天葬

天葬

内臓を啄まれながら
半生を慈しむ
水棲生物の舌舐めずりに
生の闘争を知る

地表に盛った藁の下で
蛞蝓が這っている

僕はいったい何を間違えたのか

鋭い痛みに順応しながら
かつてを振り返る
水面で翻弄される葉に
生の芸術を見る

コインの裏に刻まれて
地底人は太陽を仰ぐ

肋を踏み潰されながら
ようやく思い出す
水仙の揺れる向こうに
生の虚誕を嘆く

生い茂る森の深みで
郭公が葬列を呼ぶ

僕はすべての選択を誤っていたのか

天葬

天葬

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-10-12

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