった・・・
恐らく私の陰部の真ん前に亭主の顔があって そしてバイブを出し入れしているようだった・・・・
その時だった!!
ビウィィィーンとモーター音が聞こえた瞬間 遂に耐え切れなくなった私は大きく身悶えして鳴き声を上げてしまった

ウヒョオォォーー!!! 亭主の声が私のヨガリ声の間を縫うに耳に入って来る・・・
息遣いも荒くなる自分が恥ずかしい・・・・
網の中で身動きできない私はバイブの動きと振動に丸まって広げられた両脚を震わせているしかなかった・・
ヌプッ ヌプッ クッチョン クッチョンとゼリーと愛液の混ざり合う嫌らしい音が歓喜する亭主の声を縫って聞こえる
バイブの動きが徐々に早まると私は耐えることも忘れ快感に酔いしれるメスへと変化していた・・・
バイブを動かしながらアナルを愛液で滑らせる亭主・・・・ 硬くなってコリコリしている乳首を親指と中指て恥辱し
恥辱してはアナルを・・・ 私は死ぬほど恥ずかしいと本気で思った
恥辱を感じれば感じるほど反作用して溢れる愛液を亭主の指の動きで・・・ 音で・・・ 微かに耳へと届く
ビウィィーーン・・・・ 更に強まる振動・・・・ 全身身悶えしてるはずなのに微動だに出来ないもどかしさも手伝う

恥ずかしい・・・・ 恥ずかしい・・・・  止まらない鳴き声 止められないヨガリ声 止めることの出来ない振るえ

私は涙を溢れさせ本当の恥辱を味わっていた・・・・

私は亭主の目の前で絶叫すると意識を失った・・・・

気が付けば私はベットの中に寝かせられていて何故かパンティーも履いていた・・・

時計の針は1時を回っていた・・・・

フッと隣を見ると いつもはグッスリ寝ているはずの亭主の姿は無かった・・・
トイレ・・ シャワー??
不思議に思っていると 何処からか女の人の声が聞こえて来た・・・
『何?? 今の声??』

耳を澄まして声を聞き取るもののハッキリしない・・・
ベットから静かに降りて上からハウスウェァ(ワンピース)を着ると そっと出口の方へ歩み寄った・・・
激しい女の声・・・ ???  悶えているの?? ヨガリ声?? 鳴き声を上げている・・・・
決意して戸を勢い良く開けた!!
『えいっ!! ガツンッ!!』

テレビの中で網に包まれた誰かの姿がっ!!
そしてテレビの前で亭主が四つん這いになって 床のティッシュ目掛けて硬くなったペニスを扱いていた!!!
『思わず・・・ キャァー!! 顔を両手で覆ってしまった!!』

咄嗟に亭主がこっちを見た瞬間だった!! アウッ!!! 激しく唸った!!
『ビューン ピチャピチャピチャ!! 射精した瞬間を見てしまった!!』

私を見る亭主は目を大きく見開き膝をガクガクさせていた・・・
亭主はガックリしたように顔を床に下げると手早くティッシュを丸めてテレビを消そうとした・・・
私はテレビと繋がってるビデオを見つけた・・・・
酷い!! 酷いわぁー!! 私を撮ってたなんてぇー!! 込上げてくる激しい怒りと悲しみ・・・
顔から火がでるほど恥ずかしさが身体中を駆け巡った!!

ちょっ! これは!! 訳っ!! 訳を聞いてくれ!! 話しを聞いてくれっ!!
『裸の亭主がブラブラさせて近付いてきた!!』

話しなんか聞きたくないっ!!
『泣きながら戸を閉めた瞬間だった!!』

痛てえぇぇーーー!!!
『との向こうから亭主が叫んだ!!』

驚きと恐怖で戸を開けると亭主のペニスが戸に挟まっていた!!
『ペニスを押さえて床にミロがる亭主』

瞬間 何が起きたか察知した私は台所へ走った!! 台所の冷蔵庫からありったけの氷と氷枕を2枚・・・・・
居間へ持って来ると電気を点けて亭主を見る・・・・ 亭主はアソコを抑えて体育座りしていた
私は氷を中に入れて亭主の前に座布団を置いてその上に氷枕を・・・・
『亭主は押さえていたペニスを枕の上に置いた』

鬱血していた・・・ 鬱血していて痛そうだったが 元々 ピンク色の亭主の亀頭が更に赤く・・・
置いた亭主のペニスの上にもう一つの氷枕を挟むように静かに乗せた・・・・
『うっ! き・・ 気持ちいい~♪ 亭主が一息着いた』

俺なぁー プレイしてると身体が先にいっちゃうから・・・・ 出しても出しても心が行った気がしないんだよ・・・
だから、前は終った後に風呂とかで一人でしてたんだ・・・ けど・・ 今日は過ぎたことしちまったなぁ~
バチがあたったんだよ きっと・・・ あんなものまで買ってきちまったし・・・ ホントにすまん!!
この通りだ!! もうあんなことしないし・・ こんなビデオなんかも撮らないから 勘弁してくれぇ・・・・
『項垂れてアソコを凍り枕で冷やしながら体育座りで両手を尻の辺りの床に着いて謝った亭主』

私は亭主の謙虚か姿勢を見て嬉しくなった・・・
『私は体育座りする亭主の横に跪いて抱きしめていた』

それから、我が家では女房へのビデオ撮影の許可と権利を亭主が目出度くゲット・・・
あれから、亭主もドンドンいろんな玩具(オモチャ)を買ってきては昼間から床に座って取説を読んだり
用途を考えたりと二人の共通の趣味が新しく加わった。
もちろん!! ちゃんと使用もしているし、タモ網の他に荒縄縛りに凝り始めた亭主は仕事が終ると本にネットにと
日夜勉学に励んでいて これまた二人で昼夜問わずに実戦してますが勿論 練習は服の上から・・・
既にバイブの種類は10本以上 箪笥の中に・・・ 縄は自家製で亭主の手作り・・・
ワンタッチ亀甲縛り用の縄まで作った亭主の執念が凄い!!
正直、最近は2週間に一度と言わずに毎日でもいいな~って思ってるけど これは亭主には内緒の内緒
最初はギコチなかった荒縄縛りも徐々に二人で アソコはこのくらいの強さでここは、このくらいとか話し合いで解決
何だか、痛みが癖になってきたような気もするんだけど・・・
これって いいことなのかな~・・・・

気が着けば 我が家の寝室には何故か荒縄が何十本も吊るしてあって専用のレースには玩具が山のように
金曜日は愛し合って・・ 土曜日は愛の道具の手入れの日 そして日曜日はゆっくりお休み・・・

身体は逝くけど心が逝かない亭主も二人で協力して一緒にいけるに頑張りました!!
心と身体の真ん中に小さいけれどももう一つ、絆を入れて二人の愛は完成しちゃいました!!

心と身体はいつも一緒とは限らない・・・・
心と身体の真ん中に絆が生まれれば二人の愛は壊れない
子は鎹(カスガイ)と言うけれど・・・ 子は絆とも言う
心も身体も離れていても絆で結ばれてれば互いに辿りつける場所がある
目には見えない二人だけが知る秘密の場所が必ずある



◆◆◆◆◆18番目



ただいまー

ふぅ~・・ 今日はクタクタだよ~・・・
『首から提げたタオルで顔を拭きながら玄関に立つ亭主』

イカ用の巻き上げ機が故障したって言う電話が入ってさあー 行って見たら・・・ 腐ってボロボロ
だから前もって買っとけって何べんも言ったのに、嘘だ詐欺だのと散々悪態着いてよ 俺のこと追い返しといて
結局 動かなくなってからのオーダーで 車で見に行って三時間半・・・ 今度は逆に頼む頼むの一点張り
出漁しなきゃ何百万の損害だとかぬかしやがって・・・
だから予定にない三羽(サンパ)の取替えとモーターから何やかんやで技術屋には怒られ漁師には急かされ
人員不足だからって結局俺まで手伝わされちまって・・・ 全く! 漁師ってのは何で先が見越ーせねんだか!!
『茶色に汚れた半そでのワイシャツのボタンを外しランニングシャツ一枚になってソファーに座る亭主』

【三羽】
基本的に三枚の羽でイカ釣り用の糸や針にイカを巻き上げる機械で地域に依ってはドラム・太鼓などと言う
楕円形のアルミ製で旧タイプはステンレスをしようしていたため高価な漁具の一つとされていた。
スイッチは機械単位と電源の根元の二系統でどちらからでもON・OFが可能で
魚場に到着したら灯を点灯させサンパを回転させて針を下ろす
針と言っても釣り針ではなく返しの無いミサイルのような形で先端部分に無数の縫い針を纏っている
この無数の縫い針のようなものでイカを引っ掛けて巻き上げる・・・ イカは船外から来て船内に落ちる仕掛けだが
サンパが勢い良く巻き戻されて、巻き上げられたイカが調度 一番上を過ぎて 船内側に来た時に
スルッと針が外れて船内の甲板に落ちる簡単且つ合理性のある機械。
針は、大きく分けて硬貨と軟化の二種類だが最近は軟化が多い
硬い軟いは針が纏わり着く胴体の部分 ミサイルのような形状の部分でここが、硬いか軟いかが注視部分である
白・オレンジ・赤・青・緑・ピンクと様々な色した硬貨に対して
軟化は昔はポリエチレン製 現在は様々な材質が出回っていて、通称 オッパイ針(おっぱいばり)と言う
柔らかくてブリンブリンしてて柔軟性に優れているのが注視点である。
昼間のような明るい魚火(イザリビ)に集まったイカの群れの中にイカ用の針を下ろして巻き上げて引っ掛ける・・
実にシンプルな漁具である。

風呂いいか??
『私の返事を待たずに勝手にランニング・スボン・パンツの順に風呂場へと続く』

亭主の脱いだものはズッシリと重く汗を吸い取っては乾き そして吸い取っては乾くを繰り返したようだった
洗濯機に入れ回すと 風呂場から ウオオォー!! ウワワアァー!! と言う亭主の風呂場の雄叫びが始まる・・・
亭主が湯船に入る時の雄叫び・・・・・
よほど 疲れているのだろうか 亭主の雄叫びの大きさで披露度が解かる

台所に行って夕飯のメイン料理の私宅に取り掛かった・・・
料理と言うほどでもない ただ焼けばいいだけなのだが暑い日には涼しい物じゃなく熱いもので涼しくが基本・・
七輪の炭に火を入れ 床に直に置く・・ 専用の板も忘れずに・・・・
七輪の上に渡し網を乗せ火が熟すのを待つ・・・ 今日はテーブルは使わない
冷凍庫でガリンゴリンに冷えたジョッキを確認してビールの量も万全 冷酒も完了・・・
お酒の後の焼きおにぎり用の御結びもOK・・・
後は亭主が来るのを待つだけ♪

待つこと25分!! いい具合に茹で上がった亭主が出て来た
『ヒエェー あっちー!! あっちーあっちー!! パタパタと内輪を仰ぐ』

おっ!! 今日は何だ!? 何の日だっ!?
『七輪を見るや否や鼻を膨らまして口元を緩ませる』

今日はねぇー 暑かったから腰まで海に浸かって 序に!! ゲットしちゃったりぉ~♪
『大き目のボールを二つ出して来て亭主に見せる』

うおーっほほほーー♪ さすがは漁業権の保持者は違うなぁー♪
てか! まだ権利行使の時期じゃないんじゃねーのか??
『ランニング来てステテコ姿で七輪の前に胡坐する亭主 暑いのかパタパタと内輪が暴れる』

シィーーー!! 壁に耳ありよっ!!
『唇に人差し指を立てて亭主に即す私』

大丈夫だったかぁー??
『声を突然掠らせる亭主』

うん・・・ 実はねぇー 見られちゃったの!! 組合長さんに・・・ 海岸で・・・ トラックに乗って通り掛かったらしくて
でねっ! わっ!マズい叱られるって思ってたら スボンの裾をまくって私のいるところに来てねぇ~♪

うおぉ!! 女性が女性を獲ってるなぁ~って言いながら近付いてきてバケツの中見られちゃったの・・・
そしたら、○○の好物だなってアナタのこと名前で呼び捨ててねぇー♪
ほどほどにしとけって バケツから数個とって ポケットに入れて 一つをその場で食べちゃったのぉー
そしたらねぇー  何て言ったと思う??
これで、ワシも同罪だから お互いに秘密にしておこうって!!  約束だぞーって顔を左右に振ったのぉ♪
ほどとぼにって肩をポンって叩いていっちゃったのぉー♪ うっふふふふふ~♪
『何故か掠れ声の亭主につられて自分も掠れ声で話す私』

えっ!! マジか??!! あの親父がかっ!? 組合長ったら浜じゃ組長ってあだ名されるくれー  俺らがガキのころから
恐れれてた親父だったんだが・・・・ 組長がかぁー 有り得ねーなー どうしちまったんだか・・・
『腕組して首を左右に振って顔を顰める亭主』

あれー?? でも組合長さんて魚屋さんだよねぇー??
いつも会ってるよぉー!! 今日もお店で会ったし 昨日って言うか・・ 私が来てからずっとだよ??
『七輪の火の具合を見ながら亭主に話す』

えっ!? あれー!! 息子はー?? 息子夫婦・・・ そう言えば魚屋なんて糞喰らえとか言って出て行ったって聞いたが
息子ってのが 俺より一年後輩なんだが 女房は俺と同い年で まぁ~ 年下の旦那っちゅうとこなんだが
やたら、組長も可愛がってたなー アイツ(同級生)のこと・・・・ それなのに息子が家を出たもんだから
序にアイツも・・・ まぁー当然だわなぁー 夫婦なんだから・・・ そっか!! 少しは丸くなったっちゅう訳か!!
だけどなぁー あの組長のお影なんだぜー! この街の漁業が盛んなのは!!
みんな、あの組長から海のこと・・・・ 良さも怖さも教えてもらったしなぁー
そっかぁー お前・・・組長に好かれてたんだなぁー わっはははははははははは!!!
有り得ないことが現実に起こったわけだ!! 
組長には役場の連中も漁師達も議員でさえ逆らわねえーかんなー あっはははははははは
何度も町長にって話しも出たらしいんだが、漁師が港を離れるわけにはいかんとか言って断り続けたって聞いたな
そっかぁー お前と同罪になったかぁー あっはははははは♪
そっかぁー 認めてもらったかぁー いやあぁー そいつは目出度い!!
『内輪を止めて胡坐から体育座りに そして胡坐にと忙しく座り直す満面の笑みの亭主』

認めてもらう?? 何が??
『首を左側に少し傾けて疑問を聞く私』

この街の長老から頑張れよって言われたってことだよ!! あっはははははは


うぅぅんんんん・・・・・ 今一 わかんないけど・・・・  もういい頃ねー!!
ボールの中から取り出したウニとアワビを七輪に乗せた・・・・・

亭主の目は一点に集中した!!

亭主の顔は見る見る真剣に・・・・ 宮本武蔵か佐々木小次郎のように長箸を持った!!

亭主の真剣勝負が始まったと思った私だった・・・


◆◆◆◆◆19番目



いいかぁ~ この針金を、こう!! まあるく曲げてとっ! この針金はなっ! 金物屋で売ってる9番から10番だ!!
そんで丸くした張りかねの先端同士を引っ掛けて互いに逆を浮こうに捻る・・・・ ヨイショッと!!
まずは、土台が完成したと・・・ そんでこれだけじゃー 錆びたりすると折れちまうから この延縄(はえなわ)で
まぁ 延縄は大き目の釣具屋で手に入るからなっ!
この縄って言うか太めの糸を丁寧にこの少し太めの針金で作ったワッかに巻いて行く・・
この作業が大変だ! ズレたりさせないでっ! しっかりとキレイに並べて巻いて行く!!
でっ! これかせ巻いた物だ!! 料理番組みてーに! 
ここでポイントは巻いた物の端っこ同士が針金の結び目に来るように巻くことが大事だ!
そんで、この巻いた糸同士をここで結んぶとっ!
更にポイントはこの結び目が解けないように この結び目自体を別の糸で巻いて締め上げるように結ぶ・・・
これに丸く切った目の細かい網を、これまた延縄用の糸で一本ずつ目と糸を巻いた針金に結びつけて行き
全部終ったら三点から四点・・・ そうだな これは三点にするか!!
この網を固定した土台に正三角形のように印を着けて それに延縄用の糸を40センチ位で三本結んで行く・・・
ホラッ! 糸の端っこを摘んで持つと円い網に三角形の糸の形になったろ??
でっ 最後に三本の糸の先端部分を団子結びにする・・・・ この時に三本の糸の長さが均等になるようにする!!
でないと、斜めになったりして獲物がが海底に沈むことになるからなっ!!
最後に この木で出来た縦15センチで横7センチの浮きに延縄を10メートル分くらい巻きつけて
巻いた方とは逆の糸をさっきの三角形見たいになった団子結びのところに結びつけて完成だ!!
どうだ!! これが海の恵みを受け取る道具・・・・・ 通称 螺籠(ツブカゴ)って言う漁具だ!!

これに、魚の頭や尻尾なんかの固い部分を並べて、網に糸で外れないようにくくり付ける。
この時に柔らかい切り身なんかだと大きな魚が来てペロリ♪
だから頭や尻尾が適してる!!

でっ! 自分の腰くらいのところから 3~4メートルの深みへ投げ入れる!!
すると沈んで行くと同時に浮きに巻きつけた糸がクルクルと緩んで籠は海底に到着する
でっ! 上から見て網が平らになるように糸で調節して、浮きから糸がこれ以上は伸びないように輪ゴムで固定し
浮きを海面にプカプカと浮かせて目印にする!!

仕掛けて一晩で寿司ネタや炉辺焼きに出てくるような 螺の壷焼き(巻貝)にする刺身螺をゲットできるわけさ!!!
あとは、翌日引き上げる・・・ 但しあんまり引き上げが遅かったりすると餌が食われてなくなるから要注意だ
まぁー そうだなー 全国の人に教えるとしたら、山伏が使うホラ貝の縮小版のような貝のことだと言えば
大抵は理解してくれるはずだな・・・

さてさて・・・ 買えば一個300円はする高級食材 似たものもあるが この日本海産の天然なら・・
確か東京へ出張に行った時に、壷焼きが一個1600円だったかなぁ~ 目が飛びでたのを覚えてるよ

『縄仕事をしてる時の亭主は70歳くらいの、お爺ちゃんのような語り口調になる』
『漁具でも縄関連は縄仕事と言うらしく、餌のことは矢と言う地域も・・・餌で獲物を得ることから弓矢の矢らしい』


よおーし!! ツブカゴ仕掛けに参りますかっ!!
ただ、ここで注意、砂浜では当然無理なのと岩場がメインなので足元の注意が必要だ!
それと地域に依っては法律で禁止されてるところもあるしな!
とは言え、流通させるほど沢山取れる天然じゃねえし実際は漁業街の子供のオヤツみたいなとこがあって
海産資源ではあるが、住んでる住人だから許されてる部分もある。
ただ、アワビやウニなんかも入るから入ってたらリリースが原則・・・・ だけど誰もリリースしないのも現実だ!
『亭主の薀蓄は長い』

よし! 数時間前に外に放置してたのがあったろ! それをバケツに入れて持って行くぞ!
『私に指示する亭主』

バケツに入れようとした瞬間だった!!
うっ! くっ! くっ! 臭ーーーーい!! 腐ってるんじゃないのこれ!!??
『激しい臭気を私を襲った』

当たり前だよ! 人間や魚見たいに固い歯を待たない貝共は熟した食い物しか食えんから こうして熟させる!!
そして熟した匂いに誘われてアチコチから出張してきて籠に乗るんだ!! 
『臭い匂いの物体から離れたところで私に指示して薀蓄を語る亭主は風上に居た』

バケツに木の枝で入れてイザ出発

家から徒歩5分の岩場・・・ 岩伝いに注意して5分の10分の魚場に到着・・・
海に腰まで誓って海面を覗き込むと調度 湾型の海底が・・・・・
ワカメや昆布なんかの海草にに覆われて真ん中が平らの子砂利の平地・・・ 深さは3メートルくらい・・
小魚が潮に流されるワカメと同じにユーラユラと身体を任せている 透き通る透明度は肉眼でもハッキリ見える
たしか、透明度水深5メートルで沖に向かって40メートルとかって亭主が言ってたっけ・・・・

あった!! あったよー!!
『腰を上げて亭主に報告しようと辺りを見ると亭主はずっと沖の方に居た』

沖の方から海面をゆっくり見ながら私の方に向かって来る・・・・
近付かないと海底が見えない私と違って亭主は普通に立ってるところから私の居る場所よりも深い海底が
見えている・・・・ 都会の人にはない能力
『籠を投げ入れた亭主 手をジャブジャブと海面で洗っている 臭いのかもしれない』

何やら投げ入れた籠の岩場で何かを叩いている・・・ 何だろう??

籠を入れては手を洗って岩を叩いている・・・・ 不思議な光景だ

三枚目を投げ入れて同じことを繰り返しようやく私の元に来た亭主・・・

ねぇー さっきから何してたの?? 何か叩いてなかった??
『目の前の亭主に聞く』

あぁ! あれか! あれは石を拾って籠の上の岩についてるカラス貝 ムール見たいな貝がビッシリ着いてるだろ!
ホラ!! そこの岩にも!! アレを投げた籠の上の岩場で潰してグシャグシャにしてやれば
少なくとも、その場にいる魚達の腹を満たしてやれるからな! まずは敵に飯を腹いっぱい食わせることで
籠の中の餌を食われなくさせるんだよ・・・
魚は普段 食いたくても中々 食うことの出来ないご馳走に走るんだよ!
カラス貝がわんさか降ってきたら 籠の魚の頭なんぞ見向きもしないからな! あっはははははは♪
螺籠漁にとっての最大の敵は魚たちだからな! 汝・・・敵を愛せということだわな!! あっはははははははは♪
よし! 講釈はこれくらいで 中々 いいとこ見つけたな!! ホラ・・ あのワカメの下辺りに溜まってそうだぞ!!

『何でも知ってる亭主は凄いと思った・・ワニの映画の主人公のような亭主』


【砂浜に腰を降ろして二人並んで沖を見る】

ねー? 何時間くらいで獲れると思う??
『左の亭主を下から見上げる私』

うん・・ 今 仕掛けたたから・・ そうだなー 夕方くらいか・・ 夕方は潮が混(満潮)むから少し前くらいか・・・
『右手に持った小枝でクルクル輪を描きながら沖をジッと見入る亭主』

なんで解かるの? 経験?? それとも勘??
『右から見上げる私』

海に人間の勘の入る余地なんてねえーさっ!! 勘なんかに頼って命を落す・・・・ ちゃんと海と話しが出来なきゃな
『海を見つめながら砂を右手から左にポンッと飛ばす亭主』

海と話せる人って多いの??
『沖を見つめる私』

あぁ・・以外と漁師共が海と話せない奴が多いんだよ!! 何せ奴らは船の上にしかいねえからな!!
海に、足を着けてジャブジャブ歩いて 海の岩や水や海草と話し合うことでいろんな情報をもらえるんだよ
漁師共は身近な岩の形が変わったことも知りやしねーから 一冬後の岩と その前の岩は同じ形だと思ってる・・
そんな奴が多い・・・ 海は季節ごとに変わって行くことを忘れている・・・
海の男は海に無頓着な男ってことだわな!!
『タバコに火を着ける格好いい亭主』

さてとー 買物でも行くかぁー!! 戻って休憩したら いい時間だぁー!!
『立ち上がって大きなアクビをする亭主』


【スーパー】

あれ?? ○○ちゃんじゃなーい!!
『振り向けば義母と義弟に義妹だった』

あっ! ど・・ どうも・・・
『驚いて声を上擦らせる私』

どうしたー みんな揃ってよぉー!!
『私を左側にして右側から少し前に出て三人と話す亭主』

兄貴こそ!! 珍しいんじゃねーかー あっはははははは
『ニコニコの義弟』

あぁー!! お兄ちゃん!! 何か臭っさーーーーい!!!
『亭主から後に数歩離れる義妹』

そう言えばアンタの手・・ すんごい臭いわよー!!
『亭主の顔を見ながら亭主の身体の匂いをチェックする義母』

ジーーッと見つめる視線・・・・
『義妹が私の股間を見つめている』

螺籠仕掛けてきたんだって!!
『両手を差し出してみせる亭主』

うえっ!! くっ! 臭っせえーー!!! アレ使ったんだろ!! 腐ったヤツ!!??
『亭主真匂いを嗅ぎながら嘔吐しそうな義弟』


ジーーーッと私の股間を見つめて サッと視線を外した義妹

亭主と義母と義弟が螺籠の話しで盛り上がっていた時だった・・・
『義妹が私の肩に甘えるように寄りかかり 私の腕を掴んで亭主たちから私を引き離した』

あっははは~♪ 仲良しでいいことっ!
『楽しげにチラッと私達を見て嬉しそうな顔する義母』


こないだは・・・ ゴメンなさい!!
でも、やっぱりアタシ・・・義姉さんのこと忘れられない・・・・ 苦しいの・・・
『私の右腕を掴んで歩き始める彼女』

ちょっと!! いい加減にして!! 私はアナタに普通の女の子になって欲しいのよ!!
もう、妙なこと考えるのは止めなさいよっ! でないと・・・ 嫌いになっちゃうからねっ!!
『小声で彼女の左耳に語り掛ける私』

いいもん!! 嫌われたって!! でも・・・ また今度 して欲しいなぁ~♪
こないだはビックリしちゃっただけだもん!! 女はみんな同じ匂いだって気が着いただぁ~♪
『腕を引いては立ち止まり 私の真ん前に来て話しだす彼女』

あ~ら!! 何の話してるのぉー?? お母さんにも教えてちょうだい??
『突然真横から割るように入って来た義母』

ホラホラ!! 避けろ! 避けろ!! 買物が出来んだろう!!
『更に義母の前に割って入った亭主は私の腕を掴んでグイッグイッと引いて歩き出した』

あっ! 今夜 あいつ等 家に来るからな! たつた今 決まったから・・・
『嬉しそうに笑顔で言う亭主』

だってっ!! わーい! わーーい!! じゃー 今夜はアタシは義姉さんと一緒がいいなぁー!!!
『私と亭主の周りをクルクルと嬉しそうに回る彼女』



この子ったら!!!
『不機嫌になる私』 


◆◆◆◆◆20番目


うわぁ~♪ 懐かしいわぁ~♪ ここで暮らしての昨日のようら覚えてるっ♪
『義母が遠くを見つめるような目で辺りを見回し行ったり来たり』

こっちが客間にしてあるの??
『返事も聞かずにスタスタ役の部屋へ行く義母、私にすまんとばかりに目を合わせる亭主』

俺らが居た場所はこの辺・・ そうだここに薪ストーブだったけっ?? でっ・・ ここに父さんと母さんが居て・・・??
この辺だっけ?? 爺さんと婆さんが居たの・・・・ あぁ ○○(妹)はまだ生まれてねえからなっ!
だけど・・・ 懐かしいなぁー!! あっははははは♪
『中腰で両手を広げ、居間の中央に立って子供時代の記憶を辿る義弟・・・・妹に話して聞かせている』

いいなぁー 兄貴達は思い出があって!! フンッ!! なにさっ!
『両手を後に組んでポツンと海の見える窓際に立つ妹』

ねぇ! ねぇ! ねぇー!! 客間の部屋って爺ちゃんと婆ちゃんの部屋だったのよねぇ~??
ワタシ、今夜、あの部屋で寝てもいい?? ねぇ~?? いいでしょう!!
『子供のようにハシャいぐ義母・・・・ 両手を胸の所で握り締めて亭主を見上げる』

