風凰学園HERO部の抑止力2

第二章 主人公の昔話!?

沢井鈴音に会った夜のこと。
俺はこの世で見たくない夢堂々の一位を飾るあの夢を見た。
原因は鈴音の顔があいつに似ていたからかもしれない。

俺は中学生の時まだこの力には目覚めていなかった。
あいつがあんな目に遭わなければ……。
「奏、早くしないと遅刻するぞ!」
昔俺の家の隣には相川奏という幼馴染みが住んでいた。
「わかってるって、今支度してるんだって~」
困り顔の可憐な美少女、奏。
俺は奏に恋心を抱いていた。
今日は奏が買い物に行きたいと言うのでその付き添いでついて行くのだが、どうして女はこう準備が遅いんだろうか。
「ごめんね、たっくん、少し遅くなっちゃった」
遅すぎだ!
と言ってやりたかったが奏を見るとそれが言えなくなってしまう。
そのあと俺たちは予定通り買い物に行った。
予定通りでなかったのは帰りである。
奏が車に引かれたのだ。
それは一瞬、突然、唐突に起こった。
俺の思考回路は凍った。
目の前で何が起こったのか理解できなかった。
車に引かれた奏は真っ赤に染まり、息をしていない。
俺の中に人格ができたのはその時からである。
そして、俺が女性を苦手にし始めたのもその時からである。

「起きたのね」
起きてそうそうになんの悪い冗談だ?
ああ、あれか、疲れが溜まって幻覚を見ちゃうっていう類か。
きっとそうだ、いやそうであってほしい。
だって、起きたらいきなり美少女なんてどこのギャルゲーの主人公様だよ。
「あなた、今失礼なこと考えてたでしょ?」
頬を膨らませながら言ってくる奏。
どうやら幻覚ではないらしい。
「あのぉ、できればここにいる理由を教えてもらえたら嬉しいのですが」
そして、なんの躊躇もなく人の体の上に座っている理由も教えてもらいたい。
「あなたは私の守護人なんでしょ? なら、い、一緒に住んだ方がいいと思ったからよ!」
全然答えになってない。
そして、今この方はなんとおっしゃった?
「まま待ってくれ! 今、お前一緒に住むって言った!?」
鈴音は下を見つめながらうんと言った。
『なにぃいいいいいいい!? びび美少女が一緒に住めだとぉおおおおおおおおおおおおおおお!?』
超直感が反応してくる。
『うるせぇ!』
「じ、状況を理解するまでその話は――――」
「実はもう、引越し屋さん来てるんだけど……」
「……」
この方はどこまで俺から元気を盗めば気が済むのだろう。
「部長はなんて言ってたんですか?」
どうせこの状況を作ったのは部長なんだろうと思い聞くと……。
「達彦なら快く住まわせてくれるって言ってた」
よし、まずは電話だ。
「部長、理由を教えて下さい」
電話するとワンコールで部長は出た。
「理由もなにもないわ、達彦、一大事なのよ!」
「そうですか、で理由は?」
「もう、ノリ悪いわねぇ、理由くらい鈴音に聞きなさい」
「俺が女性を苦手としてるのは知ってますよね?」
「知ってるわ、だけどね達彦、その子にはもっと重大な秘密が隠されているのよ」
「マジですか!!」
「じゃ、頑張ってね!」
「え? ちょ、部長? 部長ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
はぐらかされた。
いや、はぐらかされてしまった。
部屋に沈黙が走る。
「……ダメ?」
沈黙を破ったのは鈴音だった。
「この家に来ちゃダメ?」
その声は今にも消えてしまいそうに綺麗で、目は潤んできている。
同時に奏のことを思い出す。
俺はやりきれない気持ちになり仕方なく……。
「はあ、鈴音は泊まるところないのか?」
「寮を追い出されちゃった……」
重大な秘密とはそういうことか。
多分、寮で何かやらかしたんだろう。
「わかったよ、ちょうどいいことに部屋もかなり余っていることだしな」
言うと鈴音の目に正常の輝きが戻り、彼女を取り巻く空気さえ輝き始めたような感覚に陥る。
自然と俺の体も元気を取り戻していく。
奏といた時もそうだった。
この感じが昔の記憶を思い出させていく。
「泣いてるの?」
顔に手を当てると本当に涙が頬を伝っていた。
「なん、でだ?」
悲しくもないのに、別に泣きたい気分でもないのに……。
なんで涙が流れるんだ。
「大丈夫」
そう言って鈴音が俺に抱きついてきた。
頭を撫でながら、優しく抱きついてきた。
こんな抱かれ方親にもされたことがない。
俺は不思議と鈴音の中で泣いていた。

