死線の闘争
ひとたちは
必然へと 残ろうとする
偶然からの ある日の出頭令状を いずれ迎える前に
俺は おまえを眺めようとする
俺は信じようとする
唐突なあの日は
おまえの
必然の結末だったと
何故ならおまえは
おまえの生を必然のものとして 最期に残そうとしたのだから
俺たちは
偶然からの翻弄に散ったんじゃなかったさ
毎秒さらされる結末の際で 揺らされながら
せめて俺たちに残る必然を懸命に探していた
必然のさなかだけが、意味あるものを名づけ残すための、せめてもの自由なのだから
そんな日々だった
死線の闘争
作品集1 http://slib.net/a/1845/
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich