自分の気持ちですらよくわからないのに、人の気持ちはわからない。けれど、どんな人だって人が幸せになることを望んでいるはず…。
ーこの湖には、たくさんの人が訪れる。いろんな思いを抱えてあの崖から湖を目指していく。 その姿は悲しくて儚くて、美しい。ー 湖の近くに高い崖がありまして、そこが自殺スポットだっていう話です。 プロローグに出ている「僕」というのはここで事故死した男の子の地縛霊でして、自殺していく人間たちを眺めて生活しています。 「僕」は自分が死んだということについてまだ実感が湧いておらず、死というものに対しても否定的です。 しかし、飛び降りていく彼ら彼女らの抱える思いを見続けていると、だんだん考え方も変わっていきます。 死というものが、彼らにとってどんな存在であるのか。死とは必ずしも悪いものなのか。そもそも、生きるとはなんなのか? 死んでしまった後にこれらのことについて考え出した「僕」の切ないストーリーです。
中学生男子が幼なじみでオタクの女子高校生にふりまわされるお話です。 2人とも、まったくお互いを異性としては見ていなかったところから、気持ちに変化が訪れる1年間を書きました。 できるだけたくさんの人に読んでもらえたら、嬉しいです。 よろしくお願いします。
交通事故で娘を失った一人の男性。家庭を顧みず、仕事ばかりの自分は若くしてこの世を去った娘に何をしてやれたんだろうと後悔にの思いにさいなまれる。娘が遺した一冊のノートは、そんな自分に人生をやり直すための最後のチャンスを与えてくれた。 ノートに託された、今は亡き娘の思いをたどりながら、その先に待つ新たなスタートへ……。