それから数分後……
「落ち着いた?」
鈴音が俺を撫でながらそんなことを聞いてくる。
「何してんのよ、あなたたち」
部長の声が後ろから聞こえる。
「て、部長ぉおおおお!?」
「そうだけど何か?」
「なななんでこんな所に!?」
「なんでってちゃんと鈴音の荷物を片付けたかと思って……そういうことかぁ」
「何を一人で納得してるんですか!」
「どうせ、奏ちゃんに似てたから抱き合って興奮を――――」
「違うわぁああ!」
なんで俺は朝から二度も大声を出さなきゃならんのだ。
ちなみに部長は俺の過去を知っている。
俺はこれまでの経緯を伝えた。
「へえ、そんなことがあったんだ」
「やっとわかってくれましたか」
「ええ、達彦が鈴音に大好きだぁああって叫んだのよね?」
「何を聞いてたんですか! 馬鹿ですか? 馬鹿なんですか?」
俺は言い終わってから我に返り、自分がやってしまったことを謝罪しようと思ったが遅く、部長からボディーブローがクリーンヒットしたところだ。
「うごふっ!!」
お腹がかなり痛いです部長! と言いたかったが言ったら今度は俺の中心を狙っていたのでやめた。
「そ、それでぶ、部長は手伝いに来たんですか?」
「いいえ、面白そうだから見に来ただけだけど、やっぱり達彦は面白いわね」
こ、この人は悪魔か!
「ごべらっ」
部長が今度は俺の中心を踏みつけてきた。
「今あなた失礼なこと考えてたわね?」
なんでわかった!
俺の周りはエスパーだらけか!
そんなことを訴えながら(心の中で)中心を踏まれ続けた。

それから数分後……
俺はどこかの変態たちが喜びそうなことをやられ続け危うく変な領域に踏み出しそうなった頃部長がやっと踏むのをやめてくれた。
「さ、そんなことをやるより鈴音の荷物運びよ」
忘れていたが元はそれが原因だった。
「でも部長、俺の家には今はいなくとも不特定で帰ってくるモンスターがいるんですが……」
モンスターとは姉のことである。
いつだったか、姉が帰ってきたときちょうど隣に引っ越してきた美琴と話していたら姉が付き合っていると勘違いしたらしく三日三晩泣きまっくって挙句の果てに美琴の家に侵入までした始末だ。
「あら、そんなこと私が知ったことではないわよ」
この人はホントに人間なのだろうか。
人に押し付けて置いて知らんぷりとは……。
「……と、言いたいところだけどあの人は厄介だから『あなたにこのダンジョンが解けるか』って迷路の類を千種類以上押し付けてきたわ」
せ、千種類ですか……
そりゃあ、当分帰ってきそうにないな。
「準備は万端ってことですか」
「そうよ、あとは達彦の了承のみね」
な、なんて大役を押し付けられてんだ俺は!
「と、とりあえず話し合ってみます」
話し合うとは俺の人格とっということだ。
「手短にね」
俺は心の中にある人格たちに緊急招集をかけた。
『話は聞こえてたと思うがどうする?』
『僕はいいと思うよ? 可愛い女の子が増えるのはとてもいいことだと思うし』
今のコメントは超直感である。
『俺はどっちでもいい、楽しければそれでなんとかなる』
今のは天賦の才の神経。
『……』
最強は無言。
『お前も何か意見を出せ』
『……それで女性が救えれば住まわせばいい、私は助けを求められたら助けるだけだ』
なんでこう俺の人格はおかしいんだ。
「部長、多数決の結果良いということになりました」
実質1:1なのだが最強の意見を加えると住まわせることになる。
「でも、条件があります」
「何かしら」
「歳は未熟でも俺たちは男と女、そんなのが一つ屋根の下で住むのは何かと不便です、だから、部長から何か支援をいただきたいのですが……」
「訳はわかったけど、支援って何をすればいいのかしら?」
「この大荷物を運ぶのを手伝ってもらいたいのですが」
安いと思うか?
俺も思ったがこれ以上は要求できないのだ。
俺もいわゆる袋の鼠だからだ。
まあ、その話は今は置いておくとして、今の俺にはあまり部長に頼める立場ではないのだ。
「そんなことでいいの?」
「じゃあ、聞きますけど何かする気があるんですか?」
「……」
「何か言ってください!」
案の定やる気はないらしい。
まあ、それはそれでいいのだが……。
「さあ、始めるわよ、もたもたしてると日が暮れてしまうわ」
部長の言葉を合図に俺たちは荷物を部屋に運んでいった。