俺も見てきていいかなっ!! 
『目を爛々と輝かせて亭主に聞いてパタパタと急ぎ足で義母と一緒に奥の客間へ行く義弟』

いいなぁ~・・ 母さんも兄貴も・・・・ アタシ帰るから!! ヤダよ!! アタシだけ知らないなんて!!
『両手を後組し身体を左右に振りながら亭主の前に立つ義妹の○○』

仕方ねえだろう! お前は生まれてねえんだから・・・
それに、お前は恵まれた環境で育ったんだ 感謝しろ母さんや父さんに!
て、言ってもなぁー・・・ お前の気持ちも解かる気がすしな・・・ まっ!! お前がここは大人になるしかねえな!!
『義妹の真ん前に胡坐座りして見上げながら彼女に語り掛ける笑顔の亭主』

それはそうと、お前いつからそんなパンツ履いてんだ!! ムッフフフフ~♪
『義妹の真ん前で口元緩めて彼女を見上げる亭主』

ちょっとぉー!! この馬鹿兄貴はぁ もおぅ!!
『亭主に右脚で蹴ろうとした彼女』

うわっと!!
『彼女の脚を避けながらスカートを捲り上げる亭主』

キャッ!
『咄嗟のことにスカート抑えて軽く悲鳴を出す彼女』

ムッフフフフ~♪ ピンク色のフリルだった!! 
『下から立ってる私を見上げてニコやかな亭主』

いい加減にしてよねっ!! 妹のパンツ見てどうすんのさっ!! この変態!!
『床に女座りしてスカートを押さえる彼女』

彼氏でも出来たのか♪ ムッフフフフ♪ お前も一人前の女になりつつあるってことかぁー♪ 早いなぁー♪
『彼女を見ながら胡坐から左側に寝そべって左肘を床に着きながら彼女を見る亭主』


私は思いだしていた・・・・・ あの動画のことを・・・・
イヤー ヤメテー!! お兄ちゃん!! ヤメテー!! 許して!! お兄ちゃーーん!! 痛い!! 痛いよー!! お母さーーん!!!
目の前にいる亭主と彼女は仲のいい兄妹だけど・・・ 亭主の心の中までは私には解からない・・・・
実の妹を犯す兄と言う設定の動画をょ見てオナニーしていた亭主・・・・


兄貴ー!! そろそろ行かんと潮が混んでくるぞー!!
『奥の部屋から義弟と義母が笑顔で出て来た』

よしっ!! 行って来るかなっ!! 俺と奴(義弟)と螺籠、上げてくるけど一緒に来るか?? 序に取り替えて来るわ!
『私と義妹に義母を見渡しながら立ち上がる亭主』

あっ! 行く行く!! アンタ(亭主)の漁なんて久し振りだものねぅー♪
『手を叩いて喜ぶ義母』

おいっ! ピンクっ!! お前はどうすんだ??
『床に座る妹を立って上から見る亭主』

ピンクって何よお!!  いかないわよ!! 勝手に行けば!!
『亭主を見上げる不機嫌な彼女』

兄貴?? ピンクって何だ??
『首を傾げて亭主と彼女を往復見する義弟』

・・・・・・・・『頬をプクゥ~っと膨らます可愛らしい仕草の義妹』

ホラホラ!! 行かないと!! そんなのは後々!!
『亭主と義弟を急かす義母』

よしっ!! 行って見よーーう!!
『片手を上げて景気をつける亭主』

【パタパタと亭主たちは玄関を出て行った・・・・・】

ねえ!! あんな兄貴の何処がいいの!!
義姉さんには此間、アタシの秘密を話したから何でも喋れるから言っちゃうけど・・・
アタシが小学6年くらいの時から高校3年までの間に、洗濯場の洗濯籠からさぁー よくパンツとか無くなってて
女の子だもん・・ 汚れも目だって来てさぁー なのに・・ 脱いだばかりのパンツがグチョグチョになってたし
ホンの数時間でだよぇー 信じられないっつぅーの!! 実の妹のパンツ!! 舐めるかなっ!! 普通!!!・・・・
ストッキングだって 私にしか解からないように入れとくと いつの間にか置き方が変わってるし・・・・
『女座りから体育座りに変えながら怒りの篭った小声で下を見ながら私に話す彼女』

・・・・・・・・・・・・『無言の私』

制服だって掛けてた場所がズレてたりして・・・
最初は確信が無かったけど・・ 何度もやられてるうちに あることが解かったのよ!!
それは、一番目の兄貴が居るときにおきてて二番目の兄貴の時には起こらないし・・・・・
まぁ~ 二人いるときはなんでかおきないんだけど・・・
アイツ・・ 絶対に変態だから!! 実の妹の下着やストッキングで絶対っ!! 処理してたに違いないから!!
『下を向いて話して 話し終わる瞬間 私をヂロッと見つめた彼女』

・・・・・・・・・・・・『無言の私』

まぁ お義姉さんはアイツとエッチする側の人だから今さら こんな話し聞いても仕方ないんだろうけど・・
『体育座りに両肘着いて頬杖する彼女』

ねえっ! 私たちも行って見ない!! ねっ! 行こう?? 行こうよっ!!
『彼女の利用手を引いて玄関を出た』

それそれそれー!! 急げー!!・・・・(陽気に振舞う私)
『国道を渡って平地に出る・・・ 暖気で舞い上がる土ホコリ浜の入り口に立って夕日に染まる亭主たち』

わぁー!! キレーイ!!・・・・・・(義妹が両手を広げてクルッと一回転して太陽を見る)
『海に太陽が差し掛りキラキラと海を紅く光らせ亭主たちも紅さに取り込まれ黒い縁だけが動いて見えた』


真っ赤な夕日を背にして誰かが手を振る・・・・ 亭主?? 義弟?? 
私には判別がつかないのに 義妹には誰なのか解かっているようだった・・・【私の負けた瞬間だった】

しばらく夕日を見つめると 海の3人が丘(浜辺)へ戻ってきだした・・・
慌てて私たち二人も浜辺を目指して歩きだす・・・
ジャリジャリと玉砂利が音を立てサクッサクッと砂に足を取られる・・・ ジャリッ サクッと二人足音が混ざり合う
私の右手と彼女の左手が次第に大きく振り子のように弾みを増すと 波打ち際からジャー シュッパーと足音が
岩陰から出て来たのは義母・・・ 続いて義弟と亭主の順・・・

いやぁー 外れ!! 外れよ!! 外れちゃったわぁ~♪
『右手を左右に大きく振りながら近付く義弟と義母』

トボトボと一番最後に岩陰から現れた亭主が見えた・・・

こっちが義姉さんので、こっちが兄貴の!!
『ドジャッっと義弟の置いたバケツ』

義姉さんの方はグットっ!! ホラ!! こんなに螺が入ってるよ!!
それに引き換え 兄貴の方はウニばっかりだもん これなら岩場からヤス使って獲った方が早かったよ!!
『バケツの中にウニが山盛りに入ってる亭主のバケツ・・ 私のバケツには数十個も入っている』

いやぁー!! すまん!! 海と話したんだが一杯食わされたよ!! 勘弁!!
『トボトボとバケツを重そうに持って来た亭主は右手を立てに弁明していた』

出たよ!! 兄貴の海との対話!! ブッホホホホホホ!!! 
『バケツを見て大笑いする義弟』

義姉さんも兄貴に聞かされたんだろ!! 海と話しが出来るとかの薀蓄!! たまに外れもあっから! 勘弁してやってー
『私を見て亭主同様に手の平立てて詫びる義弟の顔はニヤニヤしていた』

だけどさぁー このウニ!! 結構大きいわよー♪
『ウニを指差して頬を緩ませる義母』

まあなー!! 実は今日はウニ狙いだったと日記には書いておこう!! てっか~♪ あっははははははははは♪
『義母に言われて照れながら大笑いする亭主』

でも マジで大きいなあー! これ! これなら一つ1000円くらいの値がつきそうだなっ!!
『ウニを手に取って上下に振って大きさと重さを確認する義弟』

アタシはウニが好き♪ 暫く食べてなかったから今日は焼きウニね~♪
『目を爛々と輝かせバケツのウニをニンマリして見つめる義妹』

さてさて!! コイツ(妹)の顔見てたら!! ここでやりたくなったなぁー!! どうでい!! 弟よ!!
『義妹をチラッと見て義弟に話しかける亭主』

賛成!! ここでやるのねっ!! よーし!! そうと決まったら蒔き爪しないと!!
『突然張り切りだす義母は満面の笑み』

よし! じゃー俺たちは酒と飯を持ってくるから お前らは薪拾いと竈作ってくれや!!
こりゃ楽しみにたって来たぞおぉー♪
『みんなにハッパを掛けていきり立つ亭主も満面の笑みだった』


すまん!! こんなことになっちまって!! ホントにすまん!!
『家に入るなり 突然私に謝り始めた亭主』

なぁーにー!! いいんじゃないかしらぁ~♪ 海から貰った恵みは海で頂くのが礼儀でしょぉぅ~♪
『手の平立てる亭主に笑顔で答える私』

さてさて準備しないとねっ!! ご飯も炊かないとっ!!
『家に入るなり亭主に言う私』

あのぉー・・ 面倒でなかったらさぁー 飯盒(はんごう)飯っていいんじゃねえーかなー??
『申し訳なさそうに頭を下に向けてチラチラと私の様子を覗う亭主』

よおーし!! 今夜はテントも出して外に寝よう!!
ホラホラ!! アナタは飯盒とテントに寝袋出してきて 確か人数分あったわよねぇ!! 出して来て!!

この日 浜辺で焚き火を囲んでのプチキャンプになりました・・・・♪♪



◆◆◆◆◆21番目


徐々に我が家の目の前も夏らしく様変わり・・・・ と言っても国道の浜辺側の平坦地のこと・・
休日に関係なく若い男女のカップルや一人生みを見つめる女性に家族連れと平坦地は駐車場に早代わり
朝は駐車場の確保が狙いなのか4時くらいから車が入り出して家からは沖の方しか見えなくなった
入りきれない車は溢れ出し路上駐車でごったかえし、港から忙しく都市へ海産物を運ぶトラックに影響も・・・
朝から晩まで浜辺からは白い煙が上がり大音量の音楽が流れている・・・・
海が壊れて行く・・・・・

そっかぁー もうそんな時期かぁ・・・  
『夕食しながら落胆した感じで窓の外を見る亭主』

そろそろだな・・ 今年は少し暖かくなるのが早いからなっ!
『お茶漬けをサラサラっと流し込む』

まっ! 今週だけ辛抱しろや! 来週からは誰も来ないようになるから・・
『窓辺に立って車の列を見回す亭主』


【数日後】

金曜日の夕方だった・・・
仕事から戻った亭主はお風呂にも入らず晩酌もせずにジーッと窓辺から外を眺めていた・・・
今日も着出したなぁー 海を荒らすハゲ鷹どもが・・・・
『そう言うとソファーの肘掛に腰を降ろし時計を頻繁に見るようになった』

ねえぇ ご飯・・ 食べないのぉー・・・
『時間と外を気にする亭主には聞こえないようだった』

その時だった!! 数台の高級外車が家の敷地に入って来た・・・・

おっ! 来た来た♪
『パンッと一度膝を右手で打つとニコっと微笑んで立ち上がると窓を開けた』

よっ! 暫くだなぁー♪
『誰かが窓辺に近付いて亭主に語りかけた』

奥さーん 大丈夫だよー 怖がらなくても・・
俺らは団なの友達で同じ海をハゲ鷹から守る正義の味方だからさぁ~♪
『ニコニコ笑う強面の集団』

スーツ姿で強面の暴力団幹部のような人だった・・・・
すると、その人の他にも10人くらいの、やはり強面の、どう見ても普通の人に見えないサングラスの人達
亭主はその人達と仲よさそうに会話して楽しんでいた・・・・

おっ! そうだった! さっき事務所のほうに飲み物届けておいたからなっ!
しっかり頼むぞ!!
『強面のリーダーらしき人の肩をポンッと叩いて微笑む亭主』

事務所・・???? こんな人たちと友達って・・・・???
『心の中で首を捻る私』

強面の集団が浜辺に下りて行くと数分後、一台・・・ また一台と駐車している車が国道を左がへ走り去った
30分後には全ての車が立ち去り、新しく来た人達も一旦は浜辺に降りるものの直ぐに上がってきて立ち去った
何度も繰り返しているうちに、右側からパトカーのサイレンが聞こえ浜辺手前の駐車場へと入った・・・
パトカーから降りて来た警官は三人・・・ 私は慌てて玄関の戸を少し開けて外を見ていた・・・

大丈夫だ!! あっははははは♪ よくあることだよ♪
『ポンッと私の背を軽く叩いた亭主』

すると警察官と浜辺から上がって来た暴力団の人達が楽しげに肩を叩き合って語り始めた!!
『妙な光景に数センチ身を引いて後の亭主に身体があたった』

おっ! よし・・ 俺もちょっと話してくるか!!
『私の後から右に出て玄関のサンダルを履いて止める間もないくらい素早く玄関を開けて出て行ってしまった』

亭主も入って警察官と暴力団が楽しげに語りあっている・・・・
亭主の背中に警察官がおんぶしたりしてた・・・・
えっ!? 警察官の頭を帽子の上からポカリと暴力団の人が叩いちゃった!!
『亭主がいつでも逃げ戻れるように玄関の戸を大きく開いた』

暫くすると 警察官達は暴力団の人達に手を振るとマイクで喋っていた・・・
『俺らも後でくるから酒は残しておけよー♪ 密漁すんなよー♪ あっはははははは♪』

この街は暴力団と警察が癒着している・・・ 私は確信して居間へ戻った
『亭主に疑心の私』

結局 この夜は何十台の車が来ては帰るを繰り返し翌朝を迎えた・・・
亭主もまだ寝ている時間の午前4時30分 気になった私が起きて外の様子を見に行くと
浜辺はテントが無数に立ち並び、浜辺の入り口にには無数の立て看板が・・・
『自殺禁止!!・・・  早まるな家族が泣いてるぞ!!・・・ 死亡事故多発地帯・・・ ウニ一個で懲役3年』
『この地域は高台より随時巡視しており車両ナンバーは全て通報が入ります ○○漁協』

前の晩には無かった無数の立て看板が私の目を引いた・・・・
平坦地には建築現場用の大きなバリケードが設置され○○警察署と書かれていた・・・・
並ぶように○○漁業共同組合連合会と言う人が持ち上げられないような鉄策も設置されていた。

朝の7時 起きて来た亭主は朝食も取らずに慌てるように外の大風呂の小屋へ・・・
数分後 二本の煙突から黒い煙が勢い良く空に舞い上がった
戻ると同時に自分の車のトランクから私が入れそうなアイスボックスを二つ重そうに担いで家と風呂の中間へ
重ねてあるブロックで釜を作り炭を入れ 大きな渡し網と鉄板を並べ始めた・・・・
『バーベキュー?? 私の心』

慌しく動き回る亭主が風呂場へ入ると煙突の煙はとまった・・・
家に戻って来たのは8時を少し回っていた・・・・・
ウニと山フキで作った冷蔵庫で冷やした、ウニ三平汁をご飯にブハッと掛けてシャキシャキと歯ごたえを堪能
口元緩ませて食べる亭主は子供見たいに嬉しそう♪ 

別名・・野菜(ノナ)三平 ウニのことノナと呼ぶ地域もある
漁民とって海は畑と同じなのでしょうか・・・・ 小さな漁村に多く 大きな所でも高齢者は呼称する
【大海原→原→野原→菜(野菜)→ノナ】

ノナ三平で満腹の亭主 濃い目のお茶で潤いを見せる・・・・

フッと窓の外を見ると大勢の強面さんたちが上がってきて亭主の用意したバーベキューの釜の方へ
手にタオルとお風呂セットを車から出してる人も・・・・
よく、見ると昨晩、亭主の背中におんぶしてた警察官が居た・・・

ねぇー そろそろ教えてよぉー!!
『美味しそうにお茶を飲む亭主を見る私』

あっ! あれかぁー! ありゃ 本物の警察官だよ 昨日来たろ パトカー!
あと、お前の顔に昨日から書いてある暴力団の連中は、商店街とか漁師の連中で毎年 いろんな浜辺に出没する
中には若い時の本物もいるけど みんな幼馴染や先輩に後輩っつうか田舎だから年の差はあんまり関係ねえな
看板は建築屋が立てて みんなで手伝う・・・ みんなが海を守ってる でっ! 俺は青年団の副会長
御回りは今日が非番の連中で 毎年、青年団のイベントと言うことで警察にも役所にも事前に申請してあるが
このイベントは殆ど知られていないんだよ・・・ だって知れたら無意味だろ!
と言うことで、俺も、ひとっ風呂入ってくるから・・・ まっ! そう言うことで・・・ 一つ!!
『ニコニコしてみんなのいるところにスキップする亭主』

後に聞いたことだけど・・ 過去に印弁とが失敗した例もあって!!
その時は暴走族が着てて 海からは数十席の漁船がライトを点灯してスポットライトで浜辺を照らし
道路には数十台のパトカー 空からは海上保安庁のヘリコプターがホバリングしたことがあったとか・・・
あと、通販で買った警察官の制服を漁師達が着て巡回するイベントもあったとか・・・
ともあれ、こうして海を守っているとのことだった・・・・

海産物を守っているのではなく ゴミを放置し砂に穴を掘って用を足したり 瓶を割ったりに対しての運動とか
この話は実話です・・・・・ この地域では海水浴で取れる海産物に関しては寛大だと言うこと・・・

あっ! 亭主が朝から祝杯してる!!
いいなぁ~♪ 男の人達って いつまでも子供見たいなんだからぁ~♪



◆◆◆◆◆22番目


家の前の景色が大きく変わった・・・ 鉄で出来た駐車不可のバリケードや至るところに立てられた自殺禁止看板
ちょっとした気遣いが訪れる人にもあればこんなことは無用なのに・・・
カモメやカラス君たちの環境も変わってしまったのかと思うと ちょっぴり寂しい・・・
家の裏の雑木林から早朝聞こえる山鳩たちの鳴き声・・・・ クルーポッポー クルーポッポー クルーポッポー
亭主が仕事へ出かけた後もしばらく私を和ませてくれる山鳩たち・・・
家を出て外に出る・・・  のんびりした気分・・・  国道に出る手前のV字の側溝からサラサラと水の流れる音・・・
膝下くらいの草花を下に見て水の音に誘われるように導かれる・・・ のんびり・・・  ふんわり・・・
時折、ポチャン! と跳ねるような音・・・・ 腰を屈めてそおぉ~っと覗くと5センチほどの小さな魚の群れ
背鰭を並べてやっくり・・・ のんびり・・・ 流れに向いて泳いでいる
ここは魚達の楽園 釣られることも獣に襲われることもない山女(ヤマメ)の子供達・・・ 通称、新子(シンコ)
まさか、山深いところにいる山女がこんな海沿いの国道の真側にいるなんて誰も知らない
この側溝は暫く左側へ国道と方向を供にして途中から山の中へと消えて行く
草木に覆われて ヒンヤリする水は山女の子供には居心地良さそう(微笑み)

チョロチョロチョロー♪ シャワシャワ♪ チャポンッ♪ チャポンッ♪・・・・・・(水のせせらぎ)

そっと・・・ 静かに・・・ ゆっくりと後へ下がる・・・ 驚かさぬように・・・ 怖がらないように・・・ (心で囁く)

数メートル下がって立ち上がって家に戻る・・・・
最近、磯カニも獲ってあげられなかったからか浜の降り口の左側の壊れ掛けた防波堤から強い視線・・・
カモメとカラス君たちが互いに距離を縮めて私をジーッと見つめる・・・・
人で溢れた磯にはもう磯カニもいないかも知れない そう思うものの何とかしてあげたい・・・(心で囁く)
バケツを持ってバリケードを潜って浜辺へ向かうとカモメとカラス君たちが一斉に飛び立ち所定の場所へ先回り
カラス君たちの白くて大きな丸太は あちこち焚き火の跡で焦げていた・・・・ (自然に対する人間達の仕打ち)
亭主たちが浜を掃除したものの 海に投げ捨てられたペットボトルや食品の袋が波打ち際に打ち上げられる
これが和みを求めて来た人間達の後に残された痕跡・・・・・(囁く心)
海に入るのも嫌になりそうなほどに汚された海 漂う野球のボール・・・ そして投げ捨てられた割り箸に空き缶
割れた瓶が砂に散らばり裸足では歩けない・・・・ 海の中に沈む花火の痕跡・・・・(悲しむ心)

海から和みを沸けて貰った人達のお返しがゴミの山・・・・(激しい怒りの心)

無理だわ これじゃぁ!!
諦めて空のバケツを持ち帰る私をジーッと見つめる鳥達・・・・
浜辺から緩い傾斜を昇る気の重さ・・・ 一歩 一歩が重く感じる
昇りきるとカモメとカラス君たちが元居た場所に一斉に飛んで さっきと同じように防波堤に並んで座る・・
防波堤に近付くものの鳥達は逃げもせずジッと蹲っている・・・・(溜息の私)

ねえっ! ちょっと待っててくれる?
『鳥達に声を掛ける私』

空のバケツを持って家に入り、戸棚の奥に仕舞ってある冬場ようのイワシの煮干をバケツに景気良く放り込む
鳥達の居場所へまっしぐら!!

これで我慢して!! これは前にみんなに獲らせてもらった時の物なんだけど・・・ 食べれるかなー??
『鳥達の顔を見ながら聞いて見る』

そう鳥達に言うとバケツから数本ずつ取り出して 交互に並ぶカモメやカラス達の前に置いてみせた・・・
食べてくれるかな・・・(心配してドキドキする私の胸)
『鳥達の顔の下に数本ずつの煮干を横移動しながら置いて行く』

カラスたちが、ガキグゲゴ♪ ガギグゲゴ♪ そう言うとチョコン・・ チョコンとつまみ始めた!!
カモメたちもカラス達につられるように啄ばみ始めると ハアァー ハッハッハッハアァーと翼を少し広げて閉じた
一斉に食べ始めた・・・・(食べてくれたぁ~♪ 心の中で万歳していた私)

10羽のカモメと8羽のカラス達は忙しく食べ始めバケツ半分を残すこととなった・・・
満腹したのか鳥達は30センチ間隔に広がって大きく羽を広げると一斉に飛び立って青い空に消えて行った

残りは明日用・・・ だけど・・・ その後が心配な私だった
海が元に戻るまで亭主の話しだと冬を越さないと駄目だろうと言っていたし・・・
昆布もワカメも螺もウニも磯カニもアワビも根こそぎ獲られ何もなくなった海の再生に半年以上も掛かるなんて・・・
しかも、元に戻るかも疑問だと言っていた・・・・ 食べる分どころか街場へ持って行って売る人達まで出て来る

鳥達の飛びたった後 家に戻ろうと国道を渡ると道路を走る車が一台 クラクションを鳴らして止まった
誰だろうと振り向くと、ここに来た強面の人達が数人・・・・
酷い荒れようだから、何もおらんだろう??
『私に話しかける彼ら』

これから少しずつ海を元に戻すから心配せんでもいいよ!!
『そう言うと車を私の家の敷地に止め トランクから大きなアイスボックスを出して担いで浜辺へ』

何するんだろうとバケツを置いて浜辺の降り口に立って浜を眺める私・・・

大きなアイスボックスを開けて中から魚の腸(ワタ)や頭にシッポを深みの方に投げ入れていた・・・
彼方此方(アチコチ)の深みに広げるように放り投げていた

やがて右側の方へ移動した彼らは戻ってくると今度は左側に・・・
そして、アイスボックスを波打ち際で洗うと ペットボトルゆビニールの袋なんかのゴミを詰め込んで上がって来た

奥さんがカモメやカラスに餌を上げてることは この道を通ってるからみんな、良く知ってるんだわ~
お影でカラスもカモメも港で悪さすることも減ってるからー 今日は感謝の気持ちを込めて
海の復活祭ってとこなんだわー これで数日すれば磯カニも繁殖して元に戻るから安心して!!
あと、割れた硝子の瓶は海に任せて丸くしてもらうしか手立てがねえから 海に入る時は下地のしっかりした
そうだなぁ~ 長靴でも履いてもらうしかねえなあ~♪ 長靴は水が入って重いけど立ってる時は安定感あるし
歩く時を別にすりゃー 長靴の方がいいよ♪ んじゃ!! 俺らはこれで帰るけど 無理矢理 海に入る奴いたら
自分で行かねえで、必ず戸締りして警察か組合に電話して!! 頼むよー!! 
『ニコニコ微笑んで教えてくれる強面の人達は帰って行った』

みんなが海を守ってる・・・
そう考えると嬉しさが込み上げて来る私だった・・・


◆◆◆◆◆23番目


プルルルルルル♪ プルルルルルルル♪・・・・(電話のベル)

私は洗濯場から慌ててテレビの横の台の上の電話を取った
『ハイ! ○○でございます』

あっ! 俺・・ 急ですまんが今日と明日の二晩 新製品の説明で泊まりの出張することになったから
着替えとか盗りに行くから用意しといてくれ!
『慌ててる様子の亭主』


出張って何処行くんだろ??
二日間って言うと結構遠いかも知れないなぁ・・・
『バックに着替えを詰め込む私』


【2時間後】

ねぇ! 今度は何処へ行くの??
『バックとお弁当を手渡しながら玄関で聞く私』

あぁ! ちょっと遠いんだよ! 車で12時間 駅もない不便なとこばっかだからなー ○○漁港は
『白い半そでのワイシャツに汗が滲む亭主』

ハイ!! これ!!
『亭主の額をポンポンと手拭で軽く叩いて首に手拭をブラーンと掛ける私』

おっ! サンキュー! あっ それとこっちに母さん達遣すから! 心配だからよ!
『玄関で靴を履きながら少し屈んで話す亭主』

えぇー いいよぉー 息詰まっちゃうから 一人で いいっ!!
『玄関を出た亭主のあとを追ってサンダルを履きながら先を進む亭主に言う私』

そう言うな・・・ 心配なんだよ 俺も・・・
夏場だし、この前みたいに海に来る奴も多いしな・・・ 
『後部座席にバックを積み込んでドアを閉めながら話す亭主』

・・・・・・
『両手を後に回し身体をユラユラさせて不満な表情を浮かべる私』

じゃぁー 行ってくるから!!
『運転席に乗って笑顔で車窓から右手を振って国道を右側へと走り去った亭主』


やだなぁー 息苦しいのよねぇー・・・・
『急に、憂鬱になる私』

あれ以来、家の前の浜には訪れる人もなく たまに通りかかる家族連れやカップル達も一旦 車から降りるものの
看板と警察署や組合の立て札に恐れをなして直ぐに移動して行く・・・

家の前の国道を右に行くと緩い傾斜が付いて大きな右カーブになっている・・・
国道の手前のV字の草木に覆われた側溝は国道と針路を供にしてカーブの終わりごろに側溝は右側へ反れ
国道は小さい左カーブの末に直進道路に様変わりしている 開けたところはその辺りで終わり
右側へ剃れた側溝は小川になって両側にはタンポポや浜ナスがビッシリと群生している平坦地になっている
左側へ進んだ国道の両側に雑木林が茂っていて山葡萄(やまぶどう)のツルが周囲の木々に絡み合い
互いに結びついている。
左側は数キロ行くと左側へと国道は反れ山側には見事なほどの断崖絶壁が眺望出きる・・・
浜辺から右側へ進めば砂浜は大きく国道とは対照的に左側に尾根を伸ばし岬のようになっている
岬の上には白と赤の灯台が聳えたち その岬の先端から漁船が沖に向かって往航している
その岬の先端から浜辺に滑降する中間に天狗様の家があるとされている。
私の家から両側が一望できるから走る車もトラックもバイクも全て人目で解かるのはいいけれど・・・
アレっ?? あのトラックって??

