大阪に近い兵庫県の或る市役所に勤める大林篤彦は、土木の関係の仕事をしている。 毎日仕事が終わると駅前の居酒屋へ向かう。 酒は浴びる程飲む男だが、この町で駅前再開発、駅北区画整理、幹線道路構想と大きな事業を大野市長が発表して、篤彦にその中枢の役職が廻ってきた。 それは、酒を飲むしか能の無い男を利用して、市長の追い落としを画策した一派の作戦だった。 賄賂と陰謀の渦巻く中に放り込まれた篤彦。 事業の利権を求めて、加納建設、高松興業、そして大手の三俣建設が入り乱れて事業獲得合戦を繰り広げる。 加納建設社長の愛人である美貌の加山亜佐美は、スナックを与えられてこの争奪戦に参戦する。 それぞれの過去と現在が交錯して、物語は進んで行く。 地元の資産家富田喜一と大野市長の思惑。 酒を飲む事しか能の無かった篤彦に危険が迫る。 緊迫の展開、二転三転の物語をお楽しみ下さい。
大学生の冴は、ある朝思い立ち、ピアスを開ける。何かが変わらないかと期待したのかは分からない。それを行きつけの古着屋のまーさんに見せに行くと、「トクベツ」に売り物のピアスを貰う。