日和見作家は療養中につき。
田舎での日々、都会での出来事。
日々是好日、だが曇り。
その夜は、大阪の家でえみちゃんねるを見ていたと覚えている。
えみちゃんが「女は洗濯物を干すときによくほかに人生あったな~、これは違うかったな~と思う」というのを聞いて爆笑した後、母が「結婚する前に検定試験があればいいのにね~」と頭の良いことを言った。
私は洗濯物を干すとき、よく飛行機の音を聞いては、「このブオーッと勢いよく行くのは自衛隊の何だろう、飛行機の音で何々機であるとかわかるほどオタクになってみたい」とよく考えるのだが、あれは違うのだろうか。
そんなよくわからない私は、ふわふわしながら、昨日父が帰って来た際、父は集中することが多いのであまり話してはいけないというルールを守りながら鏡を見ていた。
そして静かに立ち上がり、「このくびれどう思う?」と父の正面に立って聞くと、「どこにくびれがあるの?」ぶはっと父が笑った。
「なんで、痩せたじゃん」と言うと、「自己満足してなさい」とさっさと手を振られた。再びユーチューブに戻る父。
彼には男は背中で語るものと言う美学がある。なので私はしつこくせず、鏡を置いてアイスを食べ始めた。
すると彼は「言うてる傍から、食べてはるやん」とやや受け、「やっぱあんたは発想が面白いわ」と言われた。私は狙っていない。
ある日、朝に散歩してたら、目の前を白いポメラニアンが行く。白ポメは振り返って振り返って、私の犬好きオーラを感じ取り、遂に立ち止まってお座りした。
私は得てして動物に救われやすい。この日も新たな人脈を作り、私は「おはようございます」と飼い主と頭を下げて通り過ぎた。
別の日、私は祖母の家のある田舎へと来ていた。
父が大阪で「どちらから?」と聞かれた際、「京都から」と言うとカップルの女の子がメンチを切ってきたという話を聞いて、「こんな片田舎を京都と語ったら京都の人に怒られる」と京都出身の祖母と話し、祖母と一緒にちりんちりんと自転車に乗って、大きな業務スーパーへと来た。
大量に買う祖母に、後ろに並んでいた人が「金使いやがって」と言うので、「ほっといてーや、あんたに関係ない、私の金や」と祖母が言うと「そらそうですよねぇ~」とレジのお姉さんが軽薄に笑いながら味方してくれた。私はこのやり取りこそ田舎あるあるだと思う。
やっかみも強けりゃ、コミュニケーションの数も豊富だ。種類は都会の方が品がいいけど。
私は祖母がミチミチとミンチを素手で取り出し、袋に詰めるのを「昔の人あるある」と諦めて見やりながら、同情的に高級層であろう若奥さんがそっと寄り添うように傍にカゴを置いてくれたのを、「すみません」と思いながら背中に感じていた。
帰る際、段ボールにいっぱいに詰めた荷物を、私はそのためにいるのだとばかりに私の自転車の荷台に乗せる祖母に「へー」と思いながら、私は突っ立っていた。傍を黒髪のソフトヤンキーがたむろし、「あららー」と笑いながらこちらを見ている。
私はもはや、慣れた。「さあ帰ろう」と漕ぎ出すと、祖母が滑ってこけて、切れるという選択肢が比較的少ない私はもー、と言いながら引き返し、祖母に「大丈夫かー?」と声をかける。「あららー!」と笑うソフトヤンキー。まだまだ優しい方だ。明日にはこの話が出回るに違いない。
祖母よ、一体どうやってこの田舎で生きてきたのだ、と私は祖母が雄々しく思え、こう言っては変だが妙に尊敬している。
笑われるという選択肢を選んだ人。その選択肢で、私はよく救われる。
私が情緒不安定な女の子がやらかしやすい、髪の毛を自分で切るという行為を行った際、祖母は帰ってきて、ドアを開けて「うわ」と言って変な奴いる、とでもいう風に顔を背けて笑っていた。嘲笑っていたのだ。彼女は世の中全てが面白い。例えそれが身内ごとだとしても。
私は短くなった髪でランニングウェアを着て町を散歩し、知らない男の人に「阿保やのう」と笑われ、いかにもその調子が弄りの言い方だったのを何故だか死ぬまで忘れないだろう。多分一生覚えていることの一つに分類されている、どうでも良かったが何故か嬉しかった瞬間の一つだ。
私はその後、「虎刈りやないかい!」と父に怒られた。げんこつを一発、24歳の誕生日に貰った。
このように、私の阿保さは時々救いがたい破滅を表現することもある。
あれから落ち着きを取り戻し、大阪に戻った私はすっかりショートカットが定着したある日、髪を切りに行きつけの美容院へ行った。
ここで前に「好きなようにしてください」と言ったら、兄ちゃんに散切りにされ、母に「自分で切ったやろ!」と誤解を招き、「ちゃうよ、兄ちゃん下手やってん」と冷静に返事したが信じていなかったらしい。後々まで言われた。
私はこれにニット帽を被り前髪を分けて眼鏡をかけ、アディダスの黒ジャージ上下を着て過ごしていたのだが、なんか妙に女の子が寄って来たり、その頃やってたドラマの亀梨和也に妙に似ていて「あれー?」という感じだった。もれなくナル入ってる。でも事実なのだ。
私は男装が似合う。
やばいやばい、切り替えなきゃ。
そう貞操の危機を色んな意味で感じた私は髪を伸ばし始め、やっと上手いお姉さんに当たり切ってもらっていたのだが、田舎者の証拠だろうか、サービス精神で何故その日いかしたワンピースを着てきたか、それはここしか着て行く場所がないからですなど聞かれもしないのに話し、笑っていたが来ていらんかっただろう。私はその後自分でその美容院に出禁を出した。
ある日、朝やはり走っていた。ただいい気分になりたいと思いついての、持続性のない運動。近所から寝て起きてから着替えてないだろうなというお婆さんが出てきて、「走ってきたん、ええなあ!」と言われ、指でコースを描きながら、私は笑って答えた。
その後は家にこもって暮らした。クーラーが涼しい。外は暑い。
誰かが「一つくらい、続けんかい!」と言っているのが聞こえ、私は「えー、勉強と家事してるけどなぁ」と思い、何とも思わなかった。
その後スラムダンクの人のリアルを読み、ガチ泣きしてから「やっぱ頑張らないと、始まんない」と思い、ずびっと鼻をかんだ。
掃除とか頑張ってみたが、頑張りとは誰にも伝わらないもんだ、と一人思った。主婦こそ尊いものよ、父母の報われぬ哀しさよ。私はランナーとして頑張ってもよかったのだが、それよりもすべき大事なことが沢山あって、世の人には遊んでいると思われただろう。言い訳だがこの頃結構頑張っていたのだ。勉強とか。
モチベーションを上げるためにブログを立ち上げ、毎日覗いてくる過激派の変な人に辟易しながら、私は「病気のことなんか言ったって始まんねーぞ」と思っていたのに、そっちしか道が残されていないのに、気づき、なんだか虚しかったが、ある日小説仲間に「書いちゃえ、書いてしまえ」と言われて、なんだか元気が出た。
それからえっちらおっちら書き出して、宣伝効果と言うのか、ハンデが武器にもなり得るということに味を占め、ブログも小説も続けていた。
ある日道を歩いていたら、土木の兄ちゃんが「やめれるなら、やめろよ」とやけに真剣に呟くのを聞いて、私は現状を思った。
やめれるなら、やめろよ。
なんて重い言葉だろう。私の感受性が強いのは止められないし、意外と体も頭も弱いし、人間関係は作れないし。私はおちおち働きだすことを検討し始めたが、「いや、無理だろ」と止められた。
いや、無理だろ。
なんて重い言葉だろう。人生の夏休み、いつまで続くかわからない。
病院で頭ぱこーんになってる弟が、せめて復帰してくれればいいのに、と私は歯噛みした。あの子は騙されやすいから駄目だ。サクラの親父とエロメール交わしてるくらいにはアホ。その宇宙人ぶりが面白いのだけども。私は会うたび爆笑する弟の珍行動について思いを馳せた。
男とは斯くも駄目なものか。何故そこまでエロにこだわる。
お前は尼か、と言われそうなことを思い、私は犬の散歩に出た。
割と「わんちゃん」と言って可愛がってくれていた人たちが、情けをかけてくれていたのだと感じ入る今日この頃である。
そんなこと言い出しちゃ生きてる意味ってなんだよって話だけども。だけども。
甘えてんだよ所詮私はー!!
そんな心の叫びが、夏空に消えて行った、2016年。8月。
ニートを取り扱った漫画、おそ松さんのネット情報を見ながら、着ぐるみや実写版の広告を見て、「もうここまで来ると、なんか、怖いな」と思った。
アニメや漫画の最終形態、実写版。
いつか映画化するなら見るだろうなと思う。きっと見るだろう。
父が「パソコン代わってー」と言うので代わったら、ぷーうとおならをするので、「ほら人のこと言えない!」と日頃油断すると叱られる私が怒ると、父は「父さん耳日曜」と言う。
「は?」と言うと「今日は日曜日、だから耳日曜」と。落語か。
母に言ったら、「今度からは私たちもそう言おう」と言う。
9月も過ぎ、田舎に帰る。犬に向かってにゃあにゃあ言っていたらグルルルル、と怒ったので「ごめん、噛まないで、噛まないで」と言って慎重に降ろす。
テレビを見ている父に「漢詩って結構綺麗だよね、お城が滅びて桜がチラチラ舞ってて、切ないけど美しいみたいな」と言うと、「栄枯盛衰とか?」と言った。
そうそう、栄枯盛衰。
栄枯盛衰、栄枯盛衰。肝に銘じなければなるまいよ。
悲しいけど地球はいつか滅びるんだと、私は一人考えている。案外それは、一人じゃなかったりする。
私は知らないけれど。
その昔、私は阿保だった。
その昔、貧乏だった私はマメに貯金箱を持って二日か三日ごとくらいの周期で貯金しに行っていたのだが、郵便局の人に「いつもの子」と言われ、半ば親しみを込めて「阿保や」と笑われていた。
通帳の金額を見れば阿保さがよくわかる。
その後私は満を持して綺麗な格好をし、5万ほどじゃーんと現金で定期預金に回してやったのだが、それを応援するかのように、「金利が低いから10年しないと意味ないよ」と助言を頂き、以来定期預金は降ろさず、手つかずのままだ。
遊ぶ金もない。これも根気の話。
私は漫画リアルの影響を濃く受け、あらゆる面で自分流に頑張っていた。
メダカと犬と植物の世話を忘れない。口の卑しさを消そうと、豆腐だけで済ませていたら食欲が失せ、今じゃかなりストイックな食生活になった。出かけても何も食べたくない。ファミレスに入っても人のサラダバーに着いていくくらいで正直満足だ。
だが貧血がひどくなったので、野菜ジュースをたくさん飲むようになり、納豆も食べ始めた。レバーを買って来てもらってもりもりと食べる。
人間食べなきゃやってられない。
後日叔母が母と電話で「下品な話やけど、食べな体持たないから、食べなきゃいけないんだ」という話が聞こえ、全くその通りだと思った。
間違ったダイエットは10代まで。私はもう大人だ。太る必要がある場合もあるし、そんなタフな人の方が好感が持てるというものだ。
まあ、ストイックになれたのはいいことだけど。
隣んちのクソガキが、よく癇癪を起してはあれが嫌だああだこうだと言うのが聞いてらんない、と思っていたのだけど、子供心ながらに、現状に不満もたくさんあったろう。誰だって子供の頃は何か満たされてないものだ。
私はよくからかわれるためクソガキと書いたが、こういう子こそ案外目が出て好青年に育つもの。憎まれっ子世に憚る。彼が悟るべき課題はたくさんあって、図らずもそれを乗り越えることになるだろう。
そんな映画みたいな想像をしている。何故かと言うと、彼はスポーツに打ち込む強い面を持っている。いつか精神薄弱な面を克服するだろうと、そういう見解だ。
私は彼がまた家の前で「ばーか」と言い、無視していたら「ひどい~」と言って泣きまねをして帰っていくのを聞きながら、「救いがたい馬鹿っているよね」と父と話した。
上記の長い内容は父と私が話していたことである。
怒られても怒られてもうちの前の路地に入ってきて遊ぶ子供ギャングがいる。
その親御さんは、母親はガチのヤンキー、父親もヤンキーで本物らしく腕に凄い刺青が入っている。
しかしカブトムシの世話を子供のためにマメにしたりと、親っぷりは100点花丸だ。
ちょろっと怒られることもするが、家族として幸せな方である。いけないことはいけないと、精神薄弱に育ったただただ厳しかったうちの人間は思っていたが、私はこういう人たちにこそ憧れる。
ヤンキーかっこいいじゃないけど、人間味としては合格だろう。なんだかおもしろそうな人たちだし。
その子供たちにいつもからかわれながら、私は案外平気の平左で悠々と犬の散歩に行く。歌を歌う。
面白がりじゃ、私も負けていない。
これをこちらではイキリと言うのだそう。
近所に美人だがいつも怖いイメージの奥さんがいた。
窓の開け閉めが如何にもいらだっているので、「変わった人なのかな」と正直怖がっていたのだが、あるときふと癖で、「おはようございまーす」と挨拶をした。
すると可愛らしい声で、「おはようございまーす」と女性らしく返してくれた。
この人にも、言えない苦労がある。
そんなことを思ったある日。
大阪は案外懐が深くて、私はもう可愛いと言われる頃も過ぎたので、「あいつ阿保や」と言われながら暑い中犬を肩車して散歩し、信号待ちの前で地面が熱いか確かめてまた歩き出したが、それを「ぶりっこ!」と囃すでもなく自然に受け止めてくれ、私は自分がその他大勢の中の一人に交じって変な奴だけど周りと同化していることを面白く感じながら、高架下の金網にロックTシャツなど干されているのを見て「若い兄ちゃんでも住んでんのかね」とその長屋を眺めていたのだが、ふと「こんなとこに一回で良いから一人で住んでみたい」と思い、案外それは叶いやすくて、今の自分なら出来るだろうなという感慨があった。