クレーンの付いたトラックが向かってくるけど・・・
確か義弟が働いてる工務店の・・・ かも・・・ しれ・・ ない・・・
『首を傾げてトラックを見つめる私』

ブルン!! ブルブルッ!! 大きな音を立てて近付くトラックは私の家の敷地へと入って来た!
荷台には山盛りの材木が詰まれていた・・・・
『運転席から降りて来た義弟が腕を私に振って向かって来た!』

やぁー!! 義姉さん!! 兄貴の奴とさっきすれ違ったよ!!
兄貴の奴 すっかり忘れてんだもの驚いたよ!!
いやー 今日はさあー この家の敷地に囲いを着けるって前々からの約束でさぁー
俺の働いてる工務店に 仕事の依頼してて 此間、ようやく時間取れたって兄貴に言ったら
兄貴も今日なら何とかなるとか言うし・・・ 全く サラリーマンってのは因果な商売っちゅうか・・・
獲り合えず 会社の連中も来てパッパとやっちまうから 少し煩いけど我慢してくれや!
『身振り手振りで笑みを浮かべて喋る義弟はトラックへ向かった』

数分後、トラックが数台と乗用車が一台来て義弟と相談していた・・・・
亭主の幼馴染の大工の棟梁だった・・・   こんな仕事も大工さんがするのかぁ~・・・『独り言の私』

棟梁が外にいる私に挨拶に来て こないだの釣りの話しを自分ごとのように笑って話しだしてたところに
義弟が来て棟梁を連れて行った・・・・
『トラックの場所に向かいながら後ろ向きに私に手を振った義弟』

カッン コーンッ カンッ コーンッと材木を叩くキレのいい音が家の周囲に鳴り響く・・・
聴いていて気持ちのいい音だ・・・
測量して杭を打ち 打った杭に駒木(こまき)を打ち付け そこに釘を打つ・・・
帳梁・やり方・測量杭・トンボと専門用語で言う物の釘と釘に黄色い糸を張って正確に敷地を物理的に見る
その糸に合わせるようにして一定間隔に腐り止のクレオゾート油を塗った角材を置いて行く・・・
スコップで穴を角材の30%分を掘って角材を設置して周囲を砕石と目潰しと言う砂を入れ固定して行く
一本の角材を設置するのに30分から1時間かけて丁寧にやっている・・・
見ていて飽きのこないテキパキする職人さんたちだった・・・

調度 お昼時だったろうか・・・ そこへ見知らぬ娘さんが車で来て職人さんたちにお茶を差し入れていた
私の方に義弟と一緒に向かって来ると自己紹介を始めた・・・・・

初めまして!! ○○ちゃんの奥さんですよねっ!!
アタシ・・ ○○ちゃんの幼馴染の大工の○○の妹の○○と言います♪ 彼とは同級生です宜しく♪
『そう言うと義弟の肘を掴んだ』

初めまして♪ ○○の家内になるはずの○○です! 宜しくねっ!!
『正式に挨拶され戸惑う嬉しい私』

彼女は義弟の同級生で棟梁の妹らしいけど 直感的にこの子が義弟に好意を寄せていることが解かったものの
義弟の笑顔から行くと彼女と言うよりは兄妹のような感覚だと私は思った・・・
彼女は義弟に恋人がいることを知っているのかな・・・
『心の中で余計な詮索をしてしまう嫌な私』

昼食後も彼女は片時も義弟から離れず仕事を手伝っていた・・・・
義弟はさっぱりした性格で思いついたら吉日よっ!! べらぼうめ~い!! そんな感じだ
亭主のように じっくりと観察して考え込むタイプではないから 明るくてモテるんだろうなぁー・・・
『一人 心で思う私』

義姉さん!! 今日は夕方の4時で終るけど あっちの大きい風呂!! 使ってもいいかなー??
この街って銭湯とかないから、あんだけのデカイ風呂って結構 みんな楽しみだったりするもんだからさぁー!!
大丈夫!! 後の掃除とかは俺が責任持ってやるから♪ ねっ! お願い!!
『満面の笑みを浮かべ手を合わせて私に願い義弟』

いいわよぉー♪ でも ちゃーんと掃除してよねぇー♪
『両手を後に組んで微笑む私』

おっ!! サンキュー!! おーい!! みんなー!! OK!! OK!! OKだよー!!
『嬉しそうに職人さんたちに報告する義弟』

ありがとうございます♪♪
うちの職人たちのために・・・
『突然左後から私に声をかけた棟梁の妹 両手を前側に深く頭を下げた彼女』

ねぇ・・ もしかして・・・ 彼(義弟)のこと・・・・???
『左側の彼女に聞く私』

えっ?? ・・・・ バレちゃったなぁ・・ うふふふ♪
彼は気付いてなとて思うし それに彼には恋人もいるし・・・
アタシと彼(義弟)は恋人って言うよりは兄妹みたいにして育ったから・・・
『両手を前側で組み身体を揺らして自分を抑えているような彼女』

ゴメン・・・ 余計なこと聞いちゃって・・・
『私は彼女に申し訳ないと思った』


◆◆◆◆◆24番目


家の囲いの仕事も終わり義弟や大工さん達も大風呂を楽しんで帰って行った・・・
私は義母には来なくていいと電話し丁重にお断りした。
結構しつここかった義母だったがたまには一人で過ごしたいとの私の一言に身を引いてくれた・・・
男達が帰った後、お風呂に入ろうと外に出ると棟梁の妹の車が止められていた
どうしたんだろう・・ そう思って辺りを探すと 浜辺に一人ポツンと座る彼女が居た・・・
私がつまらないこと聞いたからだと直感した・・・・
そっとしておこう・・・・


チャッポン~ チャポチャポチャッポン~ 天井から大風呂に水滴が落ちる・・・・
男達が帰った後でお湯を半分以下まで落として水を足して再び点火、ボイラーが勢い良く回ると徐々に沸き出す
お湯が沸いたのを確認して家の戸締りをして裏口から林伝いに風呂場へ・・・・・
彼女の車は動く気配なし 風呂場に入り内鍵を掛けて入浴・・・
灯を落として月明かりを楽しむ  大きく開いた山側の窓から差し込む月がユラユラと湯船に溶ける
頭をシャワーで荒い終り身体をと洗面器でお湯を掬い上げると山側の窓の方からガサッ ガッサと人の足音・・・
『一瞬驚いて洗面器を湯船の縁に置いて座ったまま身構えする』

ガサッ・・・ ガサッ・・・・ ガサッと近付く足音

『窓の直前で止まる足音』

お姉さん??・・・・・  アタシです・・・・  いいですか?・・・・
『か細い声を外から中へ伝える彼女』


はああぁぁーーー
『私は胸を撫で下ろし大きく息を吐いた』


いいよっ! どうしたのぉ!! まだ帰らなかったの?
『窓の縁にいるであろう彼女に話しかける私』


えっ・・ あっ・・・  うん・・・ ちょっと・・・ いい??
『姿を出さずに窓の縁で話す彼女』


ねえっ!! アナタも入らない?? パンツくらいなら新品あるから~♪
『窓の外にいる彼女に声をかけた私』


カサッ・・・ ガサッ・・・ ガサッ・・・ ガサッ・・・・ ガサッ・・・ ッ・・・・・・
『遠のく足音』


コンコンっ・・ アタシです・・・・
『入り口がノックされ細い声を出す彼女』


は~い♪ 今あけるからねぇ~♪
『カチャカチャカチャッ 鍵を外してドアを少し押した』


ドンッ!! バサッ!!・・・ キャッ
『ドアが開くと突然彼女が私に抱きついた 驚いて小さな悲鳴を上げた私』


どうしちゃったのおぉー さっ! 入って♪ 
『抱きつく彼女を中に引き入れ内鍵を掛けた』

お姉さん!!
『痛いほどにギュッと強く私に抱きつく彼女』

ねえっ! アナタも入ったら~♪ それに私もこのまま裸でここに居るのも辛いからっ! ねっ!
『彼女から身体を引き離して彼女の両肩に手を乗せて微笑む私』

・・・・・・・・・・・・
『無言のまま佇む彼女』

ホラホラホラ! 何してるぅー! 早く脱いだ 脱いだ!! パンツの新品はここにあるから安心しな!!
『裸になるよう彼女を即す私』

・・・・・・・・・・・・
『無言のまま俯いて裸になり始める彼女』

私 風呂場にいるから・・
『彼女を置いて風呂場へ先に行く私』

中でもう一度お湯を汲み上げ身体を温めて洗い始めていると彼女はゆっくり静かに入って来た
暗くて、目が慣れていないようだった・・・

灯 点けようか?? 彼女に問いかける私
『身体を洗いながら彼女を見上げて聞く私』

・・・・・・・・・・・・・・・
『無言のまま私の隣に座りシャワーを頭に当て啜り泣き始めた彼女』

ねえ!! 獲り合えずさぁー やることやってから湯船に浸かってからにしない??
このままだと二人して風邪ひいちゃうし ねっ!
『頭にシャワーを当てたまま少しずつ両手を動かす彼女』


彼女は、恐らく私が言った義弟を好きなんでしょ! と言う一言に心の中に溜まっていたものが溢れた
私は後悔していた・・・ 何の気なしに言った一言が彼女を追い込んでしまったのだと
必死で義弟を忘れようとしていた彼女の いちばん触れて欲しくない部分に心無い一撃を浴びせてしまった
好きなのに好きと言えぬまま相手は恋人を見つけてしまった・・・ 残された彼女の心は
私は彼女を傷つけてしまったと言うことに深い後悔をしていた。

一人 すすり泣きながら身体を洗う彼女に何の言葉も思い当たらないまま私は湯船に・・・
湯船の中の月が寂しげに揺れていた・・・・

身体を洗い終わった彼女は静かに私の隣に入ると俯いたまま話し始めた・・・
子供の頃から義弟を好きで義弟と一緒に居たい ただそれだけの理由で家族的な雰囲気を装い
何処へ行くにも一緒に着いて行き 楽しくは無い男の子たちの遊びに必死に笑みを浮かべてた自分
誰に聞かれても兄妹だと言いながら心の中で必死に兄妹を否定し続け
高校生になっても義弟は自分を女としては見ず、一緒の部屋で一晩明かすことも・・・
両方の親にも兄弟なんだからと、女としての自分を否定し続けられ藁って見せる自分を必死に押さえていた
大人になっても知り合う人に コイツは俺と兄妹見たいもんだからと紹介され おどけて見せる自分を呪った
義弟の前で恥ずかしさに必死に耐えてノーブラでTシャツを来て見せても義弟は反応せず
わざと、義弟の前で下着姿だけで歩きまわり ストッキングに脚を通すことも・・・
それでも義弟は自分の心に気付いてくれないもどかしさに襲われ死を考えたことも

義弟は恋人だと連れて着た人(女)にでさえ自分を兄妹として紹介した・・・・
涙を堪えて 堪えきれずに義弟と彼女の前で泣き出し 良かったねぇー って泣き喜ぶ兄弟を演出する自分
人生の中でいちばん辛かったと彼女は語った・・・・・


話を語り終えた彼女は私に湯船の中でしがみ付くように抱きついて来た・・・・

互いの胸と胸が交じり合うほどに彼女は必死に何かを訴えるように私にしがみ付いた・・・



◆◆◆◆◆25番目


【風呂場】

私に必死にしがみ付いてきた彼女が可愛らしく思えた・・・
彼女に答えるように私も彼女を抱きしめ支えた
静まり返った風呂場・・・ 窓から入り湯船に浮かぶ月は揺れることなく時は過ぎた・・・
気付けば彼女と私は互いの唇を重ね合わせていた・・・
自然な成り行きだった・・・
二人は抱き合いながら湯船の中に立ち上がり互いが互いを支えあうかのように抱き合った
揺れる湯船の中の月・・・
抱き合ったまま 唇を重ねたまま 湯船から静かに出る・・・
洗い場の敷物の上にそっと座る二人
夜船に月が静かに浮かぶ・・・
どちらからともなく横になった時 彼女は私の渋さに唇を・・・・
私の両手が上になった彼女の腰を支えた
まるで乳飲み子のように私に・・・
二人は自然に 自然すぎるほど自然に互いを求め合った
止まることのない二人の互いを求める気持ち
互いの中に入る舌先・・・ 揺れる身体・・・ そして求め合う心が一つになった時
二人はエクに達した・・・ 自然に・・・ 心が重なった


【家の中】

ねぇ~♪ 今夜泊まってけばぁー♪ そしたら一緒に飲めるじゃん ねぇー! そうしなよぉー!
『愛し合った後 恥ずかしいのか俯き加減でダイニングテーブルに座る彼女 着衣は私の大きめの白のTシャツ』

・・・・・・・
『無言で口元に笑みを浮かべて頷く彼女』

電話しなくていいの?? 家の人心配するから電話だけはしといてねぇ♪
『白とピンクのヨコシマの大きめTシャツの私』

あっ・・・ うん!
『スーッと立ち上がりテレビの横の電話台へ向かう彼女』

可愛い♪
『小声で独り言を言いながら彼女の後姿に目を奪われる私』

冷蔵庫からギンギンに冷えたジョッキを出してビールを注ぐとニコニコと微笑んで私に目を会わせる彼女
椅子に座り二人は笑みながら乾杯!!
グビグビグビと半分ほど飲んで何故か笑う二人・・・
ガスコンロに火を着け鉄板を暖める・・・
奥の部屋から大きいタオルを二枚 一枚を彼女に そして残りは私に・・・ 跳ねる油を防ぐ・・・
テーブルに置かれたビールを注ぐ彼女はすっかり元気に・・・
電子レンジで作った温野菜をそのまま鉄板に・・・ タレを使わず醤油コショウだけで食べる彼女は流石は浜っ子
用意された牛・豚・ジンギスカン・鳥に鹿のミックスで一番彼女が好んで食べたのは、やっぱりジンギスカン
一口食べるごとに、グビグビグビと傾くジョッキ・・・ プッハァーと笑みを浮かべる彼女と私
私は何も話さずとも解かり合える喜びに浸ったような気がした・・・

さあーて さてさて♪ ○○ちゃんちでもやるでしょう♪ 最後はクドイとばかりのチャーハン
『白いご飯を鉄板に塩とコショウに醤油をちょっぴり 刻んだカレーのルーを混ぜて出来上がり 喜ぶ私』

うちのは、ねぇー♪ これに少しだけ山椒の実のすり潰しが入るのぉ♪
『出来上がったチャーハンに山椒をふりかける私』

美味しい!!
『愛し合った後 初めて口を開いた彼女は私を見つめた』

カレーチャーハンに山椒を入れるとクドサが消えるから食も進むってもんよっ!! うっふふふふふふ~♪
『彼女同様に直接鉄板にスプーンを入れて食べる私』

ねぇ! もしかして これって!! ウナギ屋さんのカレーチャーハン??
『目を丸くして私に嬉しそうに聞く彼女』

ご名答!! 街外れのウナギ屋さんで教えてもらったのだよ!! ○○君!!! うふふふふふ~♪
『彼女に指差して微笑んで話す愉快な気持ちの私』

でも、実はご飯にも最初から山椒の粉が仕込まれていたことは気付いてないだろう!! うふふふふ~♪
『得意げに彼女に種明かしをする私』

すごーい!! そこまでは気付かなかったー!! パチパチパチパチパチ
『拍手して大喜びする彼女は元気一杯』


ねっ! 食べたら もう一回 お風呂で汗流そう!! 内風呂だから少し狭いけど!!
『チャーハンを食べながら彼女に話す私』


宴も終わり二人とも超満腹 彼女を風呂に入れて後片付けを・・・
久々に楽しい思いをしたことに感謝 海の方角を見て合掌してお辞儀の私
彼女の居るお風呂場へ直行!!


【客間、布団が二つ並んでいる】

今日は色々とありがとうございました・・・
『部屋に入るなり布団の横で正座して両手を前に頭を下げる真剣な浴衣の彼女』

なぁーにー! 改まっちゃってぇー 照れちゃうじゃなーい♪  うふふふふふ~♪
『つられて正座するものの 照れとしまう私』

でも、アタシ・・・ こんな楽しい一日は初めてな気がしてるの・・・ お姉さんのお影です
『正座したまま背筋を伸ばして私を見る彼女』

これからも 宜しくねっ! お友達になりましょう♪
『照れながら彼女の目を見る私』

さあさぁ!! 寝ましょう!!
『立ち上がって灯を落す私』

灯を落として数分後、彼女は布団に潜るように私に語りかけてきた・・・
アタシ・・・ 処女じゃないんです! ホントは
彼のことずっと追い続けて来たって言うのは本当なんです
でも・・・・・ ずっと・・ ずっと 誰にも言えずに苦しんで来たんです
お姉さんに・・・ お姉さんに聞いてむ欲しい・・・
アタシ・・・ 高校の時に彼の友達たちにレイプされたんです・・・・
何処へ行くにも一緒に着いていったアタシが悪かったんだと ずっと自分を責めてきました
でも・・・ 彼はそのことを知りません
身体は・・・ 身体は人に犯されたけど・・ でも・・ でも・・ 心はキレイなままです・・・
でも・・・ 彼には恋人が・・・
アタシを犯した人達は卒業すると逃げるようにこの街を離れて行ったけど・・・
ずっと・・・ 誰かに話したくて・・・ ずっと誰かに聞いて欲しくて・・・!! ずっとお姉さんを待ってた気が・・・

お姉さん・・・ そっちにいっても・・・ いい・・  かな・・
『布団の中から鎮痛な口調で話しをする彼女』

うんっ!! いいわよぉー!! さっ!! おいでー!! 今夜の私はアナタの貸切よぉー♪
『布団を広げて彼女に明るく振舞う私』

お・・ お姉さーーん!!!!
『勢い良く布団から飛び出して私の腕の中に入って顔を胸に埋める彼女』


【私は彼女をしっかりと受け止めた・・・ 彼女が癒されることを心から願って止むことはなかった】
私は彼女を下にして浴衣を肌蹴させると左胸を回しながら右乳首にそっと唇を合わせ舌を転がした・・・
時折ビクンッと身体を強張らせては声にならない声を彼女は出した・・・
胸を揉む度、乳首を舌で転がすたびに 彼女は身体を硬直させ身体を振るわせた
まだ、硬く蕾を感じさせる乳首 男の愛を知らない彼女の痛々しい心に触れているような気持ちになる私
右手でそっと彼女のパンティーを脱がし彼女の左脚を膝立てさせながら私も身体を少し左に移動する
彼女の胸元を滑り踊る私の舌先 優しく丁寧に中指を這わす彼女の左太ももへ・・・  ビクンッ・・・反応する彼女
徐々に反応が大きくなる彼女・・・ そして愛を持って攻める私
少しずつ 少しずつ彼女の下半身へと舌先を踊らせながら滑り落ちる私・・・ ビクンッ ビクンッ 反応する彼女
お臍と恥毛の中間に来た瞬間 彼女はクゥ~っと唸り声を上げると身体を仰け反らせた!!
布団の両端をギュゥっと握り締める彼女 クゥ~ ウゥ~繰り返される彼女の私への答え・・・
ウエストに舌先を滑らせた瞬間 大きく身体を仰け反らせ悶え始めた彼女の肉体!!
アァ~ン アァ~ン! アァ~ン!! 部屋に響き渡る女の恥ずかしい鳴き声・・・
腰からお尻 そして太ももへと滑り落ちる私の下先 激しさを増す彼女の反応・・・
全身を激しく仰け反らせ上下左右に小刻みに全身を震わせる彼女
右太ももを立てたまま隣の左太ももへ・・・ 彼女の細胞までをも癒したい思いを込めて愛撫を繰り返す
彼女自身に近付くころには中から溢れ出た愛液が受け止めて欲しいといわんばかりに私の口の中へ・・・
舌先が彼女自身に入った時 彼女は両端の布団を更にギュッと握りしめ首を左右に激しく振り
全身を強く仰け反らせた後 強く硬直させた!!
大陰唇と小陰唇の間を入り口を左から右へ回るように 舌先を小刻みに震わせながら滑らせる
ウッ・・・!! ウグッ・・・!! ハァ~ ウッ!! ウグッ!! 唸りながら全身を仰け反らせる彼女
中から溢れる愛液は私の口をも溢れさせ布団へと滴り落ちて行く・・・
入り口を中心に時計回りに踊る私の舌先 そして右中指で硬くなった彼女のクリトリスを反時計周りに回す・・
クゥゥゥゥゥ~!!! クウウゥゥゥゥー!!!! 堪えきれずに唸り声を上げる彼女・・・ 破れそうな彼女に掴まれた布団
入り口に舌先を入れ中で踊させること数分 彼女は一際大きな鳴き声と供に失神・・・ エクに達した!!

エクに達して失神している彼女を布団に胡坐をかいた私が引き寄せ後手に縛り両脚を開かせて右指を2本・・
彼女の中を自由に動かし始めた!!
窮屈な彼女の中は愛液で一杯だった・・・
二本の指は上下左右 クルクルと中で周り 失神してるはずの彼女の身体を反応させた!!
ウッウゥゥゥと唸り声を出して徐々に目覚める彼女・・・
目覚めると同時に彼女は全身を身悶えさせ女の喜びの鳴き声を奏で始めた!!
私に体重をかけヨガリ声を連発し身悶えする彼女・・・ 弾みで後に倒れる私 そして私を支えた箪笥・・
咄嗟に箪笥の一番下の奥に亭主が隠してあった亭主御用達のバイブを思い出し取り出すと
彼女の中にゆっくりと入れて行く・・・・
ブウゥゥゥーーン ビィービィービィー ブウゥゥゥーーン!!
掠れそうな小声で怖い~・・・ 脅える彼女の声が女の声に数秒で変わった!!
自らが両脚をカエルのように開き、入り口付近で振動するバイブに大きなヨガリ声を出し続ける彼女
少しずつ・・・ 数ミリ単位で奥へ 奥へと侵入させるバイブを歓迎するかのように彼女の愛液は出迎えた!!
一番 奥へバイブが入った瞬間!! イクウゥーーーっと身悶えして両胸を最大に揺らして彼女は失神した!!
二度目のエクに達した彼女だった・・・ 彼女はグッタリし身も心も癒されたようだった・・・

私は彼女の手の縄を解き彼女の身体を濡れ手拭でキレイに吹き上げると自分の布団に彼女を移し
シャワーへと向かった 勢い良く出るシャワーで口を漱ぐと彼女の陰毛が数本下へ流れ落ちた
私は達成感で一杯だった!!

シャワーから出ると時間は夜中の12時を過ぎていた滴った愛液でビショビショの布団はカバーを外し
洗濯機へ・・・


お姉さん・・・・

後から突然声を掛けられビックリした私

空ろな眼差しで洗濯場の入り口にフラフラと起ちつくす彼女・・・
洗濯機を自動にスイッチすると 私は彼女の肩を抱いて客間へ 彼女を寝かしつけると
別の布団を出して彼女と並んで眠った・・・

朝方目覚めるといつの間にか私に子供のように顔を埋める彼女の寝顔があった・・・

大丈夫!! この子は大丈夫!! そんな気がした!!



◆◆◆◆◆26番目



これからも来ていいかな~?
『小声で私の胸に顔を埋める大工の棟梁の妹の○○が囁く』

うん!! いいわよぉ~♪ 
『胸の中の彼女をギュッと抱きしめる私』

お姉さん♪
『私を抱き返して頬をギュッとした彼女』

ねえー 今夜も泊まってもいいのよぉ~♪
『胸の中の彼女に小声で語り掛ける私』

アタシの・・・・・・ 恋人になってもらえますか?
『私の胸から一旦顔を離し下から私を見上げるように』

・・・・・・・・・・・・・
『無言で彼女のおでこに小さなキスをする私』

・・・・・・・・・・・・・
『無言で私の胸の中から離れ下の方へ潜って行く彼女』


ウフッ♪ コラコラコラー♪ くすぐったいってぇ~♪ コオラー♪ ちょっと! ダメェー♪
『私のお腹を布団の中でくすぐる彼女に笑みで答える私』

ちょっと・・・ ダ・・・メ・・・・
『私のお腹に愛撫し始めパンティーに手をかけ降ろし始める彼女に感じる私』

アッ ウゥッ ウッ アン! アッ ウッ アッハ~ン
『私のパンティーを脱がし両膝たてさせ陰部にムシャぶり着いてきた彼女に恥ずかしい声を聞かれ照れる私』

ピチャピチャ・・ レロレロ チュゥー 
『布団の隙間から聞こえる激しく私を愛する彼女の舌音』


私は彼女に求められるがまま身体を任せた・・・・
彼女は激しく私を求め私もまた彼女の愛にこたえるように愛液を溢れさせた
彼女は私の彼女に対する愛撫を一切させないかのごとく激しく私を快楽の道へと誘い込んだ
彼女の激しい愛撫に私は手も足も出ず ただ ただ 彼女に捨て身になるしかなかった
数度も逝かせられ最後はエクに達した私なのに尚も執拗に失神へと私を追い詰める彼女
私は二度目のエクに達し失神してしまった・・・・・
気付くと・・・ 身体に違和感を覚えた
身体が! 手足が動かない! 慌てて目を開けようとしたものの何かで目隠しされている
左手は左脚に 右手は右脚に何かで縛られている・・・ 陰部に感じる部屋の空気・・・・

お姉さん♪ もっと愛してあげる~♪
『耳元で彼女の小声がした瞬間 真横になっていた私の身体は仰向けに起された』

ブィ~ン!! ブイン ブイ~ン!! バイブの音・・・ ウフッ♪
バイブの音と彼女の微笑みが聞こえた瞬間入って来た
『ヌプリ ヌプヌプヌプ』

アッ!! アァア~ン・・・
『否応無く女の声を奏でる私 恥ずかしい!! 昼間なのに!! 丸見え状態を悟る私』

中でブイィーンと音を立てそれは出し入れされた・・・
胸に乳首にムシャぶり着く彼女の荒々しく激しい吐息が聞こえる
勃起した乳首を強めに摘み始める彼女は ウフッ♪ 何度も歓喜な声を私に聞かせた

お姉さんの乳首!! コリコリしてて可愛い~♪
彼女はそう言ううと私の左耳の中に舌先を入れまるで味わうようにシャブリ着いてくる
バイブの振動は最大にされ、けたたましい音を私の右耳に聞かせた!!
繰り返されるピストン運動・・・  繰り返される強めのアタック
しばらく続いた彼女の攻めに私は我を忘れて鳴き声を奏でていた・・・

お姉さ~ん ちょっとだけ動かすからねぇー♪ ウフッ♪
『彼女は縛られている私を一旦真横にすると私をうつ伏せにした』

お姉さん!! 顔のとこに柔らかい掛け布団あるからそこに顔を横に乗っけておいてね~♪
そう言うと顔の下に布団を置いた・・・・
次の瞬間、彼女の舌先が私のアナルを攻め始めた!!
私は、うつ伏せ状態で真後ろからアナルを攻められていることに気付くと恥ずかしさでいっぱいになった
チュウゥゥーー!! チュパッ!! チュパッ!! チュウゥーーー!! チュパチュパッ!! レロレロレロレロレロ・・
彼女は私のアナルを執拗に攻め その度に私は自分でも恥ずかしくなるほどにヨガリ声を上げ身悶えした!!

