人工弁を埋め込まれて、職場復帰を果たした主人公。無理をしない事が最も大事な事なのに、つい無理をしてしまう出来事が波のように押し寄せてきて……ついぞ負けてしまって、突然もとの世界に送り返されるような、そんな話です。謎の病気「GIST」の疑いもかけられてしまう訳ですが……。今回は、退院以降に訪れる喜怒哀楽の荒波に翻弄されながら楽しんでいる主人公が、再入院に消されゆくロウソクの炎のような輝きを放っているところが、はかなくて良いかもしれません。
40代に入って、体力が落ちてきたり、酒に弱くなったりするのは当然だと思っていましたが、健康診断で心臓の肥大化や心電図の異常が指摘されることにより、自分の心臓が生まれながらにして通常の形状ではなかったことを知らされる。循環器内科に始まり、心臓外科を紹介されたりしながら、2007年8月20日を迎えます。全身麻酔、人工心肺、半日がかりの手術、集中治療室、と言葉では知ってはいても経験したことないことばかり……。