陸地を海に変えていく魚の怪物と、それに抗う人類の物語。 魔術師の青年と、彼に恋する少女の2人連れが大陸を巡り、人が生き残るための希望を見出そうとする。 ――大魔術師カスケイドと、彼女が率いるアルケミストの集団は、「ベミエラの街」を守るために魚の怪物と戦っていた。 しかし国が戦争で疲弊すると、それに属するベミエラもまた疲弊してアルケミストを養えなくなっていく。 するとカスケイドは容赦なく、略奪めいたやり方でベミエラから人や食べ物を奪うようになった。 街の窮状を見た領主代役のクロードは、時に天候さえ司るというシャーマンを1人、藁にも縋る思いで街に呼び寄せた。 何よりも街を養い、カスケイドとの争いを回避するため。青年の活動と、少女の暗躍が始まる
長くニューヨークに暮らした投資銀行員の相川蓮生は、別れた妻リツコと娘エツコをマンハッタンのコンドミニアム「サヴォワ」に残したまま帰国。やがて札幌で国際金融を教える大学教授へと転身していた。 学生の誰彼からとなく「恋愛先生」と呼ばれる蓮生。主には蓮生の「おんぶ」と「抱っこ」にまつわる噂に由来する渾名であった。ひとつは、蓮生におんぶされると恋愛が成就する、というもの。その実、研修医の葉子は、自ら願い出たおんぶによって蓮生の現在の恋人に収まっていた。さらには、別れたい恋人の前で蓮生にお姫様抱っこされると腐れ縁が切れる、というもの。こちらの真偽のほどは未だ知れない。 帰国して10年、蓮生をニューヨークに繋ぎ止めるのは僅かに娘エツコとの国際電話だけだったが、今回ばかりは恋人の葉子を伴ってニューヨークを再訪することに躊躇のない蓮生。リツコが家に戻らない、とエツコが電話してきたのだった。
皆様、ご機嫌麗しゅう。優陽 蘭々です。 今回のお話は3部構成の短編小説です。 あるシリアステーマを軸に、3人の主人公が三者三様の人間模様を描きます。 「もしも、家庭に不和を抱えている子と出会ったら」 あなたなら、どうしますか? どうか美笑ちゃんを救って欲しい。それが今回、一番伝えたいこと。 ※このお話は日本一ソフトウェア様より発売の「セカンドノベル」の影響を受けていますが、二次創作ではありません。※
バカな事をいつも考えている、自称『天才高校生』こと、鈴木太郎は、過去の失敗から、人と関わらないように生きてきた。そんなある日、ある少女と、わずか30センチしか離れていない距離で運命の出会いをすることになる。それが前の席の渡辺美優だった。だが、この少女は、なんと『人の思考を読める』力を持っていた。それを知った翌日、イルカの着ぐるみを着た謎の人物に出会う。そこで衝撃の事実を知った太郎は、秘密を知ることと引き換えに、狙われる彼女を「守る」ことを約束する。そのかわり条件が一つあって、彼女に本当のことを知られないこと。その後、太郎は、彼女と約束を交わすことになる。しかし、太郎と美優はそれぞれ違う意味で約束を交わしていた。そして、その日から、お互いの勘違いした日々が始まった。太郎の三日における聖戦の始まり。
世界終焉のその後、地上には再び文明が発生していた。 いつからか人のいないはずの地に、国が生まれ、彼らは『イト』という破壊の神の名を騙る。 神光玉の略奪を目的とした彼らは各国への侵略を開始した。 彼らの手中には、何故か封印されたはずの古代の兵器が・・・。 永きに渡る平和のせいで、成す術もない国々に彼らは容赦なく襲い掛かるイト。 各国を統べる国の王、ソーマは、変わった能力の持ち主で、自国軍の若き中将アンセルとともに戦いに身を投じていく。 実は、アンセルの姉サティアは王族で無いにもかかわらず、類稀なる神術の使い手で神殿で神光玉を守っていた。 しかしサティアはある日の襲撃で、行方知れずとなっていたのだ。 残されたアンセルは、平和を取り戻すこと以外に、報復も誓っていたのだった。
行き先不明のバスに乗り込む女教師。それは実在のバスではなく、死に至る意識を乗せてゆくバス。途中下車出来なければ、行き先は果たして?乗り合わせた、サラリーマン、フリーター、女子高生、それぞれの運命はいかに?セクハラ教師に暴力団が暗躍する中、超能力、人格障害が物語を思わぬ方向へ……。