古代ホーシア大陸には、人と竜によって築かれた国があったと言う。それら全てが伝説となった時代、竜が守護するとされるイスタムール国に、隣国との争いが勃発する。 そこへあらわれた竜の少年と、彼を監視し世話をすることを命じられた若い国官。国内に不穏な空気が流れる中、二人は次第に友情を育んでゆく。 竜と人、本来交わることのない二人の出会いは、彼らを取り巻く世界の奇妙な矛盾をも浮き彫りにして、彼らを翻弄するのだった。
連載作品「グレイ家の兄弟」の第2話です。このエピソードの見どころは、グレイ四兄弟VS凶暴な古代部族の初バトルです。また、敵勢力の概要も明らかになります。 果たして、勝負の行方は…。
棺を囲んでいるのは、棺に寄りかかりながら、お互いもたれるようにして座わり、ミイラ化していた少年たち。その異様な光景に息をのんだ。部屋に足を踏み入れて聡は気づいた。夕べ見た光景。神殿の小さな部屋の床。無いはずの穴に差していた月の光。闇へと消えていた光が差していたのはこの場所ではないのか……。
ママは死者が乗る列車をホームで待ち続けていた。ホームは果てしなく長く、その果ては闇の中に消えていた。ホームには一台の電話が設置されている。それは下界の自殺志願者と繋がる電話。電話が鳴った。ママは自殺志願者に、死を選択させることも、生きることを説得することもできるのだった。
私の住む星はすべてが満ち足りて、すべてが通じ合い、悲しみも痛みもない完璧な世界だった。私はその世界から、この世界にやってきた。すべてが未完全で荒々しい黒い世界。私はそこで孤独を知った。
以前投稿した『女の子を機械化するのが好きなんです』と同じ世界観の作品です。 前作を読んでいないと不可解な部分があります。
十九歳ならリフト代無料! そんな宣伝文句に心躍らせてスキー場放浪の旅に出た主人公真耶たち。でも全員一緒の行動じゃつまらない。せっかくの大学一年の長い春休み、今しかできないことをしなくちゃ、とおのおのばらばらの方法でばらばらの場所に向かう。 そんな中、スーツアクターという名のアルバイトをしている真耶が仲良くしている今を時めく若手人気女優が北海道で暇を持て余している! これはほっとけないとばかりに北海道に向かった真耶。だが早速ドタバタに巻き込まれていたのだった。 (この作品はフィクションです)