しかし私は運命にからめとられて、案外それは自分で決めたものかもしれないけど、責任重大な立場にいる私にはどうしようもないことだと、自由への憧れを放棄して立ち去った。
日陰になり、犬を降ろす。
犬は勢いよく歩き出し、道中車いすのお婆さんと挨拶したりして、ほっこりとした気分で帰った。
犬が可愛いって、やっぱり得なものだ。
小さきものを見守る目。そんな目をした物静かな品の良いお婆さんだった。
さて、現実に、打ち込まねばなるまいよ。
私はSNSの仮想空間で長らく付き合いがあった方々にお暇を告げて、小説に打ち込むべく頑張りだした。
そこで得たもの。
年齢や生活圏が違っても、同じ趣味の友達はできやすいということ。どんな状況でも尊敬される生き方は可能だということ。
腐ったことを書けば腐り、ポジティブに書けば相手もポジティブになれる。
これからの作品へのテーマはできた。後は打ち込むのみ。
さあ、邁進するぞと、私は精神面で若干ストイックになった。
偏見。
私は今までの人生経験で、何がかっこよくて何がかっこ悪いかとかわかっている。
ブランドこそ追わないが、古着屋でかっこかわいいレトロなTシャツを三枚1000円で選び、そういうのを見下す奴ほどださいとか、そういうことが分かっている。
キラキラのアクセサリーこそ着けないが、革製の職人手作りの鞄か帆布の刺しゅう入りの鞄が一つだけほしいとか、そういう価値観。
それこそ本物で、いっちばん高い物である。京都に行かなきゃ買えないかも。
靴も履きつぶすまで履いて、職人に手直ししてもらう。そういうのこそ本流だと思う。
人間見た目じゃねえよ、魂だよ。
真剣な何かを持っててストイックに頑張る人にこそ憧れる。
太っちゃいるが朗らかな人を見て和むように、強くて包容力のある人。
ドロドロになって働いて、弱い者いじめはしない人。
それこそ私が目指す人。
金を掛ける奴は、阿保だ。金は最終手段、メディアか遊びの交際費だろう、と思う。
片田舎のぶくぶく太った金ばかりかける奴は阿保だ。
貯金もないのにじゃんじゃん金使った経験があるから、痛いほどよくわかる。
私は阿保だった。
裕福でもないのに、恰好だけは一人前。
つんと上向いておすまし顔。
これじゃあ切れられるのも無理はない。
大阪にだいぶ染まっているが、都会じゃ案外こんな感じ。
芸能人がボロボロの服着てめちゃくちゃお洒落になっているのなどを見て、私は「かーっこいー」と声を上げた。
要は、顔だよ、体だよ。精神性だよ。
一本筋が通ってセンスがあれば、それでいいのだ。「誰彼は金なし男とヤリほーだい」なんて掲示板に書き込む奴、あんな恵まれてない人間は哀れすぎて目もやれない。なのでこれから先一生無視して生きる。勝手に踊り狂いなさい。
まじめ系ブログを書いていたら、音楽通の太った女の子に馬鹿にされたので、そうとも知らずに冗談を返信していたら、やがて連絡が途絶えた。
人とは意外性を多分に含んでいるということを知らないのな。
若いもんよ、苦労人舐めんな、と思う。
わしは星野源も知ってりゃきゃりーぱみゅぱみゅも知ってるし、ラッドウィンプスも知ってるがめんどくさくて書かないだけだ。
文学的にしたかったのに、と邪魔された気分でブログを見やりながら、私はダメだ、と思った。
自分より下じゃなきゃ気が済まない。
そういうとこ、治した方がいーんじゃない?
見た目じゃねえんだ人は、と思いながら、私はギターを買うかピアノを買うか検討している。
ダメだなーと思う。
色々ダメだなーと。
いろいろ勉強しなきゃな、と遊びの期間を過ぎて思う。
あれ、これってディープな話?
私はまあ、病人だ。
若い頃は会話もできない、目も合わせられない、皆の前で声も出せない。かちこちに固まった体で歩くから、いつも歩き方やきょどりの癖を真似されて困った。
言われてても言われてなくても悪口が常に聞こえ、関係のない人まで怪しんで見てしまう。首が勝手にそちらを向くのだ。これには参った。参ったのでこうさーんと高校を中退した。せっかく進学校に進んだのに。でも全部丸暗記だ。理解できた科目なんてひとつも無かった。
無気力、世の中への興味の無さ、自殺願望。16歳の私の心はずたずたで、受け入れてくれたバイト先でも浮いてしまいヘマばかりした。
そこの人たちが優しくて、「一度世の中探検して、またここに戻ってきなさい」と言って高校卒業と同時に辞めることになり、そこで月5万ももらえ、50万貯めた。
そこは現在大手でここ大阪にもチェーンを出している。どこかは言わないけど。向こうはとっくに忘れてるだろう。
さて、ネガティブに始まった私生活は、始まったと同時に就職活動も兼ねており、私は大変心苦しく、えっちらおっちら求人を見た。
しかしどこにも受かる気がせず、そこで耳に入ったのが地元で有名な歯科医院の求人で、私は「道が開けるよ」と周りから助言&支援をしていただき、ようやく電話をかけて面接し、ダメな子ぶりを披露して逆に気に入ってもらえ、就職が決まった。
さて、ここで問題。
私は根性があったでしょうか?無かったでしょうか?
私はよく休んだ。歯科助手とは相当な激務で、メンタルも削れる削れる。私はやられてしまった。
ある日先生が切れた。「お前なんで何回もその日に休むんじゃ」
当たり前である。病歴も暴露したら、早速しごきが始まった。
周りの人も、一言もしゃべらない機械みたいな私をどう扱っていいかわからない。お互い気持ちはすれ違い続け、向こうが気を許してくれても、いじめから守ってくれても気が許せなかった私が馬鹿だ。馬鹿なので首になった。
たっくさん傷つけられたし、傷つけた。
最後の方なんて職務怠慢甚だしかった。私は始めのしごきですっかり根が腐りはて、「勉強なんか、死んでもするかよ」と思っていたし、私をしごいてくださった人たちは私がなぜ勉強しないのかと不満だった。ちなみに私はどんくさく、雨の後落ちている落ち葉を拾うのに一時間かけて箒で掃き、「こうすればいいでしょ」といらなくなった手袋で拾う先輩を見て、「アホですみません」と思っていた。
焼き肉パーティーでお肉なんてとてもとても、食べられやしない。
それでもさらによこしてくれる肉を食べ、私は立つ瀬が無かった。
そこを辞めてから、らくーな職場を探し、色々失敗しながら最終的にはコンビニで早朝から入り、後はランニングするなりなんなり好きなようにできるという仕事を選んだ。
この頃気を許せる友がいた。どのくらい気が許せるかと言うと、私が50万貯めた、見て、と言って金を置いて部屋を出ても、絶対に触らなかった。数えて遊びはしたが。彼女と私はこれからたくさん遊べる気がしていたが、彼女にはリア充としてのスケジュール、私には貧乏人としてのスケジュールがあり、全く遊びに行けなかった。
これは後々まで恨まれたに違いない。私の精神的マイノリティの話をしても引かなかったのは彼女だけだ。
私はこうして、たった一人の友を図らずとも裏切ってしまった。メールに「明日も遊べない。経済的に余裕がない」と書いたときの惨めさったら。
今にして思えば、後悔の連続だ。人は後悔して生きていくものだと言うが、私はそん中でも下手くそだ。
こうして裏切り裏切られ、私はえっちらおっちら人生の坂を上り、今にたどり着いたという訳です。
一回地元を出られたのは、結果的に良かった。母を自由にしてあげられたし、兄も道を見つけた。私はどうなのだろう。これも道だろうか。お遊びだろうか。なるべく真剣に向き合っているつもりだけれど。
今私は朝夕寝る前、必ず薬を飲んでいる。月一回の注射。一度でも欠かせば死に関わる。
結構ハードな日常送ってんだなと、らりってるわけでもない私は思う。
まだ打ち込めるものがあるだけマシだったか、といつも考える。障碍者スポーツならぬ、障碍者アート、そこまで検索して、「別に障碍者じゃなくてもいいだろ」と思った。
私はただいま療養中。だが至って元気で社会的常識もある、大丈夫だ。
病気病気、言い出したらキリないぞ。忘れるくらいがちょうどいい。
だが、上手いことして、楽しく行きなさいよと主治医は言ってくれた。
私の人生、打ち上げ花火みたいだな。ぱーんと急に上がって、最後にひゅるひゅる消えていく。
それを言えばみんなそうさと、物陰に佇む階段状のクワズイモ。死ぬかと思ったら、新しい葉っぱが出た。
そうか古い奴を切り捨てて生きていくんだ、と私は、何か悟りを得たようにも思えて。
思い出は残すまい、と写真を撮らない私。犬がこんなに可愛いのに。
河原ピーポー。
すばる新人文学賞で、エンターテイメント部門があるらしい。
「お母さん今いません」を送ろうかと思ったが、せっつかれたりしだすことを考え、「別に、インスピレーション枯渇しちゃうくらいなら送らないな」と思い、これからも地道に生きることを決め、ネット小説家として生きていく決意を新たにした。
昨日は薬を飲み忘れ、奇妙な夢を見た。
人を殺すのだ。目下敵対している家族の面々を、はさみでぶしゅぶしゅと。
私は普段から考えもかすりもしない人達なのに、何故に夢にしつこく出てくるのかとても疑問。
まあいっか、殺せたし。
そんな物騒なことを思う私。
別に殺したかったわけでなく、勝ったからよかったという話さ。
赤ちゃんが来たので、人見知りしだしたその子を母に預け、寝ていたが、起き上がってTシャツに着替え、河原に行く。
石段を登り、土手に上がってから少し下に下り、階段に腰を下ろして星野源のくだらないの中にを聴いた。
キツツキと雨じゃ木こりが出てくるが、対岸で木を切るあの人達に、主人公みたいな優しいおっさんはいないだろうな。
そんなことを思い、ジュースでも飲みたいな、と思う。
水面すれすれにカラスが飛ぶ。
水切り名人の話なんか思い出してみて、そこまでしたら完全に浮く、と場所を変えて河原を歩き倒した。
お寺さんの横を通り、お米屋でパンなど売ってあるのを見て、ああこういう店あったんだ、次からここ来ようか、なんて実現しないことを考える。
道中父の会社じゃない車の人たちが沢山いて、案外道を渡らせてくれたりしたのだけど、栄枯盛衰、と思わずにいられなかった。
と、ここで親戚の姉さんの顔など思い出し、働かせてもらえないだろうか、と考えたりしていや無茶だ!インテリが土建屋なんて、と考え直したりした。
とりあえず文書いて音楽聞いて、河原とか歩いてインスピレーション湧かして、またなんか創作の話思いつかないかなーと考えている。
もっと大作、読むべきじゃないの。
父に日輪の遺産を貸してもらい、まだ目を通していないことなど、後から意外と後悔することになるんだよな、と思ってみたりする。
今日は父の家探しに皆余念がなく、父は知らない爺さんを歯医者まで車で乗せて行ってあげたりして、なんか探偵ナイトスクープの世界だね、と言ってみたりした。
新人賞、投稿しようかな。
そんな相談事をしに二階から一階に階段を降りたら滑り落ちた。
落ちる時に私の骨が如何に太くて硬いかを実感した。安心安心、大丈夫さ。簡単には折れんよ。
マラソンで鍛えた時期を心強く思う。
明日から真似しだす暇人など現れないことを願う。
あの河原は一人か二人程度で歩きたい。
運にまつわるお話。
その日私は便秘だった。
肥大したお腹を見て、「いかん、昨日エノキを食いすぎた」と反省した。出ないことには辛くてしゃーない。
その内昼ごはんになって、下に下りると母が果敢に脚立に上り、命知らずな芸当をしている。
「そこ、押してきゅっと回すねん」
そう助言して、協力して電気を綺麗にした。
嵌めるのやって、と言われて、内心こわごわ、しかしここで逃げたら私が廃ると、脚立に腰かけて天高い場所で電球を回した。
終えた後で、昼ごはん。
蕎麦を食べた。美味い。
その内農家さんが来て、一階にて祖母とあれやこれやと話し込む。あの農家さんは良い人たちだ。私が病床にいたころ良くしてくれた。
「農家さんの手伝いに行くというのはどうだろう」
そう言うと、「農家さんも腰痛いし辞めたい言うてはったわ」と言うので、やむなく諦めた。
その後歩きに出かけようかと犬を誘ったが、唸られて断念した。
「便が出ない、出ないよう」と訴え、お腹が痛くなったので下に行くとトイレが開いていて、「誰や」と言うと「私や」と祖母の声。
「お腹痛いねん」と言うと「二階行き、長なるから」と言われ、仕方なく二階へ行った。
出た。
すっきりーと下りてくると、母が「従姉妹がくれたすのこ、どこ行ったっけ」と言う。二階にあるよーと言い、探して一階へ持ってきて、寝室の押し入れに宛がうも合わず、「戻してきて」と言われて物置に戻しておいた。
その後、また出た。
どれ、どんだけお腹へっこんだろうと見てみると、ぺたーんとしているので大変満足した。
「そら出ますわな」と母にいわれ、「肥しが多すぎる」と祖母の料理を褒めた。
今日ももやしが大量に夕飯に出そうだ。
その後この駄目な私のニート目録が喜ばれた話をして、「ほのぼのなのよ、ほのぼの!」と定評を頂き、「早速運の話を書くわ」と言って二階へ上がった。
その文がこれという訳なのです。
暗い話は、書いちゃ駄目?
