中等部時代は人間嫌いで通していた速河久作は、四月、私立桜桃学園高等部の一年になって早々、バスケ部エースの方城、頭脳派の須賀という友達と出会い、語らっていた。そこに「リカちゃん軍団」ことクラスメイト女子のリカ、アヤ、レイコが加わり、六人は騒がしいながら平凡な学生生活を謳歌していた。 そんな折、ミス桜桃学園というイベントが開催されると須賀が切り出した。それは、学園の女子で誰が一番の美人なのかを投票で決めるという、いかにも学生めいたイベントである。 だが、須賀はこれが当事者には危険なものだと説明した……。
妻の三回忌が終わった。 親戚たちが帰ってから、妻との思い出の河原へ行った。 少しだけ昼寝でもしようと思ったのだ。 その時に、不思議な夢……夢だったと思う。 妻に会えたのだ。
これはSkrillexさんのFirst Of The Year のPVをノベライズしたものです。
梅雨、私立桜桃学園高等部。1-Cの速河久作は広報部の奈々岡鈴{ななおか・すず}の取材を受けていた。久作の友達、バスケ部の方城と頭脳派の須賀、そして、リカ、アヤ、レイコの「リカちゃん軍団」も同じく。 だが奈々岡の目的は取材ではなく、過去にあった事件の取材協力であった。 ※ライトノベル設定です。
永瀬とゆかは結婚した。幸せの絶頂だった。しかしその22日後、永瀬は「癌」に侵される。 ――繰り返される過去と未来。二人の運命はいかに。 ※なお、このショート・ショートは「四分小説家」(ブログ)と、「小説家になろう」にも掲載しております。
何をしても上手く行かない時があるよね。みんな一緒さ、でもね、そんな時にしか見えないものだってあるんだ――。 医師になることを夢見て、その夢を実現するまで戻らないと言って東京の医学部に進学した篤信は、自分の道を見失い、卒業を前にして実家のある神戸に戻ってき来た。そこで同じように上手く行かない日々を過ごす幼馴染みの朱音と弟の陽人、妹の悠里たち3きょうだいと接していく中で、それでも前向きに自分を取り戻そうと思うようになる、悩める若者の心の成長を綴った物語です。
SF掌編。長篇のプロットだったもの。 なろう、にUPする際、終わりを少し変えました。あまりにぼやけた終わり方だと読後感が悪いかな、と思ってです。 比べる必要もないですが、幾らかマシになっていればいいかな、程度です。
『勇者のあかし』大会、町に二百年前から伝わる伝統行事。 町の西の外れにある大森林「帰らずの森」には野生のドラゴンが多数生息していた。 技術の進歩による「結界」がまだ無かった頃、ドラゴンは幾度と無く町に現れ、人々を恐怖させた。 腕に覚えのある剣士、術士などが帰らずの森へ行き、ドラゴンの親玉を倒し、彼らは町を襲わなくなった。 ドラゴンを倒した一行を人々が称え、以後、帰らずの森のドラゴンを倒せる者を「勇者」と呼ぶようになる……。 戦場において剣や槍が時代遅れになった世の中、戦士たちは武器を、銃に持ちかえつつあった。 大陸の外れ、緑に囲まれたある小さな町でのお話。
ある男「私」の思い出からはじまる、少し不思議な物語……。 過去と未来はSFの定番ですが、それらをいわゆる文学風に仕上げてみました。 派手な出来事ではないものの、やや不思議な、そんな雰囲気重視のSF短篇です。 ですのでこれといった感想は出ないと思いますが、そんなものもアリでしょう。 それでは。
近年、国内各地で警察・自衛隊力では太刀打ちできない不可解な怪事件が頻発し、社会を混乱させていた。 新興宗教による思想犯罪。続発する陰惨な猟奇殺人。政府組織へのサイバーテロ。闇取引される粗悪なドラッグ。蔓延するコンピューターウィルスとインフルエンザウィルス。自殺を推奨・幇助するアングラサイトやカルト本。悪質なマルチまがい商法。変造硬貨による自販機荒らし。資源ゴミの未分別。絶えない煙草のポイ捨て。笑えない最近のコント。 それらは一見すると無関係であるが、政府はこれらの背後に「組織」が存在すること、組織の計画によって犯罪と混乱が発生していることを知らないでいる。 ただ一人、その事実を知り、組織の陰謀に立ちはだかる男がいた。 その名は……ダイドー少尉!
中年サラリーマン中迫{なかさこ}は、ある日の営業途中に奇妙なものと出会う。 「あなたのSFコンテスト」用短篇 「あなたのSFコンテスト」〈キャラクター賞〉受賞 http://yoursf.tiyogami.com/happy_you.html 感想掲示板 http://yoursf.progoo.com/bbs/yoursf_tree_p_611.html
現代人の誰の心にも潜む、狂気という名の闇……。 前書き部分は、某自費出版会社からの書評の引用で、自分ではホラーテイストのSFを書いたつもりでしたが、読み返すとSF的要素は皆無でした。なのでジャンルはホラーにしましたが、読んで解る通り、だからどうした? ということもありません。 彼がその後どうなったか、を想像するのもまた、楽しいかな、とは悪趣味でしょうが、そんなお話です。
極掌編シリーズの一つで、ホラーテイストです。 残酷描写アリとしましたが、実際はそういう映像が浮かぶだけで、具体的な描写はありません。 また、ホラーとしてますが、SF短編集などがあればそこに入れるのがベターかな、と思っています。
"僕たちの悲しみを終わらせて――"綾人の前に突然現れた少年リト。止まっていた時間がいま、動き出す――!! まだ微かに『魔法』や『人間ではないもの』が混在している世界、『月都』。 ある日を境に時間を止めた世界で、秒針の音だけが響いている。愛する者のいない世界で、それでも誰かを護るために、それぞれの思いは交錯する。 「大切だからだよ」 「俺の命くらい賭けてみろ! アラン・レッド・フォード!!」 「……あぁ、そうか、きみは僕、なんだね?」