「何年かに一度、波が虹色に見えることがあるんです──」 奇妙な言い伝えを信じて浜辺に通う紗雪と、人の記憶を蒐集していたとされる高祖父を持つ透子。 海は優しいようで冷たい。美しいようで恐ろしい。 ざざと波が鳴るので、私ばかりが淋しい。
友作は不幸ばかりの人生で気付けば日雇いまで落ちた。 這い上がろうと必死になったが、得たものはブラック会社と最悪な嫁。 最早どうにもならないとその人生に見切りを付けた先に待つ死後の世界は過去の思い出だった。 たった一つの何かが全ての世界に影響する。 そのたった一つは何なのか。 タイムリライフ青春ミステリー