巨大な満月が照らす魔導都市ザ・フォールズ。ワスプ家の令嬢ミアを長い間親交のあるマゼルヒ家の子息チェズが無断で 連れ出すという事件が起きた。ミアは翌日には婚約を控えていて、その婚約が一族の経営を左右するとあって大騒ぎとなる。 果たしてチェズの思惑とは? ミアの母上レイチェルの専属諜報員グライはミアは勿論の事、チェズとも赤子の頃から知っている仲。この騒動には何か訳が あるはずだと感じ取り、一人闇夜を駆け真相を探る。
自分は、ちゃんと親を選んで生まれてきたのだ。 自分の宿命を背負って。 誰かを恨むなんてことは、最初からないのだ。 すべてが決められていたことなのだから。 当たり前のことなのだ。 It all began when I met you..... Like it's nothing.
君のために、生きてみたい―――。 社会からは見放され、孤独と寂寞が輪をかけて深まっていくばかりだった。そんなとき出会った、ひとつの宝石。すでに光と希望に満ちていたその宝石を、無謀にも「知りたい」と思った。君の手を握りたい。抱きしめたい。守ってあげたい。 果たして彼はその宝石を手に入れることができるのか?そして彼はこの広い世界に居場所を見つけ出すことができるのか? 過去が犯した罪と罰。今に潜む贖罪と悔恨。未来に託された容赦、そしてたった一つの約束。さまざまな色で彷徨っていた光が今、重なり合い、ひとつになる。
「死にたい」って嘘ついて、お酒に逃げようとして、あれもこれもうまくいかなくて、ホントもうやんなっちゃうよ。ねえ、アルコール?
繁華街のアパートで、ホステスが産んだはずの赤ん坊が忽然と消え、産んだ母親は失血死してしまう。 消えた赤ん坊の謎を追って、捜査に乗り出した刑事の前に、まぼろしの如く現れたものは…? 見るからに風采の上がらないヤボな中年刑事。名前も、年齢も、所属も、一切不明の彼には、ある秘密があった。 それは<人に見えないものが見える事>そんな「やさしい刑事」が織り成す幻想の世界を綴った物語です。
――十年後の自分へ。今、あなたは幸せですか? 昨日、あなたは幸せでしたが? 明日、あなたは幸せだと思いますか?―― 十年の月日を超えて、届いた手紙。