あの日の光景を忘れない。 雪の降るアラスカの海岸。二人で見たかった雪が降りしきる中、イーゼルを立てて、僕は君の絵に「赤」を加えていく。病的に白い君の肌を優しく包み込む赤い花。全てよ繋がれ、この刹那に。
あの冬の日に役割を終えたみたいだ。それは解ってた。だって全てが完成していたから。でも、こうして生きている。神よ、何故、私は生きているのですか?
神のレゾンデートルを解明すること それが人類の究極命題だ だから争う場合じゃない だから自己嫌悪に陥る場合じゃない 生きて、生き抜いて 協力して、手を取り合って 真理の先、この世界が生まれた訳を だから戦争も、政治も、科学も、宗教も、哲学だって 全ては真理と神のレゾンデートルのためにあるのに それが世界哲学だ