ニートの「ぼく」は釣りの餌に、庭にいた幼虫を使用したことから、出会いがあります。魚から指輪がでてくるところは、アラビアンナイトにあったような雰囲気? 指輪は彼女へのプレゼントにはなりません。 そのかわりに今川焼きのエピソードと発展します。蝶々の美しさは彼女への憧憬となる?
誰しも、何をやっても上手く行かない時があるものだ。おれが今まさにそうだった。仕事ではしょっちゅうミスをやらかし、そのため自分だけ休みが一日しか取れず、二泊三日の家族旅行の間、一人で留守番することになった。仕事の日は気も紛れるが、一人ぼっち…
ウルトラスーパーデラックスマン横山は、史上最強のヒーローである。 もともと平凡なサラリーマンにすぎなかった横山孝二が、ある日、宇宙意志に選ばれて超絶パワーを与えられたのだ。彼一人の力で、世界征服をたくらむ悪の組織はすべて壊滅し、異次元から…
──日本全国の美術部がこぞって参加する美術の祭典・全国中学校美術部作品展にて、三年連続大賞入選を果たした少年がいた。 『文化の強豪』という異名を持つ、伝統ある城尾中学校。 その美術部で作品展三年連覇という輝かしい偉業を為し遂げた少年に憧れて、転入先の高校で美術部に入部した高坂夏美。 彼女は微かな絵の具の匂いが漂う静かな美術室で一人の男子生徒と出会う。 彼は圧倒的な才能に恵まれていたが、興奮する夏美を他所に虚ろな瞳で無関心に呟く。 「俺は自分の絵を公に晒せたりはしない」 傷付きやすい青春を駆け抜け、真っ白な心のキャンパスを彩っていく美術部青春コメディ、開幕。
(作者註:50作目を記念して、いつもより長めのお話です。ご用とお急ぎのないときにお読みください) いつの時代も外交官は危険と隣り合わせの職業である。まして、この宇宙大航海時代にあっては尚更だ。交渉する相手は生命形態からして我々と異なっており、爬虫類型、昆虫型、植物型、果ては何型に分類したらいいのかわからない場合すらある。 いや、どんな…
日本が世界に誇るパチモン文化『メイド喫茶』を題材にしたちょっと血なまぐさいハートフルコメディの続編登場! 尚、この物語は当然フィクションであり、実在の秋葉原のメイド喫茶、ならびに関係者とは、一切関係はありません。
ジーニアス・プレジデント(天才大統領)、ダークネス・ジェネラル(闇の将軍)、そしてゴールデンイーグル(黄金のワシ)という3つの人格を持つ金井智史(かないさとし)の物語。 (現在は「小説家になろう」にも投稿しておりますが、今後、更に他のサイトへの重複投稿を行う可能性があります。)
武田は急な出張で地方に一泊することになった。とりあえず眠れさえすればいいので、ネットでなるべく安いホテルを検索すると、『全自動ホテル』というワードが目に留まった。低料金なのに、高級リゾートホテル並の気分を味わえるという…
pixivでも投稿している作品です。 読んでくださるとありがたいです。 小心者オオカミさんとお菓子好きの赤ずきんちゃんのお話です。
「僕」は退屈な街に生まれ、崩壊した家庭で育った。 嫌なことはたくさんあったし、少年時代の思い出はといえばほとんどが忘れたい思い出ばかりだった。大人になった「僕」が街へ帰り、ある「友達」と過ごした小屋を巡る。そこでの思い出は忘れたいものではなかった。でも楽しいものでもなかった。ただ「僕」にとってはとても大事なものだった。
「ついこの間まで、寒い寒いと思ってたのに、急に暑くなってきたな」「そうですね。特に課長なんか、直火焼きですもんね」「そうそう。直射日光が地肌に直接って、おいっ!」「すいませーん」「まったく、今時の若い者は…
「あなた、これ何よ」 家を出てすぐに財布を忘れたことに気付いた橋本が玄関に戻ると、待ちかまえていたらしい妻にそう聞かれた。何のことかと聞き返す前に、橋本の財布をその場で開き、背表紙の裏側から小さく折りたたんだ紙幣を出して見せた。「あっれえ…