王国でいちばん高い塔のてっぺんには魔女が住んでいる。塔の魔女と呼ばれた娘の、いつか御伽噺になる恋物語。【#魔女集会で会いましょう】
歴史に名を残す大魔術師〈真赭の賢者〉が生まれた夜、クラリーセはある男の部屋を訪れていた。栄光の階を上ろうとしている彼への想いを断ち切るために。だが賢者の部屋の奥深くで眠っていたのは、思いもよらぬ秘密だった。
幼いわたしが恋したのは、美しい少年の姿をしたアンドロイド。だが『彼』の心は別のひとのものだった。哀れで優しい、わたしの祖母のものだった――。いつかの未来ではじまり終わった、ある恋の物語。
鴎流しと呼ばれる雪嵐に見舞われた港町。足止めを食らった旅人たちが集う宿の酒場で、ある男が退屈凌ぎの一興を提案する。大陸の西の果て、謂れの途絶えた土地にまつわる『歴史作り』。物語の題材として示された十の遺物のひとつ、謎めいた魚の鱗を手渡された薬売りは、懐かしい記憶に導かれるまま口を開いた。「竜になるという魚を知っているかい?」錬金術師の末裔が物語る、斜陽の時代の妖精譚。
小さな人間の少年、リオンは博士と一緒に暮らしていた。リオンは博士のことが大好きだった。 博士はリオンのことをロボットだと言い、彼を人間にするための薬を研究している。 リオンはそんな薬なんてできるはずがないのにと、そう思っていた。
漫画家の故・水木茂氏の著書にある「龍が上がる山=大岳山」についての体験と、所感を述べてみました。
高校生の弥生は、隔年で人を殺す犯人を見つけ出そうと推理小説部を立ち上げる。部員の渉と昴と共に、「隔年の悪魔」を見つけられるのか? 「どうして殺人を犯すのか」を聞くことはできるのか。
愛してほしい人はいつも隣にはいないね。 鬼売り屋と純喫茶”戦争屋”の若い店主が、神無月の終わりに夜な夜な言葉を交わす短編。 サクッとしっかり読めます。深夜におすすめです。残酷な愛。
[百合小説]久しぶりに故郷で正月を迎えることになった柑渚(かな)。 都会とは違う、のんびりとした故郷の空気に戸惑いを覚えていた柑渚は、神社の境内で、懐かしい顔を見つけて……
季節は、秋。 物想いに耽(ふけ)る雅美。その手は何を掴み、その目は何を見つめるのか…? 秋を、にわか神戸弁でおくる長編物語の第三章です。
季節は、春。 大学の入学式が行われる中、早々にサボった宜之(たかゆき)が桜の木の下で出逢ったのは…。 神戸を舞台にした、笑い?と涙の春を、にわか神戸弁でおくる長編物語の第一章のはじまりです。
季節は、夏。 初めての彼女との夏デートを心待ちにする誠。いつ誘おうかワクワク…。 涙?と友情の夏を、にわか神戸弁でおくる長編物語『seasons...』第二章です。