そろそろいっかぁ~♪
『嬉しそうに私の陰部にバイブを擦りつける』

ぅんん????!!!!
『何かがアナルの扉にあたった!!』

よぉーし じゃー行くわよー♪
『アナルの扉にバイブの先を軽く押し当てる』

ヤメテー!! イヤァー!! ヤメテ!! お願い!! ○○ちゃん!! ヤメテー!!
『うつ伏せにされながら必死に彼女に止めるように頼む私』

お姉さ~ん♪ 可愛い♪ 怖がるお姉さん可愛い過ぎるよぉ~♪
『ヌルヌルした私の陰部からの愛液を指で掬いとるようにしてアナルの中に指を入れて来た』

痛い!! ヤメテー!! 痛いよー!! 痛ーい!!
『必死で抵抗するも両手足を縛られて身動きひとつ出来ない私』

ウフッ♪ じゃぁー いきまーす♪
『彼女は嬉しいそうな声で軽く笑いながら 私のアナルにバイブを入れて来た!!』

ギャー!! 痛い!! 痛い!! 痛い!! 痛ーーい!! ヤメテ!! お願いよぉー!! ヤメテー!!!
『泣きながら必死で彼女に嘆願している私』

お姉さん・・・・ 可愛い~♪
『ズブリュッ!! 中へ入ってきたバイブ ブイィーーン!!』

あっぁぁぁぁぁ あっぁぁぁぁぁぁ あああぁぁぁぁーー!!! 痛いよぉー!! あぁぁぁぁぁぁ・・・・ 痛い痛い痛い!!!
『声を口に出して号泣する私』

えっ?? お姉さん?? どうして泣くのっ??!! どうして?? 気持ちよくないの?? 
『彼女は号泣する私を見て慌てて咄嗟にバイブをアナルから抜いた』

ああぁぁぁぁぁー ああああぁぁぁぁぁーー!!! 痛い・・・ 痛い・・・  痛い・・・・
『痛さで泣き止まない私』

痛いのおぉ!! 痛いのねっ!!
『彼女は突然私の縄を全て解くと私を自由にした』

あああぁぁぁぁー あああぁぁぁぁぁー 痛い・・・ 痛いよぉー 痛いよぉー 痛いよぉー!!
あぁぁぁぁぁぁーー ああぁぁぁぁぁぁぁー あぁぁぁぁぁぁぁー!
『蹲って両手をアナルに当てて号泣する私』

ごっ! ごめんなさい!! アタシ!! アタシ!! 既婚者はアナルが快感の壷だって お兄ちゃんの週刊誌で読んで・・
それで・・・ ごめんなさい!! お姉さん!! ごめんなさい!! アタシ・・・ こんな馬鹿なことして!! ごめんなさい!!
『何度も何度も蹲りお尻を押さえて号泣する私の真横で私の背中をさすり大声で謝る彼女』


数時間後 私のアナルは快方に向かい痛みも引いてきたものの 少し緩くなったのかパンティーにはシミが・・・
性に関して無知な子の大失敗に付き合わされたけど、懲りずにまた来てくれればいいのになぁ~って思う私だった
彼女が帰った後、私の尻を癒してくれたのが、浜辺の温く温くの小砂利に砂浜たちだった
何処となく元気が無いように見えたのかカラスやカモメたちは砂も熱いだろうに 頑張って片足交互に替えては
私の側に来てジーッと私を見守ってくれていた。

海は心だけじゃない・・・ 身体も癒してくれることをハッキリと知った・・・



◆◆◆◆◆27番目




おはよう!! 義姉さん・・・
『裏の畑に水遣りしてる私に後から声を掛けてきた作業服姿の義弟』

今日 兄貴帰ってくんだろ それまでには敷地の囲い仕上げるから 今朝は少し早めに来たんだよ
悪いんだけど 今日も大風呂頼むよ!
『振り返る私に話すとスタスタと行ってしまった義弟』

木々に囲まれた左右に20畳ほどの畑 左側には、ナスにニンジンにトマトにカイワレに唐辛子
右側にはキュウリに豆類と辛い大根と味瓜(カンロ)・・・・ 昔は味瓜のことをメロンと呼んだらしいけど
この味瓜が甘すぎずに最高のオヤツ・・・ メロンは何処でも買えるけど味瓜は売ってないから貴重品
偶にタヌキか狐がキレイに食べていく 網をかけて養生しても何処からか来て食べるから
態と、草むらの近くに動物達専用の味瓜畑を作っている すると同じ物だから家用には近付かないこの街の知恵
ホースに無数の穴を開けて畑の中を四角く這わしておいたものに吸水すると勝手に水が満遍なく飛び散る
亭主が休日返上で作ってくれた散水ホースのお影でスムースで土の飛び散りも殆どなくて安心だ。
水やりを終え玄関へ戻ると右側の下駄箱の上に白い発泡スチロールの箱が置いてある
中をみると槍イカが生きたまま入っていた・・・ 義弟が置いたことに気付く
亭主のために港で買ってきてくれたと直ぐに解かった
早速、納屋から目の細かい網を持って来て槍イカを入れると浜辺へ降りて丘(岸)から20メートルほどの岩場へ
深みを探してそこへイカの入った網を沈める 勿論 中には玉石を入れる・・・浮いてこられるからだ・・・
延縄用の糸を岸まで緩めながら水面へ置いて行き大き目の三角形の岩に結び付けて置く
後は亭主が帰ってから網を丘(岸)から糸を引けば網の生簀が近付いてくる
生きた槍イカは二通り・・・ 味を堪能するなら、そのまま真水洗いしないで急冷凍をし
コリコリ感の食感を楽しむなら生簀で生かしておく・・・ 若干身痩せするけどね!
浜辺に住んでいない人は大きめのタライに海の塩加減を思い出して塩水を作ってイカをいれて感情用のブクブク
さして氷を解けては塩を足して氷を足して頑張れば2日は大丈夫・・・
但し、お腹を痛めて生んだ我が子のように昼夜の愛情が必要 大切な旦那様への、一工夫・・・・
さてさて、独り言はこん辺にして、家と戻る・・・・
背中に刺さる熱い視線に脅えながら目を会わさぬにようにと顔を右側には向けない私・・・
でも・・ 国道を渡る時は右見て、左見て・・・・ 否応無く目を会わせるカラス君にカモメちゃんたち・・・
明日! 明日あげるから・・ ねっ!! そう言って家に戻る
義弟や職人さんたちがカンコン カンコンと角材を立てて 立てた角材に真横に長い少し小さめの角材を這わす
お日様が裏の山(高台)から上がる前に一勝負かけたいらしい
昨日の今日だから彼女は来ないようだ・・・
職人さんたちが動き回ると何だかこっちまでカンコン カンコンと言う音に合わせて動き回ってしまいそうだ
街場で見かける・・ そう家の修理なんかで家主がお茶どうぞ~って言うアレ・・・
義弟に以前聞いたら、甚だ迷惑だと言っていた
ホントは私も冷蔵庫のジュースとか出したいところだけど、グッと我慢している!!
突然出されると仕事の勢いが止まったり、暑くもないのに冷たいものを飲んで身体が冷えたり
真夏だと水分とって逆に大汗かいたりとか、仕事が止まるのが怖いらしい・・・・
怪我する時は休憩後から30分以内が一番危険だから極力 決まった時間以外は休憩は取らないとか・・・
工務店さんは乗りで仕事するんだよって義弟から教わっていたし・・・
だから、責任者の一にジュースどうぞってアイスボックスに入れて目に着くところへ置いておくのが最善らしい
これだと、自由に飲みたい人は飲んで 乗ってる人は仕事してということらしい。

だから私も アイスボックスに氷を入れて飲み物を詰め込んで義弟に耳打ち・・・・

サンキュー!! 覚えてたんだねぇー♪ あっははははははは
『照れ笑いすると仕事してる人達の場所まで行って教えて回る義弟』

一箇所から大声をかけると仕事してる人が怪我をしたりするらしい・・・・

敷地の囲いはドンドン捗って行く 見てて気持ちいいくらいにトントントンーとスムースに♪
暫くすると棟梁が車で来て何やら図面を手に義弟と裏山を指差して話し合っている様子・・
見ていると二人は裏山の中へと消えて行った・・・

私が家に戻って掃除してると義弟と棟梁が来た・・・・

義姉さんさぁー 兄貴からここの土地の話しとか聞いたことないかぁー??
兄貴に電話しても出ねえから・・・・
ここの土地って何処まであるとか言ってなかったかぁー??
『玄関の中、土間に二人シャガんで図面をホールに広げる』

えっ? うーんとねぇー・・確か この裏山もこっちの土地らしいけど何十年も測量してないからって言ってたよー♪
『棟梁が広げた図面に指差して亭主から聞いた話をそのまま伝える私』

やっぱりかっ!! チッ! ○○(亭主)の奴!! 
『亭主を名前で呼んで顔色が曇り出す棟梁』

測量だけしてよぉ! 寅ロープでも張っとはゃいいんじゃねえか??
後のことはまた その時でいいんでねえかなー
『顔色が曇った棟梁に右側の義弟が話す』

プルルルルルル♪ プルルルルルルル♪
『棟梁の携帯電話が鳴った』

ピッ!! はい!! おっおぉう!! ○○かっ!! 調度良かった!! お前んちの土地ってよぉー 役所の図面だと
裏の山までなんだろう! 何でー教えねえのよ! 一度にやれば安く済むのによぉ!!
それに お前!! 山も入れたら凄い広さだろうよぉー!!
何っ?? 金っ?? 払うって?? 金の話しなんかしてねえーよ!! 金なんか追加で取るつもりなんぞねえけど・・・
あぁ・・ うん・・・ まぁー お前がそう言うなら まぁ・・ そっか! わかった!! うんうん!!
追加で金はらうから適当にやっとけとよっ!!
全く!! アイツときたらガキのときから なーんも変わってねえなっ!!
『最初はいきり立ってたものの次第に穏やかな口調になって義弟をチラッと見る棟梁』

でっ! 兄貴なんだって??
『携帯もって玄関の前に立ってた棟梁に聞く義弟』

あっー 適当にやっとけってよ!! オーナーさんはよぉー!! 適当にったってこんな広いのに・・ 全く!!
『少しフテ腐れたように義弟に話す』

すいません・・・・・・
『玄関前にいる棟梁にジュワァー~っと涙が滲みそうな私が謝罪した』

あっ!! マズッ!! 奥さん!! いやぁー!! こりゃ忘れてたっ!! いや! アイツと俺とは同級生で幼馴染でぇー
こりゃ!! まったく申し訳ない!! 悪気はないんで 勘弁!!
『手の平を立てて私に謝ると逃げるようにスタスタと玄関を離れて行った棟梁』

義姉さーん・・ 心配すんなって!! 兄貴と棟梁は特別な関係だからさぁー 役所に上げた書類とかあんのさ!!
『泣きそうな私に言うと棟梁の方に向かった義弟』 

気を取り直して外に出ると棟梁と義弟の二人で測量を始めていた・・・
スタッフと呼ばれるアルミ製のクレーンのように伸びる目盛りの着いたものを杭に乗せ前後させる棟梁・・・
それを測量用の望遠鏡のようなもので見ては手帳になにやら記入しだした測量技士の義弟・・・
棟梁が別のとこへ移ると 最初に棟梁が居た杭に移り機械をセットし直す義弟・・・
そこから山の奥へと消えて行く棟梁と携帯で話しながら仕事する義弟
中間に職人さんが来て邪魔な枝掃いをしては右手を大きく振る義弟
職人さんたちが昼食を取ろうと準備してる時だった 一台の車が入って来て見知らぬ女性がお茶とタオルを配る
何か話してるのが見え 彼女はキョロキョロと山側の方を見ると中に入って行った。

暫くすると山の中からさっきの女性と棟梁と義弟も出て来て何やら腕組しながら話しこんでいた・・

義姉さん! 何か凄いことになっちゃってよぉ!
事務屋さんが来て役所から正規な地図の写し持って来たんだけど・・・
何か、裏の山だけじゃなさそうなんだわ・・・
兄貴の話しだと確か、いっちょうぶ(3300坪)って言ってたろっ??
実際には違ってて明治時代の登記簿が出てきてよぉ、裏山のずーーっと奥の左側に山があんだろ!
でっ! 右側の、ずーーーっと奥にも山があるよねぇ!! あの辺りまでがうちの土地らしいんだわ!
まぁー 田舎には珍しくねえんだけど・・ 10倍か20倍あるようなんだわ!!
『平気な顔して淡々と離す義弟』

10倍!! そ・・ それって凄いんじゃないの??
『目が丸くなるのが自分で解かるほど驚く私』

いんや~ 大したことねえよ! 田舎なら山の二つ三つもってる奴はゴロゴロいるし
一坪700円とか800円だしなぁー  ここだって国道沿いだけど一坪1000円もつけばいいほうだし あっはははは
『恥ずかしそうに笑う義弟』

ただ、難題があってさぁ~ 奥の方って電力会社の鉄塔がいくつか立ってるだろう
どうも昭和40年までは賃料が払われてたらしいんだよ 死んだ爺さんや婆さんにさっ!
ところが その後は一円も払われてないことが解かって・・・
何だかわかんねえけど、代々の土地を役所が必要分を借り上げて それを電力会社に又貸ししてたらくて
ただ、40年以降は役所からも賃料が未払いになってて、電力会社からも役所に未払いになってるらしいんだよ
でっ! まぁー 弁護士いれてはなさないとならんのだけど、ザッと数億円らしいんだわ・・
たまってる賃料が・・・・・
今 母さん達も登記簿謄本持って役所に行ってて電力会社の人も向かってるらしいだわ・・・
まぁ よくある話しなんだわ 田舎では・・・・
『私にそう伝えると義弟は顔色一つ替えずに棟梁たちのところへと向かった』



【田舎では良くある実話で 昔は一坪単位ではなく3300坪単位での売買が多かったそうです】


◆◆◆◆◆28番目


やぁ! 義姉さん!
『突然後からかけられた声』

えっ! ○○さん?
『浜辺でいつもらように腰を降ろして海を眺めているものの重くて振り向けない私』

上(道路)の方から見た時 死ぬほど驚いたよぉ♪ しっかしー 真面目に凄いよ!! 今までこの街で見たことねえし
『私の左側1メートルに話しながら座る義弟』

私の頭にカモメ・・・ 両肩にカラスが一羽ずつ背中に数羽のカラスかカモメが止まっている・・・
普段、私の周りに居るカラス君やカモメちゃんが日に日に熱くなる砂に耐えかねて徐々に私との距離を縮め
最近では私の身体の上に止まるようになっていた・・・・
そして、私の身体から離れた隙を狙うように周囲で両足を交互に片方ずつ出して熱さを凌ぐカラス君にカモメちゃん
私が傷つかないようにとの配慮なのか鳥達は爪を立てていない・・・・ 勿論ウンチもしない
朝方だと身体に止まらずに座る私から数センチのところに、私を取り囲むように座って、みんなで海を見てる
偶々、浜へ降りたのが朝の10時過ぎ 今日は気温もグングン上がって26度以上はある・・・
お日様の光をマトモに浴びた小砂利や砂は相当な温度に・・・・
鳥達のために砂と小砂利を掘り起こして上げるものの直ぐに熱くなっても結局 私の元へ擦寄り結果この状態
最初に始まる鳥達の席取の喧嘩も最初の頃は年中・・・ ガキグゲゴ ガギグゲゴとカラス君に
ハヒフヘハヒフヘホーとカモメちゃんも・・・

煩い!! もおぅ!! 煩い煩い煩い!!!
一度鳥達に怒ったことがあった その時は一斉に私の声に驚いて私から離れて周囲を囲んだものの
最近は ガー ともハーとも言わずに無言で近付いてくる・・・ 鳥達は話し合いを選んだようだ・・・


でさっ! 義姉さんに頼みがあるんだけど・・・ まぁ頼みって言うかお願いって言うか・・・
『私の横から海を見ながら離す義弟 そして義弟が話す度に私に乗る鳥達は一斉に義弟の方を向く』

何っ?? 言って見て??
『私が義弟に言うと一斉に鳥達は義弟を向いてた頭を海の方へ戻す』

実は・・ 実はさっ! 俺が結婚したら・・・
義姉さんの隣って言うか少し離すけど 同じ敷地に住まわせて欲しいんだよ・・・ ダメかなぁ~
『海の方を見て手で砂をパラパラと掴んでは落しながら語る義弟 そして義弟を一斉にみる鳥達』

・・・・・・ いいわよ♪ でもぉぅ・・・ 条件が一つだけ!
『義弟に話しかけると鳥達は一斉に海の方を見る 鳥達の足にかかる体重で解かる私』

条件って?? 何?? 言って見て! 何でも!!
『少し嬉しそうにテンポよく話す義弟 そして私の上の鳥達が一斉に義弟を振り向く』

それはねぇ~ この子たち・・・ カラス君やカモメちゃんを虐めないことと好かれること・・・
ここは、長あいだ、この子たちの場所だったところに私たちが勝手に住み着いたんだもの
この子たちの許しがないと・・・
『嬉しそうな義弟に話す私 そして一斉に海を見る鳥達』


なんだっ・・ そんなことかぁー あっははははは よかったぁ~♪ それなら大丈夫だよ♪
なっ! お前ら!! いいだろう??
『砂を高く空にあげて落としてはまた上げて喜ぶ義弟が鳥達を見た瞬間』


ガッガガガガー ガギグゲガギグゲ ガギグゲゴー!!! ハヒフヘハヒフヘ ハヒフヘヘヘホーーー!!!
『鳥達が一斉に私の上で義弟を見ると大騒ぎした』

何だか怒ってるけど・・・・
『義弟に海を見ながら語り掛ける私 そして私が話しだすと一斉に怒りを沈め海を見る 足を微妙に直す鳥達』


怒ってるのか??
『義弟が話した瞬間、始まった鳥達の大きな抗議集会』

ガッガガガガー ガギグゲガギグゲ ガギグゲゴー!!! ハヒフヘハヒフヘ ハヒフヘヘヘホーーー!!!
ガッガガガガー ガギグゲガギグゲ ガギグゲゴー!!! ハヒフヘハヒフヘ ハヒフヘヘヘホーーー!!!
『二度目は激しく私から降りて義弟の周囲数メートルに着地した鳥達 待ってましたとばかりに入れ替わる鳥達』
『入れ替わった鳥達は個々に私利上で足の奥場所を微妙に動かし勝ち誇ったように砂に着地した鳥達を見る』


やっぱり・・・ 時間を掛けた方がいいかも知れないねぇ~
『私が義弟に話すと義弟の周囲も私の上の鳥達も一斉に義弟を見た』

そうだな~ 爺さん 婆さんも言ってたしな~・・ 海鳥に好かれるか嫌われるかで浜で生きる者の人生が変わる
魚の群れが来れば教えてくれて 家の近くに蛇が出れば他へ運んでくれるって・・・・
こいつらの親の親の親の親くらいの時には、流石に義姉さんほどじゃないけど 仲良しだったんだけどなぁー
まっ! 気長に仲良くなるわなっ・・・ そうだあ!! アイツ・・ 俺の彼女っ!! たまに来させてもいいかな??
そうすりゃー こいつらだって!! きっとこいつらは男より女の方が好きなのかも知れんし!! あっははははは!!
じゃぁー 取り合えずOKはもらったようなもんだし!! あては条件をクリアするだけと!!
『スッと立ち上がると大きな背伸びをして青い海をジーッと見つめると上に戻って行った』


ねぇー みんなぁー 許してあげてくれないかぁー・・・
『海を見ながら身体の上や周囲の鳥達に頼んでみた私 首が凝って頭を回す・・・ 遠心力で首が重い私』

ガッ・・・ グゥッ・・ ハヒッ・・ ハヒヒッ・・
『歯切れの悪い返事の鳥達』

あぁーあぁー!! 重たくて疲れちゃったよぉ~・・・・
『左側にゆっくりと倒れて真横になった私 一斉に乗ったままバランスを取る鳥達 頭の上のカモメちゃんは降りた』

横になった私を丸太のように一斉に乗ってきた鳥達・・・・
膝の上に掛けた大きなバスタオルが重みでズリ落ちそうになる・・・
20羽ほどの鳥達の丸太になった私だった・・・

ジリジリジリと感じる強い日差し・・・ そして大勢の鳥達の体温 且つ 砂から来る凄まじい熱・・・
まるで布団を来て浜で寝てるような気分の私・・・・  熱い!! 熱い!! 熱ーーーーい!!!
うわぁー!! もう我慢出来なーーい!!
突然起き上がってタオルも肌蹴て波打ち際に走った私
突然、起き上がった私に振り落とされそうになった鳥達は大騒ぎ!!
波打ち際はお風呂のように暖かく我慢出来ずに膝まで入る・・・ うっ 気持ちいい~♪
よおーし! バケツを持ってゴム長靴を履いて沖を目指して歩きだした・・・
みんなー! 行ってくるから待っててよ!! と声をかけようと振り向くと 熱かったのか みんな波打ち際で涼んでいた。
波打ち際からジーっと全員で私を見ている・・・・
ゆっくりと身体を回して沖へと歩く 少しずつ温度の下がる海水 長靴に入った海水がヤタラ重たい・・
前はビーチサンダルで来れた 波打ち際から数メートルの場所も割れた瓶の欠片が散乱していてとても危ない
心無い人達が癒しを求めて来たと言う割りに酷い仕打ちを海にして行く・・・ 心が詰まる思いがする
何かを傷つけ誰かを傷つけるなければ癒されない人達・・・・ 海は心無い人達の捌け口じゃないのに

さてと!! いつものように岩を避けてとっ!! 
居た居たー!! 屈んだ時にチラッと浜辺が見えた何故に??・・・・ 数が3倍近くに膨れ上がっていた
これじゃー 私は飼育員じゃないのさぁー!!
くそっ!!
頑張って3往復してようやく鳥たちを満腹へと導いた・・・・ 序に取ったカラス貝(ムール貝の仲間)
これが、めっぽう美味い!! うっふふふふ♪ 亭主のがうつっちゃった♪
浜辺に来てバケツを置いて 焚き火をおこす・・・ 乾燥してるから直ぐに火が着いた
海の中に捨ててあった空き缶を二つ三つ拾ってきて 焚き火の中に放り込んで10分くらいで殺菌消毒は完了!!
真っ赤になった空き缶を長ーーい 棒きれで救い上げて波打ち際に・・・
ジュウワァーと白い湯気を上げる空き缶に海水を入れてカラス貝を入れて焚き火で煮ること15分・・・
鮮度抜群のカラス貝は超美味♪ 大味のムール貝の何倍も濃縮された海鮮風味と甘さが魅力
カラス貝と名前が嫌いと言う人にはヒル貝と言う地方もあれば、鉞貝(マサカリ貝)と言う地方にヘラ貝とも・・
ムール貝を10点としたらカラス貝は300点はつく優れものだ♪
貝も小さく長さも4センチくらいの幅が2センチ超の円錐形のような形状・・・
漁師さんたちは この貝でヒラメを釣るらしいけど熟練者じゃないと餌が直ぐに外れて落ちちゃうらしい
この貝の味噌汁は一度食べたら死ぬまで忘れないと言うほど海が濃縮した味だ♪
黒くて紫と青が入り乱れる光沢を放ち太陽の光に反射する 調度カラスたちの色にも似ているからカラス貝
紫貝と言うほうがわかる人も多いかもしれない・・・

グツグツと煮える海水が調度いい塩分 中に入った貝がパカッ! パカッ!と口を開けば出来上がり
2本の棒キレで両手で挟むように焚き火から上げるとゆっくりと砂に沸騰したお湯を流しこむ・・・
手荒にすると開いた口に一緒に入った砂が混ざってしまうから大変・・・ ここが勝負時と真剣に
板切れか平たい石の上で食べる海鮮濃厚が私の口元を緩くさせる♪
食べても食べても食べ飽きることのないカラス貝は一粒ずつ焼いても最高の美味♪
都会から遊びに来た人が このうどんの出汁はと必ず聞くけど誰も教えない田舎の秘伝の出汁・・・・
海から汲み上げた海水を何度も何度も継ぎ足しして一日以上費やして出来る海の塩をベースにカラス貝の出汁
世間に出回らない秘伝のスープは単純な割りに労力とガス代が箆棒(ベラボウ)にかかるくせ者♪
今日のオヤツはカラス貝の茹でと直火焼きだった・・・

市販されてる塩もいいけど 海に行ったら是非試してみてください♪
ベラボウなガス代は焚き火でカバー 自家製の塩は法律で禁止されてますから理科の実験程度で♪



◆◆◆◆◆29番目


おい・・ 今日は自棄にカラスだのカモメだの多くねえかぁ!!
『服を脱いで辺りを見回しながらスボンのベルトをカチャカチャ外す亭主』

ふっ! そりゃ そうだって義姉さんが来てんだから当然 当然 あっははは♪
『同じく服を脱ぎながら真横の亭主に話しかける義弟』

ここは、自宅から国道を左方向に1キロくらい来た国道の下、断崖絶壁の真下にある船じゃないと来れない岩場
人の頭ほどある大きな石が家の前の浜辺の小砂利に見えるほど周りには大きな、そう公園のジャングルジム
そのくらいの大きな岩や石がゴロゴロしてる場所・・・ 丘(岸)から見える海は濃い緑と空の青さが混ざった色で
左右、45度くらいで黒々とした山のような岩場が沖へと数百メートル続いている。
波打ち際から三角形に似た丘は小学校の体育館の半分くらいの広さなのに、人間が平穏に居られるのは
僅かに20畳ほどのスペースしかない・・・
海を見る以外は左右も後も断崖で後ろは見ないようにしている私だった・・
三人用のドーム形のテントを張り 義母と私と義妹に義弟の婚約者の4人が交互に着替える・・・
調度、1センチから3センチくらいの小砂利の上・・・ 裸足の足の裏を刺激して心地いい
テントはそんな場所の崖側の方に立てられカラス君やカモメちゃんがぐるりと周囲を囲むこと100羽くらい
カモメちゃんはともかく、カラス君たちは縄張り意識が強く年中喧嘩が耐えないものの 今日はみんな仲良しだ
後の崖の絶壁の上あたりから山鳩のクルーポッポッ クルーポッポッの鳴き声が下へと響いてくる・・・
波打ち際から既に岩場になっていて冬場の荒波に揉まれて平らなところとギザギザのところが混在している
緑色の海草が数メートル沖方向へ群生しその跡から茶色や焦げ茶色した海草がビッシリと生い茂る
海草の所々に幅20センチくらいの大きな昆布の先っぽがユ~ラ ユ~ラとゆっくり静かに漂う
先の尖った磯船と言う漁業用の小船・・・ 海面から30センチ位で6人乗ると海面は30センチ位まで沈む
幅は約1.5メートルで長さが4メートルか5メートルくらいで船尾に船外機が着いている。
灯油屋さんで船長の亭主の幼馴染から借りてきたものだ・・・
船外機でボートのように走って来て波打ち際から30メートルくらいからは公園のボートのように漕いで到着
何処かの無人島の入り江のように時間も早いせいか ドンヨリしていて少し薄気味が悪いものの
時折海草から見える海底は1メートルくらいだと思ってたら、実は10メートルはあると亭主に聞かされビックリ!!
透明度が高く海底まで光が届くから昆布もワカメも海草もスクスク育つのだそうだ・・・

よしっ! 俺らは準備できた
亭主が言うからテントから顔を出すと二人とも足ヒレ着けて水中眼鏡に鍵と呼ばれる特殊な漁具と腰袋と言う
アワビを取るための器具を装備していた・・・・