うーむ、と唸っている。パソコンの前にて。
アイフォンのフォアユーに入っていた小南泰葉と言うなんか椎名林檎っぽい感じの人の歌を聞きながら書いていたら、すっかり暗い作品が出来上がってしまい、完成度の高さから載せたのだけど、外からお囃子のように「暗いねん、暗い!」と通行人が言うのが聞こえ、まあそういう意見もありか、と思ったりした。
まあ、仕事の終わりに覗いてみたりするのが流行りかけてるのかもなーと、新たなエンターテイメント性を見出し、ここに宇宙人の弟が加わったらどんなお祭りになるだろうかと若干わくわくしている。他人事なので。
兄が「俺の妹小説凄いしー」と何気にネット仲間に披露していたのが最近一番良かったことだな、と思い出しながら、全部バレバレーと思った。全部バレバレー。
バレバレでも世の中回っていくんだからまあ凄いわな、と思う。最近見なかった猫が今日近所に来てくれて嬉しかった。
まあさっきのくっらい作品にはそれなりのコメントを付けておいたので、わかる人にはわかるだろうと、秘かな楽しみのごとくこのような現象を愉快に思っている自分もいて。
人間一人の人っていないよなーと思う。繋がりって素晴らしい。
とりあえず作品はアップしておいた。まあこんな一面も持ってますよと言うことで。暗い面と明るい面両方あるから良いんだろう。良作とは明るい話に限った話ではないのだ。
昼間農家さんが来てくれて、売り物にならない野菜をたくさんくれた。それで作ったおかずが美味い。
「ありがたやー」と食べる。うまうま。
祖母に兄は案外こんな料理の漫画を持ってるんだというと、そうか、と喜んだように笑っていた。モンスターを狩猟して食べるんだ、というとわからないわーという反応をされた。
以上、ダンジョン飯より。
夕飯後仲良くしゃべっていたら、母が珍しく感情がぐわーっとなったのだろう、切れたみたいになったので、退散した。
こういう時はほっとくに限る。そしたら治ったので、「さっきの話、私は別に嘘を吐いたわけじゃない」と言いに行くと、「わかってるって」と元気に返され、現金だな、と思い一人損した気分で二階へ上がり、泰葉を聞いたという訳です。
泰葉違いでしょうか。知らん。
屋上ミサイルを早く読みたい。今読んでる本が終わったら早急に。
おそ松さんがいつまで経っても始まらないので、「んだよ終わりかよー」と思いながらも、情報はチェックしている。フェス松さんとか舞台化とかは興味ないし、カップリングもしない健全な奴だが、世間知らずにあのギャグは良かった。
何気にサンテレビが入るこの家の不思議。
暗い歌も聞いたし文章も書いたし、なんか吹っ切れた。
はーやく来い来い宇宙人、と弟が退院するのを待っている。
今度は優しい姉になれたらいい。しかし繰り返すようなら、本当に知らない。
なんで男ってこんなに馬鹿なんだろう、と弟を見て考えた。哀れな奴だが、哀れさがどこか可笑しい。ぷっと笑えることばかりするのだ。
お前なんでそんな嘘ばっかつくの?と聞いたら、全然?と意外そうな表情を作る狡猾さ。お前はとことん悪人ぶってろ、後は知らんさ、と世話焼く今日日和。
今日の夕方、犬があまりに腹が減ってテーブルに飛び乗り、祖母が悲鳴を上げました。
では。
お祭り日和
今日は地元の神社でお祭りがあるらしい。
私達は兄の部屋で祖母の作った弁当を食べながら、米倉涼子の医療ドラマを見ていた。
昼間、街に出た際一人でウロウロし、久しぶりに玉手の前の店で買い物した。
負けに負けてくれた戦利品を持って、母たちに合流すると、父がパチンコに出かけたせいでパーキングにて待たされた。
もーマジで空気読めんあのおっさん、と皆で待つ中、母が入り口近くに座りパチを回している父を見つけ、しばいて連れてきた。
一人で現れた父は、一人で番をしていた私に「早よ乗せーや!」と言い放ち、三人で苦労して運んだ水やら何やら、一生懸命運び入れて、私達は兄のマンションを目指した。
先に食事は済ませた。私はWi-Fiを聞き、兄のパソコンの待ち受けのイラストのことを聞いたりして、後はネットをして寝転んでいた。
父が寝ている。
これ音量上がらないんだけど、と相談され、チャンネル上がったらそのまま上げてみ、とアドバイスしたらもうええわ、と返された。
その後しばし寝て、起きたら母が出かけており、トイレに入っていると帰って来て、母さんもクロックス買った、350円、とやはり少し気を使ったクロックスを買って来た。チャコールだった。
祖母の作ってくれた弁当を食べながら、あ、梅干し入ってた、と最後の一個なのに何故、と思う握り方のおにぎりを食べながら、青空に聳える向かいのマンションを見た。
昨日テレビで通天閣の天気予報は意味ない、空見るもん、と大阪の人が言っていたのを思い出し、皆で笑った行きしの旅。
ドラマが終わる頃、じゃあね、とマンションを後にした。ゴミを持って帰る。
兄は順調に痩せている。
私はギリギリまでこれを書きながら、帰ったらアクセス数を見ようと思っている。
しからば、これにて。
大阪は暑かった。
今日はデート日和。相手いないけど。
今日は朝から皆さん歩いてらっしゃる。
市のマラソン大会が近いのだろう。
私も祖母に「歩いてきなさい」と言われ、しからば歩くことにした。
稲荷神社の方に行くと、お婆さんが道を掃いていて「おはようございます」と一人に言うと、そこを通った人全員に「おはようございます」と言うことになる。
田舎あるある。
またもやポメラニアンに立ち止まられ、お座りして待たれたので立ってみたら「わんわん!」と吠えだしたので、ごめんよーと別れ、堤防の方へ。
左側を歩こうかと思ったらソフトボールの子たちがぱーっと自転車で来たので、避けていたら一人が「やばい、トイレ行きたい」と言っていて「可哀想」と思った。
お父さんと息子ちゃんがいて、私が見ると息子ちゃんが恥ずかしーとひっこんでしまった。
その後タイムを切ろうと頑張るオールラウンダーの方を見やり、頑張れ、と思ってから帰り、また出てコンビニにて69円のアイスとガルボ、煙草とSDカードを買い、帰って父に煙草を渡し、「ガルボ一口頂戴」と言うと全部くれた。
ガルボ美味い。
そう思いながらデジタルカメラの電源を入れ、何かと撮る。
犬を撮り祖母を撮ろうとしたら、かなり絵になってるのに「いや、私写さんといて」と手を振られた。
その後犬を連れて散歩に出たら、ピンク街の通りを行きたがるので「誰もいないな」と確認してから通った。
若干ぎらぎらした看板に、「浮世橋」と裸の絵が描かれ、一度は通って損はないな、と思った。
その後帰ろうとしたらどこかの偉い坊さんが袈裟を着て自転車に乗っており、ちりんちりんと言わせて通って行った。
美坊主、と若干思った。
信者にはなるまいぞ。硬くそう決意した。
その後帰宅し、寝ていたらいつの間にか母が同じ炬燵で作業しており、「あ、トイレ行きたいかも」と言って立ち、帰ってくると「どうだった」と聞かれたので「大だった」と答えると、「何も言うな」と手で制された。
こんなことを書くせいで朝小学生にセクハラ発言をされたのかもな、と考えたりした。
彼は私を見て「金玉」と言った。確実にセクハラに来ていた。子供の可愛いものだが。
今月は確実に家族に回さないとな、と家族の発言を聞きながら考えている。
5万は回してやろう。そう思う。
安穏とした休日は過ぎていく。
コンビニで兄ちゃんに「カードですか」と聞かれたとき、「財布が寂しくて」とか言えたらよかったのかもな、と思ったりした。
哲学について
母と言う人は、言い出したら最後までやり通す、初志貫徹の人である。
今日も倉庫に目が行った彼女は、何を思ったか、のこぎりでぎーこぎーこと、倉庫の棚を切り崩し、「後で農家さんに持って行ってもらうから」と片づけをものすごい勢いで始めた。
もんの凄い根性のある人である。
やっていることはほぼ土木の仕事だ。
私は犬を連れて二階にいたのだが、下が何やら騒がしいので、下りて見たら案の定、お片付けの真っ最中だった。
「夏、これのこぎりで切ってー」と板を渡され、それが炬燵を解体したものであると知ったのは後のことである。
それを通りかかった人たちが見ては笑って挨拶してくれる。
母の哲学とは苦労の先にあるのである。
さて、哲学と言えば、昔小学校で同級生が持ってきた本、「山田君」といったか。
彼は日々ぼーっとして過ごしているのだが、なかなか頭が良く、同級生が将来社長になると言ったら「絶対こいつの会社には入らないでおこう」とか、待っている間に川を眺めていて、川と地面とどちらが進んでいるのかわからなくなってきたりと、面白要素が沢山あるのだ。
今探しても「山田君と七人の魔女」しか出てこなくて、やれ、もう廃刊になったかと少し残念である。
心に残るほど面白かった。
私は父から電話で「もうすぐ帰るからタバコ買っといて」と言われ、歩いてそこのタバコ屋に行ったが、無くて、駅前まで歩いて行った。
そこのローソンでくじを引き、「応募ですわ」と見せてから、やはり私と同じような気性の店員さんに安堵しながら帰る最中、ソフトヤンキーを見た。
彼らはタンクトップに短パン姿で、残夏を謳歌していた。
うわお。
声には出さずにそう思い、リーマンが歩いて行ったのでそちらとは反対方向に歩いて行ったら、いつもの工事現場に出た。
若干顔覚えられるだろ。そんな風に思った。
帰ったらまだ母と祖母が納得いかないのか片づけしていて、「ああ、なんでそんなにガッツがあるんだ」と若干貧血気味の私は呻くようにして後ろを歩いて行った。
楽しいことはみんな私には訪れないのだから、困ったもんである。犬抱いて文章書くくらいか、できることは。
おこぼれ貰ってのこぎりで木を切っていたら、くらくらと目まいがした。
あんまり良いことじゃないよな、ひ弱って。そんな風に思った。
昨日父が寝ていたら、犬が起こしに来てとてもうざかったらしい。
嬉しくてしゃーないんだな、そう思った。
家族が揃う日、もうすぐ無くなる日。
大事に過ごそうと思う。
孤独に放り出される瞬間ってあるよね
たまに寝ていたりすると、さっきまで楽しい夕餉だったのに、時間帯的に孤独の海へと放り出される瞬間がある。
今がそれだ。
もう22:00か。
私はパソコンで時計を見ながら考えた。
今日も夕飯はお好み焼きだった。
婆ちゃんの作るもやしの漬物が美味くて、そればかり食べていた。夕飯前に漂っていたもやしの炊ける匂いのなんと福よかなことか。
この家はいつも美味しい匂いが漂っている。
昼間鏡でにきび探しをしていて、はっと気づけば傍には爺ちゃんの形見の箪笥が置いてあり、そこには祖母の死に装束が入っている。
「私が死んだらこれ着せてや」
そんなことを普通に言うので参った。母は聞き流していたが。
そうかもうそんなことまで考えなきゃいけないのか、と私は感慨深くて。
彼岸は案外近くにあるのだ。
夕飯後、父が友達のおじさんからもらった栗を食べていた。
この人は栗ばっかだな。
そう思っていたら虫が出たと歯で噛み砕きながら言うので食べるのはお預けにしておいた。
それでも彼は食べていたが。
その苦しみを乗り越えての栗だろう。
そんなことを思い、栗を今年も食べないことを考えた。散らかるんだよね。
栗と言えば丹波の篠山のぽん栗が大好きで、あれは剥くのも簡単で良い。
散らからない。美味しい。甘い。良い匂い。
最近良く行く大阪への道行きで能勢の辺りで栗を売っているのをよく見かける。
そうかもうそんな季節か。
同じようなことを書く。今年のぽん栗はまだ食べていない。
それにしても、書くというのは良いことだと思う。
芸術作品が思わぬところでできるし、力試しは出来るし、何より良い時間つぶしだ。
発散できるのが何より良い。
夕飯後岡崎体育を母から聞いてユーチューブで見たら相当面白かったし、歌も普通に上手いのでお気に入り歌手に加えておいた。
天才とはどこに転がっているかわからない。面白いのが好きな人とは良いものだ。
なんでも京都の人なのだとか。
絶対弄りんだわ、と勝手に考えている。
あの頃ペニーレインとを最後まで見終わり、ああ良い映画だったとすっきりした。
ペニーは甘えない。最後で誰もが真摯な姿を見せたのが良かった。
ドロドロを吐き出すシーンは見ものだった。
お前らみんな、最低の人間だ!
