私は歌おう
私は歌おう
全ての空から「宮」(きゅう)が流れるように
私は歌おう
全ての海から「商」(しょう)が流れるように
私は歌おう
全ての泉から「角」(かく)が流れるように
私は歌おう
全ての溪(たに)から「徴」(ち)が流れるように
私は歌おう
全ての湖から「羽」(う)が流れるように
鳥は囀ずり 魚は踊り 虫は囁き 石は語り 人は笑う
「水面に映る月は美しいかい
鏡に映る花は綺麗かい」
鳥は囀ずり 魚は踊り 虫は囁き 石は語り 人は笑う
「そうかい。それでは君たちは楽しいかい
それでも君たちは幸せでいたいかい」
鳥は囀ずり 魚は踊り 虫は囁き 石は語り 人は笑う
「そうかい…」
それなら私は歌おう
もう声を発することもできないその喉で
もう涙を流すこともできないその瞳で
もう琴を弾くこともできないその指で
君たちのために
私は歌おう…
私は歌おう