いつの間にか「君」と「僕」は共に暮らしていました。 いつも通りに君は沢山のご飯を食べ、いつも通りに会話をします。 死を望む「君」と、形式上でも君の永遠を望む「僕」 ゆっくりと運命の歯車が廻っている事に、君は気付いていました。
イタリアの街フィレンツェで連続殺人事件が発生した。優れた心理分析官であり捜査官のフェデリコは卓越した頭脳で数々の事件を解決してきたが、「堕天使」と名乗る殺人犯は巧妙な完全犯罪で捜査網を回避し、フェデリコは行き詰まってしまう。所が突然、殺人犯自ら歩み寄り彼に衝撃的な事実を突きつける事になる。その事実とは…。
紆余曲折を経て迎えた卒業式。 送り出したい気持ちと、やっぱりずっといたい気持ちとがぶつかって素直になれない。 そんなときあの人はいつでも「一緒」にいてくれた。 だから、安心して送り出せる。 寂しいけど最後は笑顔で「さようなら」と言えるように――。
酒野はかつて神童だった。 同年代で彼より賢い者はいなかったし、それを当然だと彼の周囲も思っていた。 だからなのか。彼は輝いていた。 地元では『百年来の麒麟児』『未来を照らす明月之珠』としてもてはやされた。 しかし、それも過去のこと。今の彼は平凡そのものだった。 ――どうしてあの時はあんなに輝いていたのだろうか。 今の彼には、それに対する答えを出すことは出来なかった。
ある旅人が訪れた不思議な広場に、ひとり、またひとりとやってきます。 そこでは皆がいろいろな不幸を持ち寄り、嘆きます。 そこへ一人の少女が来て一言ずつ囁いていきます。 そうして一人、また一人と広場を後にして最後にのこる旅人と少女。 後悔し続ける旅人に少女が言った事は――。
ある世界には、人間がいた。 ある世界には、神がいた。 ある世界には、天使がいた。 ある世界には、悪魔がいた。 互いの存在を伝説上のものとして、認識している 人間も神も天使も悪魔も、己の力にきずかぬままに、 日々を過ごす。 はずだった。 世界が混ざり合い始めるその時までは・・・ 「カミ」を殺すと誓った少年は悪魔と出会い、天使と出会い、そして神と出会った。 彼が本当に復讐したいものはなんなのか。 ただ、一人だけが総てを知っている
思い出すのは昔――母子家庭でぜいたくな生活は出来なかったけれど、ある日の誕生日、母と遊園地に行ける事に。 楽しんで、楽しんで、そうして最後にメリーゴーランドへ。 幼い自分が感じた『現実の残虐さ』に…。
平凡な女子高生の平凡な日々から一転、彼女は大切な『もの』をなくしてしまう。 なくしてから初めて気が付く、大切なもの、それを受け入れて生きていく時、彼女は何を思うのか。 そんな何でもない短編小説。
交差点に取り残された人々が、取り残されたことを逆手に取って、独立運動を行う物語。十二 独立国見学ツアー
『彼女には気を付けな』 それが普段は何も言ってこない姉の、それは非常に珍しい忠告だった。 姉の用事で訪れることとなった魔術研究会は、部員2人の弱小部だ。 そんな弱小部の部長なのだ。さざかしインチキ臭いのだろうと思っていたが、それはすぐに改められることとなる。 なぜなら――、 「はーい、動かないでねー」 白い軌跡が空中に描かれ、ポトリと首が落ちた。 「はい、できあがりー」 床に僕の頭部を模した彫刻が転がる。 そして彼女の手からは、氷の刃が生えていた。 ――彼女は本物だったのだ。
地球は又氷河期の手前迄進み、人々は餓えで苦しむ。そんな中、一人の男は人を料理し皆に振舞う。男の目的は何なのか、一体何故行うのか。基本的に1人称で男の思考と過去を絡めて話は展開します。 食べ物が無い時代、人々は争い、苦しむ。例えどんな物であれ人々は食べ物を渇望する。極限の状態にあり人を食す事が悪なのか或いは不可抗力なのか。最後に男は一体どんな選択を行うのか。
「そっとしておいて」 僕の心は、叔母の言葉を裏切るように、僕の体を動かそうとする。だれも彼もがやすらかに過ごせる夢の世界へ、僕は眠ろうと思う。けれど眠りは、そんなに都合よく扉を、開けたり閉めたりはしてくれない。ラークの煙の臭い、空調からでるすえた臭い、あらゆる人が吐き出す声と息と咳の混ざった生ぬるい古い風、それと入れ違いでやって来る、新鮮で冷ややかな風の死の臭い。何もかもが僕の不安を掻き立てていく。
夜のオフィスで背中合わせに残業中の男女ふたり。新居は憧れの女上司・シオセと話ができるだけでも舞いあがる。そんな彼に向かって「上を目指しなよ。仕事なんて上からしたほうが楽しいに決まっているんだから」と魂を揺さぶるようなアドバイスをするシオセ。新居はますます憧れの思いを募らせ……。一方のシオセも仕事に恋に充実した日々に見えて、実は満足していたわけではない曇り空の心模様。今、あるべき姿は『リア充』か『非リア充』か。そんな悩める人すべてに、全力で贈るわたしからの応援歌。
通学中の不慮の電車事故で死んだ僕が目を覚ましたのは、剣と魔法と猫耳の異世界だった。 魔法至上主義の世界で魔法が使えない「無色」として生まれた僕には、魔法とは違う能力 「支配空間(Rule space)」が備わっていた。 異世界転生物語がここに始まる。