微かに甘い香りが鼻にぬけた。大きく開かれた窓の向こうでハスの花が風に揺れている。一枚の絵のような風景が聡の心を少しだけやわらげてくれた
「それは乾かぬ映日果のように」の続きめいたものになります。 教祖であり食人鬼の男性と、信者で不死身の男性の話。 直接的なカニバ描写はありませんが、死体描写などを含みます。グロテスク描写が苦手な方は御遠慮ください。
「あの上司の奴、緊急搬送されたみたいでね。ははは、潰したアサガオみたいに青くなった後、口から細かい泡を作って倒れてやんのよ」 カエル先生は補修を受けている僕に愉快そうな顔で言った。ゲコゲコと喉の奥からタワシで擦った音をたてて笑う。僕はシャープペンシルの芯をポキリと折って「うるさいです。僕は補修を受けているんです」と言う。