長期的な目標が立てられない。安定を求められない。夢や目的などそもそもない。脊髄反射のみで生きる。 常にゲームを展開している。ゲームをしないよりした方がおもしろいから。まだ生きている。 終わらせたい。 早く理由を見つけ、ゲームを終了させたい。 こじらせた青年は、吸血鬼の少女と出会った。
西二郎は欠けている。 麻倉ゆうなは渇いている。 設楽健介は流される。 冷め切った主体のないモラトリアム。 「大切」のない世界で、浅く軽く饒舌な悪ガキたちの青春は続いていく。
優にその場の空気と勢いに任せて変な告白をした裕那。 少し失敗したと思いつつも過ぎたことだから反省の仕様がない。 彼女が部活に打ち込む姿に少し変化が見えて来ているようで…
相川鏡子の存在を思い出し、彼女を絶望させたのは自分だと苦しむ剣護。真白は、彼が何か不穏な決意をしたと察し、剣護を失うことを怯え戸惑う。一方、荒太は要からの連絡を受け、鏡子を保護した風見鶏の館に向かっていた。鏡子の存在の発覚を契機に、事態は急激に加速し動き始める。また、花守を離れた水臣は一人、思惑を胸に秘め、ギレンとの戦闘に臨んでいた。 「蕾が一つ ほわりと開き 芳香漂わせ やがて 散りました」 作品画像は今回の散華の内、核となる水臣と理の姫の話に捧げた絵です。