昭和40年代の小学2年生の夏休み。謎の生物を見つけるため沼に向かったボクたち。 あのころはすべてが不思議で、すべてが大きくて、すべてが楽しかった。 ノスタルジックな昭和の思い出。平成生まれの方にはファンタジーなのかなぁ。
追い詰められた父と息子の魂の旅路。行先は果たして・・。一応ファンタジーなのですが、父子家庭、児童虐待など辛く暗いテーマを扱った作品です。
IT企業を立ち上げ、勝ち組と言われる男性。その夢に突然あらわれた「たらればの神」。その神様に望むのは普通の妻をアイドルに換えてほしいこことだった。
『そうかね。何もかもをわかっているならいいんだよ。』 そしてまたこの老人の言葉が俺を腹立たせた。 『いいえ、何もかもをというわけではありません。この条約、つまり我々ベガとカトレアとの間で決定されたこの条約についてですが。私は一人で誰にもばれずに最重要任務だということだけを言われ、ここまできました。いいですか?私がここまでくるのに、かなりの時間と労力がかかっているんです。そして時差もあります。しかし、私はこの条約の中身については何一つ知りません。この書類に書かれたことは何もしらないんです。つまりこの条約に意義があるのかどうかすら。わからない。』 俺が冷たく言い放つと老人はゆっくりとそんなことはどうだっていいというよに口を開いた。 『ふっふっふ。おもしろい人だねキミは、えぇとたしか白氷《はくび》君だったね?』 『はい』と俺はいった。
6月に退職した理由は、ホットスポットの守谷を脱出し、3ヶ月間富山にて「疎開」することが目的だった。中には「そんな大袈裟な!」と思われる庶子もおられるだろう。その3ヶ月間に富山で見つけたもの、味わったもの、体験した事などなどを事実に基づきながら書かれている。海、山、まつり、花火、とまるで夏休みのような疎開生活に、避難の集中砲火を浴びせられるかもしれない。
中学生漫画家・藤居義将の推理物処女作です。荒筋です。日本画家・円山等伯の作品ばかり盗む怪盗「ミスター・シーフ」から警視庁第三課に予告状が届いた。捜査員・蟻塚警部は、元同僚で「ミスターシーフ」担当で亡くなった紋代警部の墓前に報告に紋代家を訪れる。そこのむすめ、紋代アゲハと再会する。彼女は正義感が強く女子高生探偵だった。盗まれた「湖畔の少女」の行方を追う。
五〇〇年前に世界から幽閉された国・ロストヘブン。 何故、幽閉されたのか……その答えを知る者はロストヘブンの首都・大都市エデン内で一部の人間のみ。 世界中から監視されているその閉鎖国内で、五〇〇年前から企てらた計画が発動されようとしていた。 ……だが、その計画を完遂させるには『一人の男』の覚醒が必要不可欠だった――。
大学受験に失敗して祖父の経営していた古本屋を受け継ぐことになった主人公は、毎日暇を持て余していた。 そんなある日、店内に置かれていた木製のソファーを売ってほしい、という妙な少女が店に訪ねてくる。 ゴスロリファッションに身を包んだ少女と、今一やる気のない主人公の話。
高校生のぼくは、ルーマニアのマンホール生活者の実態を記した書籍を読み、大阪のマンホールへの侵入を決意する。 かれは、マンホールの中で、なにを思うのだろうか。
ナナメ、ゼロ、キリコの三人は単車を転がす日々を送っていた。 峠攻めの山頂で休息を取っていると、キリコの元へ、夜の深い誘いの手が忍び寄ってくる……。 青春ハードボイルド短編。
ある夏の日、ひとりの牛乳配達員は、思い入れ深い名刺を見つめることになる。 かれは、名刺を通して、自身の境遇と対峙する。 白い日々の旅を眺めることは、かれを心の雪原へと誘っていく。