ネイキッドブルー

もう何も感じない。

この世は塵くずの様だと
そう君は酒を飲みながら話す
美しさは一過性のもので
まるで光の様に過ぎ去ってしまうと



状況によって言葉を使い分ける
でないと誤解を招く
でも誤解って一体何なんだ



水飛沫をかけられたくらい
何だっていうんだ


その水はとても冷たいと
怯えて入らなくなるなんて勿体無い
子供の頃は濡れるのが楽しかっただろ



君はそう甘くはないと苦い顔をして黙っている
誰もが持っているたった一つの青
その色は自分にしか見えないから
言葉で表すのは難しいかもしれないけど
宝の持ち腐れにはしたくないんだ



どんどん時代が移り変わって
色んな事が起こって
色んな感情がないまぜになって
ぼんやり忙しく過ごして魂を分捕られる



そうして見えなくなる事もあるだろうけど
どうか信念を忘れないで欲しい


ネイキッドブルーはその先にきっとある



息さえも潜めて
すっと息が吐けない
声が震える
僕達の居るべき場所はこんな掃き溜めじゃない
好かれようと努力すればするほど嫌われる
人間は誰しも捻くれた部分を持っている


僕達は果てしない穢土を踏んで歩く
昔の出来事はもう失くなった
そうして良かった事だけを思い出す
唯一の友が君で良かった
どんな事があったって
その時はその時
死にはしない
自分を蔑ろにはしない



散らかしたままでいい
外へ出よう
とにかく外へ



喉に腕を突っ込まれ
本来の意見を取り除かれる前に



心にしまってある架空の地図を持って
そして真っ青な景観を二人で眺めよう
その先にきっとある艶やかな青



ネイキッドブルー



他人と目が合った様な錯覚
素晴らしいと思う心
不可思議な感覚
長いデスクワークの果てに



その先にきっとある
艶やかな青



ネイキッドブルー

ネイキッドブルー

読んでくださりありがとうございました。

ネイキッドブルー

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-02-20

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