目に映える赤いワンピースが印象に残っていた。
ほんとに優しい人の曲は、胸にしみる。
季節が秋から冬へと移ろう、少し肌寒い時期。金木犀の香りの元で、私と黒猫は出会った。
水滴がスカートの裾について、模様みたいだった。
力を持たなければ。生きる力を。
希望とは、前に進むことでしか得られない。
この世にゃ困難ごまんとあるが、まあ大概大丈夫。
私を好きだと言って。私をかわいいと言って。先輩がそう言ってくれるように願う、願ってやまない。
少し先の未来。小型ホログラム装置”スキンボックス”が開発され、人々は自分の容姿を変えるホログラム ”スキン”を投影して、手軽に理想の容姿を手に入れられるようなった。やがて、スキンは社会に浸透し、生身で歩く人間はほとんどいなくなった。主人公もその一人。日々スキンを変え、理想の自分を楽しんでいた。 ある日、街でスキンをつけず生身で颯爽と歩く女の子と出会う。気になった主人公は、スキンを変えながら彼女の後を追って行くのだが……。 そして同じ頃、街頭でスキンが一斉に悍ましい姿に変えられる事件が発生する。
私のラッキーカラーは黄色。