たった一人孤独と刹那に生きる、中田鉄平29才。派遣切りで地方から大都会東京に出てきたが、東京での暮らしは、冬の夜に冷え込んだ。コンクリ-トの冷たさのようだった。彼の将来は、まさに太平洋のただ中に、小さなボ-トでただ一人彷徨うように、流されている・・・。 ただひたすら夜空を見上げながら、輝く星を探す彼だった。
「そばにいて欲しい・・・・・・」 主人公の川村真理は、結婚生活14年、単身赴任10年の生活を送っている 夫の川村雄一郎から、突然離婚話を切り出される。同じホテルマンであり、 夫をベストパートナーと信じていた真理のショックは大きかった。 本当の理由を言わない夫・・・ 事態はとんでもない方向に向っていた。