『勇者のあかし』大会、町に二百年前から伝わる伝統行事。 町の西の外れにある大森林「帰らずの森」には野生のドラゴンが多数生息していた。 技術の進歩による「結界」がまだ無かった頃、ドラゴンは幾度と無く町に現れ、人々を恐怖させた。 腕に覚えのある剣士、術士などが帰らずの森へ行き、ドラゴンの親玉を倒し、彼らは町を襲わなくなった。 ドラゴンを倒した一行を人々が称え、以後、帰らずの森のドラゴンを倒せる者を「勇者」と呼ぶようになる……。 戦場において剣や槍が時代遅れになった世の中、戦士たちは武器を、銃に持ちかえつつあった。 大陸の外れ、緑に囲まれたある小さな町でのお話。
ある男「私」の思い出からはじまる、少し不思議な物語……。 過去と未来はSFの定番ですが、それらをいわゆる文学風に仕上げてみました。 派手な出来事ではないものの、やや不思議な、そんな雰囲気重視のSF短篇です。 ですのでこれといった感想は出ないと思いますが、そんなものもアリでしょう。 それでは。
近年、国内各地で警察・自衛隊力では太刀打ちできない不可解な怪事件が頻発し、社会を混乱させていた。 新興宗教による思想犯罪。続発する陰惨な猟奇殺人。政府組織へのサイバーテロ。闇取引される粗悪なドラッグ。蔓延するコンピューターウィルスとインフルエンザウィルス。自殺を推奨・幇助するアングラサイトやカルト本。悪質なマルチまがい商法。変造硬貨による自販機荒らし。資源ゴミの未分別。絶えない煙草のポイ捨て。笑えない最近のコント。 それらは一見すると無関係であるが、政府はこれらの背後に「組織」が存在すること、組織の計画によって犯罪と混乱が発生していることを知らないでいる。 ただ一人、その事実を知り、組織の陰謀に立ちはだかる男がいた。 その名は……ダイドー少尉!
中年サラリーマン中迫{なかさこ}は、ある日の営業途中に奇妙なものと出会う。 「あなたのSFコンテスト」用短篇 「あなたのSFコンテスト」〈キャラクター賞〉受賞 http://yoursf.tiyogami.com/happy_you.html 感想掲示板 http://yoursf.progoo.com/bbs/yoursf_tree_p_611.html
現代人の誰の心にも潜む、狂気という名の闇……。 前書き部分は、某自費出版会社からの書評の引用で、自分ではホラーテイストのSFを書いたつもりでしたが、読み返すとSF的要素は皆無でした。なのでジャンルはホラーにしましたが、読んで解る通り、だからどうした? ということもありません。 彼がその後どうなったか、を想像するのもまた、楽しいかな、とは悪趣味でしょうが、そんなお話です。
極掌編シリーズの一つで、ホラーテイストです。 残酷描写アリとしましたが、実際はそういう映像が浮かぶだけで、具体的な描写はありません。 また、ホラーとしてますが、SF短編集などがあればそこに入れるのがベターかな、と思っています。
"僕たちの悲しみを終わらせて――"綾人の前に突然現れた少年リト。止まっていた時間がいま、動き出す――!! まだ微かに『魔法』や『人間ではないもの』が混在している世界、『月都』。 ある日を境に時間を止めた世界で、秒針の音だけが響いている。愛する者のいない世界で、それでも誰かを護るために、それぞれの思いは交錯する。 「大切だからだよ」 「俺の命くらい賭けてみろ! アラン・レッド・フォード!!」 「……あぁ、そうか、きみは僕、なんだね?」
人の死は誰しも一度は迎えるものです。 ある意味では卒業のようなものでしょうか。 死を悼むと同時に、卒業を祝うのとおなじような気持ちで 送ってあげるのも、必要なのではないでしょうか。
友人との会話の中で、今から即興で何か文章を書こう、そうだな、テーマは「霧吹き」で。という流れになり二、三分で生まれた文章があまりに下らなく、むしろ気に入ったためにここでシェア。
人と獣人。相容れぬ両者は150年前の戦いで決着をつける。戦いに勝利した人類は王国を築き、150年の平和と繁栄を享受していた。そのような王国に誇りを持ち王国軍の兵士となった青年ファイア。 ある時、ファイアは王国内の山中で獣の女の子を目撃する。150年前に滅び去った獣人族の末裔か、と動揺するファイアを見て獣の女の子は不敵に笑う。
魍魎側からの誘いに揺れる水臣。それを察した理の姫は、自らを殺すことの出来る神殺しの宝剣・残照剣の存在を彼に教え、誘いに乗るのであればその剣で自分を殺してから行けと言う。そのころ真白は、舞香の絵のモデルを務める傍らステンドグラスを教えてもらい、剣護たちと束の間の平穏を味わっていた。
無職になった男がとある年のダービーでの出来事を思い出す。 第80回日本ダービーに不振に喘ぐかつて天才と呼ばれた騎手が一番人気の馬で挑む。 14万人近い観客が見たその先はとは……。