近未来小説「 Neo Border - The near future -」
The near future <ワインとシャイニングキャンディー>018
Mark、は通りのカフェに座り、パレードを見ながら2年前のワイン娘との出会いを思い出していました
今年のワインフェスティバルも世界の騒乱を打ち消すように盛大で、山車やパレードで街は大盛況です。
「これにあわせたわけではないだろうけど、またここに来れてうれしいな」
黒鼠に注意をしながらフェスティバルを楽しんでいると偶然知人に会ってしまいワインをご馳走になってしまう事に。
「今年のワインも最高ですね!」
そんなこんなで時が過ぎていったが、昨晩から眠っていない上においしいワインは、Markを眠りにつかせないわけがなく、 いつの間にか記憶が飛んでしまいました。
夕刻になってメイン道路あたりからだろうか新たな楽器の音や歌声、人々の歓声、笑い声などで目が覚めました。
知人が「お、Markが復活したぞ」いつの間にか増えていた知人たちの中に2年前に世話になった成年もいます。
「なんと久しぶり!元気だったかい?」
夜も更け始めたころ、また彼の家にお邪魔することになり、店を出てしばらくするとまた成年の姿が見えなくなりました。
「デジャブだな」
そっと路地を見ると、Markは再びびっくりしてひっくり返りそうになりました
(あの少女に出会えると思うでしょう。普通)
あのちりちりの頭に三角の耳らしきものをつけた男が立っています。
(この人に暗がりに立たれるとたいていの子供は泣き出すんじゃないだろうか)
「守護妖精は切っておけ。クラッシュするぞ」
そういえばワインで思考回路が鈍っていたのでNoahはハイレベルで生かし、ブレスレットでつなげていた。
「こっちだ」
「は、はい、いや、でもちょっと・・」
「やつは大丈夫だ。」
「それに、お前はすでにマークされている。時間がない」
前から見れば路地をどんどん進んでいくワイン片手の男は最強のボディーガードのようだが、 後ろからついていくMarkにとっては、お尻から垂れている尻尾がだんだんなんともかわいくみえてきました。
やがて灯りの無いバロック調の建物の中へ案内されました。
主のいない宮殿の様ですが、誰かがしっかりの手入れしているであろう整然とした中庭に差し込む月の光は神秘的であり、凛としています。
その横の通路を、男の後をついていくと大広間への大きな扉の前につきました。
「この扉のむこうで使徒様がお待ちだ」
そういうと彼はもとの通路をもどっていきます。
扉を開けるとその奥には窓から差し込む光が中央を照らしています。
そこへゆっくりと進み、中央あたりまで来たときに、前方から体を包みこむような声が聞こえました。
近未来小説「 Neo Border - The near future -」