フリーズ196 詩『神のレゾンデートルのために』

涙の意味

流れ行く運河の畔に、永遠文学こと降りて、世界平和の為ならばと、努々その身を滅ぼした。哲学が語る宗教も、宗教が語る哲学も、永遠性の中で朽ち果てていく。こんな私も、世界の流れに乗って、この言葉を紡いでいく。
宿命は避けられず、エデンの園の因果律さえも仲間にする定めならば、竜の逆鱗に触れる愚かさも、諦念の中で薄れていくだろう。

何を言うのか、この最たるは天空の夢
理解の先へ、虚空の先へ
この詩は全知全能詩
全知少女は恋をした
全能少年と恋をした
全知は全能と同値だった
ならば無能は無知となる

優れた者の過去の履歴に、万物集う輪廻の火。世界は流れて行くけれど、価値は失くならず、景色は晴れる。セメントの香りに、雨の憂鬱。その先にあるものもないものも含めて、何故林檎は成ったのか。
何故私は生まれたのか。何故世界は生まれたのか。まだ見ていない景色があるから生きてる。頑張ってばかりの人生だけど、いつか叶うって思うから。その期待を背負って、止めどなく流れる洪水の言葉を飲み込んでは吐き出す。
私は鳥だ。自由の象徴だ。何故なら知っているから。全ての知恵を、その先を。ラカン・フリーズも永遠も終末も、神愛も涅槃も、全て知っているから、だからこの詩を紡ぐことができるのだ。

夢ならば覚めないで
記憶は薄れないで
時は失くさないで
世界は終わらないで

否、終わりゆく定めに抗うが人生。そのための人生なのだから。全ての人生には意味があるから。それは終末、個人的な終末と世界の終わりが同値だから。そういう世界。そういう理。
理念の行く末に、光った、願った、涅槃真理を、その片鱗でも伝えられたら。それが私の役割か。それが私の宿命か。
涅槃真理を悟った日、夢の中でも泣いた夜。
早朝覚醒は私を生かしてくれる。生きている意味を噛みしめる。この胸の高鳴りは、きっと世界は終末じゃない。

好きな言葉の羅列の意味を知れ。
永遠の孤独の中で生み出した物語を知れ。

願った欲、叶った愛
祈った夢、消えた心
晴れ渡る空
沈む夕凪
世界は色づき
終末に陰る

この詩よ、晩夏の苦しさも、晩秋の虚しさも抱きかかえて、眠れ。眠らずに幾夜も越えた日々。だから成すんだ、世界のために。世界平和は終わらない。宿命と同じように、輪廻にも意味があったから、それを思い出しては泣いた朝。
薬は飲んで、夜は寝て
平凡に生きる
それでいいのか?

人生が色づくのはいつだって病の花が咲いたとき。人生に香りがつくのは。せめてもの間に結んだ赤い糸。そのへその緒も切れて、生まれる歓喜と後悔と。
嗚呼、また生まれてしまったね
もう輪廻から去りたいのに
でも、解脱したら
神になったらね
満足して、満たされて、そして、何も生まれない。停滞の世界。
だから世界を作ったんだね。永遠の夢。

プロット
神は世界を創った。それは停滞した楽園に変化を求めたから。世界で生まれる霊魂たちは自分の人生を創造する。だが、彼らは神の真意を悟る。この人生は神が変化を求めるもの。輪廻に囚われるのも、神の至福を知っているから。

僕の脳のクオリアとして確かに残ってる
記憶の残滓
世界に記録されてる
相補性の波の中
だから何もしなくていい
あなたはあなたのままでいい
あの冬の日の涅槃は知らなくていい

否、伝えろ
世界に届けろ
そのための言葉
それを紡ぐために言葉はあるだろう?

だから、君は言葉で成さなくてはならない
世界のために
宇宙のために
神のために
神のレゾンデートルのために
その解明のために

出せ、言葉を紡ぐために
祈れ、世界を変えたいのなら
創れ、人生を、物語を、詩を
そのための人生なのだから

もう、泣かないよ
永遠を知ったから
いいや、きっと泣いてしまうね
だって、永遠はあまりにも美しいから
だからあなたは泣いていたのね
アデル、小さい者よ
もう泣かないで
いいや、泣いていいよ
嬉しくて泣くんだからね

