山村美香(27)は山奥の村で、恋愛とは無縁の生活を送っていた。 寧ろ彼女もそれをよしと思っている節がある。 それを端的に表しているのが彼女の服装だ。 彼女は今日もジャージ、明日もジャージ、明後日もジャージだ。 ある日、美香は村にロケに来た今をときめくイケメン俳優、晃に出会ってしまったことで、恋愛とは無縁ではいられなくなってしまう。
赤い瞳――――― これは前世での血の色なのか、それとも前世の記憶を宿す大輪の華なのか。 日常に憧れ、非日常の暮らしを一部に持つ榊命。 高2の夏、同じ秘密を持った二人と秘密を共有する。 太陽のように眩しい高校教師、蓮見陽杜。月のようにどこか冷たい美しさを持つ藤家月音。 神社の失われた二体の狛犬 命たちに襲いかかる魔の手 そして現れた謎の男 全ては前世での愛に結びついていく―――――― はじまりの第一章です。
――あの方が蜘蛛だとは気付いておりました。そして、私は所詮それに喰われるだけの虫けらでしかないことにも。 "私"が出会った、人形めいた”彼女”の話。
先日、萩原孝一さん(『スピリチュアル系国連職員、吼える!-ざまあみやがれ、今日も生きている / たま出版』著者)とお話ししたときに、今の日本は諸外国との問題解決において『戦う姿勢で対応してはいけない』とおっしゃっていたことが印象に残り、その数日後にこの物語が浮かんできました。 萩原さんのような仕事をされている方と違い、庶民の私は自分が世界の問題に関わっていると感じることはありません。でも、今までどこか当然のこととして承認してきたことに対して私のような庶民レベルの意識が変わったとしたら、もしかしたら今と違う世界ができるのかもしれない… そんな風に感じたのです。
九つの種族が暮らす大陸、フェレリア。 大陸は、いくつかの国に分断されていた。 人、エルフ、ドワーフが支配する文明と秩序の国、アルタイト。 通称、「輝ける青き大地」 オーガ、獣人、ケンタウロス達が支配する自然と混沌の国、タステリア。 通称、「躍動する赤き大地」 そして、魔人とオーク、ジャイアント達が支配する自由と暴虐の国、エルドロン。 通称、「踊り狂う黒き大地」 それぞれの国には、起源を一つとする神話があった。 大陸の王位には、王剣に選ばれし者が継ぎ、そしてその者が、いずれ起こる戦火の時代、剣をかかげて分かたれた種族達を一つにする、と……。 この物語は、アルタイト領の町キリアスに住む一人の少年が、数奇な運命を通して世界を旅した物語。 やがて、彼の運命は、神話世界の伝説へ、密接に絡まっていくことになる。