小さい子達が帰る合図の音楽が鳴り始めた頃、やっと引越しの荷物を俺の家の空き部屋荷運び終わった。
「やっと終わりましたね」
結局のところ大荷物が多く俺が九割ほど運んだ。
途中から部長たちは荷物を運ばず、俺の昼飯を作るべく勝手に冷蔵庫を散策し始め運んだ数は五個。
ちなみに俺が運んだ数は45個である。
「ふぅ、かなり疲れたわね」
「何にですか!?」
「ホントね、王香」
「そこ! 賛同は許さんぞ!」
いかにも頑張りましたという顔で満足している部長と鈴音。
荷物を運びすぎて足がガクガクしながらも全力でツッコミをする。
「さあ、これで私は用済みね、帰るとするわ」
部長がさっさと帰る準備をし、風のように足早に帰っていった。
取り残された俺たちといえば……。
「……」
決して途絶えることのない沈黙へと誘われて行った。

それから三時間後……
キュウっと可愛い音がなった。
「……」
「ちちち違うのよ? お、お腹が減ったわけじゃないんだからね!」
「いや、なにも言ってないんだけど」
そうか今のは鈴音のお腹の音だったのか。
俺は渋々立ち上がるとキッチンへ向かった。
「ち、ちょっと、どこ行くの?」
「キッチンだよ、お腹減ってるんだろ?」
「ち、違うわよ!」
ふくれっ面になって全力で否定してくる鈴音、だがお腹は正直ものらしく言ってる途中でも可愛い音が鳴っていた。
「違うのよぉ」
恥ずかしいのか声がどんどん小さくなっていく。
やがて今にも泣いてしまいそうな顔になり、その顔はとても可愛かったがそのままにもできないのでフォローのために俺は
「嘘だ、俺が腹が減ったから作るだけだ」
と言った。
言うと鈴音の顔が明るくなり、元気が舞い戻った。
「そう、そうなんだ、なーんだ、それなら早く言いなさい、私が腕にのりをかけて作ってあげるわ」
なんとなく違う気がするがそこは置いておいて作らせることにした。
俺も作るのはあまり好きではないのだ。
それから数分後俺は鈴音に料理をさせたことを一生恨んだ。
なぜなら鈴音は料理はうまいが量が多いのだ。
一種類だけで五人前はいくであろう量が十種類以上ある。
「な、なんだこの量は……」
「……てへっ♡」
「てへっじゃねぇぇぇぇええええ!」
それから頑張って食べたが全然量が減る気配がなく、仕方なく食欲多性の幼馴染みの美琴をご招待した。
「さあ、美琴ここにある食べ物食べ放題だ! じゃんじゃん食ってくれ!」
どこかのテレビ番組のアナウンサーの如くテンションでもてなした。
「……これ、毒とか入ってないわよね?」
俺のテンションが相当おかしかったのか、はたまたお腹が減ってないのか、美琴がこれだけの料理を見て手を出そうとしない。
「俺、そんなにおかしいか?」
「かなり……ううん、ものすごくおかしい」
そんなにか!
たかがアナウンサーのテンションになっただけでそんなにおかしいか!
「まあ、その様子じゃ作りすぎたのね、そこのお嬢さんが」
おお、なんという勘の鋭さまさか俺が見抜かれるとは!
「実はそうなんだ、うまいにはうまいんだが量がな」
「いいわ、私も手伝ってあげるから、早く食べちゃおう?」
「おお、そうか! お前ならそう言ってくれると思ったよ!」
どうやら食べてくれるらしい。
それからは無言で黙々と食べ始める美琴。
そのスピードは俺三人分の速さ、そしてどれだけ食べてもスピードが落ちない。
十人分くらいの量をたったの三十分で食べ終わってしまった。
「うん! 美味しかった!」
満足顔の美琴。
こいつのどこにこんな量を詰め込むスペースがあるのだろうか。
「まあ、なんにしても助かった、流石にあの量を無駄にするのは惜しかったからな」
「ううん別にいいよ、私もお腹いっぱいになったし、じゃあ、帰るね」
「おう、またな」
美琴はさっさか帰っていた。
「……ごめんなさい!」
今までどこにいたのか鈴音かいきなり謝ってきた。
「は?」
「だから、こんなに材料とか使ったりしてごめんなさい!」
あ、そういうことか、別に気にしなくてもいいのに。
「大丈夫だって、材料は買えばいいし、それにお前の料理は本当に美味しかったし」
俺なりの精一杯のフォローをしてみせた。
「でも……私……」
今にも泣きそうな顔を見せる鈴音。
そんな顔すんな、そんなことを言いたかったのか、それとも俺は本当にこいつを奏と重ね合わせているのか。
本心はどっちかわからない。
だけど、今わかるのはこいつを笑わせてやらないといけないそれだけだ。
「なあ、それよりも風呂に入ったらどうだ? 今日はなんだかんだで汗かいたろ? 風呂で洗い流してこいよ」
そうじゃないだろ俺!
もっと面白いことはないのか!
「……うん」
結局なんも面白いことを言えないまま鈴音を風呂に追いやってしまった。
