remorse in the world

プロローグ
俺の名前は坂上有一、いたって普通の会社員である。
ある日、俺は会社に行くために家を出た。
俺はその時、夢にも思っていなかった。
まさか、今日あんな事が起こってしまうなんて事は…

第一章
今日、俺は家を出て会社に行き、会社でいつも通りに仕事をし、家に帰る途中、横断歩道を渡ろうとしたその時、
「グチャ。」
車が俺の身体に衝突し、俺の身体の骨が砕けていた。
そして、俺は意識を失った。

第二章
目が覚めた。
外を見るとまだ夜のようだった。
だが、周りを見るとそこは見慣れた家でも無く病院でも無かった。
「ここはどこだ?…」
仕方なく別の部屋へ行くと、中学生の時に使っていた制服が机の上にあった。
まさか、と思いその部屋にあったカレンダーを見る。
そこに記されていたのは、
「昭和62年3月24日」
これは一体どういう事だ?まさか、俺はタイムスリップでもしてしまったのか?
俺は慌てて鏡を見に行った。そこに写っていたのはまさしく中学生時代の自分だった…。

第三章
「有一ご飯よ、早く起きなさい!春休みだからっていつまで寝てるの!今年から受験生なんだからちゃんと勉強しないと駄目よ。」
その声に驚き俺は飛び起きた懐かしいお袋の声だった。
とりあえず俺は朝食を摂り、そのまま一日を過ごした。そんな日を繰り返しているうちに春休みが終わった…。

第四章
俺は懐かしい制服を着てとりあえず学校に行く事にした。今日は確か始業式だったけ…。
「よぉ、有一久しぶりだな。」
誰かが声を掛けてきた。
え?と、こいつは誰だったけ…。
そうだ、思い出した。こいつは確かケンタだ。名字と漢字でどう書くかは忘れたが…
「よぉ、ケンタ。」
俺は適当に答え自分の席に座った。

第五章
始業式が終わり帰ろうとしたその時、
「有一君、一緒に帰ろ。」
声を掛けてきたのは幼なじみの由香だった。
「有一君は春休みの間何してたの?」
「別に、だらだら過ごしただけだよ。」
懐かしい…俺は確かに中学生に戻ってしまっている。
一体どういう事なんだ?タイムスリップなんて現実では起こり得ない事なんじゃないのか?じゃあ一体今俺の身に起こっている事は何なんだ?
俺は帰宅した後もずっと自分の身に起こった事が一体何なのかをずっと考えていた。

第六章
思い出した…中学生の時にやったあのおまじないを…
そのおまじないの内容は、自分がいつ、どのように死ぬかが分かる物だった。
つまり、俺は一度おまじないによって、死ぬまでの人生を一度体験したってわけだ。
おまじないによると、俺は車に轢かれて死ぬという事なのか…
畜生ッ!…死ぬのは怖い…
どうせ死ぬのなら後悔しない死にかたの方が良いに決まっている…
だが、俺にある1つの考えが浮かんだ。
つまり、あの日のあの場所に俺がいなければあの事故は起こらない筈だ…
あの日は確か5月21日だったけ…
つまり俺にはまだ生きるチャンスがあるってわけだ。

最終章
ついにあの日が来てしまった…
俺は、今日家にずっとこもっているつもりだった。
だが…
「ガタッ。」
俺の身体が勝手に動きだした。
馬鹿な、と思ったが、俺の身体は容赦なく一歩一歩前へ進んで行く…
そしてあの場所へ来てしまった…
大体、何故俺はすぐにおまじないだと気付かなかったのだろうか。
死ねば意識など戻るはずがないのに…
後悔した…俺の考えは甘かったのだ…
だが、車は容赦なく俺の身体に向かってくる…
「グチャ。」

remorse in the world

後書き
どうも、初めまして。
渚です。
今回、人生で初めて、小説を書かせて頂きましたが上手く書けていたでしょうか?

remorse in the world

  • 小説
  • 掌編
  • ミステリー
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-03-02

Copyrighted
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