ラブレター

ある深夜
私は動画を作っていた

数時間語には彼の誕生日
だから、それに向けて

手紙じゃないのは
いっぱい伝えたいことがあるから

HAPPY BIRTHDAY
と書かれた紙だけを映す
後は喋るだけ

長過ぎたり、声が小さかったりで
何回も撮り直す
カンニングペーパーが
真っ黒になるまでやり直した

やっと完成したと思ったら
日付の変わる数分前
間に合うことに安心した
でも同時に悲しかった

私と彼は恋人じゃない
前に元がついてるから

別れてから1ヶ月過ぎた
明々後日は自分の誕生日
何をやってるんだ
友達が聞いたら、そう言うだろう

でも最後にどうしてもやりたい
これがきっかけで忘れられるか
多分、難しい

しかも彼はこの動画を見れない
意味のないことなんだ

それでもいい
初めての両思いだった
初めて好きと言われた

当たり前かもしれないけど
ずっと、その場面を影から
見てばかりの恋愛だった

だからね
どうしても彼に伝えたい

ありがとう

そして

幸せになって下さいと

ラブレター

ラブレター

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2017-08-06

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted