どこにでもいるのかは分からないけど一人暮らしをしている大学生、富田恵介の超短編小説。 特にシリアスにはなりません。続編ありです。
大学受験の真っ只中、姉の嫁いだ先は大きな神社だった。 俺は、その神社で正巫女のノゾミさん、義理の妹で霊力の強いチハルちゃん、そして、にわか巫女修行をはじめた幼馴染のミユキと、巫女に囲まれた生活を送ることになったのだが......
店内のテーブルで今日の売り上げを計算していた坂上は、人の気配にハッとした。「副店長、戸締りお願いしときますね」 最後まで残って後片付けをしていた、一番若い板前の米田だった。「ああ」 坂上は、ざっと店内を見回って必要のない照明を消し…
「僕は悪役だ」 私立 鷹墨高校の、阿久夜 不比戸は悪役屋と呼ばれている。 そいつは、どんな依頼も受けてくれるらしいのだがー
そもそも、右って何だろう。試しに、手元の辞書で『右』を引くと『北を向いたとき、東側の方向』と書いてあるが、逆に『東』を引くと『北を向いたとき、右側の方向』となっている。これじゃ、堂々巡りだ。 そういえば、前後左右と東西南北は似ている…
「似たもの夫婦」「一生のお願い」「働く蟻」「看板」「奇妙な女子高生」「100sの恋」「未来の僕」「都市伝説」「正直男と嘘つき女」 の九作品です。ジャンルはさまざまだと思いますが、基本は純文学テイストな物になっているはずです。それぞれが五分以内には読める作品となっているので、というかむしろこれ全体で五分かからないかも、さっと読める作品集となっています。
女吸血鬼カーミラをご存じだろうか 女の生き血を啜り最後には退治された吸血鬼だ。 そんなカーミラは現世で復活した カーミラが生きていた時代と大きく異なった現世でカーミラは何を思い、どうなるのか…
氣之寺武人は私立探偵事務所を営む、その業界ではそこそこ有名な探偵であった。そんな探偵の下に一つの依頼が舞い込む。 「どうか、娘のご鞭撻をお願い致します」 日本の経済を支えていると言っても過言ではない深白財閥当主の奥方のそんな言葉と同時に渡された前金。余りにも多くの前金を目にして、武人はいつも行っている素性調査などもせずに、安安と依頼を引き受けてしまう。 ただ、それは偽りの依頼であり本当の依頼は、『娘を守ること』だった……!! 尊大な探偵武人とゴスロリご令嬢令、それに加えて武人にゾッコンのませた幼女忍者が織り成す逃走劇!!彼らの終結は一体どこなのか
美容院のドアを開けた途端、西城の足元に何か茶色いものがまとわりついた。驚いて下を見ると、モコモコした毛の小さな犬だった。「まあ、チャッピー、おやめなさい。お客様が困ってるでしょう」 そう言ったのは、この店のオーナーらしき婦人であった…