ある運命の日。モードカレッジで服飾デザインを学ぶ朝見陽奈は行きつけのバーでグラスを傾けていた。様々な感情をアルコールに混ぜて飲みながら、整った容姿で人気を集める太陽のような女性、姫野瑞月と自分との交わりを思い返す。「私の太陽になって」と言い、美しく、儚い彼女と陽奈が辿り着くかたちとは。
あの夏、僕は彼女の秘密を見た・・・ 小学三年生の僕・淳は転校して、近所に引っ越してきた、一座の娘、小学六年生・佳代子にほのかな恋心を抱いていた。 影のある佳代子には友達が少なく、淳は彼女と仲を深めてゆく。 淳は彼女に自らの気持ちを伝えるべく、彼女の帰り道をつけるが、佳代子が入っていったのは、街の外れの見世物小屋だった。 意を決して小屋に入った淳は、目を疑うような光景を目にする。 それは、ステージの上で緊縛ストリップに興じる、佳代子の姿だったのだ。