えっ・・・ こんなゴツゴツした岩場なのにウエットスーツは着ないの??
私がそう尋ねると

そんなもん着てたら浮力が大きくなって邪魔になるだけだし
岩場の中は海面と違って独特の潮の流れがあるからな! 肌で流れを読み取らんと危ねえのよ!
『パタパタと足ヒレで小砂利を叩いたり クルクルと首や腰を回しながら準備運動する亭主』

そうそう! 潮の流れが読めないってことは 船で言えば外国タンカーの座礁見たいに大きな事故に繋がるんだよ
結局、目は周りを見て、耳栓はせずに音を聞いて且つ 身体で潮の流れを見る!!
外国タンカーは潮の流れまで知らない国だから、流れを読めないってことさっ!
レーダーに頼りすぎるから座礁する・・・
安全に何かするってことは出来るだけ多くの情報を得るってことなんだよ♪
仮に何かあって、岩場に身体を打ち付けられても情報を持っていれば軽症ですむけど 情報がなけりゃ溺れ死ぬ
『亭主と同じに準備運動を入念にする義弟』

とくに、こう言う岩場って言うか岩礁ってのは海草が群生してっから 海底に行けば解かるんだが
早い話が富士の樹海を空から生身の身体でハンググライダーで陸に着地するようなもんだ
だから空気の流れを読む上で どうな機械よりも肌が一番なのさっ!
深けりゃ問題ないんだが、樹海の中を木々を縫うようにしてグライダーで飛ぶのと全く同じってことよ!
『屈伸運動しながら語り終わった亭主』

よしっ! いくかー!!
『一回りぐるりと見上げて足ヒレをペタペタさせて歩き始める義弟』


腰に紐で結んだアワビ袋・・・ガーターのネットストッキングのようにストッパーの所に円く太い針金に縫ってある
                 そにに延縄用の糸の太いもので腰紐を編みこんで腰に回して結ぶが
                 結びは蝶結びではなく片結びにして緊急時に身体を身軽にする
アワビ鍵・・・・・・・・・・・・・・・1センチくらいの太さで先っぽがクエスチョンの形で持つ所が木で出来ているものや
                 クエスチョン形の真逆に起しと呼ばれるマイナスドライバーのような形状したものが
                 自分の手に合わせた木の真ん中を刳り貫いてそこに太い針金を差し込んで作る

海の中は通称 鉄砲や大砲と呼ばれ全く流れがないのに突発的に来る強くて激しい潮の流れがあって
不意打ちを喰らって海底で転倒、この時にアワビ袋の網部分が鋭い岩礁に絡みついて溺死するケースがある
そして、結びは水に浸かると解け難い性質があるため 蝶結びではなく 片結びにする
ただ、鉄砲や大砲が来た時に 咄嗟にアワビ袋を態と岩礁に引っ掛けて船のアンカーのように身を守ることも・・
次に恐ろしいのが息継ぎのための浮上・・・ この時に海面を下から見て波で出来る気泡の量や種類を確認する
そうしないと浮上と同時に押し流されて側の岩場に背中を打ち付けることに・・・
これで下半身不随なんてことも珍しくない。
熟練者達になると 押し流された解きにクルッと形勢を変え 前から岩場に衝突するようにする
前側なら自己診断が出来ることと下半身不随は免れるからだ。


ジャーバ ジャーバと大きな音を立ててゆっくりと心臓に海水をつけ潮を身体に馴染ませて頭までスッポリはいる
こうすることで頭の髪の毛から空気を抜いて潜りやすくする。

女達は薪を集め焚き火の準備に追われる 戻った二人の疲労回復を即すために・・・・

小さな焚き火(直径70センチ)をして膝くらいまで岩場を進むと紫ウニがビッシリと絨毯のように海底を覆う
靴を履かないと歩けないほどだ・・・
水着を着て運動靴を履くなんて考えられない光景だ・・・ 思わず、うふふふふふ♪
歩くのに邪魔だと言って義母が牧場で使うフォーク、スコップの形状した道具をもって海底にビッシリ張り付いた
ウニを まるで土木作業のように掬っては遠くへ飛ばしていた・・・・
疲れ果てて戻る亭主たちの最大の敵はウニらしい・・・ 全身運動の果に戻る亭主たちはフラフラ状態だから
ウニを掬って遠くへ飛ばして道を付けるのが女達の仕事の一つでもある。

そしてウニの中から大きなものを拾っては逆さまにして焚き火でウニの壷焼きで舌鼓を打つのが習慣らしい
焚き火で焼けくウニは逆さまになってるか中から蒸気がブクブクブクブクとなって飛び出して硬いトゲも取れて
テルテル坊主のように・・・ 小枝と板キレで焼けたウニを取って石でコンコンと割ると仲からフワァーっと
磯の香りが焚き火の周りに漂い 女達からは自然に無言の笑みがこぼれる
殻が割れて割れたところを取ると中にホックホクのウニは少しお焦げが着いた状態で・・・
中指で掬って指にチョコンと乗ったウニを一口・・・ ホクホクしていて軽い弾力が・・・
口いっぱいに広がる磯の甘さが~♪ 

あの人にも食べさせたいなぁ~♪
『満面の笑みで義母に話す私』

食べないと思うわよー ワタシたちにとっては甘~い 焼きウニだけど あの子たちにしたら塩はうんざりだもの
『ウニを口に運びながら満面の笑みで幸せに浸る義母』

そうよぉー 義姉さんも海に入ったら解かるって!! あっはははははー
『一人で何個もウニを割っては冷ます笑顔の義妹』

私は、一人夢中になってガツガツ食べる義弟の婚約者の目付きが異様に見えた・・・
無言のままで只管(ひたすら) 食べては焼き 焼いては食べる婚約者・・・・

あっははははははー♪ キャッハハハハハハー♪
『それを両側から見て大笑いする義母と義妹の二人』

この子はねぇー 都会育ちだから 飽きるほど食べたことないのよねぇー♪
『嬉しそうに焚き火からとって冷ましておいた焼ウニを次から次へと婚約者の前に置く義母』


私たちの話が聞こえていないほど夢中に食べてる婚約者が恐ろしいと思った私だった・・



◆◆◆◆◆30番目


亭主たちが海から戻る頃には義弟の婚約者の口の周りも両手も紫色に染まっていた・・・
焼きウニではなく、生ウニを浴びるほど食べたからだった
無心になって一人黙々と会話には加わらず食べること40分 彼女は知らないのだろうかどうなるかを・・・
教えてあげればいいのに、それとも気付いてないのか、ハタマハ敢えて言わないのか義母と義妹の二人
義弟の婚約者は一人で既に50個以上食べていた・・・・
さすがに食べるスピードは衰えてきたものの 自分の彼氏が戻ったことにさえ気付いていない彼女だった・・・
亭主と義弟のアワビ袋は満々と太り大小合わせて二人分で200パイ(個)を超えていた

わお!! 兄貴達凄い!! パチッパチッパチッ・・・
『義妹が戻った二人を見て拍手しながら立ち上がった』

母さん! 生簀(イケス)用と今、食う奴と選別してくれや いかやぁー 疲れたべや!
『義弟が焚き火の前に来て両手を焚き火に近づけて温もりながら義母に離す』

どうだった? 今年の出来は?
『アワビ袋を一旦タライの中に受け取って亭主に聞く義母』

いいも悪いも このとおりだよ ただガンゼ(バフンウニ)が少しばかり減ってる気がするけどなぁ~
今年は水温が高い所為か相当 沖合いまで行かんと形(カタ)のいいのがねえなぁ~
『唇を震わせながら義母に語る亭主 亭主の背中に大きいバスタオルを這わす私』

ハイ! 兄貴!! これ!! 
『何もしない義弟の婚約者を少し睨むように義弟にバスタオルを渡す義妹』

ヨイシッョッと!! うっ! 重たい・・・ あははははは♪
『大きなタライにアワビを入れて波打ち際のイケス(網)に入れ始める義母』

おい! どうだ! うめえかっ!!
『両手を焚き火に翳して微笑みながら婚約者に声をかける義弟』

あっ! 戻ってたの? ゴメーン 気が着かなかった~♪
『一瞬だけチラッと義弟を見るとまた黙々と食べ始める婚約者』

おいおいおいっ!! お前大丈夫か?? そんなに食ってよぉ~♪ 顔も手もまぁまぁ! 紫になっちまって!! あっははは
『婚約者の顔を指差して大笑いする義弟』

あっはははははは♪
『つられて彼女を見て笑う亭主も焚き火のお影で顔色も良くなってきている』

ヨイショッと!! 結構いい形だったわねぇ~♪ 
『微笑みながらタライを持って来て焚き火の横に置いた』

いやー だけど 今年は水温低くて 焦ったわあ!! ホラ! あの白い波の立ってる辺り
4~5メートルからくだった辺りで5度か6度は一気に下がって 心臓止まるかって思ったわ!! あっははははは♪
『焚き火に身体を向けて左側に身体を回して40メートルくらいの沖の方の岩礁を指差す義弟』


義弟が義母と義妹に楽しげに武勇伝を話してる間に亭主はアワビを焚き火の中に置き始めた!!
焚き火の中央にある平たい将棋盤ほどの石の上に置かれたアワビはジュウゥーっと湯気ょ上げて
左右にグニュンッ グニュンッと全体を反転させた・・・ まるで身悶えする女性自身のように
大陰唇のように下から盛り上がって調度割れ目のように閉じたり開いたり そしてグニュンッ グニュンッと悶える
やがて生ぽい色から茶褐色へと色が変わった渡りで、義弟がアワビの真ん中に串を刺すと白濁してエキスが
ジュワアァァーっと滲み出てきて表面を濡らす・・・・
何故かその光景に頬を赤らめてジーッと見入る 私と義母と義妹 そして怖いほどに見つめる婚約者の彼女
亭主がアワビの下にあるウロ(肝)にプチッと串を刺すと中からジュクジュクジュクッとウロのエキスが滲み出る
まるで、白濁した女性自身のエキスを覆うようにアナルのエキスがその上に広がるかのように・・・・
そこへ、義弟が塞げてアワビの比較的細い前側の方にヒノリ(フノリ)を一掴みそっと置いた!!
瞬間 キャッ!! 婚約者が小さい悲鳴をあげ顔を紫色に乾いた両手で覆った!!
あっははははははははは~♪ おっほほほほほほほほほ~♪
『大笑いして止まらない義弟と亭主』

こら!! 馬鹿兄貴たち!! 家族の前でするかよっ!! 普通!!!
『大声を出して義弟の左腕を叩いた義妹』

アワビの先端に置かれた岩に生息するヒノリ(フノリ)は調度、女性器の上の陰毛のようになり
ウネウネするアワビを完全に女性器にしてしまった。
みんなはウネウネするアワビを見て同じことを考えていたようだった・・・

レアがいいのは母さんだろ!! もういいんじゃねーのか??
『義弟のジョークもなんのそのと言う感じを保った義母に真顔で勧める義弟』

義母の頬がほんのり紅いのは焚き火の所為なのだろうか・・・

アタシはコンガリがいいから最後がいい♪
『亭主の方を見てから義弟を見る義妹』

お前はどうする??
『亭主が私に左側から聞いた』

私もコンガリがいいなぁー♪ でっ彼女は??
『亭主にいいながら左にいる義弟の婚約者に聞いた私』

えっ? あっ・・ はい・・・ どうしようかなぁ~
『困り顔で左の義母と真向かいの義弟に聞く婚約者』

いいんじゃん!! 全部・・・ 3通り食べて見ればー!!
『返事の遅い婚約者にヤキモキした義妹が横から口を挟んだ』

そうねぇ~ じゃぁー そうするわぁー
『笑み一つ浮かべずに誰と言うわけでなく焚き火を見て話す婚約者』

まぁー こんだけあるんだから 好きなだけ食えばいいんだよ!! なぁー♪
『間を繋ぐように楽しげに語る営業スマイルの亭主 私をチラっと見た亭主』

そっ! そうよぉ~♪ ねえぇー御義母さーん!!
『亭主からの暗号を義母に伝えた私』

あっはははは そうよぉぅ~♪ さあさあー食べよう 食べよう♪
『場を必死で和ませる迫力のある義母』

何やら不満そうに婚約者を凝視する義弟・・・・・・ 気付いていない本人

アワビを貝殻から向くのは指南の技・・ ほどてもないがとにかく熱い ヤケドしそうなほど熱い!!
だから、各自が平たい石を探してそこに置いて棒切れでアワビを押さえながら先端部の下にスプーンを入れて起す
起す時に中の汁が飛び散るから慎重に・・・ 慎重に・・・ 起すものの コンガリはサクッと取れるけど
レアは中々しぶとい 但しレアはあまり熱くないから親指で取れるのが最大の利点だけどウロは危険で食べない
だから一旦剥がして食べてからウロ焼きにして食べる人は食べる・・・・
サクサクしててムニュムニュしててそれでいて口の中に広がる独特の磯の風味 歯に伝わる熱が神経に即伝わる
ハァフフ・・ ハァフフ・・・ 全員でハァフフと合唱しなながら食べるアワビの踊り焼き(地獄焼)・・
ほんのり塩風味に海鮮の甘みが ふわぁぁ~っとした瞬間 耳の下の頬の辺りがジーンッと痛くなる・・・

その後 亭主と義弟は二度目の漁に出かけもドルころには婚約者はテントの中で御就寝・・・
私は思っていた・・・・ もしかしたらと

二度目の時はバフンウニ・・・ 都会だと一個5000円の値はつく取れたをこれまた焼きウニで・・・
テントにいる婚約者に義母が伝えに行くものの 熟睡していたらしく起せなかったらしい
昼も近付いてきて そろそろ帰ろうかと言う時に婚約者がおきてきた・・・
船に荷物を積み終わるころだった・・・ カラス君とカモメちゃんたちが食べた後の山済みのウニの殻を突いている
私も義母も義妹も一個あたり必ず一つの実を残していた・・・・
それは自然にも恵みを分け与えると言う田舎ならではの恩返しの一つだからだ・・・
カラス君もカモメちゃんも喧嘩しないで仲良く食べてるのが微笑ましかった。

船に乗って丘から30メートルほどのところで船外機をブウゥーンとスタートさせると波しぶきが顔に当る・・
心地いい潮風が頬を掠める・・・・
船から見える海面は綺麗過ぎるほど何処までも綺麗だった・・・

家の前の浜辺に来るころだった 急に婚約者の彼女が軽い腹痛をうったえ始めた・・・
岸に到着すると急いで船から荷物を降ろして義弟が婚約者を乗せ船を再び走らせた!!
船を持ってきた亭主ではなく義弟が返しに行ったことを亭主に尋ねると

ジャンケンよぉー!! おっほほほほほー!! 奴は必ずチョキを出すんだよ子供のころからー あっははははは
だから持って来るのは 俺で戻しは奴ってことよ!!
戻しの時は疲れはてて辛いからなぁ~♪ あっははははははー!!!
『フラフラと少しよろけて高笑いする亭主』

すると・・・

アハッ♪ キャハッ♪ アハハハハハハハハー♪ キャハハハハハハハハー♪
『何かを思い出したかのように突然大笑いしだした義妹と義母の二人』

だから 言ったのにー ねえぇー!! あの人 人の話し聞いてないんだものぉー♪
『手を叩いて何やら爆笑する義母』

教えてあげたんですか?? ちゃんと・・
『ピンッと来た私が義母に尋ねる』

教えたわよー♪ 3度もねっ!! しかも4度目はクドイみたいなことも言われちゃったし・・・
あっはははははははははー♪ パンパンパンッ!!
『手を叩いて笑う義母』

アタシなんか睨まれちゃったんだからぁー♪
『義母の真横で大笑いする義妹』

何?? 何のことだよー?? おいおい!! 俺にも教えろ!!
『意味が解からずにキョロキョロ義母達を見る亭主』


ははーん!! それじゃー今頃・・・・ ブッ!!
『噴出す亭主』


【解説】

焼きウニはそうでもないですが 生うにの中は様々なバクテリアが混在し否応なく実だけを食べてるつもりでも
内臓も食べてしまいます(ウニの内臓には発ガンを予防する効果が発見されています)
一定以上・・・ 腸の弱い人なら10個くらいで、俺は!! 私は!! とても強いと言う人でもお腹一杯食べたら
一晩 眠れなくなるほど・・ 長い人は二日間 下痢が止まりません。
従って殻付きの生ウニはホドホドにしないととても辛いです
好きな人になるとウニの実ではなく内臓オンリーと言う人も少なくないほど美味と言えば美味でもあります
因みに生ウニで付いた紫色は色素の力が強く殆どの台所洗剤でも何を使っても落ちません
一週間くらいで消えまずか・・・・・



◆◆◆◆◆31番目


何か、ダメになった見たいだなぁ~
『ソファーの真横 開いてる大きな窓の真ん前 床に直座りしてる亭主』

えっ? 何のこと?
『大きな窓の下の草刈に励む私』

ホラッ! こないだ 海に行っただろ! あの時 アイツ(義弟)の婚約者のあの女・・・
実は婚約解消の話ししたかった見たいで・・・
帰りにアイツと船で港に行った時は酷い下痢と腹痛で話せなかったからって
一旦帰宅してから電話で知らせて来たらしいんだよ・・・
しかも婚約指は車ダッシュボードの中に置いたって
『荒縄で小さなタモをつくりながら話す亭主』

・・・・・理由は??
『草刈の手を止めて亭主の方を向く 太陽に背を向ける私』

田舎暮らしはやっぱり嫌で、都会で暮らしたいそうだよ・・・
一生 こんな寂れた街で過ごすのが苦痛なんだと・・
『網を作る手を休めながら溜息混じりの亭主 時折ソファーによりかかる』

・・・・・そう!!
『草を刈り始める私』

しかし・・ アイツも気の毒と言うか何と言うかだな・・
『編んだ網を手でパチパチやって網目を整える亭主』

上手くいかないもんだねぇー 彼(義弟)のこと死ぬほど好きな人(女)もいるのに・・・
『草刈の手を休めて亭主を見る私』

あぁ・・ アイツののことだろ! 棟梁の妹・・・ 
そっかぁ お前も気付いてたのかぁ・・
『一瞬私の方を見てから眩しそうに床を見る亭主』

うん! 彼女が柵作りの時に来てて それを見てた時にそう思った
彼女からも直接聞いたんだけどね・・・
『眩しそうにする亭主を太陽から守るように立って日陰を作る私』

アイツ(妹)は昔からアイツ(弟)のこと好きで好きで死ぬほど好きなのよぉーって顔に書いてたなぁー
ただ、当の本人は全く気付いてねえからどうにもならんし・・・・
教えようと何度も俺なりに試みたが悉く失敗だったよ・・
『ソファーから背を離して床にゴロンと左横になる亭主 私のショーパン脚を右手でスリスリする亭主』

ねぇ!! ズバリ教えてあげたらどうなの??
『脚をスリスリ触る亭主に話す私』

ダメ・・ダメなんよ♪ アイツ(棟梁)に俺から何とかしろっ! って言ったことがあるんだ
アイツ(棟梁)も昔から気付いてるしなぁ~・・・
だけど、それとなーく 言ったら 兄妹見たいに育ってて 今更かよって感じで第一 アイツ(妹)じゃ起たねえって
アイツ(棟梁)に言ったそうだよ! まぁ~ 男同士の話しだからなあ~
だから、本人も多少は意識してる部分はあるはずなんだが・・・
まっ! お前ほど いい女じゃないにしても・・・ グッフフフフフ♪
『途中から嫌らしく笑いながらショーパンの中に指をいれて来た不真面目な亭主』

グッフフフフフ~♪
『嫌らしく笑いながら下着の上から中を触り始める亭主』

キャッ!
『咄嗟に身体を後に下げるとショーパンから指が外れて窓のレールに頭を打った亭主』

痛てぇー! イテテテテテテテッ!
『ゴロンッ! バンッ! 左側の頭を抑えながら指の匂いを嗅ぐ亭主』

ねえっ! 何とかしてあげてっ!!
『倒れた亭主の頭から30センチくらいの所にシャガんだ私』

グッフフフフフ~♪ 
『私の下半身をゴロンとうつ伏せになって覗く亭主』

ねえっ!! 真面目に話してるのよ!!
『10センチ後に下がった私』

だけどなぁ~ アイツじゃ起たねえって言い切ってるとこ見ると 女の扱いじゃねえんだろうし・・・
逆に お前が何とかしてやれねえのか?? 無理か・・・ 放っとけって!! 無理矢理くっ付けても長持ちしないと困るし
それより、なあぁ~♪ パンスト履かないのかよぉ~ん♪ 最近 ずーーっと見てねえしよお~ん♪
『私の目の前で左右にゴロゴロ転がって甘えん坊さんになる亭主』

こんな暑い日にパンストなんて履く人いないでしょう!! オフィース勤めのOLならともかく!!
『スッと立ち上がって亭主から離れて草刈をしだす私』

あっ! 眩しい!!!
『ガタッ ゴトッ トントントントンと日差しから逃げ出す亭主』

ねえっ!! 教えて!! 教えて 教えて!!
『フッと考えが浮かんで突然亭主のところへ走り寄った私』

教えてやってもいいけど条件があるなぁ~♪ グッフフフフフフ~♪
『居間に胡坐をかいて嫌らし笑みを浮かべ私を下から上へと舐めるように見る亭主』

はいはい!! 条件でしょ!! でっ?? 何色のパンスト履けばいいんですかぁー?? お殿様ー♪ うっふふふ~♪
『大窓のレールから内側に10センチ膝を入れて四つん這いになる私』

グツフフフフフフ♪ 解かっているじ゛ゃないかい!! ミニスカートに黒のパンストがいいなぁ~♪
『胡坐座りして両手を少し前に着いて私の顔の真ん前に自分の顔を突き出す亭主』

ちょっとぉー!! こんな暑い日に黒ってことはないでしょー!! ムレちゃうよぉ!!
『困り顔で少し身を引く私』

大丈夫だってー♪ グッフフフフフフ♪ ムレたら俺がキレイにしてやるよぉー♪ グツフフフフフ♪
『舌なめずりしてみせる変態亭主』

ねぇ!! 彼の幸せを望まないの?? 望むんなら馬鹿なこと言ってないで教えなさい!!
『少し怒って見せる私』

うっ! まぁ~ 確かに望んではいるけどよぉ~  でもなぁ~ 
『胡坐座りして私から離れるとそのまま床に仰向けになってグズる亭主』

わかったー! いいよ! 仕方ないもんねっ!! 早く 教えて!! ホレホレホレッ!! 黒のパンスト想像そしぇー音符
『亭主の股間を左手で揉み揉みして上げる私』

うっ!! う~ん・・・ 気持ちいいにゃぁー♪ アイツはなぁ~・・・ うっ!! 気持ちいいにゃあぁー♪ と言う感じかな♪
『ムクムクムクっと大きくなって硬くなる亭主自身』

うんっ! 解かったぁ!! ありがとう♪ じゃぁー私 畑の雑草取りに行ってくるからねぇ~♪ キャッハハハハハ♪
『硬くなった亭主自身を残し裏の畑に駆け出した私』

えぇっ!! おっ! おーい! 戻ってこーーい!! これ・・・ これどうしよう・・・・『亭主』


私は畑仕事を急いで彼女を呼び出した!!
そして亭主には柵のことかなんかで義弟を呼び出して欲しいと時間を少しずらして呼び出してもらった
10時ごろだっただろうか・・・ 彼女が家を訪れた

ねえ! 私のお古って訳じゃないかだけど一度しか来てないスーツあるんだぁー 体系的には多分・・ 合うはず
気に入ってくれるといいんだけど・・ ちょっと着てみてくれないなかー??
私は彼女に本当は一度も着てないスーツを着せてみると寸法取りしたように偶然、ピッタリだった
彼女も凄く喜んでくれ世間話しが進んでいた・・・・
小窓から外を見ると亭主と義弟が柵の辺りに居て話しこんでいたのが見え 私は小窓を開けた・・
すると亭主がこちらを何度か見て合図してくれた・・・

ねえっ! 折角だからストッキングも履いてみなーい♪ ブラウンのストッキングを履かせ 少しお化粧もしてあげた
鏡に映る彼女は気の強そうな学校の教師風に仕上がっていた・・・・ 
亭主と義弟が中に入って来た時、私は彼女を連れだって亭主たちのいる居間へと移動した・・
仕上げのアイテムを持って・・・・
少しばかり白々しいかもしれないと考えたものの 彼女を見る義弟の驚きの表情が全てを打ち消した・・

おっ! お前!! ○○かっ!!?? お・・・ 驚いたぁー!! 何でそんな格好してんだよ??
義弟は見る見る頬を紅く染め固まって行った・・・
私の着れなくなったスーツを彼女にって言う話しをすると義弟はすっかり信じ込んでくれた・・・ 私はホッとした

ねぇ! 立っててもなんだから座らな~い♪
義弟の真ん前に彼女を座らせると、彼女は恥ずかしそうに少し俯いた・・・
彼女は初めてスーツを着たらしかった・・・

ねえねえねえー♪ 中々 いい感じでしょう!! 彼女の顔立ちだとちょっとキツ目のお化粧がグットなのよ~♪
『彼女の左側に座って 楽しそうに真ん前の亭主と義弟に話す私』

あっ・・ マジで驚いた!! 確かにコイツは上段抜きで昔から美人だけど こうも変わるもんなのか!?
『義弟同様に驚く亭主』

ねぇ! スカートがキツくないかどっちか足組してみて?? あっ! それと恥ずかしそうにしないで毅然として見て!!
『左側の彼女に少し強めに言う私』

あっ! はいっ!
『私の声に驚いた彼女は恥ずかしそうに俯いてた顔を上げながら脚組して顔をキリっと引き締めた』

ゲッ!! 凄いいい女・・・・!!
『無意識に出た亭主の一言 彼女のパンスト脚をジーッと見入る情け無い亭主』

カチンコチンに固まって汗ダラダラで口も閉じてしまっている義弟は一言も話せずにひたすら彼女を見入っていた
その瞬間だった!! 私は笑みを浮かべながら彼女に私が昔買ったものの使ってなかったダテ眼鏡をかけた・・

ねぇ!ちょっとこれ掛けさせてねぇー♪ あぁー!! やっぱり似合うよぉ!! 似合い過ぎて怖いくらい!!
『パチパチパチパチパチ一人はしゃぐ私』

うわぁ!!
『義弟が一言驚きの第一声!!』

どうしちゃったのぉぅ~♪ なんか 変だよぉぅ!! 
『義弟に声を掛けた私』

さてと!! ねぇー ちょっと暑いけど 外、歩いてみよっか!!
ちゃんと着たけど歩けるかが問題だもんねぇー!!
『亭主に運苦して合図を送り、私のデザインサンダルを貸してあげ彼女と外へ出た私』

彼女の耳元でゴニョゴニョ言った私の横で、彼女がキリッとした顔つきでキツイ物腰で義弟に・・・

ねぇ! アナタも一緒に来ない!!・・・
『眼鏡を上げるフリして義弟に言う彼女』

はっ! はいっ!! 
『顔も身体も硬直して少し震えながらギコチなく立ち上がった義弟』


私たち4人は浜辺の手前の防波堤のところに・・・  私と亭主は浜辺に降り彼女達二人を見守った
離れる際に彼女にずっと毅然としてることっ!! いい!!絶対に笑わないこと!! 強く耳打ちした私だった!!
彼女は趣旨を感じてくれたのかも知れないことに期待した私だった。

浜辺に降りて亭主と体育座りして後をみないフリして海を見つめていると・・・
一羽のカラス君が海から着て後へ飛んだ・・・・
一瞬 私たち二人が後を振り返った瞬間だった!!!

