少女の刹那‐第一章‐
第一章=春。
小説作りの少女・カオルは、突然やってきた知らない男・ショウともめる。
PCの中になにかデータを送ったそうだが、謎。
カオルは、自分の間違いに突然気絶。気絶中にショウからカオルの秘密。
カオルの過去は、なんだったのか?
‐春‐
―春。目を覚ました。あたりを見渡すと、部屋全体に散らかってるゴミと服といういつもの部屋の光景。私・菊月カオルは、そんな部屋を無視し、PCのキーボードを打つ。作っているのは小説だ。ただ人が死んでいく小説だった。途中までスムーズにいったが手が止まった。
(ネタがない・・・・。どうしよう・・・。)
そんなこと思いながら、「R」キーを連打する。
”ピーンポーン”
誰かが来た。私に友達などいない。
(宅配便・・・?)
疑問になりながらも服を着替える。
”ピンポーン×4”
「うるせえなぁ・・・・。」
怒りの中ドアを開ける。
「はい。どちらさ・・・・・・・・・・」
「こんにちわ~。宅配便かと思った~?違いま~す。じゃあ、上がらせてもらうね~」
いきなり、濃い目のオレンジ色の服を着た人が言う。
「え?・・・・・・えっ、ちょっと!はい!?ちょっと勝手に入らないでください!それに、あなた誰ですか!?私にあなたみたいな友達いません!っていうか、友達すらいませんけど!」
「話は上がってから♪っていうか、友達いないんだね。(笑)」
墓穴を掘った。知らない人に笑われた。顔が赤くなる。
(なんでこの人、勝手に部屋に入っちゃってんの!?そういえば、私の部屋って半年間片付けてない気が・・・・。)
そんなこと思いながら、その人についていく。
「ちょっと~この部屋は何~?PCの周りは片付けられてるのに、ほかはぐちゃぐちゃって(笑)」
(なんか、笑われてばっかり気がする・・。)
「ごめんなさい。」
一応謝る。
「えー。僕に謝られても困るなぁ。あ!そうそう、PCの中にデータ送っといたからあとは好きにしていいよ。それと、こういう小説書くんだね~。主人公がナイフを振り落とすところで止まってるけどね」
「ちょ、ちょっと!勝手に見ないでください!PCの中にデータ送っといたってどういうことですか!?そもそも、あなたのこと知らないんですけど!!」
(この人意味わかんない・・・。気が狂いそう・・・・。)
カオルは、隣の部屋にまで聞こえるような声を出す。隣の人から壁を叩かれ怒られた。
「ご、ごめんなさい。」
「カオルちゃん。ホントに、本当に僕のことがわかんない?」
「わかりません!初対面です!」
カオルは、初めて人と長話をするため緊張していた。
緊張というよりも、不安の方が多かったかもしれない。
カオルは、今まで相手の顔を見るのが怖くて今まで見なかったが、怒鳴ってしまったときのことを思い出し顔を伺った。
なぜか、ドアを開けたときよりかしょんぼりしていた。気のせいかと思い、目をこすったり、頭をたたいてみた。
「ちょ、ちょっと、何してるの!?カオルちゃん!?」
「ご、ごめんなさい。」
「カオルちゃん、僕はそろそろ出て行くよ、カオルちゃん、迷惑そうだし。」
「あ、あの!さっきは怒鳴ってしまってごめんなさい。えっと・・・あの・・・お、思い出したら、電話します・・・。
なので・・・・・あの・・・・電話番号・・・聞いても・・・いいですか・・・?」
「PCの中にあるから大丈夫。もしそれが・・・・・いや、なんでもないよ。ペンある?水性のやつでお願い。」
「は、はい。探してきます。」
カオルは、ゴミと服をどけながらも、別の部屋に行き、頼まれたとおり水性のペンを持ってきた。
「あの、水性のペンです。」
「ありがとう。じゃあ、腕を出して♪」
カオルは、言われるがままに腕を出す。
すると、いきなり”九塁 ショウ(くるい ショウ) ○○○-○○○○-○○○○←(電話番号)”と書き出した。
「・・・・!!ちょ、ちょっと!何するんですか!?」
「この方がおぼえやすいでしょ♪はい、これ、ありがとう」
ペンを渡された。そのペンをよく見ると油性のペンだった。
「・・・う・・・・うわあああああああ!!!」
「ど、ど、どうしたの?カオルちゃん!」
ショウは、カオルの手から落ちたペンをとりよく見る。
「ぶ、ぶふっ(笑)か、か、か、カオルちゃん(笑)ご、ご、ご、ごめんねぇ(笑)」
「い、いえ・・・・私がいけないんです・・・。そうです・・・私がいけないんです・・・・。」
カオルは、死んだ顔をし、気絶した。いつものことだ。
小説が面白くないと気絶してしまうくせがカオルには、あった。
今は、それ以上のことだから、小説が面白くないときの眠りよりも倍の眠りにつくだろう。
「か、かおるちゃん!?な、なんだ・・・気絶か・・・昔もよくあったなぁ・・・・。カオルちゃんは、やっぱり、あの時の事件の日から何も覚えてないんだ・・・。」
ショウは、そういい、”ゆっくりと休んでください。”という置き手紙を残してカオルの部屋から出ていった。
少女の刹那‐第一章‐
私は、この小説を書く前、「何を書こう。どうせなら、少女と少年が出てくるものがいい。」と考えていました。
私は、大人が出てくる、または、宇宙人が出てくるなど、謎の小説しか書いたことはありませんでした(笑)(笑)
今回、ネットに公開するのは初なので、最終話まで頑張りたいと思います。