長く書き連ねてきましたが、何とか最後までを書き終える事が出来ました、あまり冴えない湿っぽい物語になってしまいましたが、少しでも暖かい気持ちにさせてくれるものを感じて貰えたら嬉しいです.
猫は言葉を理解していない。しかしそれでも猫は語る。猫の語る言葉たちは本来的には意味を持たない。だが、意味はそれぞれ読むものの中で生まれる。言葉が新たな言葉を呼ぶ。意味が新たな意味を呼ぶ。それらが錯綜する。錯綜してまた新たな物語となる。物語は終わらない。
芸術学部への進学を目指し、毎日近所の湖でスケッチをしている茂里。夏休みのある日、彼女は湖上に立つ八重垣姫を写真に撮る恩田志朗と出会う。 八重垣姫が誰なのか知らない茂里は、生粋の地元民である親父に話を聞く。以来八重垣姫はたびたび茂里の妄想に登場し、恋愛について口を出すようになる。 ある日茂里がいつものようにスケッチをしていると、足の悪い男が近付いてくる。するとその男との接触を阻むかのように、一匹の白蛇が茂里の前に現れる。
「ば、化け物か……?」 少女は人間ではなかった。 グリーンモスを操縦していた赤城守矢にはそう見えた。 少なくとも普通の人間は3メートル以上の跳躍などしないし、ましてや空中でその軌道を変えることなどできやしない。 それに時速二百キロメートル近くで射出されるケーブルアンカーも、たとえ来る場所がわかっていたとしても普通は避けられない。 自分に対して向かってくるケーブルアンカーの持つ明確な殺意と、その威圧感に対する恐怖で身がすくんでしまい足が動かないからだ。 そう。普通ならば。
瑶子は、息子の充の「神楽で太鼓を叩きたい」という願いを叶えるために、田舎へと帰省する。獅子と天狗が舞う神楽を久しぶりに見ながら、瑶子は、幼少のころのことを思い出していた。