女性と尊厳
何故、何?何て、言わないで。
私はすぐ傍にいるの。
あなたのすぐ傍に。
決して信じなくてもいいから、
お願いがあるの。あなたの傍にいさせて?
あなたは、信じてないでしょうけど、
ホラ、また、そんな瞳をしてこっちを睨む。
そんな顔をしたって、駄目なの。だって、
私には全て見え透いているのだから。
変に虚勢を張ったり、構えてみたりしないで。
ありのままの姿でいいの。あなたがいいの、好きだから。
虚勢を、張ったりしないで。それが、それこそが、
あなたと世界を決別させるの。
何故、って?そんな質問をしないでよ。
それこそが大人であるということを感じさせる、
不快な根元の一つなのだから。
私が、子供だった頃のあなたと会って、
きっと救ってみせるから。
あなたは、きっと、絶対。
陰険な大人の世界に、
嫌気が差しているはずだから。
その扉の向こうには、
何が待っているの。
あなたがその先に望むのは、一体、
肩書?型の嵌った家庭?居場所?尊厳?
そんなもの、どうだっていいじゃない。
そう言って、私はまた一人、荒野の上に立つ。
私は独りぼっちだって生きていける女性。
誰だって、そう言うもの。
女性と尊厳