トランペットを演奏することと、指揮をすることに熱中している夏野甘奈という大学生。ちょっと口は悪いけれど、おおらかで明るい性格の彼女は周りからの信頼も篤い。母校の中学校の吹奏楽部の指揮者を任されて三年目の夏、ひょんなことから訪れた楽譜倉庫で、一枚の古い楽譜に出会うが、その楽譜には誰も知らない「呪い」が封じ込められていた……。
成績でトップ争いをしている――と思われている――咲雪(さゆき)と晃(こう)は、実は母親同士が親友で、一緒に会社を立ち上げたほど家族ぐるみで仲がいい。咲雪たちが高校生になってから少し経った頃、母たちが海外出張になる。一人になる咲雪を心配して、晃を一緒に住まわせることにしてしまう。のんびりした性格同士で問題なく過ぎて行く同居生活だけど、ある雷の日、咲雪と晃の関係は大きく変わって行く――。
妻を亡くし悲嘆に暮れる洋介は妻と果たせなかった北海道の旅にでる。 海岸で命を絶とうとする女を洋介は救うのだが、女にも心に傷があった。 洋介は助け出した美人中国人教師と旅に出る。 次第に二人の距離は縮まっていくのだが… この夏実際に起きた悲劇をラブストーリーに…
彼女のカラーを見つけたい――。 美大に通う諏訪拓海は、出会った人にイメージカラーを付ける癖がある。得意とする絵画は風景画だ。そして、人物画は描くとなるとどうしても躊躇してしまう。 男色家かと粉う和也、元彼女の亜沙子、そして海辺の彼女、様々な人のカラーに揺れ動く拓海の心情。 絵を描くことでしか自分の気持ちを表現出来ない不器用な拓海は、色彩豊かな人物画を描けるのか?アイデンティティ(自己同一性)を絵に求める拓海の色探しが、今始まる。
【完結作品】「島原編 暁」のその後の話で、蒼操要素もある蒼紫巴という話になっています。原作の人誅編とOAV版の星霜編を合わせたような話です。これも原作などの正統派の方にはいろいろと容認できない描写があるかもしれません。巴が蒼紫と恋仲だったという設定も、抜刀斎巴派多数の今、非常にまずいと思っています。
【完結作品】るろうに剣心のテレビ版オリジナル話の「島原編」を、蒼紫を主人公に書き換えた同人作品で、書いたのは今から10年ほど前で、テレビ放映の熱さめやらぬ頃に手がけました。テレビ版では剣心が主人公ですし、マグダリヤ小夜と淡い恋愛模様が左之助にはあったのですが、それも蒼紫に置き換えています。ただし、小夜との恋愛はあまりありません。操がヒロインで、操を助けるために島原に行く設定になっています。 操の父母の過去話を捏造のほか、オリジナルキャラが二名ほど出てくること、あらすじがテレビとは若干違っていることなど、正統派のファンの方にはいろいろと容認できないこともあると思いますが、同人二次創作としてお許しいただければと思います。トルーパーの頃から考えると、久しぶりの長編小説を書くことができて、当時はすごくうれしかったです。
緊急出撃で東京湾を飛び回った神通と五十鈴。連戦のすえ、二人は浜金谷~安芸勝山沖の海上にいた。二人はようやく安堵しせっかくだから館山に行って那珂達と合流しようと考えた。 一方で那珂・川内達が知らされたのは、同海域で深海棲艦に襲われている、鎮守府Aの艦娘がいるという思ってもみない知らせだった。 2018/12/26 - ex 3話目公開しました。全話公開しました。 --- 艦これ・艦隊これくしょんの二次創作です。なお、鎮守府Aの物語の世界観では、今より60~70年後の未来に本当に艦娘の艤装が開発・実用化され、艦娘に選ばれた少女たちがいたとしたら・・・という想像のもと、話を展開しています。
戸籍謄本を受け取る為に出かけた区役所で、恭一は突然同じ年齢程の女に呼び止められた。かつて学生時代の同級生で恋人でもあった愛子との、同窓会以来十五年ぶりの再会であった。愛子は二人の子供達を育てていたが、夫の浮気が相手に子供を生ませるまでに至って、完全な別居生活が既に三十年近く続いていたのである。 幼い頃に実の父親からは暴力を振るわれ、育ててくれた義父に犯され、結婚した夫には裏切られて、愛子は心に深い傷痕を負っていた。だが恭一との久しぶりの再会から一年後、末期の癌に侵された愛子は、子供達や恭一の前から去って逝った。そして愛子の娘、陽子も又、母と同じように残された命の時間を宣告されたのである。だがそこには、既に逝ってしまった愛子が企てた、愛する者の愛を得る為の激しい渇望が、想像を越えた姿で娘の陽子に託されていたのである。
東北宮城の仲良し女子高生二人が東京の看護学校に入学して、学生時代と正反対に成ってゆく二人。 お金を得る為にデリヘルに勤める美由紀とその行動を危ないと注意しながら見守る由美の物語。 デリヘルで知り合った真面目な中年の独身男性柏木からお金を出させて、僅かな蓄えで遊ぶ美由紀。 本気の柏木は真剣だったが、美由紀にはその気は全く無く、本気で愛せる人を捜すが相手は札付きの男だった。 それを知った柏木は必死で止めようとするが、意外な展開に、由美は一見不良の男性の本当の姿を見て、結婚する、見守る由美の目から見た、親友美由紀の姿の物語です。 彼女が見つけた愛は春霞の様に感じた時にはもう存在は無かった。
現代より、十万年以上が経過した、宇宙歴102000年、 人類の生活圏は、太陽系外の恒星系にまで広がっていた。 人類の未来の生活を、淡々と描く。 果たしてそこにドラマは生まれるのか。
大阪に近い兵庫県の或る市役所に勤める大林篤彦は、土木の関係の仕事をしている。 毎日仕事が終わると駅前の居酒屋へ向かう。 酒は浴びる程飲む男だが、この町で駅前再開発、駅北区画整理、幹線道路構想と大きな事業を大野市長が発表して、篤彦にその中枢の役職が廻ってきた。 それは、酒を飲むしか能の無い男を利用して、市長の追い落としを画策した一派の作戦だった。 賄賂と陰謀の渦巻く中に放り込まれた篤彦。 事業の利権を求めて、加納建設、高松興業、そして大手の三俣建設が入り乱れて事業獲得合戦を繰り広げる。 加納建設社長の愛人である美貌の加山亜佐美は、スナックを与えられてこの争奪戦に参戦する。 それぞれの過去と現在が交錯して、物語は進んで行く。 地元の資産家富田喜一と大野市長の思惑。 酒を飲む事しか能の無かった篤彦に危険が迫る。 緊迫の展開、二転三転の物語をお楽しみ下さい。
目指すは平穏、堅実! エリートを夢見て田舎から出て来たはずなのに間違えて場違いな学校へ入ってしまった一般人代表の主人公とその仲間達が織り成すギャグ時々やさしいお話。 戦士や魔法使いを育成するエリート専門学校『ELYSION』で起こるさまざまな事柄を体験して成長する、コメディ色の濃い物語です。
この世界“フェル・アルム”では、平穏無事な日常が続いていくはずだったのに……。 北方の 高原に住む羊飼いの少年が、銀髪の少女と出会ったことから、運命は廻りはじめ、やがて世界創造の秘密が明らかになる。 だが世界では徐々に歪みが生じ、崩壊 への道を歩み始めていたのだ――! 大気杜弥が綴る、大長編ファンタジー作。