朝、家を出ようとした高木は、妻に呼び止められた。「あなた、せっかく作ったお弁当を忘れないでよ。それから、今日は急に雨が降るかもしれないそうだから、傘を持って行ってね」「ああ」 上の空で返事をし…
母が過ごした青春期。20歳前後に経験した出会いと別れがあったからこそ今があるということ。どこにでもあるような、それでも世界にひとつだけの居場所。ラインなんか無かった時代に、繋がっていた友。娘に伝えていきたい物語がありました。
すごくモヤモヤしてる時、何となく文字にする癖のある私は、紙の切れ端に詩を書くことがあって。 メロディをつけて(すぐ忘れちゃうんですけど)なんちゃってソングを創ったりするのですが……というね。
主人公が好意を寄せている女性が、主人公が自分のことを好きだと知りながらも、主人公には興味を持てずに、他の男性と交際する…、という話です。 ……………。 この後まだ続くので「短編」ではないと思います。
夏が来る前に君はいってしまったけれど、 君はひとつだけ忘れ物をしたんだ。 ぼくの記憶を消し忘れるなんて。 沙綾、君に触れることはなかったけれど、 いつか、また会えるような気がするんだ。 波の音が聞こえる、あの、海を臨む岬で。 ぼくは君を見つけて。 そして、君に恋をした。……十年も前のことだ。