私は卵になりたい。卵になって全てをゼロにして、もう一度生まれ直したい。生きたくない。死にたくもない。助けて。でも触れないで。傷つけて。でもできるだけ、傷つけないで。 思いついたものを残しておく、それだけのための短編集です。
同棲している彼氏、ハルが帰ってこなくなった。 ナツキは二人のこれからについて答えを出そうとするが…… あなたの近くにも居そうな、ありふれたカップルの小さなラブストーリー。
いつかの時代。オレンジ色の屋根が立ち並ぶどこかの町で、時々屋根には青いインクのしみがつくんだって。町の人たちは「ありゃあ、天使さまが歩きなさったんだ」っていうんだ。屋根の上には天使さまがいて、天使さまが歩くとその足跡が青いしみになって残るんだって。 出稼ぎにその町で働き始めた九歳の少年、東洋人の末裔のリュウリの目は不思議。その不思議な目でリュウリは天使さまを見つけてしまったんだ。刷毛みたいな翼の先っぽから、青いインクをぼたぼた垂らしながら、何の気にも留めずのんびり屋根伝いに歩く天使を。 ――これは、翼から空色のペンキを零し続ける天使の少年と、色覚異常を持つ煙突掃除の少年の、三年間の思い出。
レイが生まれ育った町にやってきたふたり。嬉しげにどこか物寂しげに目を細めるレイを横目に、ユズルはタキが病院にやって来た日のことを思い出していた。思いもよらなかったタキが入院した ”その理由 ”が明かされる・・・。 ≪全2話 前後編≫ 【本編 橙色のミムラスを、笑わない君に。】ほか【続章】【最終章】【番外編】も、どうぞご一読あれ。
二兎追うものは一兎も得ず、と言われていますが二兎追うにはどうしたらいいか、ということを書いたものです。 しんがりさんに掲載させていただいていたのですが、事情によりこちらで管理することにしました。
日本が世界に誇るパチモン文化『メイド喫茶』を題材にちょっと血なまぐさいハートフルコメディを書きたいと思います。 尚、この物語は当然フィクションであり、実在の秋葉原のメイド喫茶、ならびに関係者とは、一切関係はありません。
「それには私が、祝福と呪縛をかけた。貴方はもう、物語を完成させることは出来ない。貴方が物語を完成させれば、この世界は終わってしまう。物語の永遠の未完成、あるいはこの世界の終わり。貴方はどちらをご所望かしら」
ここは学園都市....ではなく、とある軍用の人工島。軍人希望者や限られた人間のみ、能力開発が許された特殊な島。 そこには、とある最強の軍人、もとい剣士が一人いましたとさ。 これは、そんな彼や、その周りで起こる様々な物語。
学園に通う一人の青年、ノベル部の部長である里中孝宏は、ある問題に直面していた。 部員が自分以外誰もいなくなってしまったノベル部は今、廃部の危機に迫っていた。 慌てて部員を急募するも一向に増える気配はない。 今日も諦めて帰ろうと部室の扉を開けると、一人の女の子が立っていた。 それは、自分の恋した少女の姿だった。
五年前、不安と緊張でいっぱいの入学式を迎えた比良坂きままは、小学五年生の今でも、昔と変わらず「人と会話すること」に慣れずにいた。 数少ない、私の友達になってくれた三人と、四人で過ごすかけがえのない日常をおくりながら、 人との付き合いを知っていく「優しくて」「不器用な」日常が、今日もまた始まろうとしていた。
主人公 "高槻 氷里" は、年齢(二十歳)イコール彼女いない歴の童貞でオタクという、何かと残念な称号を持っていた。 彼女どころか、友達もできていないことに不安を抱いていた高槻は、自分のことを「ツッキー」と呼ぶ、 唯一の心を許す親友である幼なじみの"天奈 悠香"のことが、最近気になっていて...?