彼女と義弟は口付けを交わしていた・・・・

そう、亭主曰く、義弟は究極の女教師フェチでしかも眼鏡フェチ キツめの顔に眼鏡とスーツ姿だけで昇天するらしい
但し、笑みを見せたらお終いらしく何処までもキツイ感じの女王様である必要がらしかった
確かに、婚約解消してきた彼女も口数少なく殆ど笑わないタイプだつた気がする。

そろそろいいころと思って浜辺から亭主と二人で上に上がると二人は防波堤に寄りかかって山を見ては
楽しげに話していた・・・・ 彼女以外は・・・
私たちに気がついた義弟が近付くと、突然 私の前で一礼して

一言・・・ 俺達結婚することにしたから!!

いっやぁー!! 義姉さんにはやられたよぉー♪ 兄貴だろ!! 義姉さんに話したのは!!!
でも、俺のこと愛してくれてたってのは初耳だったが 俺好みの女が目の前に居たなんちゅーのは灯台下暗し♪
『顔を両手で隠したり見せたりして全身で照れ笑いする義弟』

おいおい!! 彼女がお前を愛してたってのは お前以外ならこの街の連中なら全員知ってたぞ!!
だから、あれだけの美人なのに誰ーーれも 言い寄らなかっただろうがぁー!!!
『真顔で義弟に説明する亭主は心から微笑んでいた』

お義姉さん♪ もう呼んでもいいよねぇ~♪
『両手を後に組んで脚をクロス立ちして私に近付いた彼女』

いいわよぉ~♪ アナタが妹なら大歓迎よ!!
『彼女の肩に手を上げて喜ぶ私』

こうして彼女の長年の夢は現実の物となって目出度く義弟と婚約・・・ 
今までコンタクトにしていた彼女はキツメの眼鏡に架け替え作業服からスーツ姿で事務に専念
彼女は義弟に過去を話したものの義弟は暖かく彼女を生涯愛することを誓ったとか・・・

でも、あの後 彼女が遊びにくるのはいいんだけど・・・ 義弟とのプレイの話しは聞きたくなかったんだよねー
あの、爽やかなイメージの義弟が女教師プレイでハイヒールに踏まれて喘ぎ声だすなんて・・・
もちろん、私はあの後 ちゃんと黒いパンストとミニスカートで亭主と二人暑くて死にそうなのを耐えてデート
家に帰ったときは ムレムレ状態・・・・ きくっうぅー!! と歓喜しながら亭主に味見された
浜辺のカラス君もカモメちゃんも 心の中が解かったのか彼女を認めてくれたようだった

結婚したら我が家の隣人になることも決まったんだけど・・・・
何か、義母や義妹までがこっちに住みたいような話にもなってて・・・・


◆◆◆◆◆32番目


亭主と義弟の二人が家の左奥30メートルくらいのところで測量している・・・
義弟が器械を覗き亭主がスタッフと言う目盛りのついたクレーンのブームの様なものを持って回っている
調度、この家の左側にある廃屋や大風呂を真ん中にする格好かな・・
どうやら結婚する前に私たち同様に家を立てて住む計画になったらしく、双方の親の同意も取り付けたらしい
測量する二人を浜辺を背に廃屋の前の積み上げられたブロックの上に腰掛けて見守るハーフパンツ姿の彼女
長く後で束ねていた髪の毛もショートにし眼鏡がとても似合っているのが印象的だ・・・
亭主の実家の義母と義妹たちも こっちに来たいと言うものの義妹が高校を卒業するまでは居るらしい・・

亭主と義弟を防波堤からジッと見ているカラス君にカモメちゃんの一列20羽くらい
微動だにずにジーッと見ている・・・ 時折二人と鳥たちの中間の彼女が足組したりすると 個々にアクションする
鳥達の興味はどうやら二人ではなく彼女にあるようだ

私はショーパン姿のままバケツを持って運動靴を履いて浜辺と降りた 鳥たちの朝御飯の時間だった
浜辺に来ると鳥たちが気がついたのか一斉に羽音を立ててこっちに舞い降りた・・・
いつものように砂地に置いた手拭とタオルを取り囲むようにカラス君とカモメちゃんたちが輪を描いて座り込む
そんな様子を見たのか 小走りで浜辺に降りて来た彼女・・・
ジャブジャブと波打ち際から海に入る私を追うように運動靴のまま入って来た・・・
後から着いてくる彼女に一言・・ 後を振り向かないでねっ!! 絶対に!!

彼女は無言のまま私に着いて来る

いつものように膝くらいまで来たところが私の魚場 横に並ぶ彼女に石の下の磯カニを取ることと
転がした石は元に戻し次の時に転がしやすいように石と海底の中間に小さい石を挟むことを教えた
石をゴロンと引返すと海面からウジャウジャうごめく磯カニが見えた瞬間 手際よくパッパッとカニを捕まえる私
かき回すだけかき回して濁らせてしまう彼女・・・

ゴメン! 濁るからさぁ! 手出ししないで欲しいんだわ!!
『私は少しムッとしていた 後で待つ鳥たちの視線を感じるからだった』

あっ! ご・・ ゴメンなさい・・・
『私に言われて手を引っ込めて少し離れる彼女』

後の子(鳥)たちがお腹空かせて待ってるから・・ ハハッ・・ 取敢えずやることやんないとねっ♪
『ムッとしたことを悟られた知り取り繕う私』

ねっ! それよりこの袋にさぁー 真螺(マツブ)獲ってくれないかなぁー♪
あの子たちの好物だから♪
『ボーっと起ちつくす彼女に螺拾いを頼むことにした私』

あっ! ハイッ!! 
『嬉しそうに腰を屈めて螺を拾い始める彼女』

磯カニも満タンに獲れ石も元に戻してさて戻ろうとすると彼女が居ない・・・
辺りを探すとドンドン沖の方へと下を見ながら進む彼女がいた
『浜育ちなのにあんなとこまで行くのかよ~・・ 都会の人じゃあるまいし!・・・私の心』

やるっ! やるわっ! あそこは海苔だらけで・・・ 必ずやる・・・ 下手に声掛けないほうがいいかも・・
私は 彼女に声を掛けずにそっと鳥たちが待つ浜辺へと足を運んだ・・・

ギヤァー!! バッシャーン!! バシャバシャバシャ・・・  後から音が聞こえた・・・ やったんだわ!!
私はそう思いながら振り向くとズブ濡れになって立っている彼女が居た
手を振って手招きする私に元気なく、小さく手をふる彼女だった
私もあそこで同じ目に遭ったから知ってはいたが下手に声掛けると振り向き様に転ぶのは危険だと思った

私が浜辺に戻ると鳥達が一斉に波打ち際に集まって来て遅めの朝御飯を食べ始めた・・
後からピチャピチャ ジャブジャブと切ない音を出して近付く彼女・・
顔は青ざめ頭までスッポリと海に嵌ったらしい・・・

うふっ♪ うふふふふふふ~♪
『彼女の顔を見るなり突然笑い出してしまった私』

そんな私を見て 無言で一人固まる彼女が差し出した一粒だけ入った袋を見て大笑いしてしまった私
あっははははははは~♪ パンッ! パチパチパチパチパチ~♪
『思わず拍手の私』

酷~い・・ 笑うなんてー・・
『自分の姿を見て悲しげに切なげに口元をへの字にする彼女』

ホラホラ! 悲しんでる場合じゃないぞ!! 濡れ序にこの子たちにアナタが獲ってきたもの食べさせないと!!
もう一度行っておいで! でないと浜辺デビュー出来ないぞ!!
『口をへの字にする彼女に少し強い口調で語りかけた私』

無言でクルッと反転するとジャブジャブと音を立てて沖の方に歩き出す彼女に
10分で戻らないと鳥たちの食事終っちゃうからねぇ~!! そう伝えると 袋を持った手を上に上げた・・
ジャアァァー 袋から零れた海水が頭に掛かった彼女・・・

ジャブッ ジャッブ ジャブッ 音を立てて戻って来た彼女の差し出した袋は真螺で満タンになっていた

ホラホラ♪ こっちに来て こうやって石と石の間に挟んで割って カラス君やカモメちゃんに上げないと♪
『波うち際から少し離れて実際にやってみせる私』

もおぅ! やだー!! お義姉さんがやってよ!! もぅ! 知らない!! 
『満タンの袋を私に側に投げつけた彼女』

そう!! じゃぁー勝手になさい!! 全く!! 浜育ちなら少しは知ってるかと思ったらとんだ都会っ子だったわ!!
おいで~♪ さあー おいでー みんなー♪
『フテ腐れる彼女から離れた小砂利の場所に移り袋を持って鳥達を呼び集める私』

ガガギギグゲゲガガ・・・ ハフハフハァー
『カラス君やカモメちゃんが私の周りに群がっては一定の距離を保っている』

石でバシッと真螺を割っては側の鳥達にポンポンッと投げてやると一斉に食べ始めた・・・

さぁ!どうするの!! そんなとこに居られちゃ 鳥たちに迷惑だからどいてくれない!!
『心を鬼にして起ちつくす彼女に語りかけた私』

暫くジッとしてから無言のまま 私の真横に座って一緒に真螺を割っては鳥たちにポンポンッと投げはじめた
美味しそうに食べる鳥達を見ては少しずつ笑みを取り戻し 笑い声まで出して鳥達に囲まれた彼女

私はそんな彼女から離れ一人波打ち際へ 沖の方へ歩き出してから深みへとズボッ!!
バシャバシャバシャ!!  スーッと海から出て彼女の元へ・・
ビータラ ビータラ ビタビタヒダ・・ 私の身体から落ちる海水の音・・・ ホラ!! これで一緒でしょ!! 

唖然として私を見上げる彼女の横で真螺を割っては鳥達に食べさせた私だった・・・

アナタにだけ辛い思いはさせないからねっ!
『私がそう言うと彼女は黙って私の左側から肩を抱いて引き寄せた』

ブラボーーウ!!!! ブラボーウ!! ブラボーウ!!! 感動したー!! 突然の後から大声が・・・・
ドキッとして後を二人で振り向くと義弟がなにやら一人で感動したと叫んでいた
両手で万歳して何度も一人で繰り返していた
そして 義弟の後から亭主が近付くと 義弟は右肘たてて男泣きに泣いている様子が見えた
亭主は義弟の肩に手をかけると家の方にと消えて行った・・・

それを見て拍手して大笑いした私と彼女だった


◆◆◆◆◆33番目


最近亭主の様子が何かおかしい・・・
仕事から帰っても上の空 しかも女性ものの化粧品の匂いがしている 背広の襟のところに私とは違う長い髪の毛
本人は気付いてないみたいだれど 都会の通勤電車で揺られて帰るなら解かるけど こんな田舎のしかも車・・・・
昨日もその前も立て続けに・・・ 浮気するような人じゃないけど何か心配 帰宅時間もこの数日間は11時
仕事で遅くなってるだけだとは思うけど口数も少ないし・・・

今朝も口数少ないまま仕事に出かけたけど何か心配・・・

裏の畑に水を撒き草刈終えて玄関先のブロック重ねて板を渡しただけのベンチで小休止
ボーッと右側の奥を見ていると大型トラックが物凄い音を起てて走っている
港からの輸送トラック・・・
毎日朝方はトラックのラッシュ時間 殆どが地元の人で亭主の幼馴染や後輩や先輩たちで通るたびにクラクション
私も大きく手を振って答えるものの マンネリ気味で少々 嫌気が差している・・・・
気が着かないフリしてると私が手を振るまで低速で徐行するから手に負えない
輸送トラックの次に来る集団は隣町へ直接 魚を売りに行く漁師の人達の小型のトラック 次は魚を売って戻る人
朝から晩まで知った顔が通る国道 ひのくせ9時から5時くらいまでは殆ど誰も通らない
通るのは巡回のお巡りさんと郵便局と密漁巡回車 ポツポツ通るのは町役場や水道局に営林署
都会の人は週末以外は殆ど通らない週に数回通るのは義弟の勤める工務店のトラックや酒屋さんに肉屋さん
全員が亭主関係筋 クラクションを鳴らして行くから全部対応している 挨拶が私の仕事
たまに こんなとこにポツンと居て心細くないかと聞かれるものの何となくここは大丈夫みたいな気はしている
私が一人で居ることは街中が知ってるから、偶にテレビドラマでレイプシーンがあると戸締りしてしまうけど
直ぐに忘れて玄関も窓も開けっぱなしになってしまう・・・
知らない人が浜辺の入り口に車を止めたりすると途端にカラス君やカモメちゃん達が大騒ぎして知らせてくれる
殆どが景色を楽しむ家族連ればかりだけど偶に男一人ってのが居てとても怖かったけど 今はバリケードで
車も止められないから安心してはいるけど やっぱり少しは怖いと思う だから戸締りとかしてしまうと
国道を通るいつもの顔ぶれが何かあったんじゃないかと必ず尋ねてきてはホッと安心 お茶を飲んで帰る
だから麦茶は常に冷蔵庫を埋め尽くしているし煎茶も買い込んでいる・・・・
亭主はドンドン出してやれって言うけど年中誰かに見張られてるようで少し窮屈だ・・・
トイレは汲み取り式 街の方は水洗になってるけどここまでは来ていない
汲み取りと言っても中は水洗で外の大きな貯水タンクに水が入っていて使う度に水が流れ 流れた汚物は
家から10メートルくらい離れた地面の中のタンクに流れる仕組みの田舎専用の水洗トイレ
中にガスが溜まらない様に家の屋根よりも高いエアー抜きの直径30センチのパイプが聳え立ち
それを金具と鉄骨で支えているからパッと見には何かの塔のようにも見える
梯子がついていて津波や災害の時には上に登る仕組みだけど10メートル以上もあって私には怖い高さだ
亭主が天辺に床と手摺を着けてやるからと義弟と二人で円い踊り場と手摺を着けてくれたけど
真っ直ぐ上に直立する梯子が怖くて昇れず半分で何度も降りて来たことも・・・
せめて、途中に一段落する場所があればと話したものの 津波の時に負荷が掛かって危険だと言われた
昇れたら見晴らしいいんだろうなぁ~ 毎日毎日 見る度に思う 悩ましい私の塔 でも臭いんだろうなぁ~
以前は家の左側の廃屋の前にもここより大きな塔が立ってたらしいけど それはトイレ用じゃなくて
海を見るための物だったらしい 3メートルおきに踊り場と手摺のある木で出来た階段式のもので
いっつもその上で潮の流れや空の様子を誰と無く見ていたらしかった。
それも朽ち果てて危ないからと壊したらしく偶に亭主と義弟が懐かしそうに語っていたのを聞いた

あれっ! どうしたんだろう??
『義弟の彼女の○○ちゃんの車がこっちに向かって来た』



◆◆◆◆◆34番目


大変!! 大変よぉー!! 
『駐車場に車を止めると勢い良くドアを開けたままこちらに向かって来るスーツ姿 義弟の彼女』

どおーしたのぉー 慌てちゃってぇー♪
『家の左側の廃屋のところに居る私の前で少し屈んで深呼吸する彼女』

はぁはぁはぁ お義姉さん!! はぁはぁはぁ・・ はああぁぁぁー!!!
『何度も深呼吸を重ねる彼女』

落着いたっ??
『積重なるブロックに座る私』

お義兄さん!! お義兄さんがっ!! 昨日の夜の10時ごろに女の人と車の中で抱き合ってるのを見たって!!
残業で遅くなって軽トラックで帰る途中のうちの大工が見たんでって!!
女の人の顔は見えなかったけど確かに お義兄さんの車で本人だったって!!
お義姉さーん!! どおぅーしよう!!
取敢えず彼(義弟)には黙っててって口止めはしといたけど・・・
『ブロックに腰掛ける私の真ん前で身振り手振りを入れて慌て困り顔する彼女』

・・・・・・・・・・・無言の私

でねっ! 実はその先にはまだあってぇー! 前の夜もおんなじ場所で別の職人たちも見たらしいのよぉ!!
今朝 彼(義弟)が出社する前だったから良かったんだけど・・・  ねえぇー!! どうしよおぅー!!
『身振り手振りを繰り返しながら私の両肩に手を添えて語る彼女』

大丈夫だと思うから心配しないで!! 彼も営業マンの端くれよ いろんな人といろんな場所で・・・
それに、あの人も普段と変わらないし・・ ホラッ!! 浮気してると変わるって言うじゃなーい♪
それより その話し・・ 無理に隠さないで彼(義弟)にも聞かせた方がいいよ♪
でないとかえって妙な具合になるから従業員さんたちには口止め解除したほうがいいわよ♪
『私の両肩に掛かる彼女の両手を掴んで両手を握り締めた彼女の目を見る私』

それより、スリップの裾がスカートから出てるから直しなさい~・・・ うっふふふふふ~♪
『スカートから出る白いスリップの裾を指差して微笑む私』

あぁー!! ホントだぁー!! オバサン見たーい!! キャッハハハハハハ♪
『ブラウスのボタンを外して中のスリップを引き上げてスカートに手をかけ腰を回して直す彼女』

じゃぁ アタシ 戻るから・・ 元気出して!! ごめんなさい つまんないこと言いに来て・・・ あはっ♪
『私に言うとクルッと回って車へと向かった彼女』

ちょっ! ちょっと待ちなさーい・・・ ファスナー降りてたわよ♪ 
『数メートル追い駆けて彼女のお尻にタッチ!! ホラっ! 降りてたファスナーを引き上げた私』

あはっ! やーだぁー♪ ありがとう♪
『頬を紅く染めて照れ笑いした彼女は車で戻って行った』


でも・・・ 亭主がそんなこと・・・ 彼女には、あぁ言ったものの 実のところ少し不安だった・・
長い髪の毛 高級そうな化粧品の匂い・・・・
『車の中で抱き合う亭主と謎の女性を嫌々ながらも想像してしまう私』

そう言えば、二週間に一度の亭主とのプレイも先週は疲れてるからって無しだったし 指一本触れず仕舞い
食事も最近は帰宅しても食べて来たの一言・・・・
今朝も何処か遠くを見てたような気も・・・
信じてるけど・・ 何だろう・・ どっちつかずの妙な気分・・・ 
直接亭主に聞いて もし本当だったら!! 別れが早くなる・・ でも黙ってたら少しでも長く一緒に居られる
でも、浮気してる人と一緒の部屋で寝ることなんか出来ない・・・
でも、してないかも知れない・・・ 営業職だものいろんな人と会うのは当たり前!! そうよ!! 営業だもん!!
でも、違ってたら・・・ 信じよう!! 信じるしか私には出来ないもの!! 信じてればいいだけよ!!
もし浮気だったら別れればいいだけのことよっ!! よし!! 元気が少しずつ出て来たぞおー!!

私は体育座りで浜辺にいた・・・
浜に降りていつもの場所に腰を降ろしていた・・・
何故か寂しい気分だった
カラス君やカモメちゃんが身体中に纏わりついてることも気付かないほど・・・ 身体が重くて気が付いた
頭の上にはカラス君が一羽止まっていた・・・ 両肩にも左右一羽ずつ 背中にも数羽が・・
心配そうに私の周りに所狭しと鳥たちが集まって犇き座っている・・・ 無言の鳥達
両膝に顎を乗せ両手で両足を引き寄せる・・・
鳥たちが隙間に押し寄せる・・・   動けなくなった・・・  困った・・・・
重たい・・・ ジワジワと来る重みが辛い・・・ おセンチな気分も台無しになった・・・ 重い・・・
もう・・ もうダメだ!! もおぅ!! もおぅ!! もおぉーダメだー!!
うわあぁぁーーーーー!!!
『突然大声を出して両手を万歳した瞬間 鳥たちは驚いて逃げたと思った私』

重ーーい!! 一羽として逃げずにそのまま私に乗っている・・ 慣れたんだろうか・・・ 学習したと言うことか・・
私は立ち上がった!! 纏わり付いて離れない鳥達をそのままにして全身に力を込めて立ち上がった!!
頭の一羽がバランスを崩したものの頑張って止まっている でも誰も爪は立てていないで頑張ってる
私は鳥たちが身体に止まった状態で立ち上がって歩き出した!! 少し前側に腰を屈めて・・・
目の前のバケツに手を掛けた瞬間!!! スッと身体が軽くなった!!
一斉に私から離れた!! 振り返れば私が座ってた場所を中心に扇状に座り直した無言の鳥達・・・・・

バケツを持って海水に入ると期待感で一杯の鳥たちがジーッと私を見ていた・・・
私は沖へと振り返ることなく歩き出した・・・

磯カニを山ほど獲ってくると鳥達は一斉に班を編成 カラス君もカモメちゃんも種類別じゃなく混ぜこぜ状態
4つか5つの班編成になって夢中で食べている・・・
元の場所に座った私はゴロンと左側に身体を倒した そこへ一羽のカラス君がヒョコヒョコヒョコと近寄って来る
私の顔から50センチくらい海側のところに埋まったカラス君・・・・
どうしのぉ 食べないのぉ??
『真横になって海の方向を見ている私の視界にいるカラス君に話しかけた私』

ジーッと埋まって私を見てるカラス君・・・・

心配しなくても大丈夫だからぁー ご飯食べといで~♪
『カラス君に言葉を投げかける私』

カラス君はパチッと瞬きをすると、スッと立ち上がってヒョコヒョコヒョコとみんなのところへ戻って行った・・・
鳥たちにも 私の心の動揺が伝わっている そんな気がして波の音に聞き入っていると
上(国道)の方で車の止まる音がした・・・ バサッ!! 何かを捨てたような音がした瞬間 車は急発進して去った
何だろうと思って食事する鳥達の場から離れて上に登ると なにかのダンボール箱が・・・
中を覗いて見ると 猫の赤ちゃんが一匹入っていた・・・
ミャァーミャァーと可愛い声で鳴いている・・・ 目は見えるようだった 真っ白なちっちゃいネコの子供かな・・??
捨てられたんだねぇー 可愛そうに・・・ ミャァーミャァーミャァー・・・
どうしよう!! 確か亭主の話しだとカラス君たちとは不仲だと聞いたこともあるし・・・ 困ったなぁ~・・
ネコの赤ちゃんを抱っこして考えてから、浜へと降りて行った・・・

ねぇー みんなー 聞いてー!! ネコの赤ちゃんを抱いてさっきの場所に座った私
『私の超えに一斉に振り向くカラス君とカモメちゃんたち』

今ねぇー この子(ネコ)が捨てられたらしいんだけどさぁー! みんな 仲良く出来るかなぁー??
『体育座りして抱っこしてた子猫をこっちを見た鳥たちに抱え上げて見せた私』

ジーッと子猫を見上げる鳥達・・・・『カガギギグレ゛レ゛ガガギギと何やら相談中のカラス君たち』

ハハハアァァハァハァハァーとカモメちゃんたちが私にそれぞれに鳴いて私をみつめた・・・

ねぇー カラス君たちはどおぅー?? 
『ジーッと子猫を見つめるカラス君たち』

私はそっと自分の足元から20センチのところに子猫を置いた・・・・
タッタタタタタタと一斉にカラス君たちが向かってきて子猫を取り囲んだ!! えっ!! まさかっ!! 緊張が走った!!
カァー! カァー!! カァーー!! 取り囲んだカラス君たちが首を左右に振って考えて居た!
各々(おのおの)が首を左右に振っては一鳴きして考えていた・・・
ねぇー 仲良く出来るかなぁー?? いじめたりしないかなー?? 私の超えに反応して一斉に私を振り向く・・
ガガギギグゲゲゲ・・・ 子猫を取り囲んでた一羽のカラスが食事中のカモメちゃんのところから
磯カニを一匹持って来てヒョンと子猫の前に置き 磯カニを細かくして くちばしでヒョイッと子猫の口の前に飛ばした
すると・・・ 目の前に置かれた細かい磯カニをペロリと一舐めした子猫をみると
カラス君たちはタッタタタタタと元の場所に戻って行った!!
ねぇー 仲良く出来るのぉー♪
『カラス君たちに聞いた私』

カラス君たちは一斉に私を見てから、一羽のリーダーが少し前に出て私を見て一鳴き・・・ カアァー!!

良かったぁ~♪ 良かったねぇ~♪ みんながいいって言って暮れたよぉ~♪
抱き上げて子猫に語りかけた私だった・・・・
みんなが賛成してくれたものの、ただ一人だけの反対派はピーヒョロヒョロヒョローと高い場所から下を見ていた

私は左側に寝転んで顔の側に子猫を置くと食事を終了した鳥達・・ カラス君たちが私の顔の前の子猫を取り囲む
ジーッと子猫の様子を覗うカラス君たち・・・・
食べちゃダメだからね!! 少し声を強めると パッと瞬時に後に下がったカラス君たち・・・

うっふふふふふ~♪

私が微笑むとカラス君たちは再び珍しそうに取り囲んで子猫を見ていた・・・

寝転がる私にはカラス君たちの行動が何となく解った気がした・・・

私の真上をクルクル円を描いて飛ぶトンビにカラス君たちは子猫が見えないようにしていたと思った

こうして、真っ白い子猫は浜の一員として認められた・・・


◆◆◆◆◆35番目


ドンドン増えて行く浜辺の鳥達 最初の頃は10羽前後だったのに最近は遠くの方からも飛んできてはそのまま
住み着いているような気がする・・・ 私が浜辺に降りると家の前の壊れた防波堤のところ以外 あちらこちらから
一斉に飛んできては浜辺を黒くそして白く染めて行く 通りかかった大型トラックの人が妖怪漫画の主人公だと
私をからかったけど 確かに異様なムードが立ちこめているかも知れない・・・
バケツは子供用から中型へそして今は大型のバケツに変わっていて 毎日毎日疲労感でいっぱいになる
私が笑みに入る頃は浜辺は羽音一つ立てずに強烈な視線を背中に感じる
捨てられた子猫は最初からここに居るリーダーのカラス君数羽が真ん中で面倒を見ててくれるから安心だけど
飼育員・・・・ 最近の私だろか
大型のバケツに山盛りに獲ってた磯カニも最近は数が減ってる気がするし 真螺もパラパラ程度に減ってしまった
量が少ないと奪い合いが始まりリーダーたちも統制が取れずにてんてこまいしているし
かと言って 私が出てこないと、いつまでもずーっと防波堤から我が家に熱い視線が注ぎ込まれる

みゃぁー みゃぁー と鳴いては波打ち際に行きたがる白い子猫・・ 頭が重いのか時折 前にペチョッと倒れる
前後の足捌きが上手くいかないらしい・・・
海は危険とばかりに子猫と波との真ん中に列を作って子猫を波から守ってくれているカラス君たち・・・
微笑ましいカラス達の行動・・・・
左側にゴロンと横になって寝そべる私の身体の上に数羽のカラス達がつめも立てずに整列して止まってる
回りはカモメちゃん達が扇状に取り囲んでいる いつものこと
朝御飯が終ると この浜の鳥達以外は何処かへ姿をけしてしまうから 今が浜の住人たちとの一時(ひととき)

ねぇー みんな聞いてぇー! 身体の上に乗ってるカラス君や周りのカモメちゃんたちに話しだす私
『一斉に私を振り向く周りの扇状のカモメちゃん 私の上に乗ってるカラス君も 私の顔の前にスッと降りる』

ドンドン 他からみんなの仲間が来るからさぁー 磯カニも真螺も減ってしまって ドンドン居なくなってるんだぁ~
このまま行くとさぁ~ 暫く食べ物なくなっちゃうよぉ~
『数羽のカラス君たちが私の顔のの前50センチくらいの所に真横に整列して瞬きを繰り返す』

どうしよぅ~??
『困り顔をカラス君たちに見せる私』

目の前のカラス君の一人が私の体の上に乗ってカァーと鳴いた
暫くするとバサバサバサッと羽音がして何処からか一羽のカラスが飛んできて私の右肩に降りて来た・・

ガガギギガゴガゴガガギギと何やら私の体の上で話すように二羽のカラス君が鳴く・・・
『私の体の上辺りを見て聞き入る目の前のカラス君たち』

身体の上の鳴き声を聞きつけたのか波打ち際から子猫を私の方に追い詰めるように連れ帰る数羽のカラス君たち
子猫が私の顔の鼻先まで来ると真横に整列して 私の上の二羽のカラス君の会話に聞き入るカラス君たち
会話が終るとスッとカラス君たちは何処かへ飛び去って行った・・・
浜辺に残された私と白い子猫・・・ 子猫は私の鼻先でヤドカリの抜け出た殻にネコパンチを試みる・・
沖の方で漁をする白い船 水平線はグレー 眩しいばかりの青い空 左側の岩場の天辺にいる数羽のカモメの
ところへと 私の周りのカモメちゃんが飛んで行った・・・ 子猫は腹這いになって殻を両手で挟むと噛み始め
身体を左右に捻ったり ゴロンと仰向けになったり子猫ぶりを私に見せ付ける・・・ 可愛い
ポカポカしていい気持ちいい 子猫を見てると眠くなりそうな心地良さ・・
右側の方からバイクのような機械音が微かに聞こえた 何だろうって起き上がって右側の岬の方を見る
一艘の磯船が波打ち際から10メートルくらいのところをゆっくりと船外機で白波を立てて向かって来ていた
船の先端部には赤い旗が風に靡いている・・・・ ドンドン私のいる浜辺に近付いてくる
磯船は私の居る浜辺の手前の深みのところで止まった・・・誰だろう?
見ていると 船の後ろの船外機を操作するベンチのところから私に手を振りだした・・・
船は惰性でこちらにやっくりと向かって来る・・・ 見覚えの無い男性だった
男は船から降りると船のロープを掴んで波打ち際へと歩いて来た まるで馬を引く西部劇のガンマンのように・・
船のロープを少し大きめの底岩から出っ張りに軽く結んだ・・・・

【底岩】
砂の下に隠れている大きな岩のことで冬の荒い波の時以外姿を表さない岩盤のこと

初めまして♪ ○○さんの奥さんでしょう♪ 僕は○○商店の息子で○○と言います
今 大学が休みで帰省してたんだけど こっちの方に住んでる人がいるって聞いてやって来たんですよ♪
『男は笑みを浮かべて私から50センチくらい離れた右側に座った』

変・・・ ○○商店の船の屋号は△△なのに、あの船の屋号は確か・・・(私の心)

でも驚いたなぁー♪ こんな所にこんな美人が住んでるなんて♪ あはははははは♪
友達になってくれませんか!! 僕の上の兄貴も旦那さんとは同級生なんですよ♪
『右川から私を見てニコニコ話し始める男』

違う!! ○○商店には亭主の同級生は居ないはず・・・(私の心)

だけどぉー こんなところに居て寂しくないですかぁー 僕なんかだと怖くてとてもとても・・ あっはははははは♪
『話しながら私の体をチラチラ見る男』

子猫ですかぁー♪ 可愛いですねぇー♪ ちょっと触ってもいいですかぁー♪
『右側から体を横にして左手を私の足元について忍び寄る男』

咄嗟に私は足を引っ込めて男から離れようとした・・・

何で逃げるんだよ!! 同じ街の人間だぜ!! おいっ!! 逃げることはねえだろう!!
『男は突然右側から私を大きな声で怒鳴った』

いえ 別に逃げた訳じゃぁー それより 私 もう帰らないと・・・

何い!! 帰るたってどうら一人で居るんだろうがぁ!! 旦那が戻るまで俺が側に居てやるよー!!
さあ!! こっちへ来い!! 可愛がってやるよ!!
『男は私の右肘をガッシリと掴むと自分の方へと引き寄せた』

キャァー!! イヤッ!! な・・ 何するんですかー!! ちょっとぉー 離して!! 離してー!!

可愛いなぁー♪ 俺はアンタみたいな少し気の強い女が大好物なんだよぉー イッヒヒヒヒヒ♪
さぁー 来い 俺の足の上に乗れ!! 後ろから可愛がってやるよー イッヒヒヒヒヒ♪
『私を胡坐をかいた上に引きずりこもうとする男』

ちょっとぉー フザケないでー!! ヤーダァー!! 離して!! 離してー!!

ウッヒヒヒ 可愛いなぁー イッヒヒヒヒヒ♪
『男は自分から私の後ろに座って私の胸に手をかけた』

イヤァァァァーーーーーー!!! 私の悲鳴が浜辺に響いた!!

ビュゥゥーン バサバサバサッ!! 突然空から黒い物が凄いスピードで男を襲って空へと消えたかと思うと
突然、空は真っ暗になった!!
怯んだ男の側から子猫を拾い上げ咄嗟に数メートル 離れ空を見上げるととてつもなく大きな真っ黒な何かが!!
次々 空から急降下して男を襲っていたのはカラス君たちだった!!
ビュゥーン ビュゥーンと何度も何度も羽音を立てて男に遅いかかるカラス君たち・・・ 何百と言うカラスの群れが
空を真っ黒に染めていた・・・
男は凄まじいカラス君達の攻撃に絶叫していた・・・ 怖くなった私は子猫を抱いて家へと向かった
浜辺の上に来た時に見た光景はまるで妖怪漫画の、まさにソレだった・・・
数百はいるカラス君たちは上空で羽音を立ててカアー カアーとけたたましく鳴き声を上げ男に遅いかかった
男は纏わり付くカラス君で真っ黒に膨れあがって殆ど見えない状態で暴れてもがいていた・・・

もう! もう止めてー!!! カラス君たちに叫ぶと カラス君たちは男から次々に離れて周囲を取り囲むように
宙に羽ばたいて浮いていた・・・
男は自分に何が起こったのか解っていないように両手で頭を抑え立っていた・・・
私は咄嗟に浜辺に降りて 身体中が血だらけで起ちつくす 男に叫んだ!!

もう!! もう!! ここへは来ないでちょうだい!! 
『拳骨を握り締め両手を腰の辺りに少し開いて顔を男に突き出していた』

羽音がバサッ バサッと後ろから聞こえ振り返ると私の後ろや左右 真上に数百のカラス達がとんでいた・・
それを取り囲むように数百のカモメちゃんたちが飛んでいた・・・

男は私を見るや否や ば・・ ば・・・  化け物だあぁーーー!! 叫びながら磯船を押し付けて船をを出した
一部のカラス君たちの群れが男の船を威嚇しながら追い詰めるように飛んでいた・・・・

『私の頭の上には一羽のカラス君が乗っていた』

男が乗ってきた磯船の屋号は○○商店ではなく 隣町の屋号だった・・・
恐らく私が女だから何も知らないとでも思ったんだろうか・・・ 船のナンバーで何処の港かが誰でも解るのに


私は翌日から魚場を替え 家の真ん前の浜辺から右側に左側へと移動しては大きなバケツを持ち歩いた
私が歩くと羽音が嫌いな私のためか 数百のカラス君と数百のカモメちゃんが後ろからヒョコヒョコと着いてくる
そして私は頑張って大きなバケツを持って彼らの朝御飯を用意する日が続いてる
私の頭の上には常に一羽のカラス君が乗っていて歩くのが遅い子猫にも護衛が着いて一番後ろから着いて来る
既に魚場は20箇所以上に増えたものの レイプされかかったことを考えればと自分に言い聞かせている

でも、亭主の帰りの遅さは前と変わってはいないことが心に引っ掛かっていた



◆◆◆◆◆36番目


久し振りに来た街のスーパーの隣りの公園のベンチで女子校生たちが掲示板について真剣に話し合っている
聞きたくは無かったけど、普段 海を相手にしてる私にとっては新鮮な話しに思えた。
掲示板かぁ~・・・ 言葉遊びなんだよねぇ 結局・・

あれっ?? ○○ちゃんじゃなーい?? どうしたのぉーこんなとこでー
『横から声を掛けられ振り向くと義母だった』

買物来たんだけど 何か公園って久し振りだから新鮮なの!
『右側に立ってる義母を下から見上げる私』

そおぅねぇ~ 確かにあそこどゃ 海と山しかないからねぇ~ あっははは~♪
『私の左側に来て座る義母』

ところで、どう?? 向うでの生活はもう慣れたっ??
『左側から私を見つめる義母』

えぇ・・まぁ・・ 結構楽しいですよぉ 街にない物ばかり 毎日海を眺めてるんですけどねぇ
『両足を伸ばして片方ずつパタパタする私』

そうっ!! 良かったー!! あっ! それとあの子(亭主)から聞いてるかと思うんだけど、来年二番目(義弟)の家!!
あそこの隣りに新築するけど アンタ達の家も新築することにしたからねぇ♪
大丈夫よ!! そのくらいの蓄えはあるから!! じゃーワタシ・・・ これで!!
『何か急いでるように立ち上がるとスタスタ来た道を戻っていった義母』

新築?? 家?? 初めて聞いた話しに動揺する私だった・・・
私は戸惑っていた・・・ 今のままの家がいい みんなの思い出のある家・・・ 
でも 何で亭主は話してくれなかったんだろう・・・ そんな大切なこと
いやだなぁ~ 別の家なんて・・・

【夕方の浜辺】

ほーらあー♪ みんなーおいでー♪ 
『浜辺でみんなを呼ぶと何処からともなく真っ黒な大群とそれを見た白い大群が浜辺におしよせた』

ねぇー 今日はねえ!! 街のスーパー行った帰りにねー♪ お肉屋さんからみんなにプレゼント!!
みんなの嘴なら食べれるでしょぅ♪ そおーれー♪
『バケツの中から牛の骨や豚の骨を出して浜辺に置く私』

見る見る間に私の目の前は真っ黒くそして真っ白く埋め尽くされた・・・

ねぇ! アナタは食べないの??
『私の頭に乗ってるカラス君のリーダーに話しかける私』

カアー!! カァー!!
『突然、目の前の黒集りに一声鳴いたリーダー』

食べてた黒集りがピタッととまると 次々に数本ずつ銜えて山の方へと飛んで行ってしまった・・
つられるようにカモメちゃんたちも口に銜えて何処かへ飛んで行ってしまった
ガギグゲギガ・・・ 私の頭の上で独り言を言うと リーダーは静かに飛び立って飛んで行った・・・
目の前の骨は一つ残らずきれいになくなっていた・・・ 浜を汚したくなかったらしいと思った

さてとー 今日も亭主は遅いのかなー 何かこの時間になると眠いのよ・・ ふぁぁ~・・ アクビがでちゃう

亭主・・・ 今日も遅いのかなぁ~・・・・・


◆◆◆◆◆37番目


ねぇ! 聞いてるのぉ!! ホーラー こっち見てよー!!
『午後11時過ぎに帰宅したフニャフニャな亭主に新築の話しを聞こうと迫る私』

うん・・ うん・・ うん・・
『何を言っても うんうんと頷くだけの亭主』

この夜は疲れ果ててる亭主にこれ以上 聞くことは出来ずに就寝したものの 亭主からは化粧品の匂いがプンプン
匂いに耐え切れずに 私は別の部屋で朝を迎えた・・・
午前5時30分 裏山が少し明るくなったころ 着替えて居間を通り台所へ向かう途中何気なく海側の大窓を見る
あっ・・・ 厚物の内カーテンを閉め忘れていたことに気付くものの 外の光景がいつもと違っていた
国道の縁に黒くて大きな外車が止まっていた・・・ 中はスモークが入っててハッキリしない
大きな外車は窓を少しだけ開けて家の中の様子を覗うような素振り 長い髪のサングラスの女だった
あれが、彼女の言ってた謎の女・・・・ ピンと来た
普段はしない居間の明かりをパッとつけて薄生地カーテンをスーッと開けると 外車は急発進して左側へと消えた
べーベットほどの大きなダンボールの中で子猫が目を覚ましたようだ ダンボールをカサカサカサと鳴り響かせ
ミャー ミャーと鳴き声を上げる・・・ お腹がすいたのかな~ ちょっと待っててねえ~♪
小皿にミルクを入れて子猫の前に置くと 隅っこにいた子猫が滑るダンボールの上で必死に近付こうとする
ヨタヨタヨタして 頭が重いよ~って言わんばかりに前屈みになってミルクを舐め始める
ポシャポシャの白い毛が大きめの真綿のように愛らしい・・・
ミルクを舐め終ると満足したのか 箱の中の隅っこにあるティッシュの空き箱で作った即席のベットに潜りこんだ
モゾモゾモゾっとタオルの中に頭から入ったところで眠ってしまった・・・・ そっとダンボールの二を閉めた・・
静かにダンボールを持ち上げて居間から別の部屋へと 亭主の朝御飯の用意のためにそ~っと運びだす・・・ 

今日も車で移動しながら食べると言う朝食のオニギリを作る・・・ 最近家で食べてない朝食
海苔醤油と胡麻握りの中にシャケ風味塩を塗したものと前夜にペットボトルに入れた煎茶
ご飯の後の口直し用にカリントウを袋ごと封をきって車に入れておく・・・
亭主は起きると直ぐに出かけるから 車もエンジンかけておく・・・ 冷え切った車は可哀相だからだ
最近はずっとこんな感じだ・・・ 話す時間もないくらいに忙しく今週の土日も得意先回りが入っていると言う
車の後部座席の上には大きな給水ポット 中には凍りを沢山いれた水を入れる・・・
毎日残り少なくなっているから仕事してる証拠だ・・・ 汗かきだから肌着もワイシャツの替えもバックに入れ替える
バックは出る時は軽く 帰るとズッシリ重くなってる 手拭も3本から5本に増量したけど殆どビショビショ
技術系やサービス系は楽な格好出来るけど営業系はスーツにネクタイだから夏場は年中 暑いの連発
そして 今朝も起きてきてトイレ入って顔洗うと ソファーに座って背凭れに寄りかかること3分
必ずやる亭主の行動 何するわけでもなく ジーッと座って 辺りをキョロキョロしながら我が家を満喫するように
ニコニコと笑みを浮かべて ヨシッ!!と気合を入れて玄関へ向かう 朝御飯とお茶は助手席に事前に積んであって
全て亭主の手の届くところに配置してある・・ だからお弁当は袋に入れたりしないでそのまま食べれるように・・
いってらっしゃ~い♪ 亭主の車に大きく右手を振る・・・

最後に替えたであろうワイシャツに着いてる口紅の跡 化粧品臭い上着 口紅を落としてからクリーニングへ出す
必ず着いてる長い黒髪・・・・ 悲しくなる
悲しくなったら左側の壊れた防波堤に行く 行って朝の海を眺めて クラクションを鳴らして通るトラックに手を振り
カラス君やカモメちゃんたちと一緒に海を眺める 沖の方で漁船が左から右の岬を目指して湾に音を響かせる
船を追うようにカモメちゃんの仲間がフワリフワリと飛んでいる 裏山から少しずつ上がる陽が浜辺を照らす
潮風 磯風 浜風が空気に味付けする浜辺の朝・・・

【朝7時】

家に入ると 珍しく電話が鳴った・・・
義母からだった 義弟から亭主の噂話しを聞いたらしい・・

あの子のこと信じてあげて!! ねっ! 信じてあげて!!
『義母の泣きそうな声が受話器から伝わった』

あの人は営業マンだから 男も女もお付き合いあるから・・・ だから気にしてません!!
『私はキッパリと心配していないことを強調して伝えた』

亭主の事は彼女から義弟の耳に入って義母の耳に伝わったようだった


10時頃 子猫を連れて鳥達の朝御飯のため大きなバケツを左手に持って子猫を抱いて浜辺に降りた
鳥達の朝食は個々に早朝済んでいるけど みんなが楽しみにしてくれてるのが家の周りを見れば一目瞭然
お日様も元気に照らしてくれて 山にはセミの鳴き声も聞こえ始めている
都会のカラスは貴重な蛋白源であるセミを捕食するのは知られてるけど田舎の漁港では殆どない
蛋白源は自然が与えてくれてるからセミ達も安心して恋することが出来ると役場の広報に出てたなー
私が浜辺に着くと 私の周りはカラス君とカモメちゃんで溢れている・・・ 最初の頃が懐かしい
いつものように 私の頭の上に音も立てずにスウゥーッと降り立つカラスのリーダー
最近は首に筋肉がついたのか重さを殆どかんじていない リーダーは少し太り気味なのに・・・
普通なら カアーカアー ハァーハァーとカラス君やカモメちゃん達は雄叫びを上げるところだけど
以前 みんなが騒いで鳴き声の大きさに驚いて両耳を塞いでシャガみこんだことがあった・・・
あれから何故か鳥達は騒がなくなり 羽音を嫌う私のために みんなは飛ばずに歩いて来るようになっていた
私の後ろから着いてくる物凄い数のカラス君とカモメちゃんの群れ 最後尾だった子猫の警護も中間くらいに出世
カラス君たちは互いの繋がりをとても大切にする賢い鳥なのだ あいかわらず子猫を狙うトンビも一羽から数羽に
私が座る場所にタオルを置くと子猫の警護隊がタオルの近くで輪になって子猫をガード リーダも私から降りて
漁から戻る私を待つかのように 底岩の天辺に降り立つ・・・

沖へ出ること数分 家の前の浜辺から岬側に歩いて7~8分のとこの魚場は最近見つけた穴場・・・
岬までは程遠い場所だけど 冷たくて飲める湧き水があるから便利 地元では天狗の湧き水と言うらしい
いつものように磯カニを捕まえてはバケツに放り込んでいると何やら頭の上 空が騒がしい・・・
少しまえから気にはしてたけど、今日は自棄に騒々しい・・・ 難だろうと上を見上げると上空にトンビが数羽
さっきから私達を空から見ていたトンビだった・・・ 大きく羽ばたいてはクルクル大きく小さく回っている
そこへ下から飛んでいったのか十羽ほどのカラス君の群れが襲い掛かっていた!!
狙われていたのは・・・ 私だと気付いた・・・ カラスに追われるように数羽のトンビは散り散りに・・・
身体の小さいカラスは機敏に飛びまわりトンビを攻撃していると 下から更にもう一つの群れが飛び立った!!
よく見ると、底岩の突き出しに止まってるリーダーが一鳴きごとに指揮してるようだった
さすがの大きなトンビも20羽ちかいからすの群れに追われては退散するしかないとばかりにカラスの届かない
上へ上へと高度を上げて逃げて行った。
てっきり子猫が狙われていると思い込んでいた私は身体を震わせていた・・・
【トンビは2メートルを超える大きさで滅多に人は襲わないものの人が持ってる食べ物を狙うことで人に害を与える】

カラス達は無理してトンビを追跡して追い駆けると一斉に引き上げてきて下へと降りて来た
私は知らない間にカラス君達に守られていたことを知った・・・
バケツ一杯になった磯カニの上に更にウニを獲って浜辺に戻ると ウニをリーダーの前に置いた・・・
カアァーと、リーダは一鳴きするとピョコン ピョコンと20羽のカラスたちが嘴に石を加えてウニの殻を割って食べた
リーダーは疲れて体育座りした私の頭の上に一度乗ると あたりを見回してからみんなの中に入って行った
【カラスは石でウニを自分で割って捕食します結構有名な話しですが】

みんなが食べてる間は 子猫と二人だけの時間・・・
私の一刺し指にネコパンチを右手 左手と繰り返し 指を動かしながら引くと 敏速に身構えるくせに
指をグウゥンッと前に出すと 慌てて後ろに逃げようとして引っくり返る・・・
みんなが食べ終わるころリーダーが子猫の側に来て嘴をスゥッと子猫の前の砂に突き立てて動かないでいると
子猫は突然 リーダーの嘴にネコパンチを繰り広げる・・・ 全然効いてないのが可愛い♪
リーダーが片足をカクカクすると今度はそっちへ行ってネコパンチを・・・ 全然当たらない♪

ねぇー さっきのトンビ君たちは敵なのかなぁー 空を見上げてリーダーに話しかける
こっちを 見た瞬間 瞬きするリーダー・・・
そうよねぇー あんな大きなトンビさんだったら みんなの分がなくなっちゃうもんねっ!! うっふふふふ~♪
カアァァー!! 一鳴きするリーダー
さてと! 私戻るからねっ!! 鳥達に語り掛けると一斉にビタッと食べるのを止めて私を見つめた・・・
ハァハァハァハァ ハァー ハァー ハァー・・・・ カモメちゃんのリーダが一際大きく私を見て鳴いた・・・
バケツを持って子猫を抱いて家の方へと歩き出した・・・


今日も一日、無事に過ごせました・・・・ ありがとうございます!! パンパンッ!! 家の中から海に向かって拝む私
時計の針は既に10時を回った 亭主は今夜も遅いようだ・・・
ソファーに座って見てもいないテレビを横目に 少しウトウトし始めると電話が鳴った!
ビックリして目を覚まして電話に出ると 慌てた様子の義弟だった!!
兄貴が・・ 兄貴が倒れた!! 義姉さん!! 今そっちに母さんたちと向かってるから出かける準備して!!
あと5分で着くから!! 慌てて私はでかける用意をしたものの 何故か亭主の着替えをバックに詰め込んでいた
えぇーと!! 財布に・・ 財布に・・財布でしょ!! あとは・・・ 保険証とあと・・財布でしょ!! 
玄関のチャイムが数回鳴らされ義弟を確認してから開けた・・・
会社からワンボックスを借りたらしく院展席には義弟の彼女も乗っていた・・・
戸締りして車に乗ると 200キロ離れた○○市立病院に運ばれたという 声を詰まらせる義母 無言の義妹
3時間後 病院に到着する頃には深夜の1時半を過ぎていた・・・

医師に寄れば極度の疲労から来たものだといい 亭主の着ていたものを渡されて悲鳴を上げそうになった・・
黒いドレスに黒のガーターベルトにストッキング 黒のレースのパンティーにスリーインワン・・・
長い黒髪のカツラにネックレスや指輪なんかの装飾品・・・ 義母と私は真っ青になった
亭主が運ばれた時に身に着けていたといい、一緒に来た人も数人が女装した男性で 倒れた場所は
女装して男性に接客する店だとも聞かされた・・・・
亭主のいる部屋へ行くと ドアの横に厚化粧して女装した男性が三人 心配顔で立っていた・・・

聞けば 亭主の顧客で船会社オーナーがこの街に出してる店の子が突然辞めてしまい
代わりの人が見付かるまでの条件で亭主にオーナーが無理を承知で頼み込んだと言う・・・
その代わりに漁船を三艘亭主の会社から買う条件で 亭主も承知したと言う・・・
漁船が一度に三艘売れると言うのは会社としては過去に例のないほどの商いだとも知らされた
亭主の出番も今日で終わりで明日から別の人が来ることも決まっていたという
そんな矢先の出来事だったらしい・・・
ベットで寝ている亭主の顔は厚化粧したままので点滴を二つも三つも打たれ死んだように眠っている

今朝・・ 奥さんですよねぇ 私の車を見てらしたでしょう?? 申し訳ありません 二人も辞めてしまって
急遽 私もこの通りの格好で旦那さんと一緒に・・・・ 本当に申し訳ありません・・・
『只管謝るスラッとした女装した男性』


話を聞いたみんなは一様に安堵しクスクスと笑みを浮かべ亭主の快方を朝まで待った
亭主と船の仕様と取り付ける機械の打ち合わせを車の中でしていたことも聞かされた・・・・
話せば話すほどに明らかにされる全容・・・ 目にゴミが入ってみてもらってたところを見られたことも解ったものの
こっそり、オーナーさんに、質問してみた・・・
皆さんスカートの中には女性用の下着なんですか??  そう聞くとスカートを捲くり上げてトランクスですよと答えた
じゃぁー 亭主はと聞くと本人の意思と言うか・・ 一度冗談で客にスカート捲くられたことがあって
どうせならってことでパンティーを履いたらしいことも聞かされた・・
亭主らしい営業の形 何処であれ、顧客を喜ばせる亭主の営業スタイルが凄いと思った・・・

でも・・・ 本当に営業だけだったのかなぁ~・・・


◆◆◆◆◆38番目


船を三艘も売った亭主は社長賞を貰いその功績を買われ調度空きのあった部長職へ異例の大抜擢
とは言え、亭主のこと管理職なんて真っ平御免と丁重にお断りもうしたものの 社長直々の命の部長職だけど
今まで見たいに自由に漁師さんたちと接っすることを約束されて昇格となった
と言うのも船主さんでオカマバーのオーナーさんが亭主以外からは材料も船も何もかも仕入れないと談判
このオーナーさんと言うのが 亭主の務める会社の大の得意先であって会社の筆頭株主でもあった
故に否応なく会社は亭主に重い役を与えたと言うのが実際のところ・・・ まぁ それも実力なんだろうけど
亭主は浮かない顔してる・・・ それと言うのもオーナーさんが趣味で始めたオカマバーだったけど
その街にはそこしかなく結構な利益を上げていて ヘルプで入っただけの亭主を指名する顧客が増え
月に一度ゲストとしてヘルプして欲しいと直接頼まれたらしい・・・
故に月始めの土曜日は亭主は 女房公認で200キロ離れた街へオカマをしに行くことになった・・・

ねぇ! 病気休暇って何日まで貰えたのぉ?
『亭主を右側に見て浜辺で拾ったワカメを床に新聞紙を広げ選別しながらソファーニゴム寝する亭主に聞く私』

あぁ~ うぅ~ん・・・ 今週一週間貰ったぁ~
『だるそうに私側の肘掛けに頭を乗せて話す亭主』

じゃぁー さぁー 気晴らしに街にでも行ってレンタルビデオでも借りてくればっ??
いいよぉー♪ 好きなの見てもぉー♪ 私・・・ 何も言わないから・・♪
『大きな窓の手前でワカメを12本ずつ束ねては根っこをビニール紐で結びながら亭主をチラチラ見る私』

いやぁー いいわぁー・・・ 疲れてるし 性欲もねえし・・
『寝たまま動かないでジーッとしながら だるそうに話す亭主』

誰もエッチなビデオなんて言ってないじゃなーい♪ うふふふふふ~♪
『束ねたワカメをトントン新聞の上に叩きつけて逆側の方を結び始める私』

・・・・・・・・・・・・・・無言の亭主
『足を軽くパタパタさせてジッーとする亭主』

さてとー ワカメの仕上げは終了ー!!
『後片付けして半端ワカメを回収して笊に入れ台所へ運ぶ私』

ねぇー 何か いいねぇー こう言うのって! 二人でのーんびり してるのって初めてだねー♪
『新聞紙の上に溜まったワカメ塩を丁寧に集めて小皿にいれてラップする私』

うあぁー ワカメ塩 とっておいてくれやぁー
『ソファーの上 私に頭を向けた状態で話す亭主』

もうやったよっ! うふふふ~♪ 
『ラップした小皿をを亭主の顔の前に見せる私』

ふっ・・ お前も もう 浜の人間だな~♪ ワカメ塩は塩汁ものには欠かせないもんだからな~♪
『ジーッとしたままで嬉しそうに 遅い口調で話す亭主』

だめよぉ~ 誰が見てるか解らないからぁー! 一流料亭の秘伝の秘密バラしたりしちゃぁ~♪ うふふふふ~♪
『亭主の顔からワカメ塩をの入った小皿を引き離すと台所へ片付けた私』

【一流料亭秘伝の味】
一般に流通しているワカメは港の加工場で一旦集められてから茹でられ塩揉みしてから小売を通して家庭へ・・
田舎の場合には ワカメを獲って 浜で直に天日干ししたり家の前で干し くっついた小石や砂を丁寧に落とす
この時にワカメや昆布に着いて一緒に結晶化した塩を集めて料理に応用する。
ワカメ塩に昆布塩、一般に流通していないこの塩は 漁師街の知り合いを通じて料亭が個々に仕入れる
量は多く取れないし 昆布やワカメ漁をしている漁師には それどころでないので数多く仕入れは不可能
幻の塩として料理家に知られるが この存在を知らない料理家も多いのは事実である。
似た方法としては、塩を海水で巣くるときにワカメや昆布の何れかで出汁を取り とった出汁に海水を入れて
塩を製造するやり方・・・ これだと昆布やワカメの灰汁まで取り込んでしまうためスッキリした塩にはならない。
浜辺に漂着した昆布やワカメを天日干しして乾いた頃に塩を取って舐めて見ると解るはず! 幻の塩の美味さが!