「何なんだこの状況は」
シチュエーションが悪すぎる。
空気が異様に冷たく感じる。
俺は一刻も早くこの場から逃げるため自分の部屋に逃げ込んだ。
それから約十五分後……
「やっぱ、自室が一番だよなぁ」
ベットに横になりながら俺がそんなことを言っていると、ドアがトントンとノックされた。
「鈴音か?」
「うん」
「なんだよ、どうかしたのか?」
「……」
何を黙っているんだ?
「黙ってちゃわかんないだろ? 言ってみろよ」
「……一緒に寝ちゃダメ?」
……なんて言った?
「えーーっと、なんだって?」
聞き間違いでなければこいつ俺にとってまずいことを……。
「だから、一緒に寝ちゃダメ?」
どうやら聞き間違いではないらしい。
「はいぃぃぃぃいいいいいいい!! なんで!? どうして!?」
「だって私、ひ、一人じゃ眠れないから」
どこの幼稚園生ですかあなたは。
「お前今までどんな生活送ってきたんだよ」
「普通の生活よ」
即答だった。
「普通ってどんなだよ!」
「使用人にあれこれしてもらう生活よ悪い!」
「どこが普通なんだよ!」
かなりお金持ちの生活じゃねぇかよ。
ん?
だったら変じゃないか?
「なあ、俺から見るとかなりお金持ちに見えるんだが違うのか?」
「庶民から見ればそうかもしれない」
やっぱり変だ。
「ならなんで俺なんかに助けを求めたんだ?」
そうなのだ。
お金持ちなら俺なんかよりSPを雇ったほうが断然安心なのに子供の俺なんかを雇ったんだ?
「それは……くちゅんっ」
冷えたのか鈴音がくしゃみをした。
「とりあえず俺の部屋に入れ、俺の部屋で寝るかはあとで考える」
「うん」
とりあえず俺の部屋に入れてやり話を聞くことにした。
「で? なんでお前んちは俺なんかを雇ったんだ?」
「雇ったっていうよりはSPの代わりみたいなものなの、達彦は」
代わり?
俺がSP並の力を持っているっていうのか?
「俺にはSPと同等の力はまったくもってないぞ?」
「それは……」
鈴音は黙りこくってしまった。
「はあ、わかった、質問を変えよう、誰がそんなデマを流してるんだ?」
「……」
まただんまりか。
しょうがねぇな。
「鈴音、何か言ってくれないとわか――――」
「すうすう」
なんと鈴音は寝ていた。
そりゃあ答えられるわけがないよな。
「おーい鈴音さん? 起きないと風邪ひきますよ?」
ピクリとも動かない。
「はあ、とりあえずこの格好で寝かすのはまずいよな」
俺は人生初のお姫様だっこした。
そして、鈴音を俺のベットに寝かせてやり、気づいた。
「俺はなんてことをしてんだ」
俺の目の前に寝ているのは少なくても女性。
そして今、俺はその女性を寝ているからってお、お、お姫様だっこを!
鈴音が奏にあまりにも似ていたから、昔のようにだっこしてベットに寝かせてしまった!
「最悪だ、これ以上最悪なことはない」
『何が最悪なんだよ! 最高じゃないか! 女の子に君が触ったんだよ? これ以上の幸せはなんじゃないか?』
超直感がハイテンションである。
理由は女の子が苦手な俺が実質的に触ったからである。
『嬉しいことがあるか! めんどくさいことが増えるだけだ!』
負けじと反論する俺。
『どうでもいいけどよ、その子起こさないであげたほうがいいんじゃないか?』
天賦の才の神経がそう告げてくる。
理由は聞かなくてもわかった。
鈴音が泣いていたのだ。
「なんで、泣いてんだよ」
当然答えは返っては来なかった。
鈴音はなぜ泣いているのだろう。
鈴音はどういう気持ちで俺の家に来たのだろう。
その他もろもろの気持ちが俺の中で渦巻き、混ざり、いろんなことをグシャグシャにしていった。
「ああもう、寝よう!」
俺はこの空気が嫌で寝た。
「なんで今日はこんな気持ちに二度もならなきゃならんのだ!」
そう言い残して意識を飛ばすことに精を出していた。
当然眠れるはずもないのに……。

風凰学園HERO部議事ログ
4月29日火曜日 晴れのち曇り
欠席 達彦…転入生の引越しの手伝いにて休み
罰点1
以上……

「よっしゃぁあああ! 次は俺も登場だぜ!」
「よーし、とりあえず俺は転入だな」
「なぜに?」

風凰学園HERO部の抑止力2

風凰学園HERO部の抑止力2

風凰学園HERO部今日もびっくり仰天である

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • アクション
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-10-28

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