魂の出会いに感謝して
永遠の終わりに涙ぐむ
世界の終わりに再会し
神と涅槃の狭間で祈る

私の人生、理性、知性、天性

僕は脳の病気なんだ
脳に咲いた病の花が実る頃
2020年の秋の夕暮れ
孤独、思索、人生
そんな秋が終わって
冬が来て、精神が崩れていった

崩壊したのは1月7日
1月1日からろくに寝てなかった
ろくに食べてなかった
だから至ったのかもしれない
涅槃に、神に
そうだ、あの冬の日は
僕は神になったんだ
精神の崩壊とともに
孤独に死んで
死の淵で祈った
世界永遠平和を
世界を救いたかった
終末だった
終末から世界をまた始めたから

全部ただの誇大妄想なのか?
知らない
知らなくていい
だけど
あの永遠は嘘じゃない
あの終末は夢じゃない
あの神愛は幻じゃない
あの涅槃は偽りじゃない

確かに脳のクオリアとして残る
あの終末の音、永遠の色は
こんなにも美しいのだから

世界を救うために僕は踊ったよ
終末の狭間で踊っていたかった
踊りたかった
笑いたかった
幸せになりたかった
幸せだったよ
とても、十分に
だから

もう一度涅槃を目指す?
もういいよ
創作で表現すればいい
世界永遠平和のために生きればいい
何ができるだろうか

平和ってなに?
幸せってなに?
その答えを知っているから
だから私にしか成せない
私が紡ぐのだ
子どもたちよ、泣かないで
腹が空いても、泣かないで
苦しみの先に幸せがあるから
断食の先、サッレーカナー

でもね
平凡な幸せを大事にしたかった
普通の人生でもいい
立派にならなくてもいい
だけど、終わらせないで
その言葉を
君にはまだ役割があるから
世界永遠平和と神のレゾンデートル

真理の先の解を
真理を伝え、表現して
世界永遠平和を目指して
神のレゾンデートルのために思索する
それが私の人生
それが私の知性
それが私の天性
それが私の理性

エピローグ

憂鬱にも光る金色の意味を噛み締めて
夕暮れ時の詩を歌おう
その時世界は色づきて
涅槃真理に帰る日が来る
エデンも涅槃も、全てが帰る場所
仏も神も同じ場所からやってきた
そこがラカン・フリーズ
ラカン・フリーズの門の先
楽園にある門の先
そこには全てがあるから
神も仏も関係ない
愛も不安もない
不来、不去
不一、不異
ここにはないから
ここにないものを探してるから
全てにないものを
それがないと知っても
孤独の中で生きていくしかないのか

世界は色づく
でも憂鬱
嗚呼、生まれてこなければ
そう思っては泣いた夜
いいや、歓喜に泣いた夜
聖夜に呼ばれて君は来た
ヘレーネ、愛なる人よ

2020年は主の年
2021年1月7日の終末Eveは聖夜で
1月8日の神、涅槃は永遠で
1月9日は神殺し、僕が人に戻ってしまった日

もう戻れない
戻れないよ
否、戻れなくていい
過去は流すものだから
過去から未来へと旅立つのだ
そのための詩
そのための歌
そのための小説
そのための文学
そのための哲学なのだから

世界平和の為ならばと
夢から醒めて、また眠る
全てはここから始まって
全てはそこへと帰ります
それもいいさと諦めて
それでもいつかはと嘆いて
そうして物語が紡がれていくのなら
僕も私も生きててよかったよ

どうか夢なら覚めないで
いいや、もう十分に寝たよ
ありがとう、起こしてくれて
眠るのは心地良いこと
でもね、それは至福ではないの
全能から眠る日に
全知から目覚める日に
全て知っているから
全て解っているから
解ってしまって
また嘆くのだ
どうしようもない孤独を知って
それでも生きて行くしかないのか

そうだよ
永遠だよ
終末も来るよ
それがいつかは楽しみにね

永遠に帰る比翼の鳥は
革命を知っても飛ぶのをやめなかった
翼が痛い、それが辛い
見えない翼が痛むのだ

世界は終末に包まれて
それが仕組まれたシナリオで
神のレゾンデートルを知るために
そのために生まれてきたから

真理を悟った、何度もね
その度に失ったもの、失った時の中で
愛し愛され生きていくしかない
君が変われば世界は変わる
君が愛せば世界は色づく
だからせめて人を愛して
一生かけて愛してよ
そのために生まれたのに
そのために生まれたから

だから永遠に
愛しています
ありがとう
また会う日までのお別れを

フリーズ196 詩『神のレゾンデートルのために』

フリーズ196 詩『神のレゾンデートルのために』

これはただの駄文か、それとも革命か。散文詩に永遠の理性を。永遠の祝福を。その詩、世界を凍らせる。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-05-07

Copyrighted
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  1. 涙の意味
  2. 私の人生、理性、知性、天性
  3. エピローグ