回復術士の劣等生ルークは、ザルティア帝国に無実の罪を着せられ処刑されてしまった! だが、彼には隠されていた能力があった・・・。 彼自身も知らなかった無敵の能力・生命吸収。 蘇生した彼は、幼なじみであり騎士団員でもあるアメリアと帝国から脱出する。 そして、数々の仲間らとの出会い・・・ 無能扱いされ続けてきた彼の新たな冒険が幕を開ける。
お父さんの放浪癖のせいで家族は離散寸前。中学生の鈴香は伯父さんのところに預けられたけれど、そこは寂しい山寺。新しい学校にもなじめないし、変な先客の居候はいるし、もう最低。 居候の名前は仁類。オレンジの髪で、背が高く、すごくぼんやりしている。だって正体は、狸だから。
65歳で定年退職し66歳で作家デビューした老人が、好きな映画のことを気の向くままに書き連ねています。好かったら気楽に見てください。 歳も歳ですので定期連載とはいきませんが、想い付くまま自由に書きたいと思っています。ご拝読の上、何かありましたら、どうぞ忌憚のないご意見を!
中学三年の杏は、図書館で借りた『赤毛のアン』の内容が変わっていることに気づく。マシュウが死なず入院するという改変に戸惑い、図書館のうわさが現実だと認識する。担任の緑屋先生の協力で地下保管庫に隠された古びた『赤毛のアン』を目にし、その他の書籍や歴史教科書でも「死」が消されるという改変が広がっていることを知った。 未来人が情報操作で「死」を撲滅しようとし、「死」が「失踪」「行方不明」に書き換えられていたのだ。
20歳になった私は1つ年上のはるかに連れられて、初めてバーに行く。そこでオリジナルカクテル『ラカン・フリーズ』を飲む。そのまま私ははるかと付き合うが、彼女は初めてのクリスマスで語る。「来年の1月7日、私と一緒に自殺しよう」と。
異世界で目覚めた俺が持っていたのは、剣でも魔法でもない。ただ、木を愛する心と、それを形にする技術だけだった。 英雄になる気なんてない。辺境の村で工房を開き、誰かのための椅子を作る。そんな穏やかな毎日が、俺のすべてのはずだった。 ――彼女が、この工房の扉を叩くまでは。 追われる元魔王軍幹部、リラエル。凍てついた心を宿す彼女が、俺の作った不格好な木の指輪を、なぜか宝物のように握りしめていた。 これは、そんな不器用な二人が、剣ではなく《鉋》かんなを手に、自分たちのささやかな「居場所」を、世界の理不尽から守り抜こうとする物語。 戦いの中で失われた温もりは、きっと、この工房《ここ》で取り戻せる。