山村美香(27)は山奥の村で、恋愛とは無縁の生活を送っていた。 寧ろ彼女もそれをよしと思っている節がある。 それを端的に表しているのが彼女の服装だ。 彼女は今日もジャージ、明日もジャージ、明後日もジャージだ。 ある日、美香は村にロケに来た今をときめくイケメン俳優、晃に出会ってしまったことで、恋愛とは無縁ではいられなくなってしまう。
赤い瞳――――― これは前世での血の色なのか、それとも前世の記憶を宿す大輪の華なのか。 日常に憧れ、非日常の暮らしを一部に持つ榊命。 高2の夏、同じ秘密を持った二人と秘密を共有する。 太陽のように眩しい高校教師、蓮見陽杜。月のようにどこか冷たい美しさを持つ藤家月音。 神社の失われた二体の狛犬 命たちに襲いかかる魔の手 そして現れた謎の男 全ては前世での愛に結びついていく―――――― はじまりの第一章です。
――あの方が蜘蛛だとは気付いておりました。そして、私は所詮それに喰われるだけの虫けらでしかないことにも。 "私"が出会った、人形めいた”彼女”の話。
先日、萩原孝一さん(『スピリチュアル系国連職員、吼える!-ざまあみやがれ、今日も生きている / たま出版』著者)とお話ししたときに、今の日本は諸外国との問題解決において『戦う姿勢で対応してはいけない』とおっしゃっていたことが印象に残り、その数日後にこの物語が浮かんできました。 萩原さんのような仕事をされている方と違い、庶民の私は自分が世界の問題に関わっていると感じることはありません。でも、今までどこか当然のこととして承認してきたことに対して私のような庶民レベルの意識が変わったとしたら、もしかしたら今と違う世界ができるのかもしれない… そんな風に感じたのです。