主人公のセリフは彼の良い男ぶりを発揮していた。
彼はいい男だ。
昼に母が男以上の仕事をして、煙草を吹かしているのがたまらなく格好良かった。
この人は格好良いのだ。自慢の母なり。
自慢の父は最近お腹が出すぎだ。
今後の経験が彼の腹を凹ますことを期待する。
来る不調の時代に向けて、ポジティブな希望観測をしてみた結果。
以下略。
ミスドを買ってぶらぶら歩く
さて、今朝も早よから起きて、早すぎたので二度寝し、起きてから色々と歩きに行ったりコンビニで煙草を買って来て、間違えたので取り替えたり、その道中職人さんたちに「わはははは」とおもろい奴おる、という調子で笑われたりと、色々とあった。
と、今書いている途中でまたパソコンがバグって文字がとても見やすくなり、「ラッキー」と思いながらキーを打っている。
大して苛立ちとかは無い。「便利じゃん」と思うし、している人がいるなら「ありがとう」と言いたい。
さて、二階から冷蔵庫を下ろしたりしている内、皆疲れ果て、「ミスド買って来て」と言われて私は駅前のミスタードーナツへと向かった。
道中田舎の人たちとぽかぽかしますね、と言いたくなる道を歩きながらすれ違い、お互いに優しい目で見て決して喧嘩せずに歩いていた。
駅前に昔からある花時計が、いつの間にやら「幸せの花時計」なんて銘柄で売り出し中なのを見てへーと思った。
朝も歩いたので、疲れた。
駅に着き、ここの一件しかミスドがないせいですっかり町のお洒落スポット化しているミスドを「んな訳あるかい」と思いながらも、レジの店員さんが美人ぞろいなのをチェックしたり座っている人たちがどのくらいお洒落層か見てみたりしながら入り、今じゃボール状のドーナツを一個から選べるようになっているのにちょっと驚いたりした。
さて、レジに並ぶと、食べきれない量なのに「こちらで食べられますか」と聞かれ、「んな訳あるかい」と思いながら「いえ、持ち帰りで」と答えた。相変わらずここのマニュアルは厳しいらしい。
お姉さんがはくしょんとクシャミをしてからまた戻ってきたので、「いいですともいいですとも」と思いながら温かな目で迎え入れ、ドーナツを包んでもらった。
ボールのドーナツが意外と可愛い袋に入るのにはびっくらこいた。てっきりその辺に転がされるのかと。
フォークも袋入りと、念入りだ。
これは相当マニュアル厳しくなったな。そう思いながら「あ、袋は結構、このままで」と箱を手で持ち、ぶらぶらと振りながら歩いて帰った。
帰るときに女子高生が何か白いものを手に持っているので、「綿あめ、綿あめか?」と思いながら見回したが、そんなものは無く。
んな訳あるかい、と思った。
行列の並ぶラーメン店の前は、今の時間行列は出来ず。
駅前のデパートに入り、雑誌コーナーを眺めてから、比較的低給層がいることを確認した。テレビの前で、皆楽しそうだ。
帰ってからミスドを皆で食べた。
その後寝たり起きたり、繰り返すうちに風呂に入りたくなり昼間から風呂に入った。
その後農家さんが豆を置いて行ってくれたり、従姉妹が来たので「ミスドあげてー」と叫んで犬を連れて二階に上がった。
父が前田慶次の面白い動画を見ているのを耳で聞きながら、「相当面白い人だったんだな」と思い、屋上ミサイルを読んだ。
もうすぐ返却日だ。
皆下へ下りてしまい、二階には私と犬一人と一匹だ。
これも飼い主故の責任かと。
従姉妹と日本の歌手は急に鬱に入るときあるよね、と語らいたい今時分。
しかり。
前向きに健闘すべし
ヤフーブログも再開して、さて、やることつったらなんだ、と考えて、とりあえず目下読書中の屋上ミサイルを読み終えることと、領収書の整理、そして今年か来年中に簿記三級の資格を取ることだと思った。
民法の一条の二まで読んだ。必須事項なので。
合間にへそくりウォーズをして発散する。キャラのレベル上げにはまった。
昼間弟を見舞ったが、なんだかますます悪くなっている。いや悪いのは人間性か。
久々綺麗な格好をして立っていたが、そのせいか良くなったと思われ、先生など声を掛けてくれた。
看護婦さんも語り掛けてくれたが、余計なことは言わず。
ややこしくなったらかなん。
自分の弟を笑うのも滑稽なので、「はい」と返事だけして終わっておいた。
あの看護師さんは優しい。注射も上手い。
いつも思うのだけど、注射するのは尻なので、「左の尻を差し出したなら右の尻も差し出す」と余計なことを考えながら注射を打たれていた。
たまに下手な人に当たると、ブッスーという音がしそうな痛い注射になり、かなん。
しかし痛いのは効いてる証拠だ。へへへ、と笑う。いてー。
尻をさすりながら出てくると受付の人が月初めの料金を払ってくれと言い、「あ、お母さん今話してるんで」と自分で払わない情けなさ。
いやー今月はまだ降ろしてないのよ。
とりあえず先生に、「小さな話でもオーバーに取られて困ります」と言うと、「それは伝える練習をしているようなものだからね、お止しなさい、感情は人には伝わらない」とびしっと言っていただき、非情に参考になった。
今後も頑張ろう。
ありがとうございましたと頭を下げて出てきた今朝。
帰り道、寝ていたのが便意で起きて「うんこに行きてえ」と言い、「待ってろ、ドライブスルーに停まってやる」と言われ、着いたので下りてトイレに行き、戻ってくると太っちょやくざさんが三人ほど「痩せなきゃいけない」「この肉を胸に持ち上げて」なんて軽口を叩いてベンツから降りてきて、なんでみんな太ってるんだろうと若干不思議だった。母と笑った。
ソフトクリームを食べながら、父が痩せる痩せると言いつつまたぽん栗を買い、車の中で無理して食べるので私と母から不況を買った。
家に帰り、犬を撫でてから自室にて寝た。
子供らの声で起き、へそくりウォーズをして、「辛いときこそ、ゲームだよな」と思い、アプリゲームの布教を好ましく思った。
その後夕飯、今二階。
なろうを覗いたが、芳しくなく。
では。
テレ日和
朝も早よから起きている。
二回コーヒーを飲み、父が起きているのを確認して、「パン持ってきてあげようか」と聞き、食パンとコーヒーを淹れて持って上がった。
その後わちゃわちゃと部屋で色々していたが、テレビが見たくなり、一階に下りればまた韓ドラなので、二階にて父とニュースを見る。
戸口に立つと、「なんや」と言うので、「テレビ見して」と言うと「入りや」と言われ、その辺に腰かける。
すまたんを見る。詳しくはジップか。
ボブ・ディランがノーベルを取ったというので、彼の歌を聴こうと思った。
ビートルズにボブ・ディラン。ご立派な趣味じゃないか。
村上春樹の作品は馴染めなかったわ、と話し、それから黙って本に集中する。
あまり語らないのが礼儀ってもんだ。
それからぽつりぽつりと話したり、黙ったりしてイルカの低周波の様なコミュニケーションは続き、彼のくさっとした気性も私のほのぼのとしたものに染まったらしく、最後はご機嫌だった。
一人もいいけど、たまには誰かとね。
そう言葉を掛けたくなった。菊次郎とさきのお母さんが、息子のためにわざと金をせっついてはせっせと貯金し、何千万と残しておいてくれた話などして、別れた。
父は永遠の友である。
死に別れようとも、父とはそういう存在であり続けるらしい。父の夢には祖父が立つらしい。
いつかは、ちゃんと法事にも出なきゃな。
向こうの家と、正式に付き合いをし出すということか。気が重いが仕方がない。それが大人というものだ。
私は今度こそ大人になれればいいと思う。
向こうが子供でないことを祈る。
起きてきた母が、「あんたこれ着れるんちゃう」と服を出してきて、薄手のそれに袖を通したら肩が張ってて駄目だった。
悔しい。
では。
勉強は逃げない。
朝から真央さんのことをやっている。
りゅうちぇるの髪型、本当に可愛らしかった。
こんなにも苦しんでいても、明日に手を伸ばす人はいて、勉強や創作活動だけはどんな形になっても逃げないから。
だから、五体満足で生まれた身としては、そこ逃げんなよ、と思う。
いつまででも、遊んでいられる人もいるだろう。
その人生もありきだ。眺めていて楽しい。
でも、私はそうできるほどには賢くなくて、ガチンコな勝負しかできない。
自分に自信を持ちたい。
そう思うし、世界を広めたい。
だからこそ勉強するのだし、どうしても逃げてはいけないものだと思う。
金の面の話もそうだが、もはや義務だと思う。
家族や周りに尽くして、後は机上の空論遊び。
もてあました体を使って、拭き掃除。掃き掃除。洗い物。洗濯物干し。
合間にサボテンに水をやる。メダカに餌をやるのを忘れないようにする。
犬のために貯金する。絶対30万はいる子だ。
それを言ったら、「そんな金かかる犬いらんわー」と昔言われたが、それは私の勝手、ほっといて頂戴。関係ないでしょ。
最後まで世話になることは無かったその人たちに、あかんべーと舌を出してみる。
そんなことはどうでもいいのだ。
私のことなど、どうでもいい。
何かの一般論化したお決まりのテーマに逃げて、同じような作品ばかり作る最近のアーティストに「魂まで売ったか」と若干呆れる。
そんなのじゃなくて、もっとクリエイティブな物、作れないの?
基盤にしてる自身の生活はないのか、と呆れる。
作品とは、逃げていては作れないのだ。
と、そんな偉そうなことを書いてみる。
まあ何らかの影響を受けて作るということはフューチャーしているということであるし、案外いいことなのかもな、そんな風に思ってみる。
でも面白くないのは本当だ。
正直に書く。
みんなが右向け右、と言ったところで、斜め上、あれ見てみて、ユーフォー!と言ってみるのがアーティストじゃないのか。
そんなことを思う。
とりあえずみんな頑張ってるよな。
うちもぼちぼち、父はバイトから頑張っている。
私も泥臭い生活を送ることにした。
パソコンは居間に置いてある。
やることやらなきゃできないように、そうしてある。
祖母に「今日の掃除終わった?」と聞くと、「今日は雨だからお休み」と返された。
柔軟にね。
では。
日常を振り返って、思う。
さて、今までほのぼのと書いてきたが、これからもきっとほのぼのと書いていくだろう。
公園に入り読書をしたり、河原を当てもなく歩いたり、アイフォンで音楽を聴いたり、映画を見たり、赤ちゃんの世話をしたり。
イラつくということはないな、今のところ。
ムカつくことも含めて作品だよ、と思うし、ここで従姉妹に「あんたもどうなるかわからない笑」と脅されて求人見てた話なんて書いたら受けるだろうなと思う。
やっぱりね、大丈夫だよ、私は。
今も、これからも、これから先ずーっとも。
大丈夫。
コーナンで金魚の前に座りながら、犬を待つこと1時間。
つるつるになった奴は「つるつる、つるつる」と言われながら出てきて、私も「つるっつる」と返した。
道を歩けば指を指される。
その位犬は可愛い。
私は、気合いの入ったショートヘアにしようかと考え、止めておいた。
金がもったいない。あっても、イキって何になるのか。
祖母が急に「ぶさいく女」とテレビを睨んだまま言うので、「この人もこの人で何かあるんだろう」とほっといた。付き合ってたら身が持たない。
甘えないでよね。あらゆる人に対して思う。
私は目下、甘えてないよ。
今月分、定期に回したが、やはり父に渡してやろうと考えた。
後で降ろしに行こう。
痛い愛だ。でもいいのだ。
なによりも、先立つものは持っておかなければ。それが男なら当然だ。
私は父のため息が、死ぬほど聞きたくないのだ。
それはそうと、近頃の人付き合いの話。
あんまり上手くいっていないな。どうしても女同士として嫌われてしまう。
私は自信なんて持っていない方だけど、どうしても意地悪をしたくなるそうで。
むむむ、むずかしー!