じゃぁ! 私・・ そろそろ浜へ下がるわね♪ みんなが待ってるから!!
『ジーパンからショーパンに隣室で着替えて出て来る私』

あぁー いってらっしゃ~い
『右横にソファーに寝てる亭主が手首クネクネで私にバイバイする』

じゃぁー行って来るわねぇー ホラホラ お父しゃんに行ってきましゅのご挨拶とましょうねぇー
『子猫を寝てる亭主の顔に近づけた私』

うわあぁー!! なっ! なんだー!!
『突然大きな声を出してソファーから左側のテレビの方へ起き上がった亭主』

えっ?? どうしたの?? ビックリするじゃなーい!! ねぇー○○ちゃん!!
『子猫を私の方へ抱き寄せ亭主の方を見る私』

ねっ! ねこー?? なんでネコが居るんだぁー!! 何でいるんだ!!
『驚いた顔して私に聞く亭主』

何でって もう2週間くらい居るわよぉ!! それにちゃんと前に話したらOKだって言ってたしー
『子猫に頬寄せて亭主を見る私』

そっ! そんなことは言ってねえし 聞いてねえーよー!! 第一こんなとこじゃ 食われちまう!!
『ゆっくりとソファーの上で四つん這いで近寄って来る亭主』

やっぱりね! 覚えてないんだっ!! こんなこともあろうかと思って・・・ ホラっ! 見て!
『テレビの横の電話台の引き出しから紙を出してみせる私』

ぅん?? こりゃぁ 確かに俺の・・ 俺の字だが・・ 子猫を拾いました飼ってもいいですか○○ってお前の名前と字
でぇー?? はいっ!! 了解!! 女房殿っ!! 良きに計らえ ○○・・・ 俺の名前だ!!
○月○日○時○分・・・・ ○○○○ 俺の筆跡だ・・・ そ・・ そっかぁー 仕方ねえーなあー・・・ いやダメだ!!
ネコはなぁー!! 100年生きると猫またになって 尻尾が二つになって 化け猫になって人を襲うんだぞー!!
お前 それでも飼うのかー??
『テレビ側に後退りして体育座りして両足を両手で抱える亭主』

ねぇー もしかして・・ アナタ 子猫が怖いのぉー??  うっっふふふふふ~♪
『子猫を両手で抱えて亭主にサァーっと微笑みながら近づける私』

うわっ!! ヤメレー!! こらー!! 
『テレビ側の壁に背中をピッタリくっつけて怒鳴る亭主』

お・・ おれはなぁー 死んだ爺さんと婆さんにシコタマ化け猫の話し聞かされて育ったんだ!!
ネコは化け猫に100年でなるんだから 飼うのはダメだ!! 確かに小さくて可愛いがー!!
『本気で身体を震わす亭主』

ねぇー!! 本気で化け猫の話し信じてるのぉー??
『少し目の据わる私』

勿論!!爺さんと婆さんが嘘言うはずねえからな!!
『体育座りして身体を震わせて口を尖らす亭主』

もう一度 聞くけどさあー!! 本当に信じてるのぉー!!
『子猫を抱いて頬スリスリしながら亭主に聞く目の据わった私』

あぁー 信じてるよ!! 完全に100%もなあっ!!
『真剣に私を見る少し目の据わった亭主』

じゃぁー問題ないじゃなーい!! うっふふふ~♪ 100年後でしょ!! アナタ今何歳なの?? うふふふふ~♪
『噴出しそうなのを我慢して亭主を見つめる私』

・・・・・・・ 無言の亭主
『体育座りで両足を覆う両手をスッとダラ~ンとさせ項垂れた亭主』

いいよねっ!! 置いてあげても!!
『亭主に聞きよる私』

・・・・・・・ 無言の亭主
『無言で首を縦に数回振った亭主』


じゃぁー 浜に降りるから・・・ 私は亭主にそう言うと子猫と一緒にバケツを持って浜へと降りた・・・
浜へ降りると何処からともなく四方八方から黒い大群が現れ次々に私の周囲に集まり始めると海の沖の方から
大きな雲のような大群が・・・・ カモメちゃんの群れねっ! うふふふふふ~♪ 今日は海からの登場か・・
浜辺は私を中心に私の前だけ通路のように開いて黒と白が犇いた・・・ 私の頭の上にはカラスのリーダー

突然・・・!!

うわわわあぁぁぁぁーーーー!!! あわわわわわわわわわわーーー!!! 

大きな叫び声が後ろから聞こえてビックリして振り返ると亭主が上の防波堤に立ってこっちを見ていた
私が亭主を見ると一斉に数千の鳥たちが亭主の方を同時に振り返った!!

な・・ なんだー!! なんだこりゃあぁーーー!!! あわわわわわわわ あわわわわわわ
『防波堤の上で後ろから私たちを見て驚き絶叫する亭主』

逃げろ!! 逃げるんだー!! 食い殺されるぞー!! 
『腰が抜けたように防波堤に直座りして意味不明なことを叫ぶ亭主』

私は亭主に右手を振るとそのまま歩き出した・・・ 子猫を下に置いて
無言で私の後ろを着いてくるカラス君とカモメちゃんの群れ そして子猫警護隊・・・・

お~ぃ お~ぃ 後ろから聞こえる亭主の存在は知ってたけど 私は聞こえないフリして先を急いだ
今日は 少し遠い魚場としては一番奥の場所 歩いて15分くらいの場所だからだった
砂浜の15分は私にはキツイ・・・ と言うより頭の上ノリーダーが重い・・・

こうしていつものように鳥たちに朝御飯を・・・ 今日は人数が多かったから大バケツに2杯も・・
それでも みんな食べて来たのか食が薄いように感じた 多分 リーダーがみんなに話してくれたんだと思った

浜辺の帰り道・・・ 向うから亭主がフラフラになりながら走って来る・・・

私の目の前に来る頃には足もフラフラで息も絶え絶えの亭主は座り込んでしまった

お・・ お前!! 軍隊持ってたのか!! みんなお前の言葉が解るのか!!
『砂に両足投げるように座った亭主』

昔、いたんだよ!! カラスやカモメを、お前のように可愛がって慕われてた漁師のオジサンが・・・
うわをー!! あわわわわわわわ!!! うわーーー!!
『話し始めて突然 強張って話を止める亭主』

亭主の視線を追って後ろを振り向くと 私の後ろの宙に何千のカラス君とカモメちゃんが浮いて亭主を睨んでた
私を虐める悪い奴だと勘違いしてる様子だった・・・

咄嗟に頭も上ノリーダーに 私の亭主・・ 覚えてるでしょ! ホラー!! みんなを解散させて!!

『頭の上ノリーダーに話しかけると カァーと一鳴きして頭から上ノ法に浮いてカァー カァーと後ろのみんなに
 軟化を話していた・・・・ 説得に応じない後ろカラスとカモメちゃん達・・・・』

仕方ないなー!!
『私はスーッと亭主の横に行って並ぶと 亭主の頬にチュッとキスをして見せ 亭主の頬に
 自分の頬をピッタリとくっ付けて見せた!!』

すると・・・ とりたちはが一斉に私と亭主を宙に浮いて見つめると 一斉に飛び立って行った

リーダが亭主の真ん前に降りてジーッと亭主を見ると首を左右に数回振って瞬きして飛んで行った・・
亭主が大声で私に近寄ったから鳥たちは戦闘態勢にはいったんだと思った


腰の抜けた亭主と子猫と三人で海を眺めていた・・・


◆◆◆◆◆39番目


今朝は子猫と一緒にいつもと違うバケツを持って浜辺に降りた
私が鳥たちにご飯をあげてるのを知ってる地元の漁師さんが届けてくれた魚のアラ・・
早くみんなにたべさせたくて喜びいさんで子猫と一緒に来たものの いつもと雰囲気が何か違う・・
いつも待ちくたびれて浜と山の境目でダレてるカラス君の一派が見当たらないうえに左側の岩場にもいるはずの
カモメちゃんの一派がいない そればかりかカラス君のリーダーまでが来ない・・・・
初めてのことにキョロキョロとバケツを置いて子猫を抱いて辺りを歩きまわるものの やっぱり何処にもいない
左側の岩場の高い場所に攀じ登ってみると 岩場を抜けた200メートル位の玉砂利と砂浜が混ざる場所に
真っ黒くてモゾモゾした物が動いている そしてその黒い物を覆い尽くすカラス君 そしてカモメちゃん達が取巻く
立ち上がったり左右に走り回ったり蹲ったりするモゾモゾが立ち上がると私の背丈の倍くらいの岩と同じ高さに
なにやら、こっちに向かおうとするモゾモゾを鳥たちが邪魔してこさせないようにしてる風に見えた・・
その時だった!!

おいっ!! おいっ!! こっち!! こっち!! 国道の方から私に大きく手招きする亭主
どうやら私に来いと言っている・・・
仕方なく一旦バケツの方へ行くと 大きな声で身振り手振りして私に怒鳴りかける亭主
私は子猫と一緒に 慌てる亭主の方へと向かうと同時に亭主もこっちに降りて来た
調度、丘への入り口付近に駆け上がったところで 亭主が!!
熊だ!! 熊があそこに来て居る!!
『亭主の指差すほうを見るとモゾモゾだった』

く・・・ 熊っ!!?? 私は声が裏返るほど驚いた!!

熊はなぁー 時折ああしてずっと向うから浜に降りて歩けない時は海を泳いで来ることがあるんだ!!
ここ数年は熊が来る前に発見されて山に戻されたり撃ち殺されたりするんだが・・・・
ありゃ 大きいぞ!! あの底岩の出てるとこで2メートルくらいだしアレより大きい 3メートルまでは行かんだろうが
かなりの大物だ・・・・ さっき漁師が見つけて港から電話が来て知らせてもらったんだが今こっちにハンターが
商店街にある餅屋があるだろう あそこの親父たちが向かってるから 直にくるから・・・
お前の軍隊が今引きとめるから間に合うと思うが・・ しかしお前の軍隊も賢いなぁ!! お前が降りてくるのを知って
あぁやって親父(熊)を追い払ってくれているんだものなぁー!!! 浜の連中(動物たち)は都会のと違って賢いからな
『腕組して顔を引き攣らせて私に教えてくれる亭主』

食べ物探してるの??
『熊の方に釘付けになってる亭主に聞く私』

いやっ・・ テレビやニュースでは腹を空かせて出て来るとあるが こんな夏の場合は違うんだ!!
他の熊たちにたいする自分の縄張りの主張みたいなもんさ!! だからああして何処からでも見える浜辺を歩く・・
まぁ、ホントのとこは誰も知らないだろうが ただ 熊は人間に見付かる危険を承知で来るから食い物うんぬんじゃ
ないことだけは確かだ・・・・ おっ! 熊が怯んで奥の方へ走って行ったぁー!!
『腕組を止めて アレミロと言わんばかりに指差して実況する亭主』

ねぇー 逃げなくてもいいのぉ!! ねぇー 危なくないのぉ!!
『興奮しながら実況している亭主の右腕を亭主の右後ろに居る私がグィグィと引っ張る』

アァ 大丈夫だ!! 巡回熊は人は襲わない よく人食い熊なんて映画でもあるが 死ぬほど腹が減れば
人間が人間を食うこともあるだろ?? 飛行機の墜落事故で奇跡的に助かった人の話しとか・・・
あれと同じなんだよ・・・ ただ、そう言う情報が入ってこないから大きくて力のある熊を見ると人食い熊だって騒ぐ
ただ、いくら巡回熊って言ったって歩けば喉も渇くし腹も減るから その変にある魚の加工品なんかを食う
親父(熊)たちはテレビでも見るだろうけど 実は草食が半分で肉食だけど それは人間と変わらない
犬なんかは襲わないしワンワンって言う声が熊にとっては死ぬほど耳障りだから どちらかと言えば熊の方が
犬に追われて逃げることが多い・・・ だからここへは来ないが あれほどに血圧が上がっていれば
来ることも当然ありえる!! よし!! 車のエンジン掛けてあるからお前 先に行ってろ!
『私に家の方を指差して行くように勧める亭主』

えぇ! アナタはぁー!! 駄目よー!! 一緒じゃないとぉー!!
『亭主の腰の辺りを両手で激しく揺らす私』

グウィーン ドルッドルッドルッ・・ おーい! 熊は何処だぁ!! 何処にいるー!!
『家の右側 町の方からやってきて国道に一代の軽トラックが止まっり運転席のオジサンが亭主に声をかけた』

軽トラックの荷台には4人の猟銃を持った街の人達と助手席に1人の計6人が乗っていた

あぁ!! あそこの降り口から少し行ったところだ!!
『軽トラックに乗る見知った顔に指差して返答する亭主』

奥さーん すまんが一緒に来て 熊の周りの鳥達、下げて貰えんかなぁー!!
奥さんの言うことなら聞くだろう! 無駄な血は流したくねえしー!!
『普段ここを通る漁師さんが笑顔で私に語りかけた』

はいっ!!
『オジサンに思わず敬礼した私』

それを見て爆笑されてしまった私 照れる亭主・・・
早速に第二乗って熊野いる場所へ急行する私の心の中は地球防衛軍気分
あっと言う間に場所に到着すると カラス君やカモメちゃんたちのケタタマシイ熊へと攻撃の音がした
荷台から、室内からオジサンたちが急いで降りると 銃をバックから出して身構えていた
私は荷台の上から国道の下を見て 大きく息を吸って声を張り上げた!!
『もーう いいわよーーー!!! みんなーーーーー!!!』

私の声が届き一斉に熊から離れ上空に舞い上がった鳥達 太陽の陽は遮られあたりは真っ暗に・・・
その瞬間!! ズドーン!!! ズドーン!! あまりの大きな音に 両耳を塞いでシャガミ込んだ私
ズドーン!! ズドーン!! ズドーン!!

音がなりやんで恐る恐る立ち上がって両耳から手を外して下を見ると大きなモゾモゾは一目散に遠くの方へ
逃げて行った・・・・ 

おぉ!! えがったぁー♪ カラスもカモメも死んでねえなー♪ あっはははは えがった!! えがった!!
『猟銃を仕舞いながらあたりを見回して満面の笑みを浮かべるオジサンたち』

あのぉ! 玉が外れたんですか??
『オジサンたちに緊張して聞いた私』

あっははははは♪ まあぁー!! そう言うとこだなぁ!! あっはははははははは♪
『玉が外れたのに全員上機嫌のオジサンたち』

こんなに大勢で鉄砲撃ってもあたらないものなのかぁ~ と考えていると

ばーか・・ 態と外したんだって!!
さっき 親父達(オジサン)が言ってただろぅ? 無駄な血は一滴も流したくねえって!!
『荷台に手をかけ上の私に道路から喋り聞かせる亭主』

あっはははははは♪ まぁ そう言うことだわ♪ わっははははははは♪
『オジサン達が防波堤に寄りかかって私を見ながら一服していると 突然表情が険しくなった』

フッと後ろを見ると カラス君とカモメちゃんが私の真後ろで私を覆っていた・・・
そして・・ふわ~っと言う空気の流れを感じた瞬間・・・ ズッシリと私の頭が重くなった

私を覆う鳥達を指差して数え始めるオジサンたちに・・・
2000羽くらいですよって教えてあげると

オジサン達 まんずー はぁー!! こりゃぁー ぶったまげだなあー!!!
わっはははははははは あっはははははははは わっはははははははは♪
『手を叩いて大喜び』

私がトラックの荷台から降りると後ろに上に左右にと まるでテントを背負ってる見たいに影が動く
それを見た オジサン達もさすがに笑みを止め 私の方を見ないようにして無言でトラックに乗り引き上げて行った
防波堤に寄りかかる亭主の顔は 腰を抜かしたときほどでもないが やっぱり引き攣っていた・・・

周りのみんなに よーし!! 競争よー!! そう言って突然走り出すと家の前の浜辺を目指した
一斉に テントがパッと消え私をお日様が照らすと頭の上のリーダはゆっくりと私の上を旋回しながら飛んだ
思ってたより遠くて ホトホト着かれきった私が浜辺に着くと塚なの入った大バケツを取り囲むようにして
鳥たちは私を一斉見つめた・・・・  私にはみんなの視線が おっせぇーよ!!と言ってる気がした

戦った後の鳥達は食欲旺盛で結局私は、今日も磯カニ獲りを左側の魚場ですることに・・・

血は一滴も流したくない・・・・ 浜の優しさに触れた気がした


◆◆◆◆◆40番目



どんどん暑くなる夏の海 お盆も直ぐそこまで来ているし浜辺からは熱くなった熱風が浜風にのって我が家へ届く
何もせずにジッとしていても汗がダラダラ ブラジャーも辛くなってカップ付きのキャミにしても今度はカップが蒸れる
下は普段からショーパンだからこれ以上は無理 パンティーも好きではないけどこの時期は通気性の良いレース
亭主は上半身裸でトランクス一枚でヒンヤリした床に背中を貼り付けて気持ちよさそうにしている
この時期きになるのが脇の下の酸化臭 汗かく度に手拭を絞る・・・ 汗止めもあるけど そんなのは通用しない
家の玄関の外壁の温度計は50度にも昼間は跳ね上がる 恐るべし浜熱風・・・・
家の裏からはセミ達の恋の歌が聞こえ暑さをよりいっそう引き立てる お日様の日差しが強い所為で
鳥たちは日陰に身を潜めている 家の窓から見える外はユ~ラユラとその暑さを見ることが出来る
土日だと言うのに誰も来ない浜辺は以前 心無い人たちが海に浮かべた空き瓶を石を投げて割ったりして
入ることも出来なくなっているから誰も訪れる者もいない・・・ 都会から来て海もそこに住む者たちをも苦しめる罪人
目の前に海がはるのに入ることも出来ないなんて 遣る瀬無い気持ちを煽る浜熱風・・・

そんな時だった・・・

 うわあぁぁー あっちぃー!! 窓閉めろ 窓!!
『突然床に寝転がる亭主が扇風機の前に居る私に声をかけた』

 だってぇー 窓閉めたら 熱が篭るっしょぅー!!
『扇風機の前にいて亭主に言う私』

 くっそおぉぅー!! 都会の馬鹿どもめぇー 目の前海なんだぞー 海っ!!
『ヒョイッと起き上がって恨めしそうに海を大窓のレールの手前から見入ってゴロンと床に背を着ける亭主』

 ねぇー 海行こうよぉー 海っー!!
『扇風機を背にして目の前の亭主の肩に手を乗せ揺する私』

 海たって・・・   おおおぉぉー!!   あそこなら!!
『ヒョイッと起き上がって何やら思案し始める亭主』

 ねぇー♪ 入れるとこあるのぉ♪
『胡坐座りして思案してる亭主に語りかける私』

 あるっ!! ある!! ある!! ある!!!
『あると言いながら首に力を込めて頭を振る亭主』

 けど・・ 面倒臭えーなぁ~!! 船引っ張ってこなきゃなんねえし・・・【船を引く・船を持って来るの意味】
 港へ行って 船降ろして給油して船を引っ張って 戻りが30分後 よしっ!! 一丁やるか!!
『亭主は暑さに立ち向かう勇者のように 鍵を手にすると火炎地獄のような車へと向かった』

 バンバンバンッとドアが5回開けられた音がする 車内は相当の温度になってるはず
 でも亭主は数分後 出かけて行った・・・
 私は亭主の来るのを待つ間 お弁当と飲み物に着替えにタオルと急いで用意した
 水中眼鏡に足ヒレに浮き輪に西瓜と相当な荷物になったものの 普段から大バケツで鍛えてた私には軽かった
 戸締りをして残すところ玄関だけになった頃 浜から船外機の音がした・・・
 荷物を持って鍵掛けて 浜へと降りると亭主が磯船を波打ち際へと船先を向けた 本当なら裸足でいいのに
 運動靴を履いてジャブジャブと降りて来た・・・

 お前っ! それ一度に持ってきたのか!?
『驚く亭主』

 さぁーて!! 出発しんこう!!!
『船外機を操作してバックさせる亭主間掛け声』

 おぉぉー!!
『私の掛け声』

 船は無風の海面を叩きながらバシッ バシッと音を出し波しぶきを上げて走る
 空は青さが何処までも広がり 沖の方に白い雲がてんてんと浮かんでいる
 海から見た丘(きし)は濃厚な緑色にそまり切り立つ断崖は緑に負けないほどに自然に溶け込んでいる
 ブゥゥゥー ジャン ブゥゥゥージャンと船は家から左側の方へ進む

 前に行ったとこがあの辺りだあぁー 今日はそこを通り越して少し先に行くからなー!!
『風きり音と船の音の所為か大きな声で後ろからまえ側の私に教える亭主』

 船が家の浜辺を出てから20分 ようやく亭主が私にあそこだと指指して教えてくれた
 船は沖合い100メートルから真っ直ぐに左に折れると陸(オカ)を目指した
 おぉ! 誰もてねえ!! 船を操作しながら立ち上がって大喜びする亭主
 目の前に迫る断崖絶壁 まるで門のようになっていて 右と左の絶壁の間は20メートルくらいしかない入り口
 突然 エンジンをスローに絞る亭主 亭主の方を向くと 突然 亭主が唇に人差し指を当てて シィーっとした
 その姿に驚いてあたりをキョロキョロ見回した私・・・・
 断崖の門を抜けると そこは左右に広がった湾型の浜辺だった・・・ 海の中には岩一つ 海草一本ない
 海面から見える海底は白い砂の広がる巨大なお風呂のよう
 よぉーし喋ってもいいぞ!! 突然亭主が言い出すと あの辺りで人が喋ったりするとなあー
 偶に石ころが落ちてきたり 崖が崩れたりして危ねえんでよ あっはははは♪
 船の単調な音はどうってことねえんだが・・・ 人の声はヤバいんだよ♪
 
 さてさて、到着ぅー!! ズザザザザーッ!!
『船外機のエンジンを切ると船の先っぽが細かい砂の上に乗り上げた』

 ようこそ!! ホタテの間へ!!
『先に船から降りた亭主は裸足で陸へ上がると船先をグイッと掴んで私を見た』

 ねぇーなんでホタテなの?? 
『船から荷物を取って亭主に渡す私』

 あぁー 名前かー? 上の国道から降りて 崖の側まで来れば見えるんだが 真上から見たら完全にホタテ
 ホタテの広がってる部分が手前で尻の部分があの左右の崖になっててそっくりなんだよ
 因みに 何々の間ってのは 部屋のようなもんで 必ず何処でも名前がついてる
 由来も単純で 例えば 貝の間って言えば大体が貝が沢山取れる浜のことだし イワシの間って言えば
 その場所に頻繁にイワシが寄るからイワシの間ってことになる まぁ~解り易くつけたってことよ♪
 でっ! ここも昔はホタテがわんさか取れたのとホタテにそっくりだからホタテの間って付いた
 ホタテの住み着くとこは泳ぐのに邪魔になる海草の無い場所っ! 奴らは目がないから自然にそうなる!!

 薀蓄はもういいか?? 早く泳ぐべー!! 
『船を近くに転がってる大きな丸太にロープで縛ると亭主』

 ホタテのまあるい所の略 中心に居る私から見ても左右に広がる湾型は円いビーチで 
 断崖が沖に広がり目の前の沖を左右が閉ざす・・・ 真ん中の20メートルくらいの門へと断崖が左右から続く
 完全な湾型に心がワクワクして身体が震える気がした・・・ マイビーチ♪
 
 ここはー 何にもねえから安心してもいいけど 一応気をつけて泳げ!! うわあぁーん 気持ちいいー♪
『波打ち際にお風呂のように身体を仰向けに浸し歓喜する亭主』

 ワンタッチテントを張って中に荷物を居れ着替えをしていると 突然 入り口のチャックが開いた!!

 キャッ!! もおぅ!! 突然あけないでよぉー!!
『後ろに立つ亭主に怒る私はパンティー1枚で胸を隠す』

 ウッヒヒヒヒヒ・・・ 海に入る前に俺が味見してやろう♪ ウッヒヒヒヒヒヒ!!
『私の後ろから抱き着いてパンティーを脱がせようとする亭主』

 ちょっとぉ!! ダーメェー!! ちょっと ヤメーテェー!! ダーメェー!!
『腰を屈めて脱がせられまいとする私』

 ウッヒヒヒヒヒヒ 可愛いのぉぅ!! ウッヒヒヒ 海に入る前にお前を味見してやろと言うのが解らんのかぁー
『テレビの時代劇風の御代官風の口調で私を後ろから抱え込む亭主』

 だめだってぇー!! 汚れてるからぁー!! 汚れてるからだめぇー!!
『離さない亭主の股間は大きくなっていて私に激しく当てる』

 そうかくわあぁぁー 汚れてるのかぁー♪ うっひひひひひひ~♪ 汚れてるのかぁ~♪
『嫌らしい声で大喜びする亭主』

 あっ! ああぁーん!! やめて! やめてぇーん!! 
『亭主に力ずくで下に仰向けにされ両手を押さえつけられ両胸や首 脇の下の匂いを嗅がれ激しく舐める亭主』

 ・・・・・・・・・無言の私
『諦めてからだから力を抜いた私』

 散々上半身を舐められた私はパンティーまで脱がされ 陰部に下を入れられた・・・ 
 咽ながらも荒い鼻息で開かれて匂いを嗅がれた挙句下は上へ下へと陰部の中で暴れた・・・
 陰毛に吸い着く亭主はチュウゥー チュウゥーと音を立て吸い 私を横にしては太ももや尻に吸い付く亭主
 アナルまで舐められ 身体はベトベト状態 テントの中は暑く 居るだけで次から次から汗をかく
 30分 テントの中で私は身体の汚れを全て亭主に舐めら尽した・・・
 ようやく満足したのか 亭主はトランクス表面は海水とは違う液体が浮き出ていた・・・
 否が応にも濡れる私を残して亭主は さっさとテントの外へ・・・ 身体の火照ってった私は一人遣る瀬無い気分
 亭主が側に居て オナニーできるはずもなく モンモンとした気持ちで水着に着替えた私だった
 

 テントの外に出ると満足な表情を浮かべ仰向けで目を閉じている亭主が少し憎らしかった
 唇を噛んで海に入った私の陰部は海水とは違う滑りを感じていた 硬くなった乳首が擦れる感覚に悩まされた
 
 でも、海はそんな私の身体の火照りを数分で取り除いてもくれた・・・

縄奥続き

縄奥続き

  • 小説
  • 長編
  • 青春
  • 恋愛
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2011-11-24

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