他人の評価ばかり気にして身を滅ぼした少女と嫉妬のあまり身を滅ぼした少女。彼女たちはなぜ自ら死を選んだのか。
「生き伸びる秘訣は好奇心ですなあ」
夏の夕暮れ、妻に少々バツの悪い頼みごとをしようとする私には、何故か違和感がまとわりついている。アブラゼミの声、料理をする妻の姿、何の変哲もない、見慣れた、当たり前の光景のはずなのだが、何かが違う。
「間違いは誰にでもあるが……」