私は足を投げ出し、炬燵に寝ころんだ。
どうでもいいや、それより本を読もう。
川上弘美の神様を読んでいる。
宗教は嫌い。でも夏休みのレモネードで、信仰は大切だと主人公が言っていたから。
では。
赤ちゃんを寝かしつけながら
昼間、赤ちゃんを抱いていたら、その子が私の顔や髪を触りながら安心したように眠った。
最初家族が増えたと聞いた時「ああそうなんだ」と驚きもせず、自然と受け入れていた自分の視野が広いのかぽやっとしているだけなのか疑問な観点にずっこけることもある。
しかしその子に、「あんたのお母さん好きやでー、大きくなったらどっかやかや行こうねー」と話しかけていたら、顔に手をやりながら安心して眠りについてくれたのに、何かの安らぎを得て。
昼間はもっぱら執筆活動。しかい合間に人間活動。掃除してみたり、洗濯物取りいれて布団干してお日様の匂い嗅いだり。
近所のコーギーちゃんのおじさんが、見ていたら手を挙げて挨拶してくれた。
それから顔を合わす度、挨拶するようになった。
神社の神主さんのとこのトイプーのげんちゃんが、犬を待ちわびている。奥さんも待っている。
「今日はいないの?」と聞かれ、「今日はうるさくするから休み」と答えて、おばあちゃんに怒られるからと、道聞くついでに有名パン屋さんで買った菓子パンをあげた。
最近はもっぱら一人でイヤフォン片手にそこら辺に出没する。
これを書いている間も、外の人が「もう寝なさーい」と声掛けしてくれる。
ありがたやー。ありがたや。
病身にはそれが一番いい。
昼に珍しくむっつり型の叔父も来てくれることになり、先に席を立って二階にいたが、お茶が切れたので汲みに行き、ガラス戸をぱたんぱたんしていたら、いとこが笑ってくれた。
そうそう女の子って優しいから、どこで好感得るかわからないのだ。
私はこれからも負け郎でいよう、と思い直し、勝つことの年増の女がそれをやるとどんなに醜く映るかなど考え、若干嫌になり、すぐ止めといた。
負け人生いいじゃない。相田みつをも言うてました。人間負けてくれる人がいるから、勝てるんだなぁと。
私は世の中の辛酸舐めきって、もはや勝つのなんて、粋がるのなんてお茶の子さいさい、という気がして、そういうのは大事じゃねえよ、と思う。
負け郎なりに、やり方はあるのだ。
金貯めよう。そしていとこと赤ちゃんを甘やかすのだ。本格的に自分に投資するのを止めよう。目先より新しい未来に目を向けようと思った。
これから人生、長いんだし。
そんな中で、新しい人生と若いお母さんは大切だ。そう思う。
とにもかくにも、若い世代に後は任せた。
私はサポーターに回るよ。じゃ。と敬礼して、舞台袖に引っ込む。
彼女らの幸せを、ただただ願う。
父の会社も、上手くいけばいいと思う。
正式な日曜日の朝。
ああ、休みだ。そう思う。
いや正式にはいつだって休みなのだけど、土曜日と日曜日が来ると、それが顕著になる。
あー、休んでいいんだと。
何しようか。ゲームしようか。
あとちょっと勉強っぽいのして、漫画読んで雑誌読んでパソコン覗いてこもって暮らそう。
最近、翔んで埼玉という漫画を手に入れた。
「埼玉県民にはそこら辺の草でも食わせておけ!!」というのが凄く衝撃を受けた。
埼玉さんや、いーのかい?と納得させてしまった著者の権力に卒倒する。
これを買ったのは弟の病院へ行く前のコンビニだった。
立ち読みを始めた私に習い、おじさんやお兄さんが立ち読みを始め、私は調子に乗ってviviなども読んでいたのだが、父に「コンコン」と窓を叩かれ、我に返った。
それで翔んで埼玉と聖☆おにいさんを買ったのだけど、聖☆おにいさんに忘れもしないブログ事件簿、フィリップ・K・ディックの話などが出てきて、あとイエスのブログ仲間と集まって語らうなど、なんだか我が身と被る事件簿が描かれていたのにほのぼの~とした。
あるある!という感じ。
13巻は当たりだな。そう思える内容だった。
3月のライオンの新刊がどうしても欲しかったのだけど、12巻を買ってないし、絶対安くなってから全巻一気買いすると決めているので、まだ勝負の時にあらず。
それより働くか働かないかだけど、果たして自分は人間社会で上手くやって行けるのか果てしなく不安である。
それよりはこうして誰かの手伝いして、広いコミュニケーション図って、限られたお金で生活した方が人間味が増す気がする。
父母は働くの反対派だ。
何がどうしてあんなに荒れていたのかって、働いてたからで、私の精神状態は常人のそれでない。少なくとも働いてる間は。
真面目にするのが苦手なのだ。
オカリナを購入するのを諦めて、ギターを買うことにした。
再来月まで貯めねばならぬ。
なんでも続けたもん勝ちだよ、とこの小説も続けることにした。
とりあえず、簿記を頑張る。
専門分野持って、広い目で文章書けるようにする。それか本当に仕事にしてしまう。それしかない。
やるぞーと、私は米津玄師のルーザーをつけた。
今日もジャージの二人を再読するだろう。
勉強したり、リサイクルショップ行ったり。
来る作家としての円熟なる生活に向けて、私は少し簿記を頑張った。
初めからおさらいしているとキーっとなり、ぶっつけ本番試験を解いた。
一時間かけて一枚目を解き、大体合ってたのでよしとする。
二級も併用して受けるので、勉強せねばならない。
少し忙しくなった。
大変納得がいく。
昼からいらないものを整理していて、kindleを全く使わないので、リサイクルに出すことにした。
近所のリサイクルショップへ行く。
細々と物が雑多におかれたそこは、見るからに商売っ気無さそう。
いや、ネットショップを経営してるのかな?
着いたらおじさんが電話していて、その間に見て回り、欲しい物の目星をつけておいた。
「何でっしゃろ?」と聞かれたので、「これを売りたいんですけど」とkindle二つを出し、「マニュアルはついてますから」と言って見せたら、「うちはお金と言うより、物々交換だからね」と、ストリートファイター3などのゲーム類と多数交換していただくことになり、「これだけで」と手に取ると、「いやいや、全部持ってって」とがばっと全部のゲームを持たせていただいた。
「可愛い顔してるね、彼氏いるんでしょ?」
と余計な口を叩くおじさん。
いえいえ、と首を振り、ゲーム類を手に持ってそのまま近所へと帰って行った。
こちらではね、こういう言葉は反対語にも取れるのですよ。
ニヤリと笑いながら道を歩く。その手には、PS2のストリートファイター3。
さて、家に帰りしたことは、PS2がつくかどうかである。
問題なくついた。しばらくストリートファイターをして遊ぶ。
なかなか動作難しい。十字キーを使うのか。
く、くっ、と苦戦しながらなぜか選んでしまった三人対一人を遊ぶ。
昔これのアニメあったなー。チュンリーが主役だった。
大変懐かしく思いながら遊んだ。
その後弟のゲームからポケモンを出し、遊ぶかどうか決めかねて置いといた。
とりあえず、私はこれと、アイフォンのへそくりウォーズをして寝転んで遊んだ。
夕飯後、父が早速PS2をつけ、朝になると遊んだあとがあった。
なかなかいい買い物をした。
そう思った。
音楽を聴くベタ。
ビートルズを流している。とりあえず。
WiFi環境が悪い私のアイフォンでは、既にダウンロードした曲しか聞けなくて、とりあえずビートルズだ。安定した名曲だろう。
ベタは悠々自適に泳ぎながら、耳を澄ませている。
なるべく綺麗な曲を聴かせたいな、そう思っている。
サボテン然り、色々然り。
昼間もこう、ぷらぷらと歩いていて、私は力を持たなくてはと構えすぎていることなど考えて、もっと力を抜いたら、とツッコミを入れた。
リサイクルショップに、ipadが手に入るようなことがあればご一報くださいと連絡を言づけた。
多分連絡来ないかな。わかんない。面白好きならいざ知らず、ここは田舎だ。グローバルな付き合いは期待していないと言って差し支えない。
とりあえず、店先の水槽を頂こうかと考えている最中である。ベタを本格的に自由に泳がせてあげたい。
見栄なんかより、自由が一番だよ、と思う。
その通りだ。人間も生き物も、自由が一番なんだ。
それを手に入れるには、案外そこら辺に転がっている物で十分で、綺麗に磨けばそれなりになるのだ。
要は手入れをするかしないか、ただそれだけ。
250円だったし、それくらい払えますがな。
とりあえず、吉報を待つ所存。
悠々自適に、焦らずゆったりとことを進めたい。
とりあえず、これを書く余裕はあるのだから、と私はビートルズの曲名もろくに覚えない曲を流して遊んでいる。
勉強は今日は休み。余裕が見えたので。
しかし、締めるとこは締めるよ。そう宣言しておく。
二級は落ちるかもな。しかし受けて損はないはずだ。
人間真摯に向き合っていれば、返してくれる人もいて、それは案外地味な作業に尽きるのだけど、それを仕事と言うんじゃないのか。
情報社会にメスを投げる。
わーわー騒げばいいってもんじゃない。
締めるところは締める。それが大人ってもんだ。
私はそれに近づけるかどうかわからない。もしかしたら意地悪で0点を付けられるかも、なんてネガティブにもなって、子供を引きずっている。
そんな訳はないのだ。それなら教科書を読んで読んで、読みまくれ。そうとしか言いようがない。
明日も河原に出かけるだろう。簿記の教科書を持って出かけたい。
座り込んで、ゲートボールしてる爺ちゃん婆ちゃん見ながら、その元気な声に案外元気づけられたりして、ほのぼのと過ごしたい。
地域おこしは私の身の丈じゃ無理だ。まずは頑張らないと。
泥臭い小説、書けてるだろうか。
とりあえずA4のノート持って、鞄持って勉強道具詰め込んで、静かな環境で勉強するよ。
図書館は、あそこは気取りしか行かないだろう。気に入らない人見れば、とりあえず「キモチワルイ」と言う気持ち悪いほど青白い顔したインテリお嬢ちゃんに舌を巻く。
あなたは学歴あっていいかもだけど、こっちはガチンコ勝負だからね。
とりあえず、河原にて過ごす。
家に案外いるかもだけど、私も自分の世界持たなきゃなあ。
街歩きしてとりあえず、遊ぶよ。
それくらい自由になりたい。
お昼はアンパンでも買って食べたい。
それくらい泥臭い日常を望む。
車でもあればなあ。
では。
夜中の2:30に起きちゃったよ。
最近読んだ中村光の聖☆おにいさんが相当面白かったので、この人のブログを検索してみた。
すると、なんと、声優の神谷浩史と結婚していると言うではないか。
やりー、おめっとさん!としか言いようがない。
子供もいらっしゃるご身分だというのに、何故こうもひた隠しにするのか。
それには声優ゆえのふかーい訳があるらしく、敵を多く作りたくない私も、そこはご愁傷さまですとしか言いようがない。
ファンとは、コアなもんだからね。
しょうがないよね、彼らオタクだから。
まあそれは置いといて、中村光はやはり面白かった。
おそ松さんの情報見たら、おう松さんというのがやるらしく、チョロ松安定の助平だったことにおそ松が「キッショ」と言うのが良かった。
やっぱ良いわー、チョロ松。安定のキモさ&面白さ。
それはそうと、進撃の巨人最新刊呼んだらリヴァイ兵長がやばくて死ねる。
やばいやばい、死んじゃう死んじゃう、ほんとの意味で。
それはそうと、ワンピースは追いかけていて損はない作品ですな。
ふと読みたくなるから不思議だわー。
NARUTOも途中からだけど、最後までと最近のボルトのを読みたい。
と、漫画談議になってしまった。
とりあえず、今日私が書いたブログ。
弟を、ご近所の皆さま、どうかいじめないでやってくださいとのこと。
あの子はねー、可哀想すぎたのだ。
家のことでも火の車だったのに、こじれた家族関係、いとこたちとの確執、地域いじめ、学年でのいじめ。
更には大学でもいじめられ、とことん狂わされた。
更に詐欺に引っかかり、完膚なきまでに頭をやられてしまった。
この詐欺男を割り出したいのだけど、あの子は口を割らない。警察が入っていいはずだ、絶対。
そんな訳で、家族にあてた遺書も見つかり、あの子は相当参っていたらしい。
元々プライドが高いのに、「お前んち金持ちなんだろ」と脅されたり、なんだったり色々あったらしいのだ。
どうか、ご勘弁願いたい。
救っていただきたい、私の弟を。
姉である私は、もはやいじめをいじめと認識しないほどに阿保になった。自意識の大きさおそ松並。梅干しみたいなもんになった。
あの子をどうか、救ってあげてほしい。
くれぐれもお願いします。
