電車には毎日、様々な人が乗ってくる。 ドアが開き、一人の男が車内に入ってきた。 彼を見て乗客が最初に思うこと、それは「耳、でか!」である。 東急ハンズで売っているマジック用の耳よりも大きい。 これだけ大きいと、誰かと会話する時に、相手の発言内容以外の情報も入ってくるのではないか。 呼吸音から心拍数までクリアに耳に入ってきやしまいか。 それらの情報を元に相手の虚偽やお世辞を見破れるようになってしまい、人間不信に陥ってしまうのでないか。 心配は無用である。
「おまえ、変わってるな」なんてことをよく聞きますが、これは自分の価値観や常識感というんですか――それと相手の考えや行動に大きなズレがある場合にいうセリフですね。 例えばゲテモノの類は一切食べない、それが常識と考える男がいたとします。 その男からすれば、一日一回カメレオンを食べる男は「変わってる」となります。 逆に、一日一回カメレオン食べるのが普通である、常識である――日本にはいないと思いますが、どこかの国にはそういう文化の国があるかもしれません――と考える男からすれば食べない男は「変わってる」となります。 みなさんも誰かに対して「変わってるな」なんて思った場合、相手からも「変わってるな」と思われてる場合もある、ということです。
5月27日発売コミックス「巨像少年VS.新世界少女」の、ライナーノーツ的な一遍です。購入後のオマケとして、あるいは試し読み+購入検討の一助として、お楽しみいただければと思います。
大手出版社に勤める栃川は、知り合いからどうしても会ってやって欲しいと頼まれ、応接室で初老の男と向かい合っていた。男は和服姿だったが、生地は色褪せ、裾は擦り切れている。みすぼらしい外見とは裏腹に、昂然と顔を上げ、値踏みするように栃川を見た......
「私」は、勉学に対してやる気がない女子大生。いきなり初日から講義に遅刻した。席がどこも空いていなかったので、しかたなく最前列に座ることにした。最前列はやる気に満ちあふれた学生たちのスペース。その最前列で「私」は、不潔なうなずきマンと出会った。ほんのり甘いラブストーリー。純粋なハッピーエンドかそうでないかは、読む方次第。とても短い小説なので、さらりと読んでいただけます。この小説は「小説家になろう」「エブリスタ」にも投稿しています。
フィンランドからやってきた「僕」は、研究所で働く「西野さん」と、交換日記をはじめた。「僕」を日本へ連れてきたのは「西野さん」だった。日本に来て感じたこと、そして「西野さん」やまわりの人への思いを、「僕」は黙々と言葉にしていく。この小説は5月24日に投稿しましたが、内容を大幅に変えて投稿しなおしています。短い小説ですので、さらりと読んでいただけると思います。ちょっと謎な話を読みたい方におすすめします。この小説は「小説家になろう」「エブリスタ」にも投稿しています。
レイ博士の元へ、1通の手紙が届いた。 手紙の内容は『頼みたいことがあるから、家まで来てほしい』という、ごくありふれたものだが、 その手紙の差出人は、150年以上も昔の、ある有名な画家だった。 そんな奇妙な手紙に招待されて、レイ博士は、画家の住む屋敷へと向かう。