中学一年生の椋は社会の授業中に、自分の家族について、椋にとっては大きな事実に気が付きます。 拗ねる椋、だけど今日は、大事なお客さんが来る日です。 椋はこの事実にきちんと向き合えるのでしょうか。
「ショウちゃん、早くしなさい。ユウキくんが迎えに来たわよ」「はーい」ランドセルをしょってショウが玄関を出ると、同級生のユウキが待っていた。入学してから三年間、ほぼ毎日繰り返された光景だ。「お待たせー。あれ、それなあに」ユウキは、何か丸い......
レインボー出版は、主に地元の名士などの自費出版を手掛けている小さな出版社である。その日、編集長の花沢が持ち込み原稿の下読みをしているところへ、営業の小牧が青い顔で入って来た。「編集長、すみません」「どうした」「ぼくじゃダメって言われました......
「どうしてまた、文学部なんぞを志望するのだ。理学部がイヤなら、工学部はどうだ」「進路は自分で決めていいって、父さん言ってたじゃないか」「おまえが小説好きなのは知っとる。だが、それは趣味だろう。進路は真剣に考えなさい」「ぼくなりに真剣に考えた......
木洩日 京はひどい田舎から、すごい都会とまではいかないが、家の事情でまぁまぁな都会に引っ越してしまう。 転入初日、京はあえなく最悪の一日となってしまって、さらにはその事がきっかけでボッチになってしまった。 それはこんな京が一日を生きるそんな物語り。 感想、批評、不評、どしどしお願いします。
冒険者になりたくない。冒険者になっても、誰にも感謝されないし、功績も残せない。そんな主人公の冒険憚です。 緩く見ていって下さい。
夏の夕暮れ、精三が公園わきの自販機の空き缶入れを覗くと、必ずいくつか入っているはずのアルミ缶が、今日はまったく入っていなかった。(ちくしょう、縄張り荒らしか)精三は、この公園の辺りを縄張りにしている。もちろん、誰かの許可を得たというわけでは......
ほう、あんた、地球旅行は初めてかの。わしはもう三度目じゃ。到着まで、まだ時間がかかるから、わしがいろいろ教えてやろう。そりゃあ、面白いところじゃよ。なにしろあの狭い惑星に、何百万種もの生物がひしめき合っておるんじゃからなあ。宇宙広しといえど......
人見知りの男が思うイケイケ感満載の奴への羞悪であり魂の叫びである。佐伯しょーんがおくる人見知り擁護論。