そしたら私は、ご近所への挨拶を欠かさず、冬には美味しいキムチを御馳走します。
私のキムチは絶品です。
そんなことを書いて、姉としてはこれが限界だな、と思った。
あの子がお金を使うことを忘れて、ほっとできる環境を作る事。
それが私の義務だ。
地域の皆さま、私に免じてというとおかしいのですが、どうかどうかお願いします。
そんなこと書いてみる今日。
いや本当に、どうかどうかお願いします。
ベタさんが泳ぎ回っています。
こいつ寝たんじゃねえのかよー。そんな声が聞こえてきそう。
ああ寝ますとも。ただし目は冴えちゃったんだよ。
電気こそ点けないけど、これだけは書いとかないとね。
あのこをどうか、お願いします。
では。
紅の豚を観ながら
その日大阪に行き、病院にて診察を受けた後、弟を連れて帰って来た。
道中田舎のミニストップにてコーヒーを飲み、母子三人でうろこ雲を眺めた、秋の日。
帰って来てから、色々とした。
部屋を用意し、ゲームやネット環境を整え、自分の服が着れるとなると、奴は服を何十枚も着込み、体をぎしぎし言わせながら鎧とも取れるその革ジャンを見て、私は「なんか、ナイフで一回刺しただけじゃ死ななさそう」と笑った。
別に宇宙人なのは構わない。ただ我儘を言わなきゃいいだけ。
病院では、相も変わらず物を盗られたり色々あったらしい。
病院とは得てしてそういうところだ。ドラマの様な儚げな人間模様は存在しない。皆暇なのだ。
弟は比較的まともで、平穏主義。喧嘩するより平和を取ったのだから壊れていても良い奴だと思える。
ただ私に対しては舐めているようで、悪口ばかり叩くのには閉口するが。
ま、とりあえずよかったじゃない。
これからはちょくちょく帰って来られるはずだ。
父の飛ばす運転より母の安全運転の方が好きだ。私は安心して後ろの席に座りながら、景色を眺めたものだった。
弟が帰って来たのはともかく、目下自分の課題に取り組まねばなるまいよ。私は前向きに資格取得のため勉強し、今日も缶詰で総復習をした。
昼間疲れたので昼飯を食べてから寝ていたが、起きてからテレビを見たくなり、グッディを見ていたらピコ太郎が記者会見を開いていて、そこに集まった記者全員がふざけているのが凄く面白かった。
さて母に今月9万ほど払ったはずだが、彼女は私の荷物の金を払う気は無いらしい。
金を降ろすのを忘れていたので、母に借りたがぶつぶつと文句を言われた。
こちらの配達員は陰気でいかん。笑ってすます気概が無いらしい。大阪の体育会系だった兄ちゃんたちを思い出し、若干懐かしくなるが、私はもっぱらこちらの人間だ。もう行く以外帰ることは無いだろう。
箱を破き、オカリナを取り出して、試しに吹いてみたが、いい音がした。
もうちょっと温かみのある音の方が好みだ。鳥の鳴き声の様な。
笛コレクションもいいかもしれない。あんまり高くなくて、お手軽で。コカリナなど集めてみようか。
本格的に演奏者になる決意を軽くして、私はブログに写真をアップした。
大阪への行きしにミニストップにて今週号のモーニングを読んだ。
そしたら宇宙兄弟の日々人が、「キノコになるなら箱に入れ」という言葉を掲げ、一人孤独に戦おうとしているのが見て取れた。
キノコになるなら箱に入れ。
なるほどなー。
私は自分の送ってきた日々が、全く無駄でなかったと思った。
もっぱら簿記の勉強、勉強、勉強。そんな大阪での孤独な日々だった。
さて夕飯になり、食後話していたら、祖母が朝私が「お婆ちゃん化粧してどこ行くの?」と聞いたら「お見合いなの」と答えたことを話し、しばし笑っていた。
「そんな冗談がないといけないの、詳しく話さなくていい、嘘でもいいから家族には楽しかったと一言言うの」と祖母が教えてくれ、「先生と同じこと言うてはるよ」と母が言い、祖母は良いことを言うと話題になった。
それから父がまたリモコンとって、お茶淹れてと言うので、「親父あるある、父親は娘にお前のためだと言っていいようにこき使う」と私が言い、そうだそうだと母と騒いだら、父が「だってお前のためやもん」と突き出た腹で笑った。
髪型は気にするのに腹は気にしない。
後ろから見ると野球かサッカーの監督みたいだ。
そう言ったら「まあそういう服着てるからな」と言ってから、「髭伸びた?」とこだわりの髭の話をした。
その後母バイトに出かけ、祖母と暫くいたが二階に上がり、父の部屋を覗いたらもくもくしてたので、「もくもくしてるなー、ヤニだらけになるわ」と言ったらパソコンを突き合わせていた父と弟はこちらを向いてからまた画面に戻った。
若いころの写真を見たら、父より弟の方が男前だった。母が程よく混ざっている。
仕事をする気はあるとのことで、さてどうなるのかと見ている。とりあえず煙草どうにかしなさいよと、そんな感慨。
本人も困っているのがよくわかる。禁断症状だ。
腎臓を傷めていないといいが。
さて、自分の部屋にてベタがいなくなった机を見ていたら、サボテンはあるが生き物の目線が無いのが気になって、とりあえずジブリの紅の豚のDVDをつけた。
ワンピースのナミの声のフィオ、ポルコ、ジーナやカーチスなど、悪役も含め愛着のあるキャラクターばかりだ。素敵な世界観である。
紅の豚には何度も助けられているな、とそう思う。この作品は大好きだと堂々と言える。
こうして案外ほのぼのと日々は過ぎていく。駄目な私のニート目録、いつまでも続いていく。
ハードでコアな設定の私達家族を乗せた船も、案外軽々と空を飛んで。
では。
夜中のコンビニにパシられる。
晩御飯を食べた。今日はシチューだった。
ハンバーグ付き。美味い。
北杜夫のぼくのおじさんが映画化されて、大変楽しみにしているのを話し、母がバイトに出かけた後、祖母が寝るまで一階にいて、二階に上がり父と弟がいる部屋に入った。
ストリートファイターPS3版を付け、チュンリーでアーケードをプレイする。
ザンギエフ強すぎ。早々に諦めて、コタツに入り、日輪の遺産を読み始めた。
寝転んでいたら、弟も寝転んだ。和んだ。
「ジュース飲みたくなーい?」と言うと、父が財布から千円出した。
近所のコンビニに行った。
私は紫のロンTに緑のベスト、赤のロングパンツに青いクロックスと非情に毒々しい色調をしており、「しまった油断した」と思った。
父にコーラ、母になんかコラーゲン入った奴、弟にカフェオレ、私はカルピスソーダを買った。
ついでにからあげクン赤を、と頼むと「レッドですね」と姉ちゃんに言い直された。
マスクをした姉ちゃんは明らかに面白がっていた。
老夫婦と信号を渡り、家に着いて母のジュースを冷蔵庫に入れ、「誰や」と警戒モードの祖母に「私や」と言い、犬を撫でて二階に上がった。
はいよーと品を置くと各々取った。「あんた金全部使ったやろ」と父に言われ、「207円残ってるよ」と渡すと1円と5円いらん、と計10円貰った。貯金箱に落とす。
その後まったりしながらこれを書いていたら、父が急にコーラを吹いた。
「うわあ」と弟と悲鳴をあげた。ティッシュティッシュ、と奪い合う。
「急に攻撃せんといてーや」と笑うと、父が「父さんな、昔綺麗な女の人が三人くらい集まっとるとこ行ってラーメン食べとったんや」と話し出す。
ふんふん聞きながらも先は見えている。
「ほんでな、今みたいに吹いて鼻からラーメンがビューっと出て、うわあとか言われた、凄い、鼻からラーメン出たとか言われた」と父は話した。弟も耐えきれず笑っている。
「どう考えても可笑しいわ」と笑いが止まらず、ふと弟が立って隣の部屋に行き、ああ泣いてんだなと思った。
こういう席は、不思議と母がいない。父親だから成り立つ関係である。母とは華やかな買い物が良い。町歩きはもっぱら母と。まったり家ではもっぱら父と。
でも、普段は一緒にいない。弟がいる三人だから成り立つ関係だ。
これからも、ちょくちょく帰ってこい。
なんとなく、そう思った。
コタツの電源を入れる季節。テレビでは野球をやっている。
相変わらず応援が何を言ってるのかわからないね、と話したらそやな、と返された。
今日は十二時に弟に薬を飲ます。夜は更けていく。
父の部屋に居座る
弟が病院に帰ってから、私はこれも納め時とばかり、弟の冬服とついでに預金の許す限りで買い物を久しぶりにして遊んだ。
服は買わない。ただせどり本をまた100冊セット2000円で購入した。
しめて2万円也。今月の使用料。
来月は必ず使わない。そう決めているので、今まで我慢した分買えて大変納得がいった。
弟が孤高の人を読んでいたと知り、「あいつはそういう心境なのか」とその寂しい心境に思いを馳せたりした。
山とか登ると、いいんじゃないかな。
さて、私は弟が帰って来てから、何かと父の部屋に居座り、許す限りアイフォンで遊んだ。
たまにストリートファイターをしていると父が寄って来て、「やらしてーや」と言うのでやらせると案外強かったりした。
セスがどうしても倒せない。ベリーイージーでも倒せない。
ジュリが可愛いかっこいい。ちと生意気だが。
「テコンドーだね」
そう言いながら、ジュリのポーズを見やった。
親子二人、階下には母子二人。
犬がうるさいので今日はもう降りられない。
さて、父の部屋に居て昔の話などし出し、「あんたは普通娘だったらお父さん部屋入らんといてーやとかあるのになあ」と言うので「何を言う、私にもそれなりにあったけど、父さんが勝手に来てなかよしとか読んで和むから私出てったじゃん」と言うと「そうやったかいなあ」と完全に忘れている。
子供時代は父と謎のやりとりがある。そんなもんらしい。
母とは、衝突衝突だったなあ、と思い出した。
昔こそ気難しい人だったが、今は楽天家の大変可愛い人になった。
彼女は一人苦労を抱えていたということだろう。
明日から父の部屋で食べる肴を持ってこようと思った。
イカなんかでいいだろう。するめ系。
父は痩せねばいかんよ、と思う。
いっそビール二本飲んでさやえんどうの煮物でも突いてたらどうかね、と言うと「そやなあ」と思案顔。
これは無理だな、できないな。
だからくんさきイカでも持ってってやろう。そう思う。
生きてるうちだけさあ、出来ることは何もかも。
それでも明日に手を伸ばす。生きてるから出来ることもあるし、それは決して無駄にはならない。
兄が正月帰らないことを知り、お歳暮など送ってやろうと考える郵便局にて、カタログを物色。
やっぱりハムかなあ。
広島勝ったし。
では。
女三人でドラマを観る
その日、私は勉強をしようと思っていた。
もうそろそろ11月20日。やばいのだ。別段焦っちゃいないが、そろそろ追い込みの時期だろう。
居間にいたら、祖母がドラマを見始めた。母がいないので喋り相手になり、勉強を中断して話していた。
もっぱら叱られ役。
「あんたはな、気づかいはできるねん。人はいいけど、お金の面で汚い。お金はな、払ったら帰って来んと思いなさい、あと、お母さんとお父さんに食って掛かったらあかん、それが出来たら一人前の夏や」
そう説教を食らい、私は「時間つぶしも入ってんだろーな」と思いながら「はい、はい」と言うと「黙って聞きなさい」とただこくりと頷け、と言われた。口がえらいからとのこと。
「あんたはな、口が勝つからどうしようもない」とのこと。
はあ、と頷きながら、婆ちゃんの説教の時は黙って頷くと覚えておいた。
その後母帰り、「さむー」と言いながら炬燵に入ってきた。
私は買っておいたおやつのカフェオレなどを出し、「さあおやつにしよう」と言ったが「その前に寝るー」とにべもない。
なんだ人が気を使ったのに、と思わないでもないが、母は疲れているのだ。
祖母はもっぱら金を使わない人。
金の掛かったコーヒーなど嫌がるので、スコーンを半分にするという手段で手を打った。
「塩味が効いてるな」と言いながら食べあう。チョコチップ入りのスコーンだった。ローソンで買ったものだ。母はブルーベリーパイ。
いつの間にか食べられて、感想も何もなく、「さあドラマの続きだ」と意気満々にドラマを視聴する二人に、私はもはや声を掛けなかった。
黙ってもそっといて、黙ってドラマを一緒に眺める。
最近母とすれ違いなど多かったので、「お金が無いせいかなあ」と思い渡してみたら「いらーん!」とつき返され、「ああそういう人じゃなかった、よかった」とほっと胸を撫で下ろした昨日。
母は潔い人だ。祖母も深い造作の心の持ち主だ。私はその孫娘だ。
金に執着しない点が似ている。
そんな女三人衆、韓ドラを視聴しながら、「どんくさい男ー」とか「意地悪な女ー」とか言いあいながらわいわいと韓ドラを見ている。
たまにはこんな日もいいかと、私は教科書を閉じたまでで。
たまに質問を飛ばすと、「この女の子は、この子と赤ちゃんのときに入れ替えられてて、云々かんぬん」と一から頼みもしないのに熱い説明が入るのだから便利なものだ。
顔の良い女優さんが意地悪役のもんの凄いえぐい役をしているのを見て、「これで食べてくんだからバッシングもしょうがないよね」と言いあいながら顔の批評をする。
気が付いたらひと眠りして、「さておやつタイム」と気に入って買ってきたラテなど並べたが、どれも「なんか甘い」とかあんまり良い発言をしてくれなかった。
なんだ面白くない。
それよりドラマドラマ、と巻き戻し見る母と祖母は幸せな時間に浸っている。
私はお裾分けをもらいながら、一緒にドラマを見て高級なヨーグルトドリンクをチューっと吸っていた。
甘いだけだな、そう思った。
ドラマは意外と面白く、佳境に入ってきている。私もここは見とかないと、と座りなおした。
とある冬の居間の風景。
電気もつけない、締め切られた大画面のシアタールーム。
犬が郵便局が来るたびにうるさい。
一人遊び
オカリナを吹いて遊んでいる。
蛍来いや、ちょうちょうが吹けるようになった。
数をこなすことだな、と思う。何でも。
うるさいからあんまりしないように、そう気を付けているが、夢中になれるものを一つ見つけた。
リコーダーのように、簡単かつ技術のいるもので、なかなかに面白い。
音色が色々と変わるところが魅力的だ。
オカリナの教科書を読みながら、私は軽いテクニックなどをアレンジしつつそう思った。
一人部屋、書斎にて。
父と母にお茶とコーヒーを淹れてやり、父には柿を剝いてやった。これでこの祭日も乗り切れるだろう。ついでにおつまみチーズも付ける。
一階では祖母と母がドラマ鑑賞中。
私の好きな本当にいい時代だったので、しばし一緒に見る。
祖母が畑に春菊を植えようと本格的に言い出し、いよいよ畑プロジェクトスタートか、と若干わくわくした。
母が「人参とか、なんか可愛いのは?」と言うと、玉ねぎすら小さいのしか育たないということで、それでも生ったときは嬉しかったとのこと。
祖母が身振り手振りで説明するのを母が笑いながら見ている。優しい時間だ。
父の山は除草も必要なく、季節柄これから冬に入るので売れるという話は春先になるだろうなという見解。
しかし季節さえ過ぎてくれれば後は順調に売れていくだろうとの観越しで、私もそう思う。
土地開発がさかんな今、売れない訳がないのだ。
水没で有名なこの地でも、あの山は場所的にも水没しないし、家も古民家風のプロジェクトの大きなところが受け持っているし、建っている家々もなかなかお洒落なものだ。
父はこだわって仕事をしたいと言っている。今貧乏しても、後々形として町になって残っていく仕事を。
いわば大きな街づくりの一環なのだ。
御見それいたしましたとその計画にはーっとため息を吐く。
噴水を作ったり、町を段階式の二段構造にしてみたり、公園を作ったり。
父の夢は尽きない。私は本当に形になってくれればいいと思うし、これからあり得る話だと思った。これからは新規家族が増えるだろう。
この土地で、家を建てるとしたらやはり山の手だ。それには必ず父の山が必要になるに違いないし、時期的に見て話が無いだけで、確実な話なのだこれは。
だったら長生きしなくちゃね、と私は父のおやつ管理に余念がない。なるべく果物と乾物で、と思っていたらありとあらゆるところから差し入れがあり、大変ありがたい話なのだが、当分おやつには困らない。
私がこれを書いていると、オカリナの音を聞きつけた母が「何吹いてんの?聞かしてーや」と部屋に入って来て、父も「オカリナほんまに買うたん」と集まって来て、私は蛍来いとちょうちょうを披露した。
「いやん、耳に付くー、強く吹きすぎ」と言われ、「これからテクニックで柔らかくなる」と話し、上達が早いことを褒められた。
伊達にピアノ習ってなかったからね。えへんえへん。
これから趣味になるなーと楽器演奏の楽しさを再確認し、しばらくすると祖母の弟さんが遊びに来た。
一階にておしゃべり中。私は邪魔にならないよう二階にいる。
美妙を読んでいると、大変博識な情報豊富でめちゃくちゃ面白い。
はー、これは良い本だわ、そう思い、オカリナを机の上に置いた。
おそ松さんのへそくりウォーズが回線が悪くて繋がらない。目下暇つぶしはこれだ。
ゲームは本格的な奴ができないので、大変へそくりウォーズには助けてもらっている。
今は幕末編。どこまでも遊びは尽きない。
犬が吠えてうるさい。あいつはやっぱり、阿保の子だ。
注意*ここから秘密の話↓
父の名前は武というのだが、学生がノートに書いたアホな文章など読んでいると、「そのとき武子は、あ、あん、先生・・・と切なげに教師を見つめた」などと武子を弄った話が書いてあり、それに教師が赤ペンで「大丈夫ですか?この時期皆さんは発散不足になると危険ですよ、その情熱を勉強に向けなさい」みたいなことを書いていて、他にも武を弄った面白話はごまんとある。
あと、父はauに狙われていて、いつも詐欺のメールが入り、最初は100万円当たりました、次は1億円当選、最後は6億円現金で、と来て、父は「6億円現金でどうやって持ってくるんやろう、軽トラいるやん」と思ったらしい。
あと、父にとあるチンピラから電話が入り、「お前の家に寿司60人前注文したるー」などと言われ、父は「おお注文せいや、全部食うたる」「お前の名義でピザ注文したるー」「おおせいやせいや、全部食うたる」と茶化しきり、最後には向こうから電話を切ってしまったらしい。
父にはヤの付く人も友達にいるので、少々のことではビビらない。怖い話を笑って言う父も目下ヤの付く人みたいなもんだ。土木だけど。
破門の世界観が非情に好きらしい。私には物騒な話だったが、確かにやばい人には面白さが半端なくある。
父の友人でよく季節の物を差し入れしてくれたり温泉に一緒に行くおじさんがいるのだが、その人が凄く面白くて有名な人で、車をぶつけてしまい「どっちも悪かったんや」と話し合った結果、最後に裏切られ「この人のせいです」と言われたとき、CMの「誰が悪いんだ!」「この人です」というあのやりとりを思い出し、笑けてきて許してしまったというのだからこれには敵わない。
そんな人が父の友人で、父が武蔵ネタで弄られたときも、「武蔵、これ武蔵笑」と言って笑いに変えてくれたというのだから恩の話だ。
父には絶対必要な人だったに違いない。
父は何気なく言うが、心の中では尊敬も感謝もしているのだ。それは言葉の端々から伝わる。
こんなこと父に言えば「ちゃうわ、気色悪い」と笑われそうだが、ほんとの話だ。
とまあこのように、父という人は大変造作が深い。人間力では敵わない。
今度は母の話も兄の話もしたいと思うが、またの機会で。
追伸、弟に余分に買ったBEN‘Sのパーカーを着ているのだけど、男物のMがジャストサイズって、私の身の丈はどうなっているのか。
ジーンズ切らなくていいと褒められるが、一人用のドアに頭ぶつけたときの恥ずかしさったら、如何に。
では。
出た出た、真面目病笑。
さて、私が如何に真面目なのかは、先に書いた文章からおわかりだろう。
私はまた余計なお節介を焼きだし、父親のためにkindleを買い戻し、さあ何の本を買おうか、と考え、いやよそうと思い直した。
また余計なことしてる。自分の心配してればいいのだ。彼のことは彼がやる。
私はそれよりも、父に100万でも貯めて投資することを考えだし、「よっしゃ、絶対貯めたる」と覚悟を強くした。
今ある本も、読まないだろう。好みじゃない。全部売りに出そう。
そう考えて、せどり本など購入した本棚を見やる。
やっぱり人間、好きな本に囲まれてなきゃ意味ない。
私はまた意味のないことをしてしまったと反省し、時期を見て祖母の怒りを買わないようにブックオフに来てもらうことを検討した。
ダメなんだよなー。だから駄目な私のニート目録なのだ。
人のことが気になりすぎて、何もかも駄目になる。これが私の病だ。
ダメ男好きか?いやそうではない。
ただなー、家族だし、家族なんだから助けたいし、どうにか報われてほしいし、それに父の持っているプロジェクトは、本当に実に成るものなんだから、今手放すのは惜しいのだ。
「絶対形に残るものなんだから、拘って仕事しなよ!」
そう劇を飛ばしたさっき。父は「あんたに言われんでもわかっとる!」と返し、「ただ今は越冬期、貧乏する時期なんや」と言い、私は「知ってるよ」と答え、絶対貯金すると決意を新たにした。
明日から絶対貯金する。
全部銀行に入れる。一円も使わない。口も減らす。誰にも何も言わない。自分のことに集中する。
そのためにも、キノコになる必要がある。
キノコ、キノコとぶつぶつ言い、私は日々人がどのようにロシアで過ごしたのかとても気になった。
これから毎週宇宙兄弟を追いかける。
そう心に決めて、私は絶対に買い物はしないことを強く誓った。
貧乏書生になる必要がある。
何、貧乏とは工夫次第。楽しいものなのだ。
それがストイックであれたなら、そんなに喜ばしいものは無い。
私は絶対に100万貯めて手渡すことを決意し、父に面白くもない本を渡したことを後悔した。
人間落ち込んでるときに「出来る出来る!」なんて言われたら面白くない。うるさいと思う。
私は「一人で生きてるわけじゃないんだから」と、自分で自分にツッコミを入れた。
五徳の父
父はかつて中学生だった私に五徳の話を説いた。
そしてこの世は金で回ってるんじゃない、人情で回っているのだと話し、「ほんとにー?」と疑う私に我々家族の氷河期、見事その人脈を見せつけてくれ、今に仕事を繋いでくれた。
父は、目下プロジェクトに取り組んでいる。
しかしこれは、お金の話ではなく、そこに住みたいと思える人と話をし、取り次いであげるという大事な役目であり、そこに住む人に不自由がないような街づくりをしていくという取り組みなのだ。
私は金の話に逃げた自分を恥じた。
そして少しでも余裕があるなら貯めて父に100万でも投資しようと考えた。
必ず形になる仕事。その手伝いができるならいいじゃないか。
父を私は、誤解していた。
毎月えぐい金の話が出てくるので、母に金を渡し、「これでしばらくは持つだろう」と子供の見解。
全く誤解していた。
それなら100万でも200万でも貯めてから渡すべきなのだ。
最早小さな話ではない。未来に繋がる話なのだ。
私は椎名りんごのありあまる富を聞きながら、父が真田幸村の話や、最近読んだ漫画の話、犬をかわいがる様子など、全く無視していたことを恥じた。
たくさん、あったのだ。
ありあまる富、見えない富、世界が嫉妬する富。
音楽の話でもいいし、なんでも、面白い話ならよかったのだ。父と話すのは。
今は氷河期。
しかし必ず、春は来る。
それが父の代でなくとも、父はさして構わないと考えている。
いやできれば家に入れたいと考えているだろうが、父は最早そんな小さな仕事はしていないのだ。
街づくり、必ず後世に引き継がれ、形になっていくだろう。
真田幸村の敵陣に回った甥っ子を可愛がって応援し、自分は打ち取られてしまった話などして笑う父を見て、私は自分を恥じた。
そして「人のことを考えられる人」と父を尊敬しなおした。
父は、本物の職人である。
信長の野望をプレイしながら、「あ、伊達政宗に天下取られたー」と笑う父に「誰でプレイしてんの?」と聞くと、「真田幸村」と答えた。
この、ミーハーめ。
喜びの母
母は大変、喜びを見つけるのが上手い。
最近では、亀の子という名のおんぶ紐を私にヤフオクで買わせ、祖母が払うというので今日届き、宮城県のなんとかさんに「きれいな字の人ー」と感謝しながら、早速赤ちゃんを抱きに亀の子を持って勝手口から出て行った。
さて、二階にて私が北杜夫のぼくのおじさんを読み、パソコンを覗いていると、「あれが泣くんやってや、腹立つー」と笑っている母の声がし、ああ母は快活な人だなあと思った。
その娘である私は変な奴だなあ。
今日はなんだか出かけ、城へ上り、大阪と京都で人に道を譲るのが逆なのに手間取り、たくさん人に迷惑をかけながら街歩きして一時間ほどして帰ってきたら、「あんたの存在忘れてたわ」と私が元気であることを喜び、沢山歩いたわねーと感心した。
こんな母なので、日々の手間仕事も楽しいらしく、鼻歌交じりにとはいかないが、何か嬉しいことがあるとちょっと歌うのはほんとの話だ。
勝手にメロディを作って歌うのだ。イヤミの「ざんす」を語尾によく付ける。
可愛い人だと思う。前に大阪言ったら、「凄いべっぴんさんがおる」と言われ、母は私の聞き間違いだと言うが、絶対にあれは母のことだった。
母はダックスフンドに顔が似ている。
ぐりぐり目玉にしゅっとした鼻。小顔な顔。美しい。
マジな話である。
毎日ギャグを飛ばす彼女が、高っ鼻な女でなくて良かったと心から思う。
心労は多々あったろう。誤解された日々もあったろう。
しかし彼女は強い。私を病気から救い、家の財形全てを覆した。
母のようでなければいけないよ、と思う。
女なら誰もが憧れる、母はそんな人である。
パンツ番長
昼過ぎ、犬と寝ていた私は犬にすりすり攻撃で起こされ、一階に連れて下りた。
居間に入ると、祖母が「夏、クロワッサン食べ」と勧めてくれる。
「ありがとう」と祖母の分もお茶を淹れた。
さて、食べていると明日大阪に行くので、お茶を持って行く、行かないで祖母と母が喧嘩している。
祖母は「お金ばっかり使わんと、持って行き」と言うし、母は「いーらーんーって!買って飲むから」と言う。
祖母は「夏が飲むやろ」と私を出してきて、私はどちらでもいいやと思い、しかしミニストップで飲むコーヒーは捨てがたいなと思った。
犬が欲しがったので、クロワッサンの欠片を少しやった。
さて、洗濯物を畳んでいると、祖母が「夏、お婆ちゃんが買うてやったパンツ履きよいか?」と聞く、「うん、履きよいで」と言うと、「そうか、前のあの汚いパンツ、みんなほかしてしまい」とまだ言うので、母が「いや夏も我慢しとったんやで」と笑うと、「そうか、お婆ちゃん夏があのパンツ好きかと思て気い使っとったんや」と言うので、「気を使ってたの!?」と驚き、「そうや、パンツだけは綺麗なん履いとかんと転んだ時見えたらかなんさかい」と言うので、「転んだ時見えたら笑」と笑うと、母が「それは私も常々思ってた、救急車で運ばれるときとか」と同意するので驚いた。そうかそういう考え方もあったか。
「そうや、人に見られたらかなんさかい」と祖母はまだ言う。私が二階に上がる最後まで「夏、パンツだけは綺麗なん履きなさい」と言っていた。
「稼いだら返すよ」と言うと、「よい、今はよいわ、パンツくらいよい」と言うので、素直に甘えることにした。
母の分も買ってくれると言う。
祖母はうちのパンツ番長である。
日和見作家は療養中につき。
私は、ニートじゃないな、と思った。
今朝、本物のニートの作家さんが本を出しているのを見て、その記事を読み、「あ、こりゃ私とは違う」と思った次第で。
私は働きたくない訳じゃない。働けないから病人なんだ。国から目下止められてるんだ。ドクターストップ掛かってるんだ。
私は自覚が足りなかった。
もっと自分のことを知るべきだった。
だからこんなにしっかりしてるのか、とブログを見て考えてみたりした。
私を所謂、「気違い」と呼んだ人のことを思い出し、「そりゃねえだろ」と思ったが、それも病態経験として医者に報告させていただくことにした。
田舎ヤンキー、所詮女子か。
私は女子に嫌われやすい。
どこでどういう訳か、私には何を言ってもいいということになっていて、私はそれを上手いこと利用して、病的体験として病院に報告させていただいている。
要するに、敵が調子に乗れば乗るほど、私は動きやすいのだ。
もはや悪口には慣れた。
しかし気違いはないだろう。そこまでこき降ろすなら、今後自分が病まないでいるという保証はあるのか。どこで誰がどうなるかわからない昨今、助けあって行こうと思っていたのに、そちらがそう出るなら、私はあげようと思っていた出産祝いを渡さず、福がごまんとあるようにの5000円ぽっきりしか渡さないことにした。
誰がへり下るもの
次、気違いと聞こえたら、静かに縁を切ろう。
私はそう思いながら、日が差すのでからからと窓を開け、サボテンを二つ並べて、シュッシュと霧吹きで水を掛けた。
丸い方が若干縮こまっている。寒いのだろう。
私は犬が最近よく吠えることや、父と母との関係、兄との邂逅、祖母の体の具合など考えて、そうして新しい命を迎えた従姉妹達との関係性など考え、何故にあの人達は私を見て渋い顔ばかりするのだろうと思った。
そして、それら全て病気から来ているのだ、と思い至り、別に今までも助けてもらった覚えはないし、これからもさして無いだろうと考え、昔彼ら彼女らから見放される夢など見たことを思い出し、それでも別に構わないな、と思った。
月に生きていける分は頂ける。しかし嫌いだとあんなにはっきり表現されるなら私も好きでいる必要はないと思うのだ。
ベタに餌をやった。奴はぱくぱくと食べ、ぺっぺと吐き出すので、一日二回にやる回数を減らした。
働けるところがあるなら、きっと働くだろう。
しかし、田舎にそんな口は無く。
私は取り組んでいる簿記を最後まで極めることを決めた。自分で仕訳帳など付けて遊んでみよう。
何、病人でも、やることやれば生きていけるのだ。
大丈夫大丈夫、と私は日々の安泰を思った。
ああ、もうすぐ雪の降る季節になる。
重たい灰色の空を眺めながら、来る越冬に向けて思いを馳せた。
なんだか部屋が臭かった。
臭い臭いと思っていたら、犬のウンコが落ちていた。
奴め、やらかしおったな。
私は犬を部屋にはなった日のことを思い出し、「せめてしたよーって教えてくれるくらいになればいいのに」と教育法を間違えたことを後悔した。
朝から希望の話ばかり書き、自殺を考えた音楽プロデューサーが一人の天才シンガーに出会い、光を見つける話の映画を見て、感動こそしないが、優しい物語というのは何時だっていいものだ、と思った。
いつだって、世界の隅っこに追いやられた人のことを考えてくれている人がいる。
ありがたいこと。
ありがたいとはこういう時に使うんだと、私は猿真似した連中に教えてやるつもりで書いてみた。
みた後で、あんまり意地悪もいけないな、と思った。
私らしくない。
お優しいのが私だとして、果たして「お」は付くのかしら、と考え、優しいというより、お人好し、と考え直した。
根暗馬鹿よりいいけど、のほほんとしてても騙される。
しかし憎まれることは無いだろう。
私は案外酸いい世の中の味を知っていて、金儲けはどうでも良い立場に立てたことを若干感謝しながら生きている。普通は悔やむのだけど、ありがたいっちゃありがたい。
この俗世から一歩離れられたな。
私は半死人みたいなもんなのか、と発想して、うん、言えてると着想した。
だからもう、何にも恥ずかしくないし、悔しいことも苦しみもない。
寂しみもなく、苦しみもなく、悠々と生きていける。
所謂趣味の世界で生きていけばいいのだろう。
楽器なんか演奏して、絵なんか書いて。優しく生きればいいのだろう。
そうしてそれが、案外日々を穏やかにさせ、人に安らぎを与える。きっと誰からも好かれるだろう。
しかし人手が足りない今、そんな身分だというのに私は教科書を開き、ノートにひたすら問題を解いている。
この先も必要な知識が、ごまんとある。
父の会社の手伝いをしなけりゃならない。
私は渡りに船とばかり、勉強ばかりしている。
事務員がいない今、どうしても身内で人員が必要なのだ。即戦力にならなければ。
私は案外出世するのかもな、と考え、いや、一生ボランティアだろう、とこの数奇な経験を頼もしく思った。
ここで培う能力は、きっと無駄にはならない。
やがて新芽が出るように、葉と茎が伸び花が咲いて実が落ちて、また新しい芽が出るように、人々は成長していく。
今日、父の働く先で、父に教わりたい、父の元で働きたいという若者がいたらしい。
私はそれに、何かの希望を見たような、そんな気がして。
今日見たらメダカが一匹死んでいました。
卵を産んだのでしょう、メスのようでした。
クワズイモの根元に埋めてやり、水を替えてやりました。
死んだ者の後は綺麗にしなけりゃ、他の生きてる者が病気になってしまう。
私はメダカの子供が生まれるまで待ちます。
そうして生まれたら、新しい水槽を買って、大人と離して育ててやります。
そうして大きくなり、また生まれて、生きていく。
そうする中で、私の日常も日々流れていくのでしょう。
穏やかな日々が、ゆたゆたと揺蕩うように続いていく。
私はその中から、絶望を取り除く。
そうして生きている者だけ、息をしてご飯を食べて、元気になってまた眠る。
そうしてまた朝を迎えるのでしょう。
私は明日のことを考え、「ああ兄の誕生日だった」と思い出し、誕生日おめでとうとケーキを買おうと思った、11月11日。
「ありがとう」と兄のことだから言うだろう。
ああ今年も生き延びられた。私はそう思い、階段下の百合の花に身を寄せ、匂いを嗅いだ。
やはり良い香りがした。
甘くて酸っぱい人生の味
父の友達が亡くなった。
生前、父の前のケータイに一生懸命ラインを送ってくれていたらしい。
恐らく、頑張れとか、元気かとか、そういうことを。
今となってはもう二度と見られないラインだ。
彼が死んだ夜、父は1人にしてくれといつにも増して沈んでいた。
私はそっと父の部屋の扉を閉めた。
弟が病院のタンスを壊したらしい。
服を洗濯すると言って、シャンプーと水を服と共に袋に詰めて、水浸しにしたのだとか。
タンスは弁償することになった。
しかし良い兆候ですよ、と看護師さんは言う。
これまではなんの意欲無かったのに、自分から動いた。やり方は間違えたけど、形にしようとした。
私達は金額を聞いて苦い顔をすると共に喜び、同時に弟がどれだけ甘えているか態度で悟り、もう差し入れをしないことにした。
退院は薬が効くまで諦める。
しかし先生は良くなる筈と言ってくれた。
これに望みをかける。
さて、楽しい日常に翳りもありて、私は現実的に頑張らなければならない。
今日従妹とおばが赤ちゃんを見せに来てくれた。
私は今までの誤解のようなものが解け、新しい関係を築いていけることに気がついた。
赤ちゃんは新しく自分でハイハイを始めた。
「えー!えー!」と喜びながら、私達は幼い命のもたらしてくれる喜びを噛み締めた。
お正月、お年玉でね。
私達は約束しあい、明るく別れた。
徐々に形は、整い始めて。
私は力を付けるべく、机に向かう覚悟をした。
ところが日曜日の力というのは恐ろしい、皆が揃っていると、お菓子を買いに行ったり小説を書いたりしてしまう。
私はヤフーブログの投稿時刻を見て、がっくしと肩を落とした。
結局夜から早朝にかけて勉強する。まぁしないよりはマシか。
私は減価償却について学んでいる。
こいつさえ、減価償却さえ倒せば、後は。
しかしこれの応用問題が難しい。
く、くっそー。
真田丸を見て子連れ新兵衛を見てから、私は星空文庫を徘徊し、力作の「赤反田が言うことには」を掲載してから、父の部屋を辞した。
そして今から机に向かうべく、最後の戦をしておるのです。
これを書いたら、ラスト。
私は机に向かうべく、今日も未練タラタラ更新を済ませた。
希望を語り続けるということ。
私が生きていく上で、とまで書いて、あ、また自分本位になっている、と気付いて手を止めた。
嘘だらけのペラいことを語り出したら創作家として終わりだ。それだけが分かってる。
私達は天秤の皿の上、バランスを取りながら生きている。
誰かが落ちればバランスが崩れるのに、助かるために誰かを落とさなければいけないと思い込んで蹴り合いばかりしている。
深夜までする勉強で、最近メンタルが削れました。
それでも明日は来たし、今日もみんな頑張っている。コンビニで気の弱そうな人がキャラクターが確立した格好をしていて、ああ、これがこの人の救いなのだと思った。
私達は何者かにならないといけない。生きているなら。
私は自分も何かのキャラクターを模していると自覚している。オリジナルのような、パクリのような。よくわからない。自覚して動いていない。
結果論で来たが、今のところ問題はないらしい。
ともすると絶望する周りと私だから、いつでも誰かが希望を歌ってなきゃいけない。
だから頑張れる。
今日、アプリを開いたら音楽が更新されていて、まだまだこの世界は語るに値するのだ、と思った。
本を、処分している。
来たるべき未来に備え、ミニマニストになる予定。
とりあえず、ブックオフに来てもらおう。
そういう心境。
或いは、自分の始末。
痕跡はたっぷり残った、もう贅沢は良いじゃないか。
私はいつでも困らないよう、お金は持っていようと財布を締めた。
持たない暮らし、きっと豊かになるはず。
心が満タンなら良いんだよ、そう思った。
日和見作家は療養中につき。
今までの思い出愛蔵版。