「人は何を思い、生きていくのか。私はそれが知りたい・・・・」 願いを叶えるお店に女主人、優華と一人娘、素隠が暮らしていた。 いろいろな人と摩訶不思議な事件にかかわっていく二人はこの世とあの世の狭間で不思議な力を駆使して解決していく。 人離れした美貌をもつ優華に振り回されながらも日々を楽しく過ごす素隠は一人、暗い影をもつ。 人と触れ、成長するちょっと切ない物語。
十年近い歳月を過ごした東京を引き払って実家に戻ることを決意したわたしは、ふと、友人に会いにいくことを思いつく。 いつの間にか失ってしまった希望。淡い恋の記憶。過ぎ去ってしまったいくつもの季節。そしてこれからのこと。
ある日の夜、ミズガルズに住む少年が一人の少女と出会う。その少女はアルフヘイムのエルフということと自分の名前以外は記憶が無い。そしてそこから少女をアルフヘイムに送り返す冒険が始まる―
大和共和国が、誰も知られないで南鳥島の南東に作られた。日本に協力を呼びかけるが、世界中の国が脅威を感じ圧力をかけていく。日本がどのように共和国に接するか、共和国がどのように世界と対応していくかをかつての安保闘争を戦った人たちが国作りを手掛けていく物語である。
大学を卒業してから小さな植栽関係の会社で働いているわたしは、過ぎていく毎日に、寂しさのような、物足りなさなのようなものを感じている。ある日、わたしがいつものように植物の世話をしていると、会社の先輩が彼女に声をかけてくる。そしてふとした会話の流れから、その先輩の口から、花にまつわる、ある少し哀しい過去が語れることになる。その先輩の話す少し哀しい花のエピソードに耳を傾けているうちに、わたしもふと過去の花にまつわる記憶を思い出す。ふたつの花の記憶は次第に重なりあってわたしの心のなかで静かな